「鬼が慕うは祟り神」が大人気の灰崎先生。レビューは今までしてませんでしたが、BL読み始めた頃から好きな作家さんです。絵がうまくてエッチで話もうまい!エロ特化型が上手に描けるのはかなりの能力が必要だと思う。そして「鬼は〜」のようなファンタジーものより、現代社会の作品の方が好きだったり。この作品が現代社会かというとちょっと違うかもしれない。
◾️表題
健気系ショタ萌の方にはストライクだと思う。荒津さんが後ろを奪われてる作品があるはずなんだけど、どれに収録されてたかな…
◾️狂犬男子の嬲り方‼︎
灰崎先生の描く攻めがことごとく受けに見える。みんなちょっとスキがあって可愛くて。表題の受けも健気だったけど、こちらの受け(東吾/黒髪)の方が好み。攻めは強要しているけど、受けは攻めにズブズブで全てを受け入れちゃって、本気で殺されていいとすら思っているシチュエーションが好き!最後は甘々で…何巻もかけて描くような作品がコンパクトにエロく纏まっている。これぞ灰崎先生。
◾️恋を賭けたハイジャンプで初挿入♡
陸上部のユニフォームが性癖の人には大正義です。部室、体育マット、ショーパンずらし…癖向けになんと手厚い作品だろうか。
booklive 白抜き 画質悪い カバー下有り
萌2〜神
前巻で高梨成長したなと思ったら独占欲と諸々欲丸出しの変態になってました。でもこれぐらい求められた方がちーちゃんは安心だろうな!1人でいろいろ諦めて完結しちゃいそうだもんね!と思ったら案の定である。この人はもう…別れる別れる言い過ぎよ!!来るなって言ったのに来なかったから落ち込むとかほんともう!!!でもなぁ…それすら可愛いなぁと思っちゃう…思ってしまうよ。高梨はより一層でしょう。正直言ってちょっと情緒不安定すぎるとも思うが、親を前にした時のセリフなんか、やっぱ可愛いし愛しいよなぁ。高梨の甘い言葉一つで劇的な変化があるというより、日数かけて着実に解決していくところが好きです。最初からこの作品の良さは時間の進み方だと散々言ってる。
略してチョベリバだと知ったとき感心してしまったけど、チョベリバって…死語も死語
この作品、こんなに人気だ(ちるちるの点数高か)ったんですね!そもそも彩景でりこ先生が人気なので作品の個性の強さにしては読まれてる方だろうなと思っていたらここまでとは。今のBLはかなり幅広くなって癖のある作品も増えたので、当時の輝きに比べると読み返しても新鮮さが薄いかなと、チョベリバ然り時代はうつろうものよねと思ったけど、やっぱり面白くて嬉しい。みんな頭おかしくて面白い。3人でずっとイチャイチャしててくれとも思うし、どこかで崩壊してくれとも思う。
峰岸の"勉強できない友達いない"ってのがどうしようもなく納得できるのが哀れ。
ばっちりすね毛あり
booklive 修正薄めな気がする…?
