• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作On Doorstep

ジミー,スリの現行犯で受けに捕まった
リース,元警官の本屋店員

同時収録作品ラッキー・ビル

イアン エージェンシー
チャールズ 落ち目の俳優

その他の収録作品

  • ラッキー・ドランカー
  • あとがき

あらすじ

泥棒のジミーは、スリの現場を中年の男・リースに取り押さえられた。
仕返しをしようと、彼の家に空き巣に入ったが、
彼が元警官で、さらにある“トラウマ"を持っていることを知る。
複雑な過去を持つ大人の男への好奇心は、
傍に近付くほど、急速に恋心へと変わっていって――。

表題作の色気たっぷりな大量描き下ろし、
傲慢な芸能エージェント×落ちぶれた中年役者の読み切り「ラッキー・ビル」を収録、
オトナの男達のリアルな恋を描いた一冊。

作品情報

作品名
On Doorstep
著者
CTK 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
発売日
ISBN
9784799732823
4.1

(229)

(115)

萌々

(63)

(36)

中立

(10)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
28
得点
945
評価数
229
平均
4.1 / 5
神率
50.2%

レビュー投稿数28

美しい絵と美しい年下攻め

韓国では出生時に絵うま検査が行われている……みたいなTwitterジョークがありますけど、ほんと韓国からの黒船BL作家さんは絵がうまい。正しすぎるしうますぎる。だいたい美大出で外国人体型の男性を描くのが特にうまくてTwitterかTumblr見るとサスペンス系の洋ドラの流血絵がいっぱい上がってるイメージ(偏見)
ただそういう海外作家さんはGuilt|Pleasure=サン(おふたりはタイワニーズですけど)みたいにガチガチサスペンス! ヴァイオレンス!! みんなしぬ!!! みたいなBLというよりブロマンス寄りのイメージがあったんですけど本作はめちゃくちゃBLしてて萌えがあった。絵がうまくて萌えがあるとか隙がない。

ストーリー……ストーリーはですね、「年下デカワンコ×トラウマ持ち美人」という設定から想像してもらえればだいたいそのとおりです。といっても言葉選びや味付けにセンスがあって陳腐ではなく、属性が合う人には安心しておすすめできる一品。年上受けに敬意を払いつつ、ときには強引に迫るタイプの年下攻め、完璧です。年上受けが好きすぎて思わず泣いちゃう年下攻めほんと最高だな……。でも泣いてる年下攻めに対する受けの反応は「もしかして俺に自分のことを可哀相だと思ってほしいんじゃないよな?」そうそう! これこれ! 正直攻めのことはめちゃくちゃかわいく思ってるけど、言うことは言う年上受けが好きなんですよね……。良い飼い主だ……。そういうわけでキャラクター造型もドツボでした。

ところでわたしマンハッタン舞台のマンガが大好きなんですが、本作は別に舞台が東京でもなんら問題ない感じで、そこだけは少し残念……。ただ、海外の方が描く東京ってどうしても違和感があるし、かといって韓国が舞台だと意外に想像しにくいし、アジアの作家の方が描くにはアメリカはちょうどいいのかな。次作もマンハッタンが舞台なら、あの希望と閉塞がゴチャゴチャの街角と人々をどっぷり描いてほしいなあ。それで明るくBLしてくれたら唯一無二って感じだ。

しかしBLでは翻訳者の名前は出さないもんなのかな~? 本作にもクレジットがなかったけどすごく自然でうまい訳だと思いました。

16

単館上映の短編映画みたいで好き

人物像の描写や話の展開が静かで繊細。
2人の過去と生き方が交錯していく様は、まるで単館上映の短編映画みたいでとても良いです。
絵柄はジミー同様リースの顔が私の好みにどストライクなのでそれだけで大満足なのですが、全体的に線が丁寧で美しい。具体的にはサラサラ金髪ツヤツヤ黒髪、体脂肪少なめ胸板厚なのにスラリと長い脚、が素晴らしいですよ。
惜しむらくは、書き下ろしにある絡みでしょうか。単行本にするなら絡みも欲しいでしょ?書き下ろしで入れておいたよ感が。そこまでして必要かな…いや、要る。欲しいよそんなん。リース受けありがとう。
同様にラッキー・ビルも良いです。
こういう海外が舞台の話大好きなので流行るといいなぁ。
CTKさんは非BLの方がイロイロ描けるだろうけど、BL、非BL共に今後の期待相当です。

11

Theアメリカの若者×渋い大人のオシャレで色気のあるラブストーリー

アメリカを舞台にした渋い元警官とイマドキでやんちゃな若者の色気たっぷりのラブストーリーです!!
萌えましたーー!!!
絵柄も世界観もとってもオシャレで洋画みたいな雰囲気です。
元警官のおじさん受けは果たして何歳なのでしょうか?!
渋くて大人で寛容な受けも魅力的だし、若さ有り余りすぎて突っ走っちゃうけど情けないところもカッコ可愛い攻め。
攻めの情熱にほだされちゃう受けにも納得だし、とってもナイスなカップルでした!!
過去の事件のこともちらっとしか出てこなかったので、ぜひ続編希望です!!

