電子限定おまけ付き
入れ替わりもの。
タイトルはなんだかDKカプみたいな印象だけど、社会人同士、しかも同い年の上司部下のお話です。それぞれが初見で互いに抱いた興味が恋情であることに気づいていくローファンタジー。または、相手への好奇心が恋に育っていく過程とも受けとれる解釈の広がりはやっぱりお上手です。
今作のスバラシイところは、ノンケ同士の設定ってところ。個人的な嗜好としてノンケ同士は超難関設定の一つなんですよ…。だけど、ファンタジーに説得力をもたせるならファンタジーを使えば無双笑。昨今、ファンタジーが主流なのも現代日本もののBLが難しい所以なのかと…。
キャラたちが真面目に奮闘する作者様のコメディーが大好きなので、本作もめちゃくちゃ楽しく読み終えました。絵面が目に浮かぶ文章も相性が良くて。クールだけどお世話好きな攻めと、社交的で末っ子体質な受けのカップリングも鉄板でした。
本作のキーパーソンならぬ、キーバード?たま子がボケの役割としてこれまた秀逸でした笑。BLの何が良いかって、可愛いものと美味しいものに溢れているところではないでしょうか。癒されるじゃないですかぁ〜。作家さんが可愛いと感じているモノやコトに萌えたかったりするので(ヘンタイか)。
電子版だとたま子視点が読めます。たま子の一人称が可愛いくて震える…。読み専にとっては、あんな風にサクッと書いてしまう(ように思える)書き手としてのセンスに惚れています。
普通に楽しく読めるけれど、気軽に読んでね♪な顔の下に隠れる作者様のテクニックを想像すると神ではなかろーかということで、神になりました。オススメ度としては萌え×2として装っておきます笑
抵抗があったのか縁がなかったのか入れ替わりものを読んだのは初めてだったのですが、初めてがこの作品でよかった!と思えるほどに楽しめた、
入れ替わりという非現実的な設定ながら、ノンケ同士の葛藤やら戸惑いやらも織り込まれていて現実的な要素も多数あり、違和感なく受け入れられたお話でした。
受けさんの京は攻めさんの由和さんと仲良くなりたくて合コンに誘い、その日帰った後に目覚めたら知らない家と知らないベッドで、鏡に映る姿は仲良くなりたかった由和さんで…というとこから始まるお話で、両視点が交互に展開されていくのでその時その時の2人の気持ちが伝わってきて、倍楽しめた感があります。
社内では愛想がなく一匹狼の由和さんと、常に周りを明るくする雰囲気を持った愛されキャラの京が、お互い入れ替わってる状況を理解し、受け入れるまでに少し時間は掛かったものの、元々の性格が楽天的で明るい京と、置かれた状況を理解できれば落ち着いて考え受け入れられる由和さんだったので、前向きにお互いを演じながらも仕方なく始まった同居生活に自然と慣れ、楽しんでる感じで進められていくお話が、テンポもよく笑いもあり切なさもあり少しえっちな部分もありと、飽きることなく読み進められるポイントでした。
キーパーソン(?)となるオカメインコも可愛くて可愛くて。
同居する事でお互いのいい所・悪い所を受け入れながら少しづつお互いを意識しているのが伝わってくるので、読んでるこっちが『この先どうなるの?!』と焦らされるくらいにゆっくりめな展開で。
個人的には由和さんの無表情の裏にある感情がぐいぐい伝わってくる由和さん視点が大好きでした。
途中から開き直った由和さんは、京の事が可愛すぎて大好きすぎてそれを抑えるのに必死!
みたいな場面がいくつもあって。
由和さんも充分に可愛いんです!
