オメガバース×ふびんなオメガが愛される×巣作り

アポロンの略奪 オメガバース・契りの運命

Apollon no yuutsu

アポロンの略奪 オメガバース・契りの運命
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×26
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
32
評価数
8
平均
4 / 5
神率
12.5%
著者
水樹ミア 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
コウキ。 
媒体
BL小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
価格
¥890(税抜)  ¥961(税込)
ISBN
9784799742778

あらすじ

発情期が近付いたオメガは、番のアルファの匂いがあると安心するらしい。
でも、こんな巣作りみたいなのは初めて見たよ。

★「リュカオンの末裔」のイズマとシアの息子・ルサが登場!★
「俺を噛んで番にして。ルサの子供が欲しい…!」
アルファが嫌われ、オメガが迫害されている赤国。
奴隷のシュイは突然「お前は赤国では絶滅寸前のオメガだ」と言われ、
違法な発情抑制薬を呑まされボロボロの体で、
男色家の領主に売り払われそうになる。
救ってくれたのは敵対する黒国のアルファ・ルサだった。
自分がオメガだと認めたくないシュイはアルファを怖がるが、
ルサは献身的に治療し、愛情をそそぐ。
シュイは段々ルサに惹かれ、巣作りのように彼の匂いのする物を集めて発情し…!
二人の間に子供が生まれる後日談も収録。

表題作アポロンの略奪 オメガバース・契りの運命

ルサ、黒国のアルファで監察官、19
シュイ、赤国の親に売られた借金奴隷・オメガ、17

その他の収録作品

  • アポロンの家族
  • あとがき
  • 黒国にて

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数3

最強アルファ

コウキ。先生の挿絵目当てで購入したら、シリーズものだった(´;ω;`) 前2作未読です。1作目カプの息子さんが攻めさんのようなので、1作目読んどいた方がより楽しめると思いますが、私のように未読のまま読んでも、大丈夫だと思います。攻めさんが可愛かったので萌。設定にあるアルファの能力が今まで読んだオメガバースの中で最強だった本編220P+本編の4年後ぐらいの後日談2P+あとがき+本編直後ぐらいの後日談6P。(まさかの二段組、めちゃ読み応えあり)

奴隷として育ったシュイ。力が強くなく、どんくさいため、奴隷仲間からはあまり良く思われていません。そんな中唯一仲良くしてくれたのは同じ奴隷のエハ。幼い頃からなにかとかばってくれています。ある日、旦那様から呼び出され「オメガはお前しかいないので、領主に差し出す」と告げられ・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
エハ(つんつん?)、ウー(攻めの飼い犬、とてもお利口、しゃべらない)、マザク(領主)、ドラン(シュイの主人)、ソーク(攻めの右腕のような人物)、後日談で1作目のカプ、お子様等。あんまり混乱は無かったです。

**オメガバースの設定等

発情期が3か月に1回であることと、アルファはコマンドを発して人にいう事を聞かせることが出来たり(すごい!今まで読んだ中での最強アルファ)、アルファが近くにいることをオメガは感じられたり。それ以外は王道設定ではないかと思います。

攻めさんは孤独に悩むアルファで、オメガに恋焦がれている気持ちが可愛く好きでした。ただ受けさんが気が強くオメガであることをなかなか受け入れられず、きゃんきゃん怒っている様子に今一つ萌えられませんでした。ツンデレは好きなはずなんですが、何かが自分の萌えポイントと少し違っていたみたいで残念でした。

一旦アルファを受け入れた後はでろどろあまあまなので、後半の色艶シーンは良い!と思われる方がきっといるだろうなあと思います。オメガバースの1週間耐久レースなどが大好物な方はご検討いただいてもよいのでは。

1

「王道」の良さが生きている

『リュカオンの末裔 オメガバース・紡ぎの運命』、『アルテミスの揺籠 オメガバース・結びの運命』のスピンオフ。スピンオフというか、時系列は繋がっているので続編のような立ち位置の作品です。

また、今作品の攻め・ルサは『リュカオンの~』のイズマ×シアの息子に当たります。さらに、作中登場する「白国」「黒国」「赤国」といった国の関係性や各国のアルファやオメガといったオメガバースに関する世界観は前2作と同じなので、そういったこともあって、前作を読んでいた方が話は分かりやすいかもです。

という事でレビューを。前作含めたネタバレ表現があります。ご注意ください。





舞台は赤国と呼ばれる国。
この国にはベータしかいない。

隣接している白国と黒国にはアルファやオメガといった性を持つ人がいる、というのは知識として持ち合わせてはいるものの、実際にベータしかおらずアルファやオメガと出会ったことがない彼らにとって、特にベータは「男でありながら男を誘惑し子どもを産む化け物」と侮蔑される存在。

