SS付き電子限定版
一度フラれた親友と、恋人になんてなれるわけない!?
川琴ゆい華先生!私にとっては読むのがお久しぶりなのですが、そうだったこの切なさ甘さ、さすがです!
初恋のキラキラ、どんどん知るにつれ募る想い、追いかけて追いかけてそばにいたくて、とうとう同じ高校の同じクラスになれて。そして親友になれて。願った通りサッカー部のマネージャーとして支えて。
こちらまで終始ドキドキしっぱなしでした。
親友男子高校生ならではのスキンシップ、食べ物の半分こやら幸せですね。でもこの関係を続けたくて壊したくなくて。誰にも一番そばを取られたくなくて。
攻めの怪我やリハビリや通院に泊まりで付き添ったり、術後断られたのに面会に行く所、攻めの全てを好きでどんなことになっても応援し続ける受けが素敵です。
甘い親友関係から受けの想いが溢れてのキス。
ここからが二人とも辛かった。
親友が離れていく攻めの辛さ。もうそばにはいられない、大好きな人を傷つけることに苦しむ受け。
卒業後も連絡をくれるのに返事をしない辛さ。
高校時代をしっかり書いてくれてありがとうございます!
そして8年後の再会へ。
お互いがお互いに大切に思ってての今の仕事ですね。
勘違いして受けのついた嘘にすごくこだわる攻め。
これはもしかして?と思うもやっぱり男=友達としか考えられない攻め。
拓海曰く恋愛方面はアホの子だそうですが…。
再会してからの親友イチャイチャも良かったなあ。受けも今度こそもう彼女に遠慮はしないと、もう絶対に離れないと強気で。
荒療治で攻めの気持ちがはっきりして。
もう離れたくないずっとそばにいたい=親友からやっと恋愛感情に気がついて。
長い片思いから友達から親友を経てやっと恋人へ。
高校時代の受けの全てはちゃんと今に繋がって報われて動かして実って。
親友で恋人で仲間。時間がかかったけど二人らしいとお互い笑いあって。
良かったなあ、はぁ。
受けはチームのメンバーの聖母みたいですね。
レオやカノちゃんとか出張り過ぎず良い人で良かったです。
この甘酸っぱさ、切なさ、甘さ、そうだった川琴ゆい華さんだ。
長いお話なのに先が気になって読むのが止まりませんでした。
道標や好きダムなどの表現もぐっと来ました。
こちら、初恋再会ものになります。
サッカー部のエースで親友である清光。
同じサッカー少年として彼に憧れていた侑志ですが、共に過ごすうちに、それが恋へと変わるんですね。
やがて、想いを抑えきれずにキスして告白してしまいますが、その気まずさから、徐々に疎遠に。
そして八年後ー。
ケガでプロの道を絶たれた清光を見ていた侑志は、そんなアスリートを少しでも減らしたいと、理学療法師になっています。
そこで、社会人サッカーチームの専属となりますが、なんとマネージャーが清光でー・・・と言うものです。
こちらですね、超王道のスレ違いものになるんですよね。
主人公である侑志視点で、二人の出会いから親友として過ごした高校時代、そしてキス事件に、切ない別れ。
で、今回の再会と綴られる。
いや、個人的に初恋再会ものは三度の飯より好きなんですけど、今作はまさに、その黄金パターンと言えると思うのです。
そもそも二人が気まずくなってしまったキス事件なんですけど、ちょっとしたエロ話から、清光が「侑志とだったら(キスを)出来るかもしれない」と言い出した事が理由なんですよね。
「侑志はきれいだし」と。
で、気持ちを抑えきれなくなった侑志は、キスした上に告白してしまった。
で、この経緯があっての、二人の再会。
侑志ですが、すごく一途で不器用なんですよ。
彼はたくさん傷ついた後に、恋心を封印しようと決意する。
でも、清光に会えば、どうしても愛しさが溢れてきてしまう。
えーと、再会した清光ですが、何故かグイグイ距離を縮めてくるんですよね。
そんな彼との時間に、戸惑いつつも喜びを隠せない侑志。
彼の一緒に居られて嬉しいと言う健気な心情が、丁寧に綴られてまして。
もうこれが、甘酸っぱくも切なくてキュンキュンしてしまう。
また、こちら侑志視点ではあるんですけど、清光が明らかに、侑志に対して特別な感情を抱いているであろう事が分かる。
何かと逃げ腰の侑志を、ちょっと強引なくらいに誘い出し・・・てな具合で。
実はですね、再会した侑志ですが、自分が未だに恋心を引き摺ってる事を気付かせまいと、恋人がいると嘘を付くんですよね。
すると明らかに清光は動揺しと、これは絶対、友達の反応では無いな!?と。
ちなみに、侑志はやたら一途で健気なんですけど、反対に清光は「これだからノンケは!」と言いたくなる無神経さを、ちょくちょく発揮してたりします。
高校の時の「侑志ならキス出来そう」に始まり、再会してからも。
これな!
