キス

kiss

キス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神94
  • 萌×224
  • 萌22
  • 中立6
  • しゅみじゃない18

75

レビュー数
23
得点
638
評価数
164
平均
4 / 5
神率
57.3%
著者
一穂ミチ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥639(税抜)  
ISBN
9784403524424

あらすじ

小学五年生の苑にとって世界は悪意に満ちていた。両親の罵声や同級生のからかいに息を潜める日々。そんな苑に、クラスの人気者・明渡が構ってくるのが不思議でならなかった。ある夏の日、ふたりは神社でキスをするカップルを目撃する。その光景は互いの脳に灼きつき…?11歳、17歳、21歳、25歳…人生のターニングポイントにはいつもキスがあった。光と影のような幼馴染のふたりの、綻びだらけの恋物語。


表題作キス

雑賀明渡、明るく裕福な苑の同級生~起業家、11~27
蛇抜苑、周囲から空気のように扱われる小学生~マッサージ師、11~27

その他の収録作品

  • アイス(あとがきに代えて)

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レビュー投稿数23

心に響く物語

幼馴染み同士の、長年に渡る恋物語になります。
作品自体はひたすら淡々と進むのに、その中で登場人物の心情がしっかり掘り下げてあり、まるでキャラクター自体が生きて呼吸さえしてるような錯覚を受けます。切なくて、優しくて、なのにリアリティがあって生々しい。決して一気に引き込まれるような派手な作品では無いのに、ページをめくる手を止める事が出来ませんでした。
「ふったらどしゃぶり」が個人的に大好きなのですが、あの雰囲気が好きな方はハマるんじゃないでしょうか。心に深く沁みる作品だと思います。


内容です。
明るく太陽のような少年・明渡と、地味で恵まれない少年・苑との、長年にわたる恋物語です。小学生から始まり、高校生、社会人と年代記風に書かれています。
家庭環境にかなり問題があり、愛情に恵まれず育った苑。逆に、裕福な家庭で愛情いっぱいに育った明渡。どこか達観したような、常に受動的な苑を、明るく人気者の明渡が常に構いと言った感じでストーリーは進みます。やがて二人は一緒に暮らし始めますが、明渡が頭痛を訴えて倒れ-・・・。


一応、死ネタではありません。しかし切ないです。
こちら、ネタバレは止めておいた方がいいと思うので避けますが、幼馴染み同士が結ばれるまでを描いた優しい物語だと思っていると、意外な落とし穴に驚く事になります。
人の「好き」という感情はどこから来るんだろうと、なんだか物悲しい気持ちになったり。「愛」と言うのは絶対的なものであって欲しいのですが、それ自体が割と不確かで儚いものなのでは無いかと考えさせられます。
また、フィクションにありがちな、純粋でキレイな愛情も存在しません。生身の人間の、打算的だったりズルかったり、そんな部分がしっかり書かれています。
もともと夢を見たくてBLを読むわけですから、不快に感じる方もおられるでしょう。
ただ、そんな部分も全部引っくるめて、また乗り越えて、それでも互いに居る事を選ぶという所に、深く心を打たれるのです。弱い部分もあって、生きている人間だと思うのです。

と、さっぱり意味が分からなかったら申し訳ありません。しかし、読み終えた後は、二人の物語に深く感動すると思います。私はしばらく現実に戻ってこれませんでした。
すごく素敵なお話だと思います!

あと、タイトルにもなってる「キス」がとっても上手く使われてます。深い・・・。


*補足です。
この補足をしていいのか迷ったのですが、ちょっとこれだけは伝えたくて。
レビュー本文でラストには触れませんでしたが、希望の見える、素敵なラストだと思います。何を持って完結とするのか明解に答える事は自分でも出来ませんし、人それぞれの感覚もあるとは思います。
ただ個人的には、すごく一穗先生らしさの出た、余韻の残る素敵なラストだと感じました。

18

ちょこみとん

>自身が「神」でレビューを挙げたあと、低評価のレビューが挙がって「いいね」がいっぱい押されてると、自身のレビューにすごく自信が無くなっちゃうんですよね。

掲示板で自アカウントでこの発言
晒し行為で役ボ稼いですごいレビュアーですね!

