月食奇譚

gesshoku kitan

月食奇譚
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神37
  • 萌×213
  • 萌5
  • 中立9
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
7
得点
261
評価数
66
平均
4.1 / 5
神率
56.1%
著者
 

作家さんの新作発表
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媒体
BL漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
発売日
価格
¥679(税抜)  
ISBN
9784863496408

あらすじ

赦シ。
切れない宿縁で結ばれた、少年達の因果の物語。

高校生の星野照道は、同じ夢を見る。
大正時代に「先生」と呼ばれる男に誘われ、少年が絞殺される夢だ。
そんな星野の前に、ミステリアスな雰囲気の同級生、山田臣彦が現れた。
彼と親しくなるにつれ、心惹かれてゆく理由は……
宿縁の呪い、連なる因果の、猟奇と純愛の物語。

どこにも居場所のなかった星野の前に現れた、謎多き同級生。
「僕らは本当に永遠に結ばれるかもよ」
彼の真実に触れたとき、運命の歯車が回りだす……。

表題作月食奇譚

星野輝道(月村照)
山田臣彦(黒岩鬼退治)

同時収録作品月食奇譚

黒岩鬼退治
少年たち

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数7

構想は斬新で好きだけど、愛の要素がちょっと弱いかも

 殺人の描写がたくさん出てくるので、グロいシーンに耐性がない方はご注意ください。ストーリーは転生設定を含んでいます。星野がなぜか惹かれてしまう山田という少年は、美しいのと同時にどこか影を感じさせる。なぜなら彼は人気の小説家だった黒岩鬼退治の生まれ変わりで、前世では小説を書き上げるために猟奇殺人を何度も繰り返した人物だから。そして山田として生まれ変わった今、彼は前世で殺された少年達の復讐により殺される度に生き返り、死ねない日々を送っている。

 この壮大な構想は面白いと思いました。少年達から自分に注がれる愛を永遠にするために、また、自分の思い描いた通りの小説を完成させるために彼らを躊躇いなく殺した黒岩の狂気は、恐ろしいけれど興味深いものでもあります。ただ、黒岩は少年達を愛していたのでしょうか? 愛しているから殺すというのであれば、BLとしての萌えも感じられるしその狂気を美しいと思う余地もありますが、そこが曖昧だとただの偏執的な猟奇殺人鬼の話になってしまう気がするんですよね。

 愛に裏付けられた濃密な関係性を築いていたことが分かるからこそ、相手を自分の手にかけて死なせるところに儚い命の美しさと、やりきれなさを感じられると思うんです。そこが求めていたものと少し違ったかなぁと思ってしまいました。最後の最後、星野に前世で自分が殺したのと同じ方法で殺められた時、黒岩は恐怖と共に初めて愛を感じたのでしょうか。自分達の運命や業を正確に理解した上で殺してくれたのは星野だけですもんね。いずれにしても、余韻の残る作品ではあると思います。

0

タイトルと表紙に惹かれたら買って損なし

この表紙を見て購入する読者はまず間違いなくぬるいBLなど求めてないでしょう。
江戸川乱歩作品のような、殺人・怪異・猟奇的、グロ、そんなおどろおどろしい陰湿なものに魅かれるかた、そしてBLという軽い表現よりも輪廻転生を絡めた因縁絡み合う絆を求めているあなた、買いです。
漫画というよりも、怪奇小説のような濃密で暗く、みっしりと詰め込まれた世界観が堪能できます。



1

グロ系注意

これはBLの文脈というより、夢野久作とか江戸川乱歩とか横溝正史などの異端怪奇小説、猟奇小説の系譜だと思いました。
ミステリーとホラーとオカルト、そしてレトロが融合して、非常に奇妙で悪夢のような物語世界を創り出している。
私は怖い話が好きだし、横溝正史大好きだからこういうタイプの話はイケますが、「BL」を読むつもりだけで読み始めるとエッとなってしまうかも。
これから気持ち悪い話を読むぞ、という気合いがいりそうな作品です。
だって、100年前の少年連続殺人の被害者の生まれ変わり達が、殺人者の生まれ変わりを復讐で殺しにくる、という話なんですから。
殺人者が何度でも殺される。
刺し殺される殺人者。
溺死させられる殺人者。
血みどろなのに起き上がり、また殺される殺人者。
もはや現実なのか白日夢なのかも定かでない。
これは相当に気味が悪い。苦手な人はやめておいたほうがいいと思います。
快楽も恐怖も感じられない倒錯者としての作家・黒岩の冷え冷えとした心象風景。
「快楽殺人」というのは、快楽を感じるから殺すのではなくて、何度試しても自分では得られない快楽を知りたくて、結果的に殺してしまうのでは?
この物語のラストはどう解釈したら正しいのか、やっと因果の輪が閉じるのか、それともやはりまだ終わらないのか。なんともモヤる終わり方。
でもそれもまたこの作品の色によく合っている。

