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面倒くさいミルズ親子

シリーズニ作目。今回はエリオットの父親、ローランドの過去を巡るお話。前作でも少し触れられていたローランドの反戦運動時代を綴った回顧録。その本の出版を阻止したい何者かから命を狙われるローランド。真相を探る為、エリオットは父親の過去とかつての仲間たちについて調べていく。

リベラル主義やらヒッピー文化やら、BLでは馴染みのない題材でしたが、興味深く読めました。当時の時代背景がリアルに感じられて面白かったです。

ただ、今回一番の感想はミルズ親子面倒くさっ!!でしたね(笑)


無事復縁し、グース島の家で半同棲をはじめたエリオットとタッカーですが、相変わらず口論の多い二人。

エリオットは少しでも自分が聞かされていない事があると、嘘をつかれた隠し事をされたとショックを受け、話したら話したで何故今まで黙ってたのかと責める。こういう少しの隠し事も事後報告も許さないタイプって、現実にもいるだろうけどめっっちゃ面倒くさい!(苦笑)

口論の度に真摯に説明して愛情を示すタッカーは偉いわ…。包容力の男!
エリオットもそんなタッカーに信頼感を強めていきます。
今作で二人の絆がより強固になったように感じました。

そして頑固親父のローランド。エリオットが今回の件に関わる事に最後まで頑なに拒絶するのですが…、そりゃ初老の父親が命狙われたり行方眩ましたりしたら、動かんわけにいかんでしょ(汗)そもそもローランドが最初から周囲に全て打ち明けていればこんな事にはならなかったのでは…。親子関係に気まずさの残る結末でしたね。


次回はとうとう完結編。前作の犯人との最終対決っぽいですね!どんな結末になるのか楽しみです。

骨太なミステリーロマンス

FBIでミステリーで再会ものという自分的にツボな設定盛り沢山の作品でした!

勤務中、膝に重傷を負わされFBI捜査官を退職したエリオット。現在大学で教鞭をとる彼が生徒の失踪について相談を受け、調査をしていくというお話。

かつての同僚で恋人でもあったFBI捜査官、タッカーとの再会。調査の過程で巻き起こる事件と謎。そして自らも命を狙われるエリオット。焦れったい恋模様とハラハラのミステリーに引き込まれて最後まで一気読みしてしまいました!

この作者さんの作品を読むのはニ度目ですが、本当に人物描写が秀逸で、洋画を観ているような感覚になります。ミステリー単体としても読み応えのある完成度の高い作品です。

ラブ要素については甘いやり取りこそ少ないですが、不器用でそっけない態度を取り合いながらも結局お互い大好き同士な二人に萌える!!というか、和解前から二人とも未練だだ漏れ(笑)
特にタッカーは、後遺症の残るエリオットの身体を気遣ったり、ピンチには絶妙のタイミングで現れたり、休日エリオットの住む島までこっそりヨットで来ちゃってたり(笑)

復縁して愛が深まった二人。次巻は糖度アップしたイチャイチャに期待です!


ちなみにBL小説では大変珍しいことに、巻末に解説が掲載されています。なんと筆者は三浦しをん先生!
海外作品の良さや日本のBLとの違いなど、腐女子モード全開で語って下さっております(笑)

最低男、真芝の豹変

久々に慈英×臣シリーズを読み返していたら崎谷作品に再熱しまして。今更ながら未読だったこちらを読んでみました!

エリートサラリーマンの真芝(25)×保育士の秦野さん(32)という歳の差CP。

序盤は攻めの真芝が本っ当に最低野郎で。失恋のショックと酒の勢いから、初対面だった秦野さんを犯した挙げ句、その後も強引に身体だけの関係を求めてきます。拒むことなく真芝を受け入れる秦野さんには、実は悲しい過去があって…というお話。

強姦から始まる恋愛って、個人的にあまり好きではなくて…(汗)
BLでよくある「受けへの想いが高ぶりすぎて無理矢理…」っていうシチュならともかく、ガチの強姦ですからね。愛情なしの一方的な暴力から、果たして受け側に恋心が芽生えるだろうか?と違和感を感じてしまって…。(ただし二回目以降からは秦野さんも気持ちよくなっちゃってる 苦笑)

というわけで真芝と、彼をひたすら受け止める秦野さんにもイマイチ感情移入出来なかったんですが…。
両想いになった途端の真芝の豹変振りはズルい!!最低野郎から年下ヘタレわんこに見事にジョブチェンジ(笑)
表紙絵ではスパダリみたいな顔してるくせにこんな可愛いヤツだったなんて…!子供好きな秦野さんがほだされるわけだ、と納得してしまった(笑)二人が幸せならもうそれでいいです続編も読みます。

ちなみに本編に加えて短編とSSも収録されているので、今読むならこちらのルチル文庫版がオススメ。
内容は二人がくっついた翌日のお話(ほぼベッドシーン!)と、イチャイチャ休日デートのお話。

本編執筆が99年という事でかなり初期の作品なんですが、文章もやまねあやの先生のイラストもあまり古さを感じさせないのが凄い!今読んでも充分楽しめる作品でした。

王道ロマンス好きにオススメ!