そんな赤国で、親に売られ奴隷として働くシュイという男の子が主人公です。

シュイはボロボロの肌にパサついた赤髪を持ち、貧相な体つきで周囲の人たちから「醜い」と言われている。奴隷ゆえに満足に食事を摂ることもままならない彼ですが、親友と呼べる友達がいる。エハだ。

エハがいるから、シュイは絶望に落とされることなく生活している。

ところがある日、主人に呼ばれ、そこで告げられたのは、

シュイはオメガで、領主に売られるという。領主の子を産むために。

自分が「化け物」と言われるオメガであったこと、そして、領主に子を産むための道具として抱かれるために売られていくこと、何より親友だと思っていたエハがシュイの事実を知って冷たい態度をとるようになったことで絶望の淵に立たされる。

いよいよ売られるその日、盗賊に襲われてしまいます。
オメガの匂いに引き付けられるように盗賊たちに襲われそうになったシュイですが、そんなピンチに助けに入ってくれた男性がいて―。

というお話。

薄幸健気受けが大好物なので、序盤のシュイの薄幸さに萌えツボをぎゅっと捕まれ一気にストーリーに引き込まれました。

が、シュイという青年は薄幸だけれど弱い男の子ではないんです。
精神的にかなりタフな子です。

強いから、人を思いやる優しさに満ち溢れている。

エハは奴隷という立場から逃れるために小賢しい知恵をめぐらす男の子です。それが悪いわけではなくて、子どもの時から奴隷として働かされ、そして綺麗なビジュアルを持っているがために男たちに性的な目を向けられ続けてきた。そんな彼が生き抜くためには、そういった努力も必要だったのでしょう。

が、それゆえに、汚く、がりがりで貧相で、自分が守ってあげてきたシュイが、スパダリでアルファのルサの愛情を一心に受けることに我慢がならなかった。

そういった人間臭い描写もあり、また辛辣な態度をとられてなお、エハを心配し助けようとするシュイの強さが非常にまぶしかったです。

そしてルサ。
シアのおなかの中にいたときからすごい力を持っていそうな雰囲気をバリバリに醸し出していたルサですが、めっちゃナイスガイに育ってました。

守りたいものを守るために、自分が出来うる限りのことをしたい。

そんな彼の優しさと強さがクッソカッコいいのです。
シュイの想いを尊重し、無理強いすることはない。シュイの発情期の時に、ヒートを起こしそうになりながらもなんとか自我を保とうとする。

そしてシュイを一生懸命に「育てる」ルサが、これまた一途で激萌え。
食事を与え、薬を全身に塗り、粗悪な発情抑制剤を飲まされ続けてきたシュイに対して甲斐甲斐しくお世話する姿はわんこそのもの。

けれど、そんなナイスガイ・「ルサ」を育てたのは、まぎれもなくイズマ×シアの二人。
ここでも「黒国」「白国」「赤国」のバックボーンが生きていて、ストーリーに重みがありました。

そして、シュイが奴隷として売られてきた過程も。

親に売られたと思い込んできたシュイの過去が、きちんと解明されていて最後思わず落涙しました。良かったねえ…、としみじみ。

ストーリーとしてはすごく王道です。
薄幸健気受けが、スパダリに愛され幸せを手に入れる。
非道な事をしてきた悪漢が、スパダリ・ルサにバッサリやっつけられる。
ルサ×シュイの恋の成就、そして、家族愛。

王道ですが、王道ならではの良さがきちんと描かれている作品でした。

そして今作品も、コウキ。さんの挿絵が非常に美しく、そして可愛らしく、イメージにぴったりでした。

3

運命でも運命で無くとも、貴方の全てが愛おしい

「リュカオンの末裔」と「アルテミスの揺籠」のスピンオフになります。
「不憫受けが愛される」とか、「巣作り」に惹かれて購入です。
私は2作とも未読ですが、問題無く読めました。

で、こちら、とにかくロマンチックなんですよ~。
孤独な魂がずっと求め続けてきた、運命の相手ー。
受けは奴隷ととても不憫なのですが、実は巡り会えた事により、救われるのは攻めの方なんですよね。
運命でも、運命で無くても、貴方のすべてが愛おしい・・・。
そんな魂で求めるような恋に、もう、うっとりと酔いしれちゃうと言いますか・・・。

あと、強者故の孤独に、自身と異なる存在への差別ー。
そんなものも丁寧描写されていて、作品に深みを出してくれていました。
まぁ、そうじゃなくても、二人の恋愛部分があまりに可愛い上に甘々で、萌え転がっちゃうんですけどね。

