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表題作エルフ王と愛され子育て

ルシウス, エルフの国の王で礼音の父, 約300歳
宮坂尚人, 礼音の幼稚園の担任教諭, 26歳

その他の収録作品

  • エルフ王と初めての遊園地
  • あとがき

あらすじ

幼稚園の先生・尚人が園児の礼音に連れてこられたのはエルフの国。王のルシウスと礼音の子育てで反発しながらも徐々に惹かれ……。

礼音と父親との不仲を心配した幼稚園の担任・尚人。優しく慰めていると礼音から「ぼくのママになって」と告げられ、同時に二人は光に包まれエルフの国に。そして目の前の美丈夫が礼音の父であり、国王のルシウスだと知らされる。人間界に戻れるまでこの国で過ごすことになった尚人は、礼音の子育てで反発しながらもルシウスの不器用な愛情に気付き…。

作品情報

作品名
エルフ王と愛され子育て
著者
櫛野ゆい 
イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344838529
3.5

(33)

(8)

萌々

(9)

(12)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
6
得点
113
評価数
33
平均
3.5 / 5
神率
24.2%

レビュー投稿数6

正に、癒しBLです(*´ω`*)

異世界トリップファンタジーです。トリップ先は、なんとエルフの国! トリップモノは色々読みましたが、エルフの国は初めてで非常に新鮮です。ロードオブザリングに出てくる感じのエルフ王が攻めなのですが、イメージがつくでしょうか? イラストもとても美しくて、エルフの攻めがキラキラしてます(//∇//) 本当に神々しい…。このイラストだけでも、見る価値あり!です。もちろん内容も、ほのぼの&甘々で、読んでいて「あ〰、癒される」という感じです。チミッコが出てくるので、子育てBLとしても楽しめました。

幼稚園教諭の尚人(受け)は、担当クラスの園児・礼音から「ぼくのママになって」と告げられると同時にエルフの国にトリップしてしまいます。そこにはエルフ王・ルシウス(攻め)がいて、次の満月までエルフの国で暮らす事になり…という展開です。

礼音は元々、ルシウスの弟夫婦の子どもです。弟夫婦が病で死んでしまった為、ルシウスが父親として育てているのですね。このルシウスですが、キラキラしく堂々とした印象に反してかなり不器用です。エルフと人間のハーフである礼音を心から愛しているのに、どうやって愛情を示せば良いのか分からない…。やってる事が全部裏目に出ちゃってます。最初はすごく尊大で冷たく見えるのですが、その不器用な愛情が分かってくると、なんだか可愛く見えて来ちゃうのですね。

尚人は幼稚園教諭で、子どもの頃に両親を亡くし、周りから厄介者扱いをされていたという辛い過去の持ち主です。そんな過去を持つからこそ、芯が強く人に優しく出来るのですね。
ギクシャクしていたルシウスと礼音の関係を、尚人が間に入る事で優しい物にしていきます。

幼稚園教諭の為、子どもの扱いに長けている尚人が、エルフの国の幼稚園で礼音が周りと馴染めるようにサポートしたり、ルシウスに、礼音にあげるための折り紙を教えてあげたりと、ほのぼのしたエピソードが続きます。このへんが、本当に読んでいて癒される〰と優しい気持ちになれるんですね。

そんな時間を過ごすうちに、ルシウスと尚人がお互いに惹かれ合い、しかし次の満月には帰らなくては…とシリアス展開が来ます。
最後はもちろんハッピーエンドですが、そのままなし崩しにエルフの国に留まるのでは無く、自分の責任を果たしに元の世界に戻る受けに好印象を受けます。このあたりでちょっと都合が良すぎかなという感想も受けますが…。まぁ、みんな幸せだからいいか!と。

エッチは少なめですが、初対面の頃からは想像も出来ない程、受けにメロメロになっている攻めとのひたすら甘々なものです。受けが攻めの耳に何気なく口付けたら、それがエルフ族にとっては求愛を意味していて、煽られた攻めに散々なかされてしまうという、ニマニマしちゃう展開でした( ´艸`)

これといって大きな山場がある訳では無く、ひたすらほのぼのしたお話ですが、読んでいて大変癒されました。

9

エルフ王と幼稚園教諭

幼稚園で年長クラスを受け持っている受け。ある日、ハーフの園児としゃべっている途中、園児から「僕のママになって」と言われ、そのままエルフの住む異世界へ飛ばされてしまう。そこには園児の父親だと言うエルフ王がいて…。