ノンケが無神経な言動でゲイを振り回すのは好きじゃ無い為、若干イライラしたんですよ。
が、読み進めるうちに彼の本当の姿が分かってくると、もう仕方ないかと。
いやね、彼は気がきくし男前だしとても良い攻めなんですけど、こと恋愛に関しては、超鈍いアホの子だったのです。
あっ、自分でも自分の気持ちに気づいてなかったか!と。
それなのに、独占欲とか本能のみ、先に来てたかと。
まぁ、これはこれで萌えるから、良しとしてやろうと。
それにしてもこの二人、何年かかって恋を成就させるんだよと、最後は笑いたくなっちゃいましたよ。
いやまぁ、自分達で言ってる通り、これが彼等のペースなんでしょうね。
二人のスローペースな恋に「じっくり付き合ってやろうじゃないの!」って姐さんは、ぜひお読み下さい。
10年どころか小学生の頃から受けは強いサッカーチームにいた同学年の攻めに憧れていて、同じ高校に入り親友ポジを手に入れた後に恋心に気づいたけど高校3年間その気持ちを隠して友達の域を超えないようにしていた…切なくて大好きな設定です。
始まりは受けが攻めに接近したのもかなり計画的でコメディータッチですらあったけど、途中で攻めがケガをしてからはかなりシリアスな展開。全身全霊で攻めを密かに愛する受けの健気さには感動したし、好きなバンドのライブに一緒に行ったりイヤホンを2人で半分こしたり高校時代の青春萌えシーンはとても良かった。
しかし8年後に再会した攻めがちょっと残念な人でした。スポーツマンや社会人としては立派でも恋愛面では鈍感でお子様すぎるというか、悪気なく無神経な所のある人でした。受けがどんな気持ちで高校卒業後連絡を絶ったかというのを理解してない。真剣に自分への思いを打ち明けてくれた人に向かって「付き合ってみよう。ホテル行ってみよう」みたいなノリでモヤモヤしました。自分から好きとは言わないのに自分をずっと好きでいてほしいとか…子供か!
でもまあ最後に受けの思いは実り幸せそうだったので良しとします。川琴さんの地に足のついたごく一般の男の人同士のラブストーリーの雰囲気は大好きで作家買いして間違いはない方だと思います。
今作はタイトルで即買いでした。親友ものが好きすぎて、素材の味付けや盛り付け方で作家様の解釈や親友萌えポイントを読み取ったりするのが楽しいです。しかも、二人の高校時代をしっかりと描いてくれている本作は、DK萌えにはたまりませんでした。
冒頭の一行で掴まれたのは久しぶり。高校生にしてはモノローグでチョイスされる抽象的な言葉が大人びていて、侑志がお勉強のできる子だという裏付けなのかな?しかも彼の聡い性格をよく表していて、それが恋愛ではあだとなってしまい、自爆の道を突き進んでいくのです。
恋をすると自分の感情というか、萌えでいっぱいになっちゃって、明らか変なモードに入ってる。気持ちを抑えていても周囲にはバレバレだし、相手に嫌われたくないから諦めようとしたり、その実相手も自分のことを好きなんじゃないかと期待したり…。
そういう片思いのグルグルが高校生1生から8年後まで丁寧に描写されています。なんたって小3からずーっと清光のことを思い続けている侑志を応援してあげたくなってしまって、みっともなくたって大丈夫だよー!って最初の一行目から沿道で旗振ってました笑
電車の中で清光の耳に欲情するシーン。作家様の性癖が光っていて萌えますよね♡
好きになったら相手のリサーチに抜かりがなく、とことん付き合ってあげる尽くし系キャラ(別称ストーカーともいう)を、変態スレスレのラインで描いてしまうところが魅力です。その重すぎる侑志の愛をしかと受けとめた清は、自称脳筋でよかったのかも笑
恋愛パートで萌えたい読者なのでそこばかりに触れてしまいましたが、二人は元サッカー少年。プロを目指していた清光がケガで苦しみ、彼をサポートしていきたいとトレーナーの道を選んだ侑志が、社会人になってからも仕事で関わりあっていくことになる、お仕事BLとしても楽しめます。
エッチは最後に二回ありますが、9割方、心の動きや人間関係の描写に費やされた後に持ってこられた分、濃く感じました。ひゃ〜。初めて繋がる時ってやっぱり萌えますね〜!
一緒にいて楽しい、ずっと一緒にいたいっていうシンプルな気持ちがどうか消えないように…なんてこの二人に心配は無用かな?親友で仲間で恋人って最高です!
レオがまた素敵なキャラなのになぁ〜。受けの思いの強さを証明してくれた彼にも誰かいい人見つけてあげて欲しいです。
あとがきで気になったことなのですが、再会ものの過去シーンって求められていないのでしょうか?むしろ、そこがわたしにはおいしいところなんですが…。
本作は高校生編と社会人編の両方ガッツリ楽しめて読み応えがありました。古澤エノ先生が手掛けられた、きれいでカッコいい男子たちの挿絵も、読後に何度も見返してはニヤニヤしてしまいます。
受けの侑志の長い長い恋のお話でした。
一度は諦めようとして連絡手段を経ったのに、再会しても変わらない恋心に気が付いてしまうのです。
マネージャーを彼女と誤解してしまったりするのですが、侑志の意地でも関係を聞いたりしないという気持ちに共感してしまいました。
清光の侑志に対する執着に間違い無く好きだからだろうと思いつつ、恋愛の好きかハッキリと分からない事にとてもジレジレとして悶えました。
当て馬になってくれた拓海の働きが素晴らしかったけれど決定打はレオでしたね。
レオも爽やかで良い男だった。
お互いが大事過ぎて失いたく無い気持ちの強いCPでまとまるまでがとても時間が掛かりましたが、初エッチがイヤらしくてとても萌えました。私の好みドンピシャでした。
焦ったくて丁寧な作品を読みたい方にお勧めします。