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表題作性悪猫も恋をする

坂口有志・シングルファーザー、道場のもと同級生
道場賢一郎・アナウンサー・23歳

あらすじ

朝番組の看板アナウンサーで、愛称は“王子”。このまま好感度NO.1目指して、
中学時代馬鹿にした奴らを見下してやる──!!
笑顔の下に野望を隠していたある日、初恋の男・坂口と再会!?
バツ一子持ちになったのに悪びれもせず、成功した道場を「頑張ったんだな」と屈託なく褒めてくる。
自慢させてもくれない男を悔しく思いつつ、封印したはずの片想いが再燃して…!?

作品情報

作品名
性悪猫も恋をする
著者
木下けい子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784199607370
4.1

(89)

(39)

萌々

(32)

(16)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
9
得点
371
評価数
89
平均
4.1 / 5
神率
43.8%

レビュー投稿数9

ほっこりだけど…「幸せって何だろう?」と深く考えさせられる作品

中学校の同級生の再会ストーリーです。

バツイチ子持ち攻め×朝番組の看板アナウンサーというカプ。

木下けい子先生の、子どもが出てくる作品はほっこりするものが多く、こちらももちろんその一つなのですが。

勝ち組とか負け組って何だろう、世間からの人気や名声、収入の多さ=幸せ、なのか?だとしたらそれらを何一つ持っていないように見える坂口がとても幸せそうなのはなぜ?

と、受けの道場視点で色々なことを考えさせられる、素晴らしい一作でした。

こちらの作品でももちろん、子ども大活躍!
翔太くんの見事なアシストのおかげで成就したと言っても過言ではない、道場の初恋。
翔太くん、あっぱれだよ〜!!

そして翔太くんに耳打ちされた後の道場の涙に、気付いたら自分も涙を流してました…
一生懸命、必死に頑張っている不器用な道場が愛しい。

あっ、番外編の「名探偵ショウタ」も最高に可愛くて笑えて萌えました…お泊まり保育の日のカレンダーの日付に♡書いちゃうなんて…攻めも可愛いぞー!と、一人きゅんきゅん悶えました笑

0

暖簾に腕押し?

サラサラサラ~っと読めました。
ちょっとある小説を連想しましたが。
見返してやる!ってのは割りと好きです。

でも再会した坂口は初恋の相手。自分をバカにしてこなくていじめてもこなくて、唯一助けてくれた誰にでも優しいヒーロー。

道場が毎日坂口からの連絡を待ってていじらしいですね。

道場のひたすら頑張るところに坂口もひかれたのかな?
昔から頑張り屋なところが気になってたのかな?だからといってくっつくところがなんだか性急でした。

道場の夢が3人で暮らすことに変わってて良かったですね。

しかし坂口はなぜ関係すら持ってない相手と結婚したのか?子供が可愛くて引き取るのはわかるけど離婚した後も家族然としてて、え?いい人過ぎるの?懐が深すぎるの?

学生時代いじめられたりバカにされて、頑張ってどの相手よりもいい学校いい仕事に就く話はありがちですが、自分もいじめられっ子だったので共感してしまい読むとちくっとします。

道場が何を言っても、そうかー頑張ったなあとの反応がいいですね。

0

ツンデレアナと子持ちガテン?

昔は暗くていじめられ気味だった道場さんは、努力して人気アナに。
毎日短い朝番組を持っている。そして偶然遭遇した元同級生、坂口。子連れで頑張るシングルファーザーになっていた。

初恋だった坂口に会ってどぎまぎするが、なんやかんやで坂口家との付き合いが始まり、仲良くなってしまうというストーリー。

最初は、連絡先を教えた坂口から電話がないかとしょっちゅう携帯とにらめっこしていたりと、文句をいいながらも完全に乙女な道場。

坂口が道場を好きになった理由がちょっと弱いかもしれません。
表面だけ見ていたら道場は結構いやなやつだし。。

でもまあ、みんな幸せならよかったよかった。

1

題名に偽りあり(良い意味で)。

物語に性悪猫は見当たらず、私には健気で努力家で意地っ張りな猫しか見つけられなかったです(笑)