ちみっこ+異世界トリップという、個人的な萌えツボがふたつ揃った作品で、派手さはないものの楽しく読めました。

受けは子供の頃に両親を亡くし、親戚の間をたらい回しにされて育った幼稚園教諭。26歳ですが、子供時代の寂しさから、早く自分の家庭を持ちたいと願っています。
攻めは異世界のエルフ王。不老不死で、現在300歳らしいです。クールで厳格そうに見えて、息子が突然魔法で受けを連れて来てしまい焦っている可愛げのある人(エルフですが)です。

3週間エルフの国に滞在し、そのあと記憶を消されて人間界に帰されることになった受けですが、パニくるかと思いきやあまり動じていません。それが子供時代に両親を亡くし、騒いでも運命はどうにもならないとの諦念から来ているのが可哀想で、幸せになってほしいなと思うキャラでした。教え子のちみっこにも揺るぎなく優しく、時々BLで見かける、男とちみっこで男を選ぶようなタイプでないのが良かったです。
攻めも最初は無愛想だけど、ちみっこに対する厳しい態度が不器用さゆえだというのが可愛らしかったです。あとここまで長髪な攻めキャラというのはなかなかレアなのでうれしかった。

いろいろな出来事があり、お互いに惹かれ合うのですが、3週間が経過して、さて受けは日本に帰るのか異世界にとどまるのか…という選択を迫られます。
その結果は伏せますが、ちゃんと受けのキャラクター的に納得できる展開でした。

4

楽しめたけど、気になることが!

悲しい過去をもった受の主人公 尚人と、エルフという異世界の王 攻ルシウスとのラブストーリーです。
読んでみると、ほのぼのとしつつも皆が成長していくストーリーでなかなか楽しむことができました。ですが、引っ掛かるところあったのでそれについて綴ろうと思います。

まず、あらすじにも書いてあるルシウスの息子、礼音の「ぼくのママになって」というセリフ。これがきっかけで、尚人が異世界に連れていかれるのですが...ここだけしか出てこないんですよ!そのあと、いつ礼音は尚人をママと読んでくれるのかな~と楽しみにしていたのですがルシウスと尚人が結ばれたあとも結局、呼ばないまま終了ー。読み終わって「おや?」ってなりました。礼音は最後の最後まで「尚人先生!」と読んでいて、いやいや、ママになって欲しくて連れてきたんでしょ?とすごく引っ掛かりを覚えました。だって、ルシウスのことは「パパ」と読んでいたのに...どうでもいいことなのですが、どうしても気になってしまいました。そこは気になりましたが、とても楽しめる作品です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

4

プラチナブロンドの超絶美形攻め ×黒髪の愛玩幼稚園先生

ファンタジーもの好きなんで手にとってみました。
攻めさんが、受けのものと思われる手にちゅ する 
どアップのカラー口絵に圧倒され くらくら。
すごい!美しい!!!
プラチナブロンドのエルフってこういうもの!という超理想形!
お名前は存じあげておりましたが、
こんな美しい絵を描かれる先生なんだーーーーーーーーと驚愕。
受けさんはぽやぽや愛玩幼稚園先生 てな感じなので(笑)私の眼中になし。
お子ちゃまのために折り紙を習うも上手くできず、ぶーたれ顔してるところは
可愛い~王様なのに(笑)
カッコいいもあり、可愛いもあり、もう攻め一筋!熱愛!!!

お話は王道異世界ファンタジー。
異世界に飛んじゃった受けさんが、妖精王と恋仲になってハピエン~。
読んでて、攻めさんが、受けさんをすきだなあと思うにいたったのが
今一つつかみづらかったので萌でお願いします。
絵的には神なんだけど、王道でさらりんと読めてしまったのもあって
萌どまり・・・

攻めさんは生真面目、頑張り屋な王様。
お子ちゃまのことがとても大切なんだけど
どう扱っていいかわかんない不器用さん。
受けさんは身寄りなし、不遇な子供時代を送った健気頑張り屋さん、
子供たちのことが大好きな幼稚園先生。
(きっと子供たちの母からはモテモテだったに違いない・・・)
そんな攻め受けがお好きな方なら、萌え萌え間違いないと思います!
ちょびっとだけ女子が出てくるので、
ちょびっとでも嫌だ!という方はご注意を。
それから 竜、ちっぴり出てきます。やっぱファンタジーには竜よね♡