大人腐女にもオススメ

いい作品です。私のような年齢を重ねた女子たち(笑)にも、確かな読み応え。
読後感は、まるで文芸書のようなほろ苦さ。
苦手な方もいらっしゃるでしょうが、すごく好きな方も多いのではないでしょうか。
あちらこちらに美しい比喩があって、うっとりします。
続編があればいいな、なさそうだけど。

10

評価分かれるのはわかる

BL読んでると時々、この完璧な攻は受のどこが好きなん?と不可解になる作品も多いですが、この苑も地味でネガティブ。
性根は嫌いじゃないんだけど、そこまで惚れる良さがわからん。明渡の執着の、根本が曖昧で座りが悪い。なんだろこの足の踏み場がない感じ?まぁこの二人は対照的な所がお似合いではあるかー。なんて思って読んでたら!
ひどい。ずっと、いつ捨てられたって構わないようにって生きてきて、本当に初めて自覚した途端の

ファンタジーだよね。蛇の神話。
苑泣かすなばかー!あんな良い子をばか!と最初の方とは裏腹の苑贔屓になりました。
にしても苑が冠婚葬祭の手続きができる大人になったとこが感慨深かったです。一人で出来るようにしてくれた。ここまで連れてきてくれたのは紛れもなく明渡。
二年も放置するなと言われてる明渡ですが、白紙から、二年で育ったんだと思う。記憶から、悶々と。最初は多分、本当に捨てようとしてたもんね。携帯アドレス変えたり。でも思い出は残ってた。
だからどこが良いかわからない→可愛いかもしれない→どう考えても可愛い。に育つんだよ!
だって好きだから捨てる苑の潔さとか、かわいいもん

10

非常に重いストーリーだけれど

作家買い。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。




この作品は攻めの明渡のことが好きになれるかなれないか、で評価が分かれそうだなと思いました。

ネグレクトされ、親から愛されずに大きくなってきたがゆえに、愛情というものを知らない苑。そんな苑を、大きな愛情で包み込むのが攻めの明渡。

自分に自信を持てず、半ば投げやりに生きてきた苑は、明渡の愛情を持て余しながらも少しずつ「愛」というものを知っていく。

ここで終わっていれば、バッサリ言っちゃうと「よくある話」。

けれど、ここからがさすが一穂さんというべき怒涛の展開を見せる。

あれだけ愛をささやき苑を取り込んできた明渡の、気持ちの変化。
苑に対する愛情が枯渇したわけでも、心変わりしたのでもない、というのがまたなんとも言えずしんどい気持ちになる。

苑が、可哀想で可哀想で…。

けれど、明渡を愛しているからこそ、明渡の手を放す苑の強さと愛情の深さに胸を打たれました。感情を表に出すことのない苑が、タクシーの中で流す涙に思わず落涙した。

明渡という男は自分勝手で身勝手なのだけれど、その強引さがあったからこそ孤独だった苑が救われたことは間違いない。
苑への恋愛感情がなくなってしまったときに、それをはっきりと苑に伝えたのも、彼の愛情だと思う。あのまま、気持ちがないままで二人で暮らしていることは、決して彼ら自身のためにはならなかったと思うから。

正直に言うと、最後、明渡ザマアなシーンが見たかった。
苑に、振られて振られて、苑と同じようにつらい思いを味わってほしかった、という思いもあるのだけれど、苑が明渡に惚れぬいているのだから仕方がない。

これからは幸せになれよ!
と陰ながら応援したい。

甘々でほっこりしたお話を読みたいときにはお勧めしづらい作品ですが、「人を好きになる」という事はどういうことなのか、を描いた壮大なお話だったように思います。

今までの一穂作品とはちょっと一線引いた作風で、非常に面白かった。あと、一穂作品にしてはエロ度がやや高めだった印象。

あ、そうそう。

最後、はっきりと二人がくっついたという描写はない。なんとなくモヤモヤする…、というのか。個人的にはこういう終わり方ってすごく好きで、「今から」二人の物語が新たに始まるんだな、と感じたのだけれど。

一部協力書店さんでもらえるSSペーパーと、一穂さんの「note」を読後に読んでほしいです。この二つを読むとモヤモヤが解消されるかも。という事で、これから買われる方には特典SSペーパーが付くところで購入されることをお勧めします。

