SS付き電子限定版
いや〜、シリアスなストーカー事件が絡むのに、笑えちゃう、という!
中原先生のシリアスと笑いのバランスが素晴らしい、(時々面白)事件解決ヴァンパイアものでした◎
事件の犯人に刺されたものの、死にかけのところを吸血鬼に救われ、吸血鬼になっちゃった刑事 × バーテンダー。
大学時代から「ニコイチ」と言われていた2人のカプです。36歳同士、渋い男の魅力がたまらない感じ…!
小野浜こわし先生の硬い感じのイラストがすこく作品に合っていて、色気たっぷりでした。
犯人探しのミステリーでそっちも面白いんですが、やっぱり 沖野のお母さんに棺桶の蓋を開けられ、家に戻ったら菊池が干からびてたシーンがもう、笑えて笑えて仕方なかった…!
いや、沖野泣いてるし笑っちゃいけないんですけども。…うん、今思い出しても笑える。
そしてラスト。感動の涙の…になるかと思いきや!思いきや!その顛末も笑えて仕方なかった〜面白すぎますꉂꉂ(๑˃▽˂๑)
先生のあとがきによると、この作品を書く前、ヴァンパイアものは売れない、と担当さん?に言われたとのこと。
中原先生節の吸血鬼×ミステリー、個人的にはかーなーり!面白かったので、もしまたチャンスがあるならぜひ読みたいなぁと思います。
ミステリー好きさんにも、おじさま萌えの方にも、笑いを欲してる方にもおすすめの、こちら。ぜひ!
中原一也先生は大好きな作家さん。
ですが最近はファンタジー系が多くて、ファンタジー苦手なもんですっかりご無沙汰でした。
でもファンタジー系の作品群の方が得点数も高いですよね。先生はヤクザもオヤジもファンタジーも何でもイケるんですね。
さて、本作。
吸血鬼ものとは知って読みましたが…
正直、この冒頭。というか吸血鬼ものとしての始まり方に驚きました。
何のひねりも世界観もなく、いきなり日常に吸血鬼が。
元々好きな中原作品だし、BLだから、という事で読み進めました。
読めば面白いですよ。
私が従来好きだった男臭さ系のエッセンスが色濃かったし、さすがのエンタメ度で一気に読ませてくれます。
エロシーンも相変わらず良かった。
血を欲しがる渇望と性的な欲求が絡まるような描写も良かった。
しかし……
ファンタジー系の根幹が私の好みじゃないんだなぁと再認識したかも。なんで吸血鬼でなきゃいけない?とか思っちゃったもん。
これはBLで、結局は菊地と沖野がエロいことしちゃうよ!っていう期待があるから読める、というか。
中原先生の物語運びの巧みさに対しては感服です。
作者買い。
中原さん大好きですよv
正直私個人としては、オヤジ系はあまり得意ではないのですけれど、
中原さんの書かれるオヤジ供は皆可愛い。
……というか、私の中では三十代はオヤジに入りませんから!
オヤジというか、ビジュアル的にキラキラしたイケメンではなく、
男臭い男達とでも申しましょうか。
今回の二人も実に男臭い!
そして小野浜さんのイラストがそれに拍車をかけている!v
甘い雰囲気もラブラブもございませんが、
男の色気満載ですv
ストーリー自体は、
吸血鬼物と言ってしまうのを憚られるようなハードボイルド
……と言ってしまうにはちょっと甘めかな。
一つ一つのエピソードは面白くて上手く繋がっているのですが、
全体的に見るともうひと盛り上がり欲しかった気も。
それでも、男同士の友情を超えた繋がりと、
恋愛になりきれないもどかしさがハラハラしますし、
シリアスとちょっと笑える感じのミックスも絶妙。
せっかくの吸血鬼設定ですし、
誘拐されたおじさん(?)も気になるので、
シリーズモノになるといいのになぁと期待しつつ、
評価は「萌×2」で!
オヤジとショット・バー存分に堪能しましたよ。
36歳のオヤジカップル。
攻めは刑事。猫背気味で無精髭のジゴロな雰囲気、でも脱いだらすごい体で。
受けはバーの雇われマスター。カウンターの中でカクテルを作る彼はとても美しく魅力的で。
大学の時からの腐れ縁の二人でしたが。
ハラハラしながら読みました。
吸血鬼になってしまった菊地。長居するつもりはないって毎回言って。ずっと沖野を好きで沖野のストーカーに殺されても捕まえる為に吸血鬼になって蘇って。
犯人探しはなかなか進みません。もしかしてノーマークの田中とか?と思いましたが違いましたね。
体を繋ぎ自分の中の愛を知りでも別れの時は迫って。
そしてとうとうお別れの時が。
お願い!また戻ってきて!と願いながらエピローグのページを読み進めました。
良かったです。どんなことをしても一緒に生きる道を選んでくれて。
今回もハラハラドキドキとオヤジを堪能しましたが、萌えがもう少し欲しかった。
菊地の愛情に沖野も溺れていくのはとても良かったです。口が悪い沖野、デリカシーのない菊地。いいカップルです。
刑事が惚れてる相手を守る為に事件に巻き込まれ吸血鬼になるなんて
そんなとんでも設定あります??と思いながらも
読ませてくれるのが中原さんなんですよね。
常連客から熱のこもった目で見られるバーテンダーの沖野、
あしらい方も大人で慣れてる……。
素は結構ガサツで不摂生というのもギャップがあって良いです。
そんな彼を大学時代から憎からず思い続けている刑事の菊地、
こちらも36歳にして負けず劣らずな渋さを持っていながらも
男くさいっていうかオヤジくさくて楽しいww
沖野の血を欲するワイルドさ、
吸血鬼という本能以上に沖野自身を貪りたいような妖艶さが魅力的でした。
沖野も「悪友だから」とかなんとか言いながらも
本音は好きだからその身を差しだしてしまうわけで。
時にムードのないようなセリフも、そういう二人だから白けないし
逆にリアルな感じがしました。
小野浜さんのイラスト、かっこよすぎる!!
中原さん作品にドンピシャだったので今後も是非描いていただきたいです!!