2

異世界ファンタジー

幼稚園教諭の尚人(受け)は担任をしている礼音からママになってと言われ、いきなりエルフのいる異次元に連れていかれます。そこで、礼音の義父であるエルフ王ルシウス(攻め)と出会います。実は礼音はエルフと人間のハーフで両親は病気で亡くなっており、まだ魔力が開眼していないため、人間世界の幼稚園に通っていたと教えられます。再び、異次元を渡り、記憶を消す魔法を両方かけるためにはには大量な魔力が必要となるため、魔力が最大になる満月まで待たないといけないことになります。

尚人は小学1年生に火事で両親を亡くしており、その後親類の間をたらいまわしにされたため、家族というものに憧憬が強いです。家族を欲しがるばかりに結婚を急ぐため恋人からは振られてばかりです。
初めは異次元にいるためルシウスが全く幼稚園関係に顔を出せないことを知らず、礼音も怖い人だと評しているため、子供に関心のない親なのかと不審に思っていたのですが、弟夫婦の忘れ形見の礼音をわが子のように育てようと思っているのに、ルシウスが不器用でうまく接することができないだけだと気付いてからは二人が仲良くなるように心を砕きます。

ルシウスは病気で亡くなった弟夫婦を助けられなかったことを悔いており、弟夫婦の代わりに礼音を育てなければと気負うばかりにうまく礼音と親子関係を築けずにいます。尚人が間に入ることでやっと心を通わせることができます。そんな中、尚人とルシウスもお互いの相談をしたりしてどんどん惹かれあいます。

礼音を間に二人が自然に親しくなっていく過程はとても良かったです。
ただ、腑に落ちなかったのが、婚約者をわざわざ尚人のところに連れて行ったことです。その後すぐに、婚約を解消してもらったようですが、だったら何故尚人に彼女を会わせたのかがわかりません。尚人が苦しんだだけになってしまったように思います。その後の告白で、彼女と会わせたときに嫉妬してもらったから受け入れてもらえるかもと思ったと言っていたけれど、元々告白場所までドラゴンに連れて言って貰う約束をしていたと言っていたし、何がしたかったのかわからなかった。婚約者に尚人を会せることで婚約解消を承諾してもらいたかったんだろうか。彼女はその場で少し話しただけだったけど、結婚の時期を聞かれてうれしそうにしていたし、礼音も懐いていて感じのいい人だったので、なんか気の毒で。その前日、倒れた尚人を運ぶためドラゴンに乗せられるのですが、ドラゴンはルシウスしか乗せないから体調が悪かったとはいえ尚人を乗せたことは凄いことだと教えてくれます。でも、だからどうなんだという話はなく、ドラゴンにも認められる尚人だから婚約解消に応じたんだろうかと解釈しまた。もともとルシウスは礼音と家族になるために必要だから婚約したということでしたが、どうも婚約者の扱いが軽くて、王の婚約なのに当人同士の話でそんなに簡単に解消できるもんなの?と疑問が残りました。婚約者がいる設定必要だった?と思いました。このくだりは本当に数ページなのですが、婚約者が悪い人ではなかっただけにもやっとしました。

ルシウスを選ぶことは自分の生きてきた世界を捨てることになるので悩む尚人ですが、落としどころを見つけて3人で生きていけるようになり良かったと思いました。私としては婚約者の件がなかったら、言うことなかったのに思うと残念でした。

本編のあとに遊園地に行くSSがあります。本編でこれから3人で歩んでいくという最後で終わったので、その後の3人が読みたかったのですが、1か月後遊園地に行きたいという礼音のために次元を超えてやってくる話でした。これはちょっとがっかりしました。そういう日常も読みたいですが、私としては向こうでどういう風に生きていっているかを読みたかったです。家族となるということだったけど、礼音は「尚人先生」って読んでるままなので、ちゃんと家族になったんだろうか?とちょっと疑問が。


石田要さんのイラストがとっても良くて、ルシウスがびっくりするほど綺麗で溜息が出ました。

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