その涙に興奮してしまう――

コミック

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あふれる涙を飲みこんだなら

afureru namida wo nomikondanara

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表題作あふれる涙を飲みこんだなら

雨池,大学2年,涙フェチ
三春,社会人,構いたがり

その他の収録作品

  • 君の涙で満たされて

あらすじ

雨池には誰にも言えない秘密がある。
それは“涙フェチ”ということ。
ある日、アルバイト先の近くでうずくまる男・三春を見かける。
そんな彼を放っておけず、家へ招くと三春が泣きだしてしまう。
その涙を見た雨池は衝動を抑えきれず……。

作品情報

作品名
あふれる涙を飲みこんだなら
著者
野萩あき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
ISBN
9784047349438
4

(36)

(10)

萌々

(17)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
145
評価数
36
平均
4 / 5
神率
27.8%

レビュー投稿数5

「たかが性癖」なんて言えない

好みのタイプを聞くのと同じくらいの感覚で、軽く話題にされがちな「フェチ」。
そんな「掴み」のネタですら、ひとの心を蝕むことがあるという話でした。

大学生の雨池は、人の涙を見ると興奮してしまう子です。
「舐めたい」という異常な衝動に、自分を恥じて他人と接すること自体を避けるようになるくらい、雨池にとっては深刻な問題。
たしかに泣いている人を見て性的に興奮している人がいたらびっくりしますよね。
卒業式とか告別式とかすごく大変そうです。

そんな雨池がある日、バイト先の裏口でうずくまって泣いていた三春と出会ったことから、避けていた人との関わりを持つ楽しさを覚えたことで、自分の性癖と真剣に向き合い、やっと打ち明けられるようになるまでが描かれていました。

出会いは突飛ですが、その後に2人が親しくなっていく様子が結構良いです。
メルマガのような三春のメールを楽しみにしつつ、既読スルーしちゃう雨池の対人スキルのなさとか、一緒に出掛けるだけで嬉しいみたいな気持ちがひしひしと伝わってきます。
だからこそ「セフレ」という名前がついた関係がもどかしくて、そのせいで疑心暗鬼になってしまうのも分かる。
でも自分からはうまく言える自信も、受け入れられる自信もないから何も言えないのも分かる。
三春の会社の同僚や元カレ登場という「2人だけの関係」から、「それ以外のひともいる世界」になったときに、自分の知らない三春の顔に焦るのも分かる。
分かる分かる尽くしで読み進めていけるので、気付けばどっぷり世界に入り込んでます。

そもそもが「原因不明の衝動」がテーマになっているので、そこの部分はすっきり解決とはいきません。
でもそのせいでずっとひとりで苦しんできた雨池が、やっと打ち明けられるひとが出来たこと、三春の存在が自信につながって、リクルートスーツを着た雨池の清々しい表情に、最後は涙が滲みましたよ。

不器用な年下攻めに甘えん坊な年上受けという組み合わせが好きな方は、絶対好き。
深読みしながらいろいろ考えて読める作品が好きという方も、楽しめる1冊でした。

2

涙フェチ

人の涙を見ると欲情するという変態的な性癖を持つ主人公。これまで、仕事など社会的に困らないよう、ひっそりと生きてきたが、ある日彼氏にふられてさめざめと泣いている男性を助け、自室に連れてくる。

欲情を抑えられずHに至る二人。始まりはそんなでしたが、恋愛に重い受けさんが、変な性癖に悩む攻めを、それでも構わないとそのままの彼を受け入れる。傷つきやすい二人が、本当に自分を受け止めてくれる人を見つけて幸せになる、というお話でした。

この作者さんのキャラは、色々ありながらも優しい人が多くて、読んでいてほっこりします。

2

ちとシリアスだけど、まじめな恋

表紙がまず好き。ゆっくりな恋模様。シリアスだけどやる事やってくれる。個人的にあき先生の描くエチシーン好きです!体つき、体位、汁気。好きだー!何気ない日常の幸せな番外編読みたい。。

2

シリアス

表紙がとても印象的な1冊。
涙をペロペロ舐めたくなるのってワンコみたいで可愛いよなと思いながら購入。
涙を見ると興奮してしまう性癖の攻めで、そのせいで自分を変態扱いして内に篭ってしまっているのが痛々しかったです。
確かに誰でも構わず涙見るたびに勃っちゃってたら辛いよな。。
ただ、その性癖以外は、あっさり体の関係から入って上手くいっている感じなので、少々物足りなさを感じました。
全体的に重々しいけれどホッコリもありで、個人的にはもう少し笑いもほしかったなと思いました。

4

涙フェチ

涙フェチがシリアスに描かれている作品です。

お話は攻め視点で進みます。
攻めは涙フェチで、人が涙を流しているのを見ると勃起してしまうほど。
そのためなるべく人と関わらないように生活しています。

ある日、バイト先の裏口でボロボロ涙を流している男性が…。
咄嗟に立ち去ろうとしますが男性に腕を捕まれ、話しかけても何も答えず。
ほっとくことも出来ず家に連れ帰ります。

泣き止まない男性の大粒の涙をみていると抗えず
吸い寄せられるように涙を舐め取り…。
その一件がキッカケでセフレ関係へーーーとお話が始まります。


攻めの涙フェチは重く捉えられていました。
通りすがりの男女問わず、例えTV中でも、理由がなんであれ(花粉症の涙でも)涙を見ると勃起。
自分の異常な性癖におびえるように攻めは生活しています。

受けからセフレの誘いを持ちかけられ了承したのも、
セックスの最中なら思いきり泣かして涙を舐める欲を満たせると思ったから。
しかしセフレ関係が濃くなるうちに、悩みが生じ始め…。
真面目な性格のせいか、重く追い詰めるような考え方なので、読んでいてしんどかったです。

対して受けの明るさは和ませてくれます。
最初の出会いこそボロボロに泣いてましたが泣き虫ではないです。
人懐っこい笑顔で振る舞いながら、5歳年上らしい余裕もありました。
攻めがフェチで苦しんでいるのをふわっと楽にしてくれるような包容力(﹡´◡`﹡ )
大人な受けが良かったです!

攻めの救済物語でもあるのかな?
笑えるようになったのは良かったなぁとしみじみ感じました。

7

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