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最近ある作品で、ヘタレヤンキー攻めも美味しいかもと気づき「ヘタレ ヤンキー」で検索してヒットしたのがこちらの作品でした。
ろくでなしの父親の代わりに家を継ぐことになった柘植が祖父に出された条件は「国立大学に行く事」
塾に行く金もないから目をつけたのはクラスメイトの秀才・大滝。彼に勉強を教えてくれと頼み込むもそっけない。焦った柘植は「何でもするから教えてくれ!」と交換条件をつけて…。
というわけでヤンキーが秀才くんに勉強を教えてもらって大学入学を狙う!という、1年間ほぼ勉強しかしていない作品なんだけどこれが面白いんです。
拓殖はヤンキーだけど童貞で実は結構ピュア。大滝は秀才だけどガリ勉タイプではなく「女のもグロいよ」と言ってのけちゃうような適度にリア充なイケメン。親切心で教えてあげる気になった訳ではなく「君みたいなヤンキーが俺の言うこときくなんておもしろそうだからのっただけ」というちょい腹黒っぽさが見え隠れする男です。
そんな二人はあることがきっかけで微妙な雰囲気になり、お互いなんか気になっちゃう&内心ぐるぐる考えつつも、そんなそぶりは見せずに一緒に過ごすってところがいい。
二人が初めてキスする流れのところがとっても好きです。コマ送りみたいになってて、あ…やべぇと拓殖が感じたその何かがこっちにも伝わってくるし、その後なにごとも無かったかのように花火をしちゃう二人なんて青春そのもの。
「なんでも言うことを聞く」という当初の約束が最後に繋がっていてそこも良かったです。そうきたかぁと。
大学生になった二人を描いた番外編の仲睦まじい様子(拓殖が大滝のお腹にぐいぐいすりすりしててかわいすぎる。)とか、描き下ろしの何故挿入を許してくれたのかというのを聞いた拓殖が「うう‥おれ おまえ すき」と言って片言になってるぞ、とツッコミ入れられる様子とか、そういう細部がとても好みでした。お話に派手さがない分、そういう小さな満足が積み重なって大きな満足感に繋がり、面白かったなぁ、読めてよかったなぁと思えました。
読んでる途中で、雁須磨子さんを思い出しました。そこらへんに転がっていそうな日常感とか近いものを感じるなぁって。(似てるという意味ではないです。あの独特のテンポやモノローグは雁須磨子さん独自のものなので)
雁須磨子さんがお好きな方ならきっとこちらの作品も楽しめると思います。
こちらが初コミックということで、今後の大いなる期待を込めて神です。
新作が出たら買おうと思います。
ヤンキーの高校生・柘植は、ある事情から国立大学に合格しなければならなくなり、それまでまったく交流のなかったクラスの優等生・大滝に「勉強を教えてくれ!」と頼み込む。一度は断られたものの、「何でもいうこと聞くから」と頼んでみたら、「ヤンキーにいうこと聞かせるのも面白そう」と引き受けてくれて…。
エッチは一番最後で、それまではどちらが受けか攻めか、まったく分からない作りになっています。身長もほぼ同じだし、どちらが攻めっぽいとかもないし、本当にまったく分かりません。
すでに情報登録がされているので、そちらが反映されれば結果は分かると思いますが、これはどちらが受けるか攻めるか分からない方が楽しめると思うので一応伏せておきますね。
というわけで、ヤンキー柘植くんと優等生大滝くんが織り成す受験ラブコメです。
全然勉強ができないのに、祖父に厳命されて国立大学に合格しなければならなくなった柘植くん。そこでクラスで一番頭のいい大滝くんに「勉強教えて!」と直談判。
大滝くんは、当初はなんで喋ったこともないヤンキーに勉強教えなくちゃなんないんだ、とけんもほろろ。でも毎日のように頼み込まれ、「何でもいうこと聞くから」と言われて引き受けることに。
BL版『ビリ○ャル』みたいに、受験に向けての猛勉強が始まります。最初はお互いまったく好意のない2人で、でも一緒に勉強しているうち、大学に受からないといけない理由を知ったり、意外といい奴だと思ったり、どんどん惹かれ合っていきます。