中学時代馬鹿にしたまわりを見返してやる!と努力してアナウンサーになり「ミッチー王子」と呼ばれるようになった道場。
一方、中学時代から格好良かった道場の初恋相手の坂口はバツイチ子持ち。
この二人が偶然再会して物語がスタートします。


なんとまぁ、かわいい話!と終止温かな気持ちで読み進めていました。
再会し、坂口に気持ちを持っていかれながらも認めたくなくて意地を張る姿は滑稽だけどかわいらしくて応援したくなるし、坂口は優しくて包容力があり、パパとして満点だけどちょっと鈍感。
そんな2人が息子の翔太くん(保育園児)と3人でご飯を食べたり動物園に行ったりして交流している姿は微笑ましいやら、焦れったいやら。
翔太くんは素直で聡いイイコ(恋のキューピッド)でこれまた画面に出るだけで和む。

BLなんだけど、ほのぼのとしたホームドラマ的な空気感を感じる作品でした。
でも、ほのぼのとしているだけではなく、道場が坂口に対して、人気ナンバーワンのアナウンサーになってフリーになって帯番組を持ってゲイだとカムアウトする、と宣言する姿は胸に秘めた強さや覚悟があって格好いいし、坂口の意外に手が早い感じも良かった!

一冊通して大きな起伏はなく、恋をした人間のキュンキュンモダモダした日常が描かれているのでほんわか幸せな気分になりたいときに読みたい一冊です。

2

初恋にズームイン♪

木下先生の鉄板・私的に最強の“同級生もの”の本作、雑誌掲載時から「この感じ大好きだなぁ」と いつも思っていました。
永遠に平行線をたどって交わらないように見えた二人。彼らの気持ちの温度差が埋まっていく過程がコメディタッチでテンポよく、ちょっと変わった魅力的なキャラとともに描かれています。

「過去なんて くそくらえ
今が最高さ」と、押しも押されぬスターアナの地位を目指し、人生の勝ち組になるためだけに奮闘している道場の前に(というより道場の横を)、初恋の人が偶然通り過ぎていった・・・
しかも彼は離婚して息子の翔太君と二人、温かい家庭を築いているではないか!
実は、都会育ちのガリ勉ダサ眼鏡の過去を持つ 今や人気アナウンサー・道場。
彼の忘れられない初恋の人・坂口はとても男前で、余計なことは言わないけれど、大事なところは見過ごさない坂口の行動に思わず ときめいてしまいます。

道場の本音だだ漏れのモノローグは時にキレッキレで、プッと吹き出しそうになったり うまく人に甘えられず ついつい意地をはってしまう彼の強がっている姿には胸が苦しくなったり…と、とにかくジタバタさせられます。
そして翔太君の天使っぷり、特に寝顔には愛くるしさが ぎゅうぅっと詰まっていて終始癒されること間違いなし。

道場の中学時代のエピソードは、あったかくて くすぐったくもあり、言動と心の叫びのちぐはぐさは この頃から健在で、甘酸っぱくて切ない感情が紙面から ほろほろとこぼれ落ちてくるよう。
学生時代の大好きな人との思い出と、いろんな覚悟を胸に抱えて 道場が今まで一人で頑張ってきたことを思うと涙がにじんでくるのです。
再会もので描かれる「同級生」という関係性が醸し出す、圧倒的な安心感と 少しの気恥ずかしさと いたたまれなさが、たまらなく私は好きだなぁ。

坂口が道場のマスクを外して、キスするシーンが良かった~~服を一枚脱がす以上のドキドキを感じました。
木下作品はHシーンの描写こそ濃厚ではないけれど『その立派なナニで 俺をくるおしく抱けよ』
のようなミもフタもない台詞で、こちらの妄想を前触れなしに煽ってくるので要注意です。

自分にないものを持つ相手への尊敬と強い憧れ。
ささやかだけど、そこにあるのは すごく手に入れたい幸せ、そういうものが詰め込まれた本当に好きなお話でした。
道場の初恋が成就し、嬉しいやら もう彼らに会えないと思うと寂しいやら…。

5

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