イラスト入り
ベテラン作家様の遊び心たっぷりの作品でした。中二病っぽいというかエヴァっぽいというか。あとがきで昔の自分が喜びそうな大好きだったものを詰め込んだ、ということでしたが、大丈夫。大人の私でも楽しめました。奇天使とか〜修道会とかもっともらしい色々な単語が面白かったです。
何が面白いって結構シリアスな展開の割に、クリスマスのロザリオとかパワーストーンとかの修道会グッズを(なんだかうさんくさい。笑)家で梱包して「発送票が曲がってるぞ」とかの会話がシュールすぎる。攻めの安吾はゾンビみたいな体になっちゃったってのに脳天気な所が良いと思います。他にも受けの御母衣の体の大事な部分がある生き物の形をしていて、ギャグみたいだけど葛西リカコさんの美麗イラストでちゃんとそれも描かれてるのが見どころです。
面白かったですが、とても中途半端なところで終わってて2人の着地点がどこにあるのか?というのがわからなかったのが残念でした。もしかしたら続編があるのかな?
天使と悪魔とかの設定が好きな方におすすめです。
葛西先生の挿絵目当てで購入。
桑原先生の本を手に取らせていただくのは2冊目です。
2014年雑誌掲載分100P弱、2017年雑誌掲載分120Pと
書下ろし20Pほどという内容でした。
舞台は現代日本ですが、神と堕天使の確執が起因で特殊設定めっちゃあり。
また、御母衣が「通常の食物以外のあるもの」を食べる設定なので、
苦手な方はご注意ください。
スプラッタ、ホラーが大の苦手なのですが、
血どろどろという感じは少なく記述量自体も少ないので、耐えられました。
(大の苦手でちょっと弱りながらな評価なため下振れかも、すいません)
登場人物は
御母衣:美人さんだけど人外(と思う)。インバネスコートを着用。不老?
宇能:真面目な修道士。欲望を感じるとダメだ!と自分を鞭うつらしい。
(≠SM)ハーフイケメンで、web配信するミサ等が人気ある。
絵的には無精髭っぽく見えて、イケメン??という気が少し。
アブディエル:御母衣と共に地獄犬と戦うこともある。見た目黒い犬。
チーズ好き(笑)
後、悪党2匹+悪党の親玉が出てきます。
****以下はより ネタばれ
本編は、二人が出会って共に生きていく決意をするまで。
後半は、御母衣の故郷で70年前に起きた事件に関するお話。
後、攻め、受けで心が通い合ってるのか?と言われると、
攻めは美しい受けに少し惑っているように思いますが、
受けは攻めの事をどう思ってるのだろう?と少し疑問。
確かに体は攻め、受けでイタしていますが。。。。
という訳で、甘さはあまり感じられませんでした。
(葛西先生の挿絵があまりに好みすぎてうっとりしている部分を、
甘いように感じているだけな気がする)
絵として3Pなの?と想像しちゃう美しいカラー口絵なのですが
なぜあの口絵になったのかがすいません、よく分からなかったです。
片方は間違いなく攻めなのですが、もう片方は悪党の親玉か?
もう少し、永く生きていく御母衣の苦悩、せつなさや
宇能の絶望感というか無力感があると嬉しかったです。
宇能は自分の体がすごい状況になってるのに、
なんだかあっさり受け入れてるように感じられて
驚きでした。。。
それから御母衣があんまり強くない気が。
あっさりつかまりすぎじゃね?あんたよく生き延びてきたよね・・と
少し思います。
そして書下ろし部分。
どう読んでも、これ続くよね??としか思えない記載です。
あとがきなどに明記はされていないですが、
続きでもうちょっと二人の共に生きていく感を甘めに感じたい!!!!
と切望する一冊でした。
甘いの好きなんですが、こういうジャンルに甘さを求めてはダメ?
ちょっと弱りながら読んだので、もう一回熟読しよう。