物語の舞台である19世紀ヨーロッパの時代背景や文化が詳細に描かれていて雰囲気がとてもよく出ていました。この時代に詳しくないので、専門用語の注釈がありがたかった…!

ストーリーは男娼のジェムが貴族のアランに拾われ、従者として働きだす前半、中盤~後半はとある少女を救出するべく二人が旅に出る、というもの。起承転結しっかりとまとまったお話で、最後まで飽きずに読めました。

そして何より二人のキャクラクターがとても魅力的!
心と身体に傷を抱えた元軍人の貴族、アラン。堅物で気難しい人物として描かれてますが、優しい一面もちらほら垣間見えます。特に貴族からすれば卑しい身分である男娼のジェムを、最初から人間として対等に見ている所に好感が持てました。主従の関係になってからもジェムの意見にちゃんと耳を傾けるし、自分に非があれば認めて謝罪もします。

そして男娼のジェム。(男娼といってもモブとからむシーンはない)
自分の境遇に悲観せず、腐らず、ユーモアを持って生きる青年。立ち振る舞いが上手くて口が達者。アランを笑わせたくて度々披露するジョークネタがいかにも海外作品っぽい!

ジェムと出会ったことで、自死を考えていたアランが生きる喜びを取り戻し、二人がお互いにかけがえのない存在となっていく過程が丁寧に描かれています。

丁寧といえばベッドシーンも良かった!基本ジェムの誘い受けですが、最後だけリバです。(ラストのリバシーン、挿絵がないのが非常に残念!)
海外作品の濡れ場描写ってわりとさらっとしてる事が多いのですが、この作品は丁寧な前戯と甘さもあって萌えました!

どろっどろサスペンス

前情報なしの衝動買い。表紙絵とあらすじの印象から、てっきり刑事×魅惑のバレエダンサーの3Pモノかと思いきや…。
詳しい内容は他の方々が書かれてるので割愛しますが…凄かったです!登場人物のほぼ全員が狂気を抱えたダークなストーリー。中盤以降からの血みどろサスペンス展開には衝撃を受けました…!

過去に山藍作品は何冊か読んだ事があり、陵辱シーン等は覚悟の上でしたが、佐野が玲司にガチで暴行するシーンはキツかった…。玲司を憎む気持ちは分からなくもないけど、さすがに鬼畜すぎて…。
特に卵を挿入して腹パンで割るシーンは読んでいて気持ち悪くなりました。(ただし、その後ちゃんと後始末して雑炊作ってあげるというアメと鞭ww)

座裏屋先生のイラストは安定の美麗クオリティ。耽美な作品の雰囲気とベストマッチでした!


独特な世界観と巧みな文章、作品としての完成度は高いけど、BL的な「萌え」を求める方にはオススメできないです。うーん、評価が難しい…。

焦れったい両片思い

超訳作品を読むのは二度目です。以前読んだ作品は文体が軽すぎて合わなかったのですが、こちらは大丈夫でした!超訳を担当した鳩村先生は原作の空気を壊さないよう慎重に作業されたとのこと。クセがなくて読みやすかったです。

幼馴染の親友、ライナスを恋人にしたいロバート。ロバートが好きだからこそ、別れの訪れる恋人関係よりも、ずっと側にいられる友人関係のままでいたいライナス。という両片思いの二人。
交互に視点を変える書き方がうまいなぁ~と思いました。お互いの気持ちを知ってる分、読み手側は焦れったい事この上ない!(笑)

ただ、なにか事件が起こったり、派手な展開があるお話ではないので少し物足りなかったかな…。
140ページという短さながら、キレイにまとまってるし、濡れ場シーンも多め。さらっと読める良作ではあるのですが。

アヴァ・マーチさんの作品は別レーベルからも一冊出ていて、同じく19世紀ロンドンが舞台で貴族のお話。世界観と雰囲気が似てるので、気に入った方はこちらもオススメ。

読み応えのある短編

ジョシュ・ラニヨンさんの作品はこれまで読んだことがなく、まずは短編のこちらを読んでみました。

一目で惹かれ合ったナッシュとグレン。しかし、一週間の研修を終えたナッシュは三千キロ離れたクワンティコへ戻らなくてはならず、二人の関係はすぐに終わりを迎える。
帰宅したナッシュは、グレンが自分と別れた直後に失踪した事を知る。

