泣かない美人

nakanai bijin

泣かない美人
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
2
得点
12
評価数
6
平均
2.5 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
ディアプラス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403524189

あらすじ

鬱屈をかかえたやり手デパートマンの隼人は、
とある日本酒酒造の美人な見習い杜氏に心惹かれる。
だが彼には過去があって……。

表題作泣かない美人

甲斐隼人,左遷された元外商,30歳
吉野要,酒造の杜氏見習い,27歳

その他の収録作品

  • 君が笑うときに
  • あとがき

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レビュー投稿数2

暗い過去がある割に、仕事も恋もあっさり進みます。

上っ面で中身のないデパート社員の攻と、子供の頃に誘拐されて性的被害の可能性から腫物のように扱われている杜氏見習である受のお話。

「お宅の商品をうちのデパートで扱わせてくれ」的にごり押ししてくる作品はいくつかありますが、それらの大半と同様、こちらの作品の登場人物もカスでした。
終盤には改心(笑)するのもお約束通りで。
そういう辺りが読んでいて不快でした。

誘拐されたことがある受の寂しさに付け込もうと、傷口に塩を塗り込むようなことをする攻。
受の反応が和らいできたら、なんかキュンとしちゃって。
どんどんプライベートなことに踏み込んでいくのも、やりすぎでしょ、と。
罪悪感を抱きつつ何もできなかった受の兄や幼馴染が、攻に丸投げしまくるのも、気持ち悪くて。
で、思いのほか早く受がデパートの企画を受け入れちゃうし。
とはいえ、攻の上司がぶち壊しちゃうのですが(苦笑)。
なぜか上司は自ら謝罪に出向こうとしないし、攻も謝罪の場を作ろうとしないわけで。
まぁ、企画自体もかなり無理があると思いますけどね。
全体的に、お約束&予定調和な感じが強かったです。
そもそも、ゲイで続きもない攻が受に惚れるってのも、そうですが。
受は昔からその傾向があったようだけど。
攻にその辺りの葛藤が無さ過ぎ出し、2人の関係に気付いているっぽい兄も、ゲイでもいいから弟が外に開いてくれれば的な感じというのもなぁ。

あと、ラストの数年後辺りには別れていそうでもある(苦笑)。
ようやく過去から一歩踏み出せた受は、これからどんどん良い方へ変わっていくだろうし。
攻が変わったのは可哀そうな受に対してだけじゃないかなと思うし。
攻がデパートを辞めて受のもとへ移り住むことは、受の地元が誘拐事件を覚えている限り無理だろうし。
精神的に解放された受は、攻を必要としなくなるだろうな、と。
「美人」もせいぜいあと数年ぐらいでしょ、と。
2人の仲を認めているっぽい兄も、弟が明るくなれば「攻じゃなくてもいいだろう」と思うようになるかもだし。

0

メインは脇キャラとのすれ違い愛?

あらすじ:
高級百貨店の外商部から企画部に左遷された隼人(攻め)。
仕事で訪れた城下町で、絶品の日本酒を作る杜氏見習い・要(受け)と出会うも、なかなか企画を呑んでもらえず…

やり手の外商だった隼人ですが、客の妻に言いがかりをつけられ左遷される羽目に。
寂しげな彼女につけこみ思わせぶりな態度をとったことは事実で、過去にもそうした営業スタイルで商品を売っていた隼人。
そんな彼が、嘘やお世辞の通じない要に出会い、誠意をもって彼に接するうち、営業マンとして少し成長するという展開です。

要は美人ですが、性格は無愛想で不器用。
子どものころ男に誘拐された過去があり、誘拐されたのはお前が悪いと父親に殴られたり、学校で同級生から好奇の目で見られたことがトラウマとなっています。
元々女の子のような容姿で、同性の幼馴染に淡い恋心を抱いていた要。
自分がこんなだから誘拐されたと思い込んでいる姿が痛々しいです。

要が片想いしていた幼馴染(今は妻子持ち)も、実は当時要のことを…というすれ違い設定。
事件の後、幼馴染は要を気遣うあまり彼の身体に一切触れなくなり、更に数年後、要への続き想いを封じるかのように結婚。
その行動が正しいとは思いませんが、彼の弱さや狡さ、不器用さが見える生々しい人物描写はなかなか良いと思います。

クライマックスは、要と幼馴染が当時の想いを伝え合うという展開。
事件被害者の要も、事件を利用して幼馴染に罪悪感を抱かせようとした狡い一面があり、メインの登場人物三人とも少し姑息なところがリアルで面白いです。

残念なのは、要と幼馴染のエピソードに対し、隼人と要のラブ展開の描写が薄い点。
隼人が美人の要に惹かれるのは分かりますが、要が隼人に恋した理由は?
想いを伝え合うシーンの前に、二人の心が通じ合っていくエピソードがもっとあればなと思いました。

全体として、作家さんが一番書きたかったのは隼人と要の恋より、要と幼馴染のすれ違い愛だったのかな、という印象。
誘拐事件が被害者やその家族、友人に及ぼす影響の大きさは丁寧に描かれていましたが、被害者の要を愛する立場の隼人には少々役者不足感が。
トゥルーエンドならまだしも、ハッピーエンドっぽく締めるのであれば、もう少し隼人に相手役としての頼もしさや存在感が欲しかったかなという感想です。

5

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