彼氏が欲しい!セックスしたい!という気持ちから男漁りしまくっている粉雪。
でもいい感じになっても毎回良いところでハプニングが起こり、なぜか本番にはたどり着けず…。
そんな不可解な現象に悩んでいたところから新たな恋につながっていくわけですが。
とにかく、粉雪も慈海も言動がハチャメチャすぎる!という印象です。
だからこそ出会えたふたり、だからこそ交わった気持ちなのはわかるけれど…
ギャグとして受け取るにはちょっぴり重たくでも純粋な恋のお話とも違うような。
どういう気持ちで読めばいいんだろう?という感じでした。
冒頭繰り広げられていた、心から好きでもない相手に告白してダメなら次にいく粉雪の恋愛観を見た時点で苦手なタイプだなーと思ってしまっていたのでそれがひっくり返ることを期待したけれど、最後まであまり好きになれずでした。
霊媒体質なのは完全に自業自得なのだから、もう少し学んでほしかったな。
慈海も慈海でハチャメチャなところがあるのである意味お似合いなのだと思いますが、刺さるところがないまま読み終えてしまいました。
表紙のふたりは"我も押しも強そうな社長と
そんな彼に振り回される秘書"感たっぷり。
そのイメージのまま読み進めたのですが
ストーリーはすっごく切なくて…。
いい意味で予想を裏切る展開に釘付けでした。
史也の淡い片想いと届かぬ一颯の想いは一方通行。
どうやって関係を変えていくのかな?と思っていたらまさかの記憶喪失…!
そこからのふたりの日々の心のやり取りと少しずつ惹かれていく様子にキュンとしつつ、
重なった気持ちが失われてしまうかもしれない切なさに胸を締め付けられつつ。
でもきっと一颯の記憶が戻ってもふたりは結ばれてくれるはず…!と確信めいたものを持って見守れたかなと思います。
それくらい彼らの揺るがない愛を感じました。
そして、思っていた通りのところに着地したふたりを見ることができて本当に幸せでした。
ひとりとひとりの恋愛のお話という流れではないので、先輩の気持ちも幸一の想いもすんなり受け止めるのがとても難しくて。
一緒の時間を過ごすふたりが求めるモノや、
辿り着きたい場所が違うのが本当に切なかったです。
先輩を守りたいと思う気持ちは本物で、でも久美を突き放すこともできなくて。
ふたりの人間の間でただただ揺れている幸一にモヤモヤしたけれども、人との繋がりの中ではすんなり決断することだけが正しいとも限らないのだろうな…と、考えたり。
先輩がもっと幸一を欲しがっていたら、幸一がもっと先輩への想いを強くしていたら。
ふたりの未来は全然違うものになっていたのだろうなぁ。
同時収録の『ヒカル』で先輩はしっかり幸せになってくれるので結果オーライなのでしょうが、
個人的には先輩が救われた二度目の恋の熱をもっと感じたかったです。
とはいえ、複雑ながらもしっかり満たされるものがあって。
じんわり余韻に浸りたくなるような一冊でした。
理由もわからぬまま攫われて妃への献上の御品にされそうになるという…
どんな時代あってもあり得ないようなことがテオに身に起こるところから始まるのでかなり戸惑いましたが。
その後森のなかに赤獅子が登場し、それが呪術師に呪いをかけられた王子だったりカラスが喋ったりと次々にトンデモなことが起こることで、がっつりファンタジーとして逆に割り切って読むことができたかなと思います。
恋になんて発展しそうにないふたりだったけれど気持ちが動いてしまえばその距離が縮まるのはあっという間で。
テオだけではなくカイルが激チョロだったのがなんだかすごく可愛かったです(笑)
離ればなれになるところもハラハラするようなそんなでもないようなふんわりした展開だったけれど、ふたりの想いが伝わるには十分なエピソードだったかな、と。
結局天の子は何なのかわからなかったしテオが本当にソレだったのかも明かされぬままなのはほんのりモヤりますが、甘くて幸せなファンタジーを摂取できて幸せでした。
行きがかり上パン屋を営むことになった太一の
やる気のなさがすごく気になって、
こどもたちのことも自分の人生さえも諦めモードな部分に何度も「うーん…」となったけれど。
お話が進むにつれパン屋としてはもちろん人間として成長していく姿が見れて、とても嬉しい気持ちになりました。
恋愛要素は薄めではありますが、長谷部がいたからこそ太一が変わることができたのはしっかりと伝わるので物足りなさはありませんでした。
ただ香恵とのやり取りには何度となくモヤっとしたし、亜美とも結局どうしたのかハッキリしないままだったのもかなりモヤモヤ。
女性との絡みが嫌なわけではないんですが、このふたりの存在がなんともしっくりこないところがあったなという印象です。