映画のような冒頭の空港での別れのシーンから一転、グレンの行方を捜すミステリー展開に引き込まれました!
捜査を進める内に徐々に明らかになっていくグレンの人物像やナッシュの想いが丁寧に描かれています。

いやぁ~、本当に上手くまとまってる!100ページ弱の短編とは思えない程読み応えがあり、作者さんの腕を感じました。BLっぽい糖度はないけれど、落ち着いた雰囲気のある良作。他の作品も読んでみたくなりました!

特殊なSM小説

旅行で訪れたラスベガスのホテルで、SMチックなマジックショーをやっていたのはかつての同級生で、しかも正体は妖精界の王子様で…というかなり特殊な設定。
ぶっ飛んだ設定とは裏腹に、想像してたよりも真面目でシリアスなお話でした。

主人公は凄惨な過去を持つトラウマ持ちの青年。お相手のサヴィンは妖精界の王子ですが、故郷の妖精界は心を持たない残酷な妖精達の国で、滅亡の危機に瀕しています。


この作品、一番の売りは数々のSMプレイだと思うのですが官能的なエロさはほとんど感じないんですよね~…。
「セーフワード」とか「サブスペース」とか、それっぽい専門用語も登場するけれどあまり生かされておらず…。

そもそもサヴィンがSMをやっているのは快楽が目的というわけではなく…、
主人公にSMを勧めたのも、あくまで弱さを曝け出させる為の手段であって、過去のトラウマを吐き出して克服させるのが狙いだったり…しっかり意図があるんですよね。


終盤のファンタジー展開含め、終始シリアストーンなお話でどうしても単調に感じてしまいました。
挿絵がないのと、翻訳文独特の読みづらさもあって、400ページ超えのボリュームは結構しんどかった…。

海外の作品ということで、日本のBLにはない濃いめのSMプレイを期待して読んだ私には少々期待外れでした。

コメディ&ミステリー

海外特有の雰囲気と掛け合いが楽しい作品。おおまかなストーリーは、NYのギャラリーで盗まれたアート作品とそれに付随して起こる脅迫事件に主人公が巻き込まれていく、というミステリーもの。

主人公のシーザーはアートギャラリーに勤めるイタリア系の青年。クセのあるサブキャラ達に振り回されるのですが、悪態をつきながらも何だかんだ手を貸しちゃうお人好し。
読者に親しまれやすいキャラクターで、彼の一人称で進んでいく文章は読んでいて楽しかったです。

のっぴきならない事情を抱えたサブキャラ達との掛け合いも面白く、最後まで飽きずに読めました。

ただ、ロマンス要素が物足りなかったかな…。もう少し二人のイチャイチャが欲しかった…!
濡れ場以外で二人きりのシーンがほとんどないので、ダンの人となりや、好きになる過程がイマイチ掴めなかった。

あとがきによると、シーザーがまたトラブルに巻き込まれる続編があるらしい!そちらも翻訳されたら是非とも読んでみたいです。

文章が軽い

原文を訳したものに、更にプロのBL作家が手を加える「超訳」という面白い試みに惹かれて読んでみました。

普通の翻訳小説よりも、むしろ読みづらかった…。日本読者向けのとっつき安さを狙い過ぎたのか、文章が軽すぎる。


一人称主人公視点で進むのですが、「僕は○○した。」を多用しまくっていて、かなり稚拙に感じた。
10歳位の少年の語りならともかく、主人公は20歳の騎士候補の青年では…?
「まあそうだろうなと僕は思った」とか、小学生か!と突っこみたくなりました(笑)

中世ヨーロッパが舞台なのに、なぜか城主を「殿様」呼び、騎士がござる口調で喋る。

世界観と文章が全く合ってないし、仮にもハーレクインレーベルで出すのなら、重厚感というか、雰囲気を重視して欲しかったです。


読んでないので原作の雰囲気は不明ですが、あとがきのノリから察するに秋月こおさんのセンスが大きいのでしょうね…。
他の方も書かれてますが、あとがきでドン引きしたのは初めてです。添削はラクで楽しい、赤ペン先生気分、原作超えちゃってる自信ありとか…。原作者はもちろん、翻訳の方にも失礼すぎる。


ほとんど手を加えてないという、エッチシーンは短いながらも濃くて良かったです。リバや体毛描写は海外小説ならではですね。
相葉先生の美麗イラストも素晴しかったので、評価は中立とさせて頂きます。