2

心を掴んで離さない異常さ。

最近私の周りでも話題の作家さんで、気になっていたので他作品も調べて、いちばん良さそうだと思い購入しました。
他の方のレビューでも散見されますが、まるで近代文学の怪奇小説のようです。
例えば江戸川乱歩や夢野久作、梶井基次郎といった雰囲気を持っていて、読後に何か心に塊が残るメリバというにも難しいような作風でした。

雰囲気としては、やはり全体的に暗く「愛しているから殺す」という独特かつ耽美な(というより頭のおかしい笑)思考を中心に進むとても好きなタイプのお話でした。
春泥先生の絵柄が、大正の転生もの というジャンルにとてもマッチしています。また、ミステリーの要素も孕んでいるため最後までドキドキしながら読むことができます。

グロやミステリー、猟奇的な作風が好きといった方にオススメしたいです。

2

BLというより怪奇小説

読み終わるとBLを読んだ時の満足感よりも、良い小説に出会った時のような充実感の方が大きい。

転生、着物、黒髪、そしてアングラな雰囲気という腐女子の大好物を存分に含んでるためこの本を好きな人は少なくない。ただ一方で、耽美すぎていつもハイテンションエロを読んでいる人には物足りないかもしれない。
中村明日美子からエロを引いてレトロさを足した感じと言えば伝わるかしら?


色々な考察が出て来そうな結末であったけど、私個人でも考察してみる。
先生は前世で殺した男の子達全員に同じ殺され方をしないと死ぬことができない呪いをかけられていた。
主人公は前世で自分を殺した先生を殺さなければならない呪いをかけられていた。
(その他の男の子達はあくまでこの呪いに必要だっただけで呪い自体はかけられていない。それゆえ記憶がなくなるだけで終わった)

そのため、最後に主人公が先生(山田くん)を殺した時に呪いは解放され、2人がこの世に生まれた理由がなくなり存在がなかったことになった。(主人公の母親が息子の名前を忘れるシーンはこれに繋がる)

呪いから解放される(主人公に殺される)先生が初めて「恐怖」という名の幸せを感じる一方で、呪いを解放するため好きな人を殺さなければならない主人公。
2人の想いが異なっていても行き着く先が殺し殺される関係であることが、この本の深いところ。

複雑な関係性が好みだという人にオススメしたい作品。

4

題材と絵柄が恐ろしいほどマッチした作品

江戸川乱歩、横溝正史、夢野久作や谷崎潤一郎、渡辺温、高橋葉介など
耽美幻想文学・怪奇な世界が好きな者にとっては堪らないストーリーだった。

時代をまたぐ因縁と人間の悲哀、
猟奇的な愛憎の描きかたが素晴らしい。
得体の知れない原初的な恐怖と官能が
実はとても近いものであることを窺わせる。

また、表紙やカラーページ、
カバー下に描かれた絵に痺れた。
非常に悪趣味で、美しい。
この独特の色使いに表現される、
時代の持つ仄暗さがとても情緒的。
昭和の娯楽雑誌「少年倶楽部」の挿絵を彷彿とさせる。

春泥先生の絵柄がまたなんとこの世界にマッチしていることか。
この独特のタッチでなければ、
このような物語を支えきれないのでは。
ストーリーによく映え、このタッチこそが
物語を物語たらしめている。

故人の文学ならともかく、
今この時代にこのような作品を読めるとは思わなかった。

5

好き嫌いが分かれそう!《アングラ、ガロ系BL》です

絵の雰囲気が好きで、最近気になっていた作家さん。

本屋で見つけて、あらすじ等あまり読まずに購入。
割と勢いで買いましたが、購入してよかった〜!!

物語は生まれ変わり物で大正⇔現世のお話しです。
始まりから終わりまで暴力表現が多く(寧ろメイン)
全体的にシリアスで暗い雰囲気。
エロは薄めです。どちらかと言えば
リョナ気味なので苦手な方はご注意を!
物語はしっかり構成されており、
すっかり、惹き込まれてしまいました。

大正時代の猟奇事件を中心に物語が進むので
『京極夏彦』や『江戸川乱歩』が好きな方は
きっとハマると思います!!
画風が少し昭和チックなのですが、
物語の雰囲気にぴったり✨
丸男末広や古屋兎丸等のガロ系漫画が
好きな方にはオススメです。

シリアス展開ですが、ラストはある意味
ハッピーエンドかも...?
前世からの復讐という名の純愛?のように感じました。

大声であまり人にはオススメ出来ませんが(笑)
普通のBLにはもう飽きた!!アングラなBLが読みたい!
という方には是非読んで欲しい作品です✨

6

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