9

評価が分かれそう 私は好き派

控えめな不幸受けを溺愛する攻はBLの定番ですが
苑が明渡への気持ちをようやく受け入れたところで急転直下、
まさかこんな展開?!で驚きました。
明渡が自分勝手過ぎるよ~。
でも人間なんて基本はズルいもの、気持ちが動く理由やきっかけだって曖昧なことが多いし、現実はこんなものかもしれませんね。
それに苑の経済的自立や人間としての成長は明渡のお蔭でもあるので、
やっぱりこの2人の過程は必要なものだったと思います。
最後はちゃんと希望が見える終わり方でよかった。
特典ペーパーがなくても全く問題ないですし、
一穂さんのサイトでおまけ小話があるのでちょっと糖分補給もできます。

「イエスノー」や新聞社シリーズとは全然雰囲気が違うので、
今回は評価が二分しそうですね。
不幸受は甘やかされて終わってほしい方や、明るくて甘いのが好みの方は読まない方がいいかも。
私はBLにはヒリヒリ痛い要素も必要派(夢がなくてもOK)なので、
この作品もとっても好きです。
一穂さんはやっぱり読ませる文章を書かれる方だと改めて思いました。

8

はじまりのキス、いろんなキス

一穂先生の作品はどれも好きなんですが、個人的に今作が一番好きかもしれない…というのが読後一番の感想。
以下、あらすじ無視な感想で失礼します。

まず苑の子供時代の不憫さが悲しくて辛かった…。
諦める事を早々に覚え、波風起こさず毎日過ごすだけの苑にただ一人構う明渡。
そんな明渡との長い付き合いの話なんですが、明渡から向けられる好意に対し苑は、最初は罪悪感をも伴い惰性的で流されているだけなものです。
それが明渡の病気をキッカケに自身の気持ちを認識して、ようやく明渡とラブラブになったかと思いきや!!!
苑との記憶は残っているが今までと気持ちが違うなんて、とんでもなく残酷で…。
苑が明渡と離れるシーンは美しくて悲しくて泣けました。
タイトルの『キス』が要所要所で出てくるのですが、これがそれぞれに意味があって深いな…と思います。

ページ残り少なくなり「えぇ…まさか?!」となりますがバッドエンドではありません。
この余韻ある終わり方がもどかしいんですが、この物語にはあの終わり方がピッタリな感じがします。
あとがき代わりのSS、ペーパー、noteにUPされたSSの順で読むのが良いかな。
特にnoteのお話は、二人のこれからが明るいものになりそうなのが垣間見れます。

「切ない」という印象が強いんですが、読んで良かった…と思えた作品でした。

7

BL小説初心者

普段BLは漫画ばっかりで、小説はほぼ純文学しか読まないです。
先日木原音瀬先生の「ラブセメタリー」を読んで先生がBL出身だと知ってBL小説も読んでみようと思い、色々探ったなかから前々からpixivでファンだったyocoさんのうつくしいイラストと感想レビューを頼りに購入しました。
めちゃくちゃおもしろくて一気に読み切ってしまいました。
苑の言葉はいつも明渡を否定するもので、もやもやすることもありましたが、彼の家庭環境問題が前提としてあったので不自然さはなく人物の造形が巧みでした。
明渡から苑への恋愛感情も読者に疑念をもたせながら進み、ある事件がキッカケで新たな展開をみせる、その部分はドキドキと切なさで忙しかったです。
漫画を読む時もbasso先生やヤマシタトモコ先生、ヨネダコウ先生や中村明日美子先生、井戸ぎほう先生など、行間を感じる漫画が好きなので、はじめて読むBL小説を「キス」にしてよかったです。
一穂ミチ先生の他作品も読んでいきます!

6

読み終えて感動の溜息

評価の分かれる作品だと思います。
でも読んでよかった。

作品の内容は他の方が書かれているので感想を。

これをBLと表現するには言葉が足りない気がします。
文学?でもそれだけでもありません。やはりBLです。

こういう作品が書けるのはファンが多い一穂さんならではだと思いました。
たしかに商業BLでは嫌煙される内容かもしれません。
けれど、キャラクターが生きてる。ちゃんと呼吸をしている。
悩んだり苦しんだりしながら、それでも一生懸命生きている。
テーマは重いですが救いのあるお話だと思いました。