明るくなれるほわほわものが読みたい時に是非おすすめです( *´︶`*)
川琴先生の作品は作者買いしています。
お話は入れ替わったところからスタートするのですが、テンポも良くて、わくわくドキドキしながら楽しく読む事ができました。
お互いノンケ同士というのも良かったですし、入れ替わるのが、お互い実は常に気になっている存在(最初は恐らく恋愛的な意味ではなく)ながらも微妙な距離と立場(年齢は近いが、上司と部下、仕事以外ではあまり話したことがない・・・)の2人というのも、設定として面白かったです。
受け様が末っ子設定で、末っ子気質だからこそ、この2人は上手く行ったんだな・・・というのも感じました。甘え上手で、でもその実空気を読んで立ち回れる性格で、上手に相手の懐に入れる技も持っていて・・・ということが功を奏しています。でないと、あの攻め様ではなかなかお話が進まない・・・
攻め様は要領の悪い、不器用な堅物系です。でも、そんな攻め様も受け様もどうちらも好感の持てるキャラでした。
陰の主役、2人のキューピッドであり、入れ替わりの鍵を握っている、オカメインコのたま子(オス)も存在感をはなっています。
川琴さんの描く人物や物語って、なんだか可愛い。
今回も、そのなんだか可愛いという感じは健在で、
クスクス笑いながら、ほっこりと楽しんで読了。
話は、はやりの(?)入れ替わり物。
雑誌編集チーフの由和と、契約社員の宇留島は、同じ年ながら上司と部下。
仕事はできるが無愛想な由和と、今時な感じの良い宇留島。
飲み会の帰りのある日、なんだか朝気がついたら入れ替わっちゃってアラ大変!
仕方がないので、一緒に暮らしてなんとかこの難局を乗り切ることにしたが……
入れ替わったことを通じて、お互いを深く知って惹かれて行く過程は
なかなか面白い。
二人とも真面目に前向きに相手を演じようとしているのが、いい。
仕事に関しては、こんなに上手くいくかいな?という感じだけれど、
視点が交互に変わって、それぞれの状況や気持ちがよく分かる。
それぞれ気持ちを自覚したものの、叶わない恋と思ってグルグルしていたり、
表情筋が動かない由和が気持ちを自覚したら、
好きで好きでジタバタしているところも可愛い。
由和の飼うオカメインコのたま子が入れ替わりの鍵なのだが、
その辺はなんちゃってで、あまり深く考えない方がいいです(笑)
ちょっと憎めないキャラ、可愛い面白いので、まぁよし!
ということで、綿密さを求めると?というところもあるけれど
気楽に楽しくテンポ良く読了です。
寡黙でクールな上司と周囲から可愛がられる末っ子キャラの部下という正反対の二人による入れ替わりもので、二人の気持ちがくっついていく過程が丁寧に書かれていて楽しめました。
仕事仲間という接点しかなかった二人が、入れ替わりをきっかけに一緒に住み始めるんです。
周囲に入れ替わりがバレないようお互い相手になりすます必要があるので「情報共有」をせっせとする、ここが妙に萌えました。
「お互いに関する情報共有を熱心にする」って、たいてい両思いの恋人未満〜恋愛初期の恋人達がやる事だと思うんですね。
二人は必要に迫られてやってるだけなんだけど、側からみると恋人への道をひた走っているかのような、しかもお互い無自覚というところが微笑ましくて萌えました。
そして以前から受けに対してぼんやりとした好意を抱いていた攻め。
入れ替わってからは、受けの喜ぶ顔みたさについつい世話を焼いてみたり、一緒にいて癒しを感じてる攻め視点ターンは萌えます。
攻めは周囲から近寄りがたい人だと思われてるんです。
だけど本当は細やかな心配りができる世話焼きで、料理もできるというステキな人。
おまけに大好きなチョコを食べない理由は「本物の愛やしあわせを得た時の感覚が鈍りそうだから」
とっつきにくい低体温キャラかと思いきや、「いつか本物の愛を得た時に」なんてパッションなこと言ってくれちゃってなんなのこの人!萌えさせてくれるぜ!みたいな。
残念なのは入れ替わりに関する謎が完全放置だった事。
攻めの飼っているオカメインコが突如喋るようになり、この鳥によって入れ替わりが起きたという事しかわからない…
そこらへん全く考えずに読めばいいのだろうけど、残念ながらモヤモヤが残りました。
電子限定のSSはインコのたま子視点なんです。
そこで何か明かされるのか?!と思いきや「ふたりの入れ替わりはぼくがやったことだけど」という説明のみで、華麗にスルー……。
ファンタジーは作家さんの好きに出来るのは確かだけど、特殊能力とか飛び道具を説明もなく登場させ使うというのは、ちょっと……とは思うのだけど、そこに目を瞑る事さえ出来ればとても楽しめると思います。
私は、くっつくまでの二人の過程がかわいらしくて好きなので、おまけして萌萌です。