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中学生の遊は兄の学と二人暮らし。毎年兄宛てに招待状が届くが無視されている写真家来島穂高の個展に、内緒で彼女と出かけたところ彼は兄の知り合いだとわかり写真のモデルを頼まれる。実は穂高は兄の元彼で、家を出ていた学は親に放棄された弟のため穂高との別れを選んでいた。
好きなだけじゃ一緒にいられない大人の事情はある、でもやっぱり好きだっていう想いは無くならなくて。離れてもずっと変わらなかった2人の想い、成長した弟がここで活躍してくれる!
年月が変えてくれるものってあって、あそこで弟より穂高を選ばなかったからこその今の幸せもあるのかと。
兄であり親代わりである前に一人の男としての幸せを、学も穂高と一緒に手に出来て良かった!遊の素直な普通の男の子感がまた良い。兄ちゃんの愛が真っ直ぐ伝わり立派に育ったあったかい家族。
学と穂高の強く結びついた運命的な関係も素敵。FFさんのオススメで読んだけどとても良かった〜。
家族愛を描くことが上手な作家だと思った。初読み作家。
書評が凄く良いので、選びました。
弟視点で見た、兄の恋。
弟の遊は今、中学生。兄の学は、建築系の会社員。
母が死に、父が蒸発。それから兄が夜昼、土日も働いて、弟を8年間養育してきた。
やっとまとまった養育資金を作れたのか、兄は土日の仕事を辞めている。
仕事一筋の真面目な兄。
兄宛ての著名な写真家の招待状を見つけて、こっそり女友達と展示会に行く弟。
会場で写真家と会い「お兄さんは、未だ煙草をすっている?」と尋ねてくる。
その後、自宅に写真家が訪れて、弟に「お兄さん(を)そろそろ返してよ」と告げる。
この場面で、なんとなく全部わかっちゃう。
真面目な兄の恋人は、その男性写真家だった。
弟の養育の為に全てを費やして犠牲にしていた兄、恋人にも犠牲を強いていた。
弟は、兄の犠牲があって今があり、兄を恋人に返す時が来たことを理解する。
土手で恋人と別れた兄。
その時、幼い自分を抱きしめて兄が泣きながら歩いていたのを思い出し、
兄の背を押して恋人へ行かせる。
この場面は、本当に泣ける。
この作品の良さは、いつまでもウェットではないところ。
幸せな今を描いているので、重くない。
読んでみて欲しい作品。私はとても感動しました。
クリスマスが近づくと、ヒューマンもので感動したくなる。良い作品だった。
前々から表紙に惹かれて読んでみたいなーと思っていた作品。
読んだ方のレビューを読んでますます期待が高まっていたんですが、期待を超える素晴らしい作品でした。
「兄は元彼」というちょっと意味深なタイトル。
最初兄弟モノか?と思ってましたが違いましたね。
途中回想シーンもありますが、ほぼ弟目線で語られる歳の離れた兄とその元カレのお話。
幼い弟を養育するために恋人との別れを選んだ学。突然の別れから8年経っても想いを引きずっている穂高。
弟・遊のとった行動によって再会するふたり。時を経てもなおお互いへの想いは残ったままで・・・そんな恋する兄の姿を今まで見たことのない遊。
この3人が3人ともほんと魅力的で。遊の幼馴染(のち彼女)梅子もいいキャラです。
なんていうのかな・・・言葉にするのが難しいですが何度も読みたくなる作品です。デビューコミックスとのことですが、物語としての完成度が非常に高いと思う。
単巻の作品て、面白くてもちょっと最後足早だったり少し物足りなかったりがあるんですが、1冊に非常によく纏まっているというか、読後の満足感が高い作品でした。すぐ3回は読み返しました。
またBL描いてくださることを願ってます!
セリフバレしてます。ご注意ください。
ラブの中に混ざるシリアスとコメディのバランスが良い上に絵も上手い!デビューコミックスから時間経ってますが、漫画は描かれてらっしゃるようなので、また先生の作品を単行本で読める事を願うばかり。
◾︎国重遊(弟,主役)
◾︎国重学(兄)×来島穂高(兄の元彼)
私が見たい兄弟モノはこういうのです!!!兄弟モノって書くと語弊を生じるかもしれない。兄弟の間に恋愛的なラブは一切ないです。弟目線で描かれる兄の恋愛と、弟は弟で女の子と恋愛してます。男女の恋愛が一切存在しないBL漫画より、男女の恋愛が存在して男性同士の恋愛も存在するBL漫画に尊さを感じる。
グッときたセリフはこれでした。
「心はこういうヤツに奪われると…無傷じゃ絶対返ってこない」
グッッときた〜あ〜来島にも学にも大恋愛だったんだな…で、来島は彼氏がいるけど学にはいないのもグッッッッ。来島だって別にその間、学のこと忘れてたわけではないんだけど、そういうの大好き。今は来島にも相手空席でほんと良かった!別の血を見る可能性あるよ!
すごく良かった。映画観たみたいな気持ち。
登場人物がもれなく魅力的で、一人一人に感情移入してしまいました。
いい人とかいい奴じゃなく魅力にあふれてるのにどこかにいそうなリアリティを感じさせるキャラ設定に引き込まれてしまった。
学と穂高はお互いに本当に特別なただ一人の人だったのに、学の弟の子育ての為に心を残したまませつなすぎる別れのシーンにはもらい泣きしそうでした。
学の弟を育てるには全力でやらなきゃできないという覚悟もわかるし、穂高もわかるからこそ縋れない。
学と遊の兄弟愛というか親子愛の様なお互いの幸せを願う関係がすごく良かった。
遊がノンケなのもリアルな感じで梅子ちゃんと仲良くて良かったな。