またこういった作品を書いてほしいです。
次の小説も楽しみに待たせて頂きます。

6

脳が誤作動

 何でも持ってる人と何も持たない人の恋。それはある意味ロマンスの王道だ。とりわけ、前者が後者を見初め、熱烈な求愛の末に結ばれるというパターンは、古今東西問わず夢見る乙女の大好物だ。腐女子といえど例外ではない。本作も前半部分だけで終わっていたならまさに王道まっしぐら、糖分補給に最高の一作とたたえられたことでしょう。

 でも根がひねくれものの私は、そんな王道ロマンスを読むたび思わずにいられないんです。「なんで?」って。その気になれば誰でも選べる立場の人が、なんでよりによって地味でさえない相手に恋焦がれる羽目になるのか。そして王道ゆえに、たいていの場合あまりその辺は深く追及されることなく終わってしまう。まあ恋なんてするものじゃなく落ちるものだから、思いっきり深く地の底まで転げ落ちてしまった人に「なんで落ちたの?」って聞いたところで当人にすら納得いく答えは容易に見つからないのかもしれない。

 でも、本作にはちゃんとあるんです。なんで明渡があれほど激しく苑を求めたのかという謎に対する、明快なその答えが。一言でいってしまえば、それは「脳の誤作動」。ひとたび明らかになってしまえば、どんな感傷も入り込む余地のない、いっそ清々しいほど身もふたもない理由だったのです。

 たぶん苑も、ずっと思ってたはず。明渡に熱愛されながら、「なんで?」「なんであの明渡が俺なんかを?」だからその理由がはっきりしたとき、「ああ、それでか」とすっと肚に落ちたんだと思う。だから意外なほど取り乱さず、おのれの取るべき道を最短で見いだすことができたんじゃないか。もちろん悲しくなかったはずはない。泣いてすがれば罪悪感から明渡は突き放すことなど到底できなかっただろうし、ましてや養子縁組までしてるんだから、それを盾に取ればいくらでも主張の仕方はあったはず。なのにあっさりと、本当にあっけなく苑は明渡を手放してしまう。私は、明渡に有り余る愛を注がれながらどこかいつも居心地悪そうにしてた前半の苑よりも、ここからの苑が断然好き。何も持ってないとずっと周囲に言われ続け、自分でもそう思いこんできたけれど、こんな最悪の時でもしゃんと頭を上げて歩いてゆくだけの立派な気概があるじゃないか。それを人はプライドと呼ぶんだよ。そして作品タイトルにもなっている「キス」。二人まだ小学生だというのに、血と情欲のにおいがプンプンする土砂崩れの中のファーストキスもインパクト大でしたが、私はお別れの場面での二人のキスが一番印象に残りました。雑踏の中、苑に請われて目を閉じる明渡。そのままきびすを返す苑。そう、ここでのキスは実際には触れることすらない幻のキスだったのです。でもどんな激しいキスより、百の言葉より、雄弁に苑の覚悟と明渡への想いが伝わるキスでした。

 長い時間をかけて大切に積み重ねてきたものが、一瞬で跡形もなくなって綺麗さっぱりリセットされた後。苑の消え方があまりにあっぱれすぎて、残された明渡は本当に自分一人で考えなければならなくなりました。血栓の影響のなくなったいまが本来の自分だとして、いったい何が欲しかったのか。西へ行くも東へ行くも完全な自由。ただし次の選択はもう誤作動のせいにはできないからね。

4

買って良かった

評価が分かれているので、購入を迷っていましたが、思い切って購入しました。

結果とても良かったです。確かに、くっきりしてはいない余韻の残るエンドだとは思いますが、私はモヤモヤは感じず、十分ハッピーエンドに思えました。うまくいきすぎないところが現実的で、おとぎ話ではない、リアルな人間の心の動きを感じることができました。とにかく読後の満足感が非常に高かった。私は、ペーパー無しでもモヤモヤしませんでしたが、確かにペーパーがあると最後の攻めの行動へに結びつく気持ちの変化はつかみやすいかもしれないです。深く考えさせられる作品でした。絶対ハッピーエンドじゃなきゃ嫌!一途じゃなきゃ嫌!キラキラの王道ストーリーが好きという方以外は読んで損はないと思います。私はむしろこういう作品をもっと読みたい。

これを期に、一穂ミチ先生の他の作品も読んでみたいと思えましたが、色々とレビューを見ていると、どうもこの作品が異端なようなので、何を読むべきか・・。

3

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