でも全部が丸く収まるので彼らの関係にはモヤモヤはナシ!です。読んでいると無性にパンが食べたくなる一冊でした。
ザ・漢!という感じの拓司と、きゅるんきゅるん可愛い睦生。
見た目も言動も正反対だけども相性は抜群なふたりなので、
あまあまで幸せなオーラたっぷりな表紙通りな恋が繰り広げられていくのかと思いきや、
まさかの『アゲ尻』によって結ばれることになって驚きました。
でも半ば勢いでふたりの関係は変わったわけですが
拓司は重たい事情を抱えているので笑えるような展開になることはなく、
アゲ尻エピソードを盛り込みつつふたりの気持ちがしっかり伝わってきて、
『アゲ尻』という字面のインパクトに引っ張られずに読むことができたかなと思います。
ただどうしても気になったのが拓司が睦生を「てめぇ」と呼ぶこと。
お前とかおめぇならここまで引っかからなかったと思うのだけど、てめぇってなんか愛がない気がして…。
そこさえなければもっと萌えられたなと思いました。
望が千影のもとにやってきたその経緯を
知れば知るほどに苦しくなってしまって、
彼の恋心をすんなり応援する気持ちになれるだろうか…?と、
こわごわ読み進めたところがありましたが。
めちゃくちゃ不憫ではあるけれども望がしっかり救われる展開となっているし、
とにかく千影が望のことを何よりも誰よりも
大切に想っていることがよく伝わってくるので
苦しさを引きずることなく読めました。
望は心に大きな傷を負うことになったけれども
家族と暮らすよりも"人間らしく"生きることができて、結果だけではなくその日々も満たされたモノになっていたのが本当に良かった…!
そして恋愛部分が変に入り組んでいないのも読みやすくて◎でした。
微妙なすれ違いはあるものの拗れることはなく、
同じ気持ちのふたりが収まるところに正しく収まる感じで、ハラハラせずに見守れました。
がっつりツラいけれどもそのぶんしっかり甘くて、うまい具合にバランスのとれたお話だったなと思いました。
朝丘先生の作品といえば。という感じの
年の差カップルさん達でした。
年上である志郎さんのほうがなんとなく奔放で、年下の雅がしっかり者。という構図のなかで
時折年相応な関係になるのがすごく素敵なふたり。
気持ちが交わる前の店長とバイトとしてのやり取りも、恋人同士になってからの想いが重なっていく日々にもふんわりした優しさがあって癒されました。
ただ長瀬さんとのいざこざには「うーん…」と思うところがあって、ちょっぴりモヤっとしてしまったけれども。
自分たちの思うようには進んでいかない日常も受け入れていく大人な考えを持つふたりを見て、
改めて彼らが惹かれ合った意味がわかった気がしたのでした。
だいぶ前の作品なのでゲイであることに生きづらさを感じているツラい描写が
その時代を映しているところがあり、なんとも遣る瀬無い気持ちにもなりましたが。
そういう部分もあってこその彼らの物語なんだなと感じた作品でした。
家同士は犬猿の仲だけれどもその軋轢に負けず
親友として過ごしてきた瑛人と昴流。
そんなふたりの関係が思わぬカタチで変わっていく様子を描いたお話でした。
お見合い回避のための瑛人の提案には少し驚かされましたが、その時点で「もしかして瑛人って…?」と想像できる流れにはなっていたかなと思います。
でも昴流がどうやって変化するのかはわからなかったので、先が読めてもドキドキ感は損なわずにふたりを見守れました。
『新婚さんごっこ』の日々の中、瑛人に対して少しずつ恋愛感情を持っていく昴流の気持ちがとても自然で。
わりとスルッと恋心に気付くけれどもチョロい感じではなく、自分自身の意思で瑛人を求めた部分にめちゃくちゃ萌えました。
そしてふたりの見た目からのイメージと内面の役割が逆、というのもギャップがあってすごく素敵です。
周りの友達のあたたかさもじんわり沁みて、すごくほっこりできたお話でした。
たまたま居合わたバーでお互いにいいなと思えたそのタイミングを逃さず、多少強引に身体の関係を持ったところまでは
衝動的だけど運命的な出会い、キター!という感じだったのに…
まさかの『セックスがヘタクソな攻め』という爆弾投下に驚きつつも笑ってしまいました。
イケメンな上に仕事にも一生懸命、そして性格もすごく良い恒生。
でもセックスだけは自分本位でヘタクソだなんて…
"それだけ"がダメなのが一周回って可愛い気がしてきますが(笑)
でも奏との付き合いの中で色々と成長していくので、その過程を知る楽しさはあったかなと思います。
ふたり揃って多忙なので、会う時間も限られていたりすれ違いまくったりと
焦れったくて面倒くさいやり取りが繰り広げられていきますが。
当て馬や本気の別れの危機なんかはなく、とても平和な気持ちで見守れたふたりでした。