カバー下あり 二輪挿
1巻同様とっても読みやすい作品です。あとがきで続きの軽いネタバレがあるので、苦手な方はご注意ください。しかし軽いネタバレすら見たくない方は読む前にちるちるのレビューも見ないだろうから何も情宣にならない。
◾️ジョン&ニコラス
パートとケビン同様、構造が面白い話でした。犬の体に人の脳から人の脳に人の身体になったジョンと、犬の脳に人の身体から犬の言葉になったニコラス…色々なところがテレコになっていて、うまいなぁと。犬は人の身体を得るのだろうと思っていましたが、もとは人の精神だから薬も作用したのか。
私刑について一定の信念を持って動いたジョンにも"回り回ってくる日"がくるのだろうか。それともこの作品の神はジョンの振る舞いには目を瞑るかな。
◾️ミア&スタンリー
この一冊読むと、全くBL作品に思えません。一般的ライトノベルにありそうな少女と青年の物語。(3巻収録の単行本版あとがきで謎が解けました。色んなジャンルの雑誌にあわせて書いたものだったんですね。)
自分にはエイルの存在が最も印象的でした。登場シーンは多くないし派手な動きもないのに、かなりのキーマンです。
出産エピソードの柔らかさに、木原先生ならもっと地獄に突き落としてくるのでは?と何故か物足りなく(という感情ともちょっと違うんだけど)思ってしまう。
萌2〜神
◾️一話 絵師と力士
こういった主役が旅をしつつ問題解決していくタイプの作品には必ずある、結局主役が手出ししないタイプの物語。2巻といえど初っ端からは珍しいですが。契約したら次の世は望めないわけで、眩しい終わり方ではあるものの、憎い仇どもには天罰が降ってほしいとも思う。
◾️二話 土蜘蛛
つまり彼らは異父の実兄弟。なんとも業が深い。芳さんはみんなの記憶に残っていても、契約を果たした吉祥のことは彼女たちも覚えていないのが切ない。
◾️三話 海馬
この「今がいい」のシーンが大変好きだったことを思い出しました。これで終わりなのが勿体ない!千載の謎は何も明らかになっていない…!!
HOW TOシリーズ(日本語タイトルもうまいけど統一感ではHOW TOがわかりやすいなとひっそり思ってます)全て読み返してから挑みました。3CPの仲睦まじい様子が分かるので大正解!マイロが随分大人になっていることが非常に感慨深い…サニーに"人間"を説いている…大きくなって…
自分の中でシリーズ最高傑作の予感だったのですが後半失速しました。白い象のくだりぐらいまでが大好き。とはいえ神評価であることには変わりないです。
ボランティアつまりはマッドクリークの面々が次々に犬の里親になる描写から、彼らは本当に犬を飼えるのかと考えていたら案の定でした。経済状況がよくないクイック達に犬を引き渡して、後追い調査はちゃんとしてるのか不安になってしまい。フィクションといえばそれまでですけど、この点は作品内でリリーが問題視しちゃってますからね。ただいつも通りのリリーの暴走っぷりにも相変わらず辛い気待ちにさせられる。今回はランスも辛かった!最後の「抗不安薬」が辛さのとどめでした。なんだかなぁ。火事のシーンかどこかで、真に仲間思いで真にカッコいいランスの様子が書かれていて欲しかった。あまりにも道化扱い。
うだうだ書いてますが、ラヴのビジュアルや雰囲気はシリーズで最も好みです。ローマン×マット以降ショタ風味というか、物を知らない純粋なクイックをたぶらかしている感があったけど、今回はガーディに施設を譲ったりリバがあったりと、ラヴがそれこそランスのようにアルファポジションに固執していない様が表されていたおかげで受け入れやすかった。ラヴの絶対的な犬好きのおかげでバランスが保たれてるなぁ。サミーの振る舞いにメロメロになるラヴも愛に溢れていて素敵ですし、ランスにすら"犬の保安官"を見て笑顔になれるそんなラヴ、いい男です。
完結のじゅっかん
Twitterで完結の経緯を発信してらして、先にそっちを見てしまいました。なんだか悲しいなという…OPERAを非難しているわけではないにしろ、編集さんの「キャラだけ残してタイムスリップ」なんてセリフを見るとハテナしか湧かない。終わらないやり方があったのではないかとも思うけれど、もとが同人誌ですから、先生のおっしゃる通りどこかで見られるという希望もあるかなぁ。同人誌は赤字というのも辛いところです。自分は好きな作品の作家さんには漫画で生計立てて欲しいなと勝手に思ってるので。この作品も終盤、働くとは生きるとは家族とは…という人の根幹的なテーマが軸になってきてましたから、どうも色々考えてしまう。
唯一無二の作品だったと思います。
楽しませていただきました!
ぶっちゃけ絵柄は初期の方が好きだった!!