10

す、、すごく良かったです…

ネタバレありです。
あーーー、久しぶりにこれこれこれ!と、思う作品。かなりツボでした。
表紙を見て綺麗だなあと思って、そのまま衝動的に購入したのですが、本編の絵も表紙と同様美しい…。絵も美しいですが内容ももちろんよかった。
なーんの前情報もなく買うのが久しぶりだった為、最初受け攻め逆だと思ってました。
というのも受けのリースの登場が余りにカッコ良すぎて(ジミー(攻)がスリをしてるところをリース(受)が取り押さえる)
最初てっきり黒髪が受けでやんちゃ受けかなーなんて勘違いしてたのですが、まさかの(まさかでもないか)年上受け。いやーーー、ありがとうございます!!
で、スリを見逃してやる代わりに一つ頼みごとを聞けと言われた(攻)は、一日(受)の仕事先の本屋で着ぐるみバイトをやらされるわけですが、(攻)はどうにも腹の虫が収まらず、(受)を尾行して自宅を突き止めて、何か金目のものでも盗んでやろうとするわけです。
が、部屋に忍び込んだところで(受)が元警察官だったいうことが判明し、やべえ、となり結局何も盗らず逃げ出すのですが……

とにかく作品全体通してリース(受)が色っぽいし、ジミー(攻)は一好きだと自覚すると一気に突っ走るところがワンコっぽくてかわいいわで…
「すらっとして色素薄い系で目元が色っぽい…」とジミーがリースのことを評していますがそうそうそう!って、全力で同意しました。
とにかくリース(受)がかっこいいし色っぽいんですよ。でも、ある事件がきっかけでリースにはトラウマがあり、弱いところもあってそのギャップがまたぐっとくる。
ジミーはジミーで一応察しはいいので、そんなリースのトラウマにもすぐ気がつくわけですが、「嫌われたくないし家に忍び込んだことは黙ったまま、リースにもっと近づきたい」ってもう完全にフラグ立てまくりで、いつリースにバレるかドキドキしてたら、まさかのwwwジミー、おいばかwwうっかりリースの部屋のこと口走ってバレちゃうとか間抜けすぎてwwあーーー、でもここで(受)があっさり許したりしないところがまた良かった。
そして、紆余曲折あってジミーが泣くところはもうリースと一緒に呆然としてしまったw
ごめんな…ひゃい!はいかわいい!!!
自分だったらこんなジミーの姿を見たらほだされて許しちゃいそうなもんですが、リースのトラウマは根強かった…
ジミー「もう仕事をやめるよ、きっと俺のことは見たくもないだろうし」
リース「お前が仕事をやめる必要はない」
ジミー「そ、、それって…」(ここの、もしかして、許してくれるの?と言いたげな表情が切ない)
リース「俺が辞めるから」

ずーーーーーーーんwwww

描き下ろしはほんともうご馳走様でした。桃色シーンのリースの感じる表情ほんと…はああぁぁぁぁ…もうぜひ読んで確認していただきたい。
あ。読み切りもすごく続きが気になる二人でした。もう作家買い決定だなー、というくらいツボな作品でした!!!!!

10

独特な世界観が魅力的

表紙があまり好きではなくて(いや、失礼)購入に至らなかったのですが、評価がめちゃめちゃ高いので興味をそそられ購入してみました。

ネタバレ含んでいます。苦手な方はご注意を。





主人公はジミー。
表紙の向かって左側の黒髪の彼。
ジミーが地下鉄(地下鉄という表記は出てきませんが、「14番街 ユニオン・スクエア駅」という表現がされているので地下鉄だと思われる)の電車内でスリ行為を働いたときに中年の男性・リースに取り押さえられてしまう。

スリ行為を見逃す代わりに仕事を手伝えとリースに連れていかれるジミーですが…。

というお話。

はじめは好奇心でリースの家に忍び込んだりするジミーですが、リースの優しさや彼の顔に惹かれ、徐々に恋心を抱くようになる彼の恋心がなんとも可愛らしい。

リースの儚げで不安定そうな雰囲気。
リースの元警官という過去。
そして彼の抱える過去の事件から引き起こされるトラウマ。

徐々に見えてくる彼の過去と、男気。優しさ。
そういったものにぐっと引き込まれました。

そんなリースに恋をしてしまったジミーのわんこぶりもなんとも良い。

リースに向けられる好意と情熱。そうしたものに、少しずつほぐれていく彼のトラウマと、相反するように与えられる安心感。そんな最中に暴露してしまったジミーの「罰」。

ストーリー展開が非常にお上手で、またふと見せるしぐさや表情の描き方や見せ方がとてもいい。
シリアスな雰囲気になるかと思いきや所々で入るギャグもナイス。重すぎずコミカルすぎず、ないい塩梅なんです。

独特な絵柄と雰囲気がこの作家さんの持ち味なんでしょうか。

良くできたストーリーゆえにちょっと気になった点も。

ジミーはゲイっぽい。けれどリースはノンケさんなんじゃなかろうか。
そんな彼がジミーをあっさり受け入れるのにちょっと違和感を感じた。
それと過去の事件について。
もう少し描き込んでほしかったなあ…。これってもしかして続きがあるんでしょうか?
リースの過去の事件や、警官に復職するのか否か、も含めて、続編が出ると嬉しいです。

オジサン受け、ってあまり好きな設定ではないのでどうかなと思っていましたが、独特な世界観が非常にツボでした。



8

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP