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表題作偏愛パラドックス

南雲獅子王,親友で千尋と同会社の優秀な社員
三森千尋,26歳,崖っぷちの外資系投資会社社員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

もうすぐ二十七歳になる千尋は、苦労して得た正社員の座にいるための努力はしていても、
常にがけっぷちでリストラ候補寸前状態だ。
ついにリストラ宣告されてしまった千尋は、クビの代わりに秘密厳守の部署への異動を勧められる。
親友の獅子王の反対を押し切って異動した千尋を待ち受けていたのは、自分の上司となった獅子王だ。
なんとここは、上司が部下を二十四時間好き放題していい部署で──! ?

作品情報

作品名
偏愛パラドックス
著者
釘宮つかさ 
イラスト
緋汰しっぷ 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775528365
4.5

(19)

(14)

萌々

(2)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
87
評価数
19
平均
4.5 / 5
神率
73.7%

レビュー投稿数3

甘い受けを丸ごと受け止め躾けてくれる攻め

はぁ、すごかったです。
千尋視点でジェットコースターのような日々でした。

後からわかる千尋の自己評価の低さ、ストーカーのように獅子王に付きまとい追いかける行動原理。何もかも経験値の不足や思い込みから理由がわからなかったんだね。
長かったねぇ。獅子王がせっせと千尋を甘やかし世話を焼き尽くして大事にしてきたのに。

獅子王が怒る通り千尋は社会をわかってないというか。呆れます。確かに獅子王に躾けてもらって、精神的にもやっと目が覚めましたね。

長い長い両片想い。辛かったねぇ。
どれだけ獅子王を翻弄したのか。獅子王が怒って暴走しても仕方ないです。

お互いの想いが通じ合ってからの甘々が短かったな。もっと読みたかったです。
まあそれまでも相当絡んではいたんですけどね。

ここまで愛してくれるなんて、幸せだね!
甘え上手で懐にスルッと入ってズキュンと撃ち抜いて。あの時のプロポーズをもっと上手く出来ていたら少しは考えてみただろうに…。

練られ練られたお話でハラハラしたり千尋の失恋に泣けたりとにかく感動しました。

1

溺愛攻めによる「受けざまぁ」ストーリー

いやあ〜ネジが数本外れたぶっ飛んだ設定の会社のリーマンラブ、大変よきでした…面白かった!!
釘宮先生の作品はファンタジーしか読んだことがなく、リーマン同士のこんな作品も書かれていたなんてビックリです。

あらすじについては他の方が詳しく触れてくださっているので、感想のみを。

まず、プレイの数・種類ともにすごいです…初っ端から上から吊るされ&両手縛られプレイ。その他にも尿道責め、女装プレイなどなど…
エロをお求めの方に、是非是非強くおすすめしたい!

セッもすごいんですが、この作品の素晴らしいところは、なんといっても”一途健気攻め”の魅力じゃないでしょうか。
見た目も完璧、高給取りで料理上手で優しくて甘やかしてくれる‥完璧なスパダリ様です。
料理のできない受けに初めてグラタンを作ってあげ、心底美味しそうに食べた受けを見てからずーーーっと、一途に思いを募らせていたんですよ・・
「ずっとお前に振り回され続けてる。…それでもいいぐらい、お前に夢中なんだ」って台詞に全私の心が弾けました。。

受けの千尋は、「君は本当に27歳になる人?」と言いたくなるほどの甘ちゃん鈍ちん無自覚無神経くんです。(母親に女の子を求められ、愛されなかった、という幼少期のトラウマはあるものの)
他の方のレビューにもあるように、千尋についてはイラついて仕方ない、と思う方がいても致し方ない気がします。。
だってまず、”黙って指をしゃぶらせてくれる”って…もうそれただの友達じゃないからー!!!って言いたくなります笑
高級肉やら何やら千尋の好きなものを使って贅を尽くした夕飯作ってくれて、一生懸命千尋を甘やかしている獅子王が本当に気の毒になるほど。

獅子王に手篭めにされちゃうシーンは、千尋の意思に反しているので本来なら可哀想、とか気の毒、とかの感情が湧き上がってくるものですが、
びっくりするぐらい「獅子王そりゃそうなっちゃうよね〜」って攻めに共感してました。これぞまさに「受けざまぁ」。

個人的に攻めが受けを一方的に庇護する関係は好みではないのですが、こちらの作品の場合はもう
「君は一生獅子王のもとでトロトロに甘やかされて養われて愛されてヨシ!」って思っちゃいました。