内容ですが、黒国のアルファ・ルサ×赤国のオメガで奴隷の少年・シュイによる、甘々で心の触れ合いが感動的なオメガバースものになります。妊娠・出産ものでもあります。

親から売られ、借金奴隷として生きてきた赤国の少年・シュイ。
突然、自身がオメガだと知らされ、男色家の領主に売り渡される事になります。
その道中、盗賊に襲われたシュイ達を救ってくれたのは、敵対する黒国のアルファ・ルサ。
オメガ保護条例の監督官であるルサと共に、領主の元に向かう事になりますがー・・・と言うものです。

まずこちら、「不憫受けが愛される」となっている通り、シュイはとても不憫だったりします。
シュイの生まれ育った赤国ですが、アルファもオメガも存在せず、彼等は化け物だと蔑まれているんですね。
しかし、実際にはオメガは存在し、薬の材料だったり権力家達の間で性奴隷のような酷い扱いを受けている・・・。
で、シュイは自身がオメガだと知らぬまま、違法な抑制剤を長年飲まされ続け、その副作用で肌はボロボロ、身体は痩せ細りと言った状態。
その為、奴隷仲間達からさえ、バカにされていいように利用されていたりする・・・。
と言うのが、序盤の主人公になるんですね。

とは言え、いつも味方してくれる奴隷同士の親友が居たりと、シュイの生活は悲惨そのものでも無く、多分そこまで痛々しい思いをせずに読めるのではないかと思うんですけど。

で、そんな彼が出会ったアルファの青年・ルサ。
「リュカオンの末裔」の主人公の息子になるそうです。
オメガ保護条例の監督官である彼は、赤国で行われているオメガに対しての非道な行いを、秘密裏に調査していた。
そこで、シュイを保護し、更に領主達の違法行為を明らかにする為、身分を薬師と偽ってシュイ達と共に領主の元に乗り込む・・・と言う流れになります。

と、設定だったりストーリーとしてはわりとシリアスなんですけど、実はこちら、基本的には超甘々なお話なんですよ。

最初こそ、ルサの事を化け物と警戒心バリバリで刺々しい態度のシュイ。
彼にとって「自分達が奴隷なのも赤国が貧しいのも、みんなアルファのせい」なんですね。
が、ルサと共に過ごし、彼から惜しみ無い愛情を与えられる事により、変化して行く自身の気持ちー。
化け物だと恐れていたアルファが、自分達となんら変わりない同じ人間なんだと気付く。
そして強い力を持って生まれたからこその孤独を知り、彼の家族になりたいと願うようになる・・・。
自身のオメガ性を受け入れ、無知による偏見に気付き、成長して行く主人公に、とてもあたたかい気持ちになると言うか。

あと、単純に、二人の溺愛パートがとにかく可愛くて。
違法な薬と過酷な労働でボロボロ状態だったシュイ。
皆から醜いと言われていた彼が、ルサの手厚い看護により、本来の美しさを取り戻して行くー。

ルサがとにかく溺愛なんですよ。
苦い薬のご褒美にと、一つずつ果物の砂糖漬けなんかを食べさせ、シュイが少しずつ警戒心を解き、なついてくれば心底嬉しそうに笑う。

彼がですね、強力なアルファに生まれた故の孤独を打ち明けるシーンなんかが、とても心を打たれて・・・。
これ、不憫受けが攻めと出会って幸せになるお話ではあるのですが、実は救われるのは、攻めの方でもあるんだなぁと。
運命とか運命じゃないとか関係無く、ただ魂でシュイを求めるようなルサに、なんだかとても切ない心地になっちゃうんですよ。

そしてそして、個人的に萌えまくったのが「巣作り」!
元々、この巣作り描写が死ぬほど好きなんですよね~。
で、今回、お菓子が入れられてた布とか、綺麗な模様の布巾とか、ルサから貰ったものを寝台の上に丸く並べ、その中で横になるシュイ!
あと、ルサの枕を抱き締めちゃったりして。
ルサから声を掛けられて、自分のしていた奇妙な行動に初めて気付く所なんかがもう!!
また、そんなシュイの行動を見て、ルサが嬉しそうしてるのにもニヤニヤしちゃうんですよ~!!
くっ、巣作り可愛すぎる!!

と、こんな感じでですね、とにかくひたすら甘くてロマンティックなオメガバース作品になるんですけど。
シュイが領主の妾にされちゃいそうになったりと、それなりに緊迫感のある山場なんかもございますが、もうここは完全にルサの見せ場ですしね。
いや、ルサ、格好いいよ!!

あとですね、シュイの奴隷仲間で親友のエハ。
シュイがオメガと分かった事で、エハはシュイへの態度を一変させるんですよね。
この二人の友情部分も、素敵でした。
エハ、嫌なヤツに思えるけど、彼は彼で抱えているものがあるんですよね・・・。
とても甘くて可愛いお話なのに、ストーリーに深みも感じられるのは、こういう部分がしっかり描かれているからではないでしょうか。

と、とても素敵でオメガバース設定が生きた作品でした。

6

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