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久々に「あ、まって!!!これどストライクなんですけど!!!!!!」と思った一冊でした。
甘酸っぱい青春を感じました!!!
濃厚なイチャイチャシーンはありませんが、それがお話に合っているので、読後は「良かったね〜」と涙が出ちゃいますね。
絵柄も表紙通りのステキな作画ですので、ぜひぜひ読んでいただきたいです!!!
初読み作家様です。
新刊が発売されるという事で興味を持って購入しましたが、思わぬ掘り出し物でした。
絵も綺麗だしストーリーも見せ方も秀逸でした。
駆の繊細な胸の内を表すのに、ちょっとした目線の動きとかが生きていて夢中になって読みました。
雄大が自分の気持ちがハッキリしなくて揺れ動く様子も、この年代にありがちで見事だと思いました。
心ない中傷や揶揄いも腹は立ちましたが、この時期特有の責任感の無さだと思うと納得出来ました。
画力も構成力も申し分ない実力のある作家様だと思います。新刊がとても待ち遠しいし、既刊も読んでみたいと思います。
こちらの作品は再会して想いを確かめ合った所で終了していたので、是非とも続編を望みます。
高校生って、人と違うことを見つけると異常な程に攻撃してくる。噂話がその人の生き方さえ左右してしまう年頃。
周りからホモと噂され転校した駆は、クラスの中でも目立たず友達を作ろうともせずにいた。
そんな時に話しかけてきた雄大と涼。いつの間にか3人でいることに慣れていた駆は雄大を好きになっていた。しかしある日雄大が涼を好きだと知ってしまう。自分の気持ちは伝えられないまま、ゲイであることを告白した駆。
自分の性的思考に悩んでいたのに、それに追い討ちをかけて、クラスのみんなから指摘されたらトラウマにもなる。身体の関係から始まろうとしていても、駆が簡単に雄大に気持ちを伝えられるわけがない。でも、まさか最後まで告白できずにいるとは!
そして、冒頭で登場した結婚宣言をした人影が、あれは雄大だったのだろうと頭の片隅にあり、悲恋で終わるのかなぁと騙されました。そうきたか!
一冊丸々を存分に生かした、青春BLだなぁと感じました。
評価は、萌という感じがしなく、しっかりと書き込まれた考えさせられる作品だったので、神評価にしました。
まず、絵がうまいです。主要キャラ、イケメン祭り。硬質な黒髪イケメンの駆、髪遊ばせタレ目イケメンの雄大、かわいい系イケメンの涼。私は雄大が特にお気に入りです。みなさんは誰推しでしょうか(本編と関係ない)
一つ一つの出来事の描写が丁寧で、登場人物の気持ちを無理なく追えます。あらすじだと「セフレ関係を提案」までの展開が短そうに見えてしまうのですが、実際には、主人公である駆の陰鬱とした気持ちや、雄大たちと出会って変わっていったこと、雄大を好きになってしまって辛いことなど、そこに至るまでのことがしっかり描かれていて良いです。
涼に彼女ができ、涼への気持ちがわからないとこぼす雄大に、「自分と試したらわかるようになるかも」と提案し、雄大と抜き合いをするようになった駆。慣れているように見せなければ、雄大に自分の思いがばれてしまうと考え、出会い系で探した男に抱かれることで無理やり経験値を上げようとしますが、未遂に終わります。(未遂に終わったところの詳しい説明はなかったのですが、相手のおじさん、直前になって拒否した駆のこと許してくれたんだね…駆、特にケガとかもしてない様子だったし、優しい人で良かったね…)
しかし、駆が男とホテルに入っていくのを見ていた同級生が、そのことを学校でばらしてしまいます。その同級生が、学校で駆と雄大がキスするところまで目撃していたために、雄大もホモなんじゃねーの?と言われてしまうことに。雄大を庇って一人で行動し続ける駆。ある日、雄大に「キスしなかったら良かったんだよな」と言われ、傷ついて家に帰るなり泣き出してしまいます。そんな駆にお母さんが声をかけるのですが、駆とお母さんとのやりとりを見て、駆良かったね、と思えました。お母さんはきっと、駆が同性愛者であることを最初受け入れてあげられなかったことを、後悔しているのでしょう。
駆は卒業まで雄大たちを避け続け、時は経ち大学生に。ここで涼が、駆と雄大が再会するためのきっかけをつくってくれます。そしてようやく晴れて恋人同士になる二人ですが、本番の描写は最後までなし。高校時代に駆のお尻を雄大が解したのが、一番踏み込んだ行為だったかなと思います。欲を言えば最後までしてほしかった…!ですが、上質な作品であることは間違いありません。
お話のペースがゆったりしていて、高校生のわちゃわちゃや悩んでいる姿がじっくり展開していくのが良かったです。
矢印が交わらない三角関係の切なさ、相手の言動に掻き回される繊細さを堪能しました。
みつこさんの作品は「先生さよなら、また明日」が大好きなのですが、それよりもこちらはシリアス強め、紙面白め。低体温で綺麗な顔を描かれますよね。
今後、クラスメイトを「ホモ」と揶揄ったり気持ち悪がる事が否定され、少年が悩むのはまた違う切り口になっていくでしょう。
敢えてだと思いますが登場人物たちはスマホで連絡を取ったり、相談することがありません。なのでいい意味で現代っぽさがない。時代性を感じさせない空気感は心地よかったです。
プロローグが効果的で、最後までヒヤヒヤしました。
駆(かける)はゲイであることで学校に行きづらくなり、家族も分裂してしまう。ここまで経験し抑圧してきた駆に、歩み寄ってくれる雄大や、お母さんが自分で気付いて向き合う姿は救われました。
「どんだけ忙しくしてても寝る時お前のこと思い出すんだ」っていう言葉、いいなぁ…