電子限定描き下ろし付き
三ツ矢先生の作品が気になり、最近読み漁っているので、こちらの作品にも手を出しました。
漫画家の絃。担当編集者で幼馴染のゆーま。
ゆーまは絃の漫画は投票最下位で売れていないと嘘をつき、家から出させない。雨戸も開けさせない。TV、スマホなど外の情報を遮断。
そんな中で、絃はゆーまの為に漫画を描き続ける日々。でも実は絃の漫画は人気でアニメ化までしている作品だった。。。
絃は明るく、能天気な感じでゆーまともHを積極的に楽しむタイプ。その明るさがゆーまの底知れぬ仄暗さを緩和させていたのに、後半ど〜んっと重苦しくなり、ウゥゥ〜っと読んでいて少し怖く感じました。
互いに深く強く求め合っている結果なのですが、その方法が逸脱してますね。
ただ、この重苦しい感じを引きずって終わるのではなく描き下ろしで、売れない漫画家の担当本田さんが、いい感じに終わらせてくれたので、何だかほっこりしました。
適度に重苦しく、それでいてハッピーエンドの作品が好きな方に、オススメです。
攻めが受けに強い執着を抱いて囲ってる話だと思って読んでたら、受けはそれをわかってて受け入れることで逆に攻めを自分に縛り付けている…っていう共依存のお話でした。
絵柄が幼くてあまりエロさを感じませんでしたが、お話の構成としては(あり得ない設定もあるけど)面白いかなと思いました。
ただどうしても最後の最後で石川くん×本田さんcpに持っていかれちゃった感があるなー。本田さんただの嫌な奴だと思ってたんで意外な展開で面白かったです。BL的な萌えは本田さん達の方があるかも。
こちらの作品はド執着愛のお話ですが、ラストにあぁ、どっちもどっちなんだなお幸せにとなります。周りがおせっかいしなくていいやつ。2人だけの世界で成り立ってるんだって。
細かく考えるとあり得ない話なんだよね。
担当編集と雑誌人気アンケート底辺漫画家のカップリングなんだけど、この2人は幼馴染で漫画に集中するために外部の物を遮断してるの。外出禁止、窓はシャッターを閉じた状態、きっとインターネットも禁止してるんだろう。
って言うのは建前でゆーまくんの独占欲でいわば監禁してるような感じ。
漫画家の絃くんの唯一の接触が担当編集のゆーまくん。食料を持ってやってきてくれる。その時に、雑誌のアンケート結果を教えてくれるんだけど毎回最下位って言われるんだわ。でも打ち切りにならないように編集長には掛け合ってあるから大丈夫って伝えるんだけど、実は真逆で大人気過ぎてもうすぐアニメ化も始まる位なんだよ?
んな事あるー?ちょっと調べたらわかるし、単行本の帯に大人気!とか書いてるだろうし、人気作って前の方に載るからカラー依頼もあるだろう。あと、収入もドカン!と入るだろうしさ。
本人がおかしいなって思うキッカケいくらでもある。いくら絃くんが天然だからってそれは無いわ〜って思ってたら、自分から捕まりにいってるんだもんな、ゆーまくんが騙してるつもりが絃くんに騙されてる。どっちの方が上手なんだかってちょっと怖い二人。
分かり合えてるような本心見せてないような。
健全な恋愛ではないな〜。
そんななドロドロした感情で繋がっている2人の恋に落ちるキッカケが実は同じ出来事でお互いの行動がとっても響いたってのがよかったです。学生時代のお話はピュアで尊い。
それがこんなドロっとしたお話になるなんて、
面白く読めました。
絃を別の雑誌に引き抜こうとちょっかいをかけてきた編集の本田さんとほんとに底辺漫画家の石川さんの短編も面白かったです。
性格最悪の俺様気質な奴が泣かされる話ってザマァ感がハンパなくてスッキリでした。これから改心してくれたらいいんだけど。
カラーの扉絵で2人が向かい合って赤いアネモネの花を齧ろうとしてるのかキスしようとしてるのかってイラストがあります。
アネモネの花言葉ってなんだろうと調べたら「純真無垢」「期待」「あなたを愛します」「恋の苦しみ」「見放された」なんかがあるそう。
赤いアネモネの花言葉は「根気」「辛抱」「君を愛す」
シーモアで購入
薄消し?白抜き?とにかく見えません。
編集×漫画家で攻めが受けをマンションに閉じ込めて軟禁生活させるくらいヤンデレなんですが、これ実は面白いのは後半のどんでん返しです!!
小学生の頃からの幼馴染の二人。
受けは今でこそアホっぽいキャラで漫画を描くときも「グシャーン!ドカーン!」とすべてのセリフを声に出しながら執筆。
初見で某漫画家の漫画に登場する彼とソックリだな…と違和感がありましたが、攻めの執着さがすごく良くて読み進めました。
幼少期から潔癖のあった攻めは、自分の物に他人が触れるのを極端に嫌う為、受けをマンションの一室に住まわせ周りとの関りを一切遮断させます。
窓も閉めっぱなし、時計も置かさないという徹底ぶりにまずは拍手。
ですが、攻めの執着を一番感じたのは後半。
二人は高校まで一緒に居ますが、大学からは別々になります。
なぜなら、攻めは受けを囲う準備のために一時的に別れたに過ぎないからです。
頭のいい策士のヤンデレ大好きです。
一方で小さな頃から辛い境遇の受け。
それを救った攻めをヒーローのように慕い、依存する受け。
攻めの束縛も自分を必要として欲しいから心地よく感じる、どこかメンヘラっぽいかもです。
そしてこの受けのギャップこそが、実は一番の見どころです。
アホっぽいし天然っぽいのに、闇が深い。
二重人格かと思うほどのギャップで、口元だけ笑うシーンにゾクゾクッときました。
この一冊を簡単に表すなら”受けを縛っているように見えて実は縛られているのは攻め”という感じでしょうか…。
それでも二人は幸せの中…。
全体のストーリーも、キャラもブレずに違和感ゼロ。
二人だけの世界で完結せず、ちゃんと常人もいたのでより二人の異常さが引き立っていました。
雰囲気も黒背景が少ないせいかダークっぽさはあまり感じられないのに、しっかりメリバ感があっていい!!
ヤンデレ攻めも味わえたうえに、腹黒の受けも味わえて…こんなにたくさんいいんですかー!?と声を大にして言いたいです。
あと、気持ち電子での修正は甘かったような気がします。
【キミがカラダを張った】は第三者である編集者のSS。
本編では少し可哀想だな…と思っていただけに、こちらのお話で報われていたので、この短編を含め、全体的にとてもいい本だと思いました。
神に近い萌×2です。
三ツ矢先生とはいつも相性が悪くて、今回もやっぱりダメでした。
"2人にはハッピーエンド"って作品が嫌いなわけでは全くなく、むしろバッドエンドウェルカムなんですけど、この作品を読んで良かったな〜って気持ちがまったくうまれなかった。結局双方が自分可愛さな気がして、相手を愛する故のって印象もなく。バッドエンドでも、自分の中に何かしらの感情がうまれたり考えたりすることがあれば、読んで良かったなって思うんですけど。あとがきで"破綻する"と書くぐらいなら作品でそこを描いてほしいし。
冒頭の風見の動きが漫画家を題材にした某少年漫画の某キャラクターのようで早々に怯む。