孤独な魔人×優しい少年、二人だけの箱庭で少年は咲き狂う――。

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表題作魔人の箱庭 ~囚われの淫花~

ハディール、魔人
ロロ、薬師

あらすじ

残忍と恐れられている魔人・ハディールに命を救われたロロは、彼に想いを寄せていた。触手樹に犯されそうになったことがきっかけでハディールと結ばれたロロだったが、神父にハディールとの仲を知られてしまい…

作品情報

作品名
魔人の箱庭 ~囚われの淫花~
著者
かわい恋 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041056851
3.3

(41)

(9)

萌々

(14)

(7)

中立

(6)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
6
得点
128
評価数
41
平均
3.3 / 5
神率
22%

レビュー投稿数6

メラン×アビーノの番外編希望

何もかもがハッピーエンド!
と、綺麗に収まるお話が最近多い中での、勧善懲悪が蔓延る人と魔物との身分差?的な悲しくもある内容で。
だからこそ綺麗ごとばかりじゃないこの本は、すぐに内容に入り込めたし、感情移入も自然にしちゃってたし、気付いたら読み終わっていたし、面白くて読み足りないくらいだし…と、
魅力要素を挙げたらキリがないです。

父親の病気を治す為に魔人の庭に忍び込んだことがきっかけで出会ったハディール(攻)とロロ(受)。
それからも月1での交流を繰り返し、徐々にじわじわと愛情をお互いに育んで遂に両想いに!
までは、割と早い段階できます。
それからが特にロロにとっては、波瀾万丈というかやり切れないというか。
神父さんが本当にヤだ!
亡くなった父親に頼まれた責任から厳しく言ってしまうのは分かります。
だけど、育ての親としてロロの幸せを奪うなんて、なんかもう泣きそうになりました。
心神深いって、一歩間違うと怖いってこういう事なのかなあ…と。
あとは、間男最低ランドルフ。
こいつに限っては救いようがないというか、思い出すだけでイライラします笑。
でも、実際にこういう奴って居るんですよね。
そういう、現実でもありそうな(実際あるだろう的な)話を盛り込みながら進められる展開に
一喜一憂させられたお話でした。
ここまで喜怒哀楽が出てしまう本というのも私にとっては珍しく、それだけ入り込んでいたんだなあ…とつくづく思います。
ファンタジーだからって綺麗なことばかりじゃないよ!
みたいな、リアルに読めるこの1冊は本当にオススメです。

4

過度なエロがあまり好みじゃないので。

父を治す薬草を求めて、恐ろしい魔人ハディールの庭に入ったロロ。だが、魔人ハディールは、周りが噂するのとは違い優しい一面もあった。ハディールとの出会い日から三年、薬師となったロロは、月に一度ハディールの庭を訪れるうちにやがて彼に好意を寄せるようになる。ある日、迷宮近くで魔物に襲われそうになったところをハディールに助けられ、それをきっかけにして二人は恋人同士となる。だが、幸せだった二人は突然引き裂かれてしまう。

ベースは美女と野獣っぽい感じですかね。
魔人とはいえ純粋で、優しくて、傷つきやすいハディールにとても心揺さぶられました。ロロも優しい性格だけど、自分の信念はきちんと貫く健気な子で、好感が持てました。二人とも、自分の痛みより相手の痛みの方が辛いと感じるお人好しさんです。
ストーリーはとても好みで、途中何度も泣きました。ただ、エロがちょっと多すぎかな、と。せっかくロマンチックで感動的なお話なのに、心の結びつきより身体の結びつきが強調されていたのはもったいない気がしてなりません。

ところで、メランの嫁はハディールの魔法とかで成長させたアビーノじゃあかんのん?

6

溺愛エロ

冒頭をサンプルで読んで、攻め視点の切ない鬼畜エロが気に入って購入。
でも本編は、確かに切ないしエロいんだけど、鬼畜シーン1割溺愛シーン9割といった感じで、あれ?と思いました。

内容は、父を助けるために薬草摘みに禁断の地へ足を踏み入れた少年が、魔人と出会ってしまう……というストーリー。
攻めはひたすら穏やかで、受けを溺愛してくれる人。一方の受けは、素直でおっとりしてて優しいタイプ。
攻め・受け以外のサブキャラも愛嬌があって可愛かったです。
猫の執事さん、たまらなく可愛い。

今度また、溺愛ものが読みたい気分のときに再読したいなと思います。

1

溺愛

溺愛モノがすごく読みたくなってこちらを購入しました。

人間のロロと魔人のハディールのお話です。
プロローグはハディール目線から始まります。
内容がすごく切なくてなぜこうなっているのか何もわからなくて辛かったです。
そこから二人の出会いからのお話が始まります。

途中でランドルフという最低な人間が出てくるのですが
このランドフルという人間のせいで
ふたりの歯車が狂ってしまいます。
ここのハディールとロロのそれぞれの気持ちのすれ違いがすごく辛かったです。
愛ゆえに…というやつですね。

最後はちゃんとハッピーエンドだし
溺愛攻めなので読んでいて幸福感がすごかったです。

かわい恋先生の作品は溺愛攻めが多く心が疲れた時にとても染みます。
エロが多めなので苦手な方もいるかもしれないのですが
私はとても好きな作家様で、今回の作品もとても好きだなぁと思いました。

0

人間の黒さってのが浮き彫りになっていたかな?

2017年刊。
かわい恋さんについては、エロエロでドキツそうなデビュー作が気になるところだが(でもいつかは読んでみたい)、エロスキーな自分でもいきなりハードルの高すぎるものよりはと思い、この話を初読みにしたのだった。
ルビー文庫というのもあって、エロ度はそれほどキツくはないと思う。
ファンタジーだけど、複雑な設定はないから読み易い。
ただ、作中に出てくる木彫り人形のメランとアビーノ以外の動物や植物は一部人面を掛け合わせたような見た目らしく、可愛いとは言い難いかな。

希少価値のある薬草が多数生えている魔人の庭を管理して、容易く人間が入り込めないように管理しているハディールだが、過去に瀕死の父親を助けようと忍び込んできた少年・ロロには庭を自由に行き来できる鍵を渡して彼の事を慈しんでいる。
庭内の触手樹に襲われて、媚薬のような毒にやられたロロを助ける成り行きで身体の関係が出来て以来、毎月の逢瀬の際に性交を重ねる関係になった。

う~ん、ハディールにとっては大切に慈しんでいた花を手折ってしまった感があるだろうってのに、結構エッチしているんだよな…
この話の場合、ラブシーンならばクライマックスまで引っ張ってもらったほうが切なさが増したのでは?なんて思ってしまった。

ロロが危険な魔人の庭に忍び込む行動にいい顔をしなかった育ての親である神父に監視されるようになり、絶対に他人に口外しないと約束していた鍵を奪われ、当て馬との関係を誤解されてハディールの怒りを買った…
目まぐるしい展開の辺りから一気に面白くなった。
魔人と交わるのを断固として認めない神父とのすれ違い、富も色欲も欲する当て馬の狡猾さ、ロロ自身が秘密を漏らして浮気を誤解されたと後悔する様とか、人間の黒さってのが浮き彫りになっているなぁ…とは感じた。

結果としては丸く収まるものの、二人が早いうちから情を交わすようになった分、切なさが目減りした気がするのだった。

1

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