途中から、なぜかキスする間柄になり、どちらもそのことについて深く追求はできないけれど、内心ではドキドキ。この、意識し合っている状態がたまらなく可愛い。一緒に花火をしたり、青くて初々しい、きゅんきゅんするようなカップルです。
派手な展開やドラマティックな要素はなく、突出して絵が上手いわけでもない(失礼)ですが、読んでいて温かい気持ちになるような、素敵なお話でした。
デビュー作だそうです。帯の推薦文を雁須磨子さんが書かれています。
表紙の雰囲気にひかれて興味を持ち、高校生、同級生ものという点にも魅かれて購入しました。
最初、絵の雰囲気が表紙の感じと違うなぁ・・・と感じてしまったのですが、読み進めていくうちに気にならなくなりました。むしろお話の雰囲気に合ているなと感じてきました。
最初、(その時は受けなのか攻めなのか判断がつかなかったのですが・・・)受け様が結構予想外のキャラで(女の子と意外と遊んでそうなことを言い出したので・・・しかも、からかい半分とはいえ、攻め様のことを積極的に触ったりしたので・・・)、ちょっとダメかも・・・と思ってしまいましたが、それも途中から気にならなくなりました。
それぐらい、物語本編が面白かったんです。
童貞の攻め様が受け様で脱童貞を果たすとか、なかなか可愛らしかったです。
独特の雰囲気とテンポのお話で、なかなか楽しかったです。
街を歩く茶髪のヤンキー風と黒髪優等生風。
「同級生」を読んでBLワールドに誘われた身としてはスルーできない組み合わせに惹かれて購入しました。
ろくでなしすぎる父、長期入院中の母。
人生テキトーで生きてきた柘植が突然祖父から告げられた「国立大学に合格するべし」という指令。
高2の年の瀬。塾に行くお金はない。そこで柘植が考えついたのは…。
クラスの秀才くんに家庭教師を頼むことでした、という始まり。
いくら優等生でも自分の勉強のために塾に行ってるだろうし、無償でそんなことは引き受けないだろうという凡人の予想に反して、秀才くんは「何でもする」の一言でとうとう折れてしまう。
推薦狙いなら3年の1学期までの評定でいけるから余裕なのかと思いつつ、これだけ学力差がある生徒が同じクラスという学校側のクラス編成大丈夫?というツッコミも入れつつ、それまで同じ教室にいるものの別世界に属していた2人の絆が出来ていく過程を楽しませていただきました。
柘植と大滝のおじいちゃん同士が繋がっていて、大滝がちゃんと柘植の複雑な事情を知る機会があったのが良かったです。知らずにいたら「底辺から国立大学合格」というエベレスト登頂のような面白さはあるだろうけれどあそこまで親身になれないだろうし、家のことを言わない柘植の気持ちを推し量ることもなく、ただの「気紛れにやる気になったヤンキーのお遊び」で終わっていた気がします。
知ったことを柘植に言わないスタンスも良かった。ベースに同情があると思ってしまったら対等な関係は築けないですもんね。まあ、教える側と教えてもらう側で十分対等ではないのですが、立場ではなくて精神的な対等さというか。
最初の大滝の悪ふざけは「えー…」と思いましたが、男の子同士だとそういうノリもあるんでしょうね。ただ軽いノリでやってしまったことがお互いに引っかかりまくって、口には出さないしネタにすらしないけど、それぞれがぐるぐるしている様子はほほえましかったです。
全体的に2人の関係に関しては心理描写も男の子らしい淡々とした感じが良かったし、花火をした回の最後のコマで考えていることがリンクしているコマは最高だったし、満足だったのですが。
ひとつだけ。
柘植の中学時代のツレたち…。
あの子たちとの絡み方がおかしい。
部屋には特攻服、その頃の写真も飾っているかしてすぐ手に取れる場所に置いているのに「無視」というのも変。大滝と関わらせたくないならなおさら無視ではなく「オレ、今がんばっちゃってんのよー」くらいのノリで友好的に行った方が自然だったなあと思うのです。
柘植が無視や喧嘩腰で来るから向こうも対抗してくるわけで…。そうしないとその後の冷えピタエピソードに持っていけないというのはあるけれど、柘植は友達を大事にする子だと勝手に思っていたので違和感がありました。
ああいう風に過去を切り捨てるやり方じゃなくて、昔の仲間にも応援してもらえるような流れにした方が柘植の人柄的にしっくり読めたのになあと思ってしまいました。