終盤では、やっとやっと想いが通じ合って良かったね、獅子王…とひたすら攻めを労りたくなります。

エロ成分多めかつ、溺愛攻めお好きな方にぜひぜひオススメしたい一作です◎

1

とんでも設定きましたよ~。

こちら、秘密厳守の特別な部署ー上司に24時間、好き放題される仕事をする主人公と言う、とんでも設定のお話になります。

「ありえないだろ」と言うご意見が一般的だと思いますが、これがBLマジックで、何となく納得しちゃうんですよね。
元々、私自身がこういう設定が嫌いじゃないのも大きいと思うのですが、作者さんがお上手なんですよ。
何となく、スルスル~ッと丸め込まれちゃう。

受けがかなりダメな子なので、その点で好き嫌いが分かれそうな気もしますが。
とりあえず、個人的には楽しく読めました。

内容ですが、外資系投資会社の優秀な社員・獅子王×同会社で崖っぷちのダメ社員・千尋による、エロエロお仕事ものになります。

いつクビになってもおかしくない、雑務専門の部署で働く千尋。
とうとう解雇を言い渡されるものの、秘密厳守の特別な部署への異動を勧められます。
解雇されるよりはと契約するものの、そこは上司が部下を好きにしていい、性的奉仕が暗黙の了解である部署でー・・・と言うものです。

で、なんと千尋が付く事となった上司が、親友の獅子王だったと言う流れです。

獅子王ですが、千尋とは学生時代からの親友になります。
社内でも超エリートの彼ですが、最底辺にいる千尋と、未だに親しい関係を続けているんですね。
「給料が出たから」と高級店で食事を奢り、割引だったからと高級肉を持ってきては料理して振る舞う。
千尋は普通に受け入れてますが、どう見たって普通では無い甘やかし方なんですよ。
何だろう・・・。
読んでいて、いじらしい感じ。

で、獅子王ですが、千尋の例の部署への異動を大反対します。
が、ろくに契約書も読まず、異動を了承してしまう千尋ー。
そう、千尋ですが、かなりダメな子なんですよね・・・。
親友からこれほど反対されてるのに、逆に意地を張って獅子王の方を突っぱねてしまう。
で、基本の基本、契約書すらしっかり読まない。
これで後々痛い目を見るワケですが、自業自得と同情する気も起きない・・・。

う~ん・・・。
彼はですね、社会人として甘いだけでは無く、かなり自己中でもあると思うんですよね。
獅子王の気持ちにうっすら気付きつつも、現在の甘やかしてもらえるだけの関係を望んでいる。
ちょっとイラッとくるタイプなんですよ。

で、逆にとても健気な獅子王。
千尋を守る為、手を回して自分が上司になるー。
何も知らず「獅子王が上司で良かった~」とヘラヘラしてる千尋をですね、張り倒したくなるのは私だけなのか・・・。

と、ここでも獅子王に甘やかされ、ぬくぬくと補佐の仕事をする千尋。
ところが、千尋が他の社員からチョッカイを掛けられる、ある出来事により、我慢の限界を迎える獅子王ー。
千尋に本来の仕事をさせようと・・・と続きます。

ここから超エロエロなんですよね。
獅子王がですね、我慢に我慢を重ねてきただけに、一回キレてからの暴走ぶりがもう半端無くて。
職場で縛ってお仕置きをし、毎日のように抱きまくる。
バイブを挿れたまま仕事させ、女装させてエッチする。
で、怖がって泣きじゃくる千尋に尿道責め。

あのですね、普段なら受けが痛々しくて、攻めに腹が立つところなのです。
が、これまで散々受けにイラついてただけに、なんかスカッとしちゃうんですよ。
攻めザマァならぬ、受けザマァで。
「もっとヤれ!!」みたいな。
これくらいやられないと、千尋は分からないんじゃないでしょうかね。

と、二人の拗れっぷりは結構深刻なんですけど。
こう、ダメな受けや、深刻なスレ違いが苦手な方は避けられた方が無難だと思うんですけど。

ただ、紆余曲折を経て、千尋も成長するんですよね。
そして二人の心が通じあった後は、超甘々。
また、こういうとんでも設定が、個人的には面白かったりする。
そんなワケで「萌」です。

エロ特化が苦手な方も避けて下さいね~。

13

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