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これはかなり自分の『嗜好』にうったえる作品でした。感動とは違うベクトルにあるものが相当にテンションを上げました。個人的には、もしかしたらでりこさんの作品の中でも1、2を争う作品になるかもしれません。
この作品は3P(攻2受1)ものですが、三人の人間関係を端的に書き出すとこんな感じです。
■攻と攻の間に共依存関係がある。
■受は一方の攻めに対してはっきりと好意がありその気持ちがブレない。
■攻×2がほぼラブレス(ただし発展途上にあり)
攻同士が共依存関係にある3Pは自分の好きパターンの一つで、テンション上がりました。
ラブレス関係に近いですが、ミネは別れたいと思えばいつでも別れることができる立場にあって、拾は無理矢理付き合おうと言っていない。そこが攻めが陵辱強姦系の3Pとは本質的に違う点です。
ただし拾と付き合うと「タケ」が付いて来て、嫌でも一緒にセックスしないといけないという条件があります。ミネはタケとセックスはしたくないけど拾が好きだからその条件を飲んだという形です。
タケも最初は乗り気ではなかったし、ミネに対してごめんと謝りつつの、ミネも嫌なんだけど拾のために我慢して…という感じでした。
あと、個人的に3Pならではの見たい構図がありまして、
■上と下に挿入~の図。
これががっつり入っていた!上下~は好物な構図で…いやぁ変態ですみません^^;
■キスの絵が多め。
単純にキスシーンがいっぱいあると萌えるんです~。
・他にも耳、首、乳首愛撫などほぼ見たいところが入っていました。
■二輪刺し(カバー下で描いて下さってありがとうございました☆)
二輪刺しはオプションでついてれば嬉しいかな♪という感じです。
でも本編ではミネが痛がっていたので、拾は調子乗りすぎ!と思いました。暴力反対な私ですが、これに関してはミネは拾を殴って正解だよ!
というわけで、3人の関係と3Pの描写と両方コンボで個人的に見たいところが入っていたので満足でした。
細かい事を言えばまだまだもうちょい突き抜けて欲しい部分がありまして、
究極には全員でリバって三角関係のバランスを保って欲しいなと。需要なさそうですね~;
そんな本、私しか買わない気がする(;´д`)誰か出してくっくろびん~♪
◎以下完全なネタバレ及び感想です。閲覧注意でお願いします。
拾とタケは共依存の関係にあり、モノでも人でも半分こ。
だから拾とタケは「ミネ」も「半分こ」します。
そして拾はミネにタケともHをするように強要します。なぜ拾はそんなことが平気で出来てしまうのか。
拾は人を愛するってことが全然分かってない。だから平気で人をモノ扱いできるんですね。
拾にとってミネはアクセサリー程度の存在でした。ペットだってご主人様に愛情いっぱいに可愛がられているコはいっぱいいるでしょうし、これじゃぁミネはペット以下の扱いだなぁ…と感じました。
そして、拾がここまで傍若無人に自分本位になれるのはタケのせいでもあります。タケは拾が喜ぶ顔が見たくで何でも受け取り続けてきた。こうして拾はどんどんタケにわがままをぶつけ、タケはそれをどんどん吸収し、結果として拾は自己中心的な子になってしまった。
何でも半分こだった二人でしたが、ところが拾はだんだんミネを独り占めしたくなってきます。
そしてタケもブレないミネを見ているうちに「こいつが欲しい」と思うようになります。しかもタケはミネに対してどんどん遠慮がなくなり、Sの性嗜好が現れ始めます。
面白いのはラブラブのはずの「拾とミネ」よりも「タケとミネ」のほうが体の相性が良いということ。それは拾にとっては面白くないことで、嫉妬します。
ミネを挟んで、「拾」と「タケ」の間に今までにはない嫉妬心や独占欲が生まれたのでした。それはまだ愛情という形に育っていない未熟な愛の形。
同時に二人で一つみたいな存在だった拾とタケの間に、初めて他者として分離し、対立するという現象が生まれました。
ミネは二人に弄ばれて可哀想に思えますが、一方でこうして拾とタケの心に変化を起こさせることに成功しています。
ミネは不器用だけど「愛すること」を行動で示している。それも一寸もブレずに。だからダイレクトに伝わるものが拾やタケを変えていったんだろうと思います。
それぞれの心に芽生えた気持ちはどこまで大きく育っていくのか。例え拾に両方を手放す気がなくても、動き出したそれぞれの感情はこれからも変化し続けていくだろうと思いました。
そんなわけでこの三人の関係はまだまだ発展途上にあるなと感じました。…というか発展的な続編希望です♪
拾は「人を愛すること」っていうことがまるで分かっていないので、まずは「愛」を受け入れることを学んだほうがいいと思います。拾は今まではみんなに「受け入れてもらっていた側」なので、今度はみんなを「受け入れる側」をやって欲しいです!!
なので次回は拾激受け編でよろしくお願いします☆ミネとタケに可愛がられるがいいさ!<黒笑( ̄∀ ̄)ヒヒヒ…そのあとはタケ激受け以下略。でもやっぱり受けっ子なミネが可愛ゆ~てもぅ!とろとろに溶けたミネが愛おしいです!!!
なんにせよ見たいものがたくさん入っていたので個人的には楽しめました。
三人の関係性の微妙な変化を丁寧に描いていること、三人の絡みの描写も大胆にページを割いていること、どちらもぬかりなく入っていた所が気に入っています。
そしてさらに歪みを破綻なく最後まで描ききった作品として、神評価にしました☆
彩景さんにしてはめずらしくギャグなどははいっておらずどちらかというとシリアスな感じです。
うはー。あらすじ読んでどんなけハードなお話かな??って思ったけど
途中やばいかも・・・怖いなぁと思ってたんですけどね思ったより重たくなくて
・・・・それでいて不思議な3人カプで好きでした。
レビュー書くの難しい・・・・。すごくオススメです。
どことなく猟奇的なタケ。拾よりタケが変なんだよね。両方愛しちゃうとくづれちゃう。
基本3Pなんですけど、二輪ざし?おう・・・・お尻きれちゃうよ!!
拾が見た目受けぽいんですけどね、ミネもタケもタチっぽいんだけどきちんとミネが猫になっていてん~可愛い・・。可愛いです。
幼馴染のタケといつでもなんでも半分わけあたえる拾。
食べ物だって楽しいことだってなんだって半分こ。
同窓会で久しぶりにあったミネと付き合うことになった拾は
大切なミネをタケと半分(3P)こすることにする。
もちろん、拾と付き合うつもりだったのに昔から大嫌いなタケが現れて
激怒するミネ。
付き合おう?といってくれたことで「死んでもいい」と思えるミネ
拾が欲しくて欲しくてその要求を呑む。
恋人同士になって2回目のHがすでに3Pってハード・・・しかもミネ自体はタチだったっぽいので結構つらいと思う。
拾と依存しているタケ。拾は好きだけどタケが嫌いなミネ
拾が好きなら自分も同じとなれるタケ。だけどどことなくミネにだけは冷たい。
一度は拾から逃げるミネだけど、拾がミネが逃げたことで落ち込み眠れない日々をおくってることをしり拾の望みを叶える。
大嫌いなタケとセックスをしている声を聞かせる。
拾はタケの変化に気づいちゃうし自分の気持ちにも気づいちゃう。
ミネを取られたくない、タケも取られたくない。でもタケにだけは
自分の好きなものをわけあたえたい。
拾の一言でどこか壊れてゆくタケ。うぅ怖い・・・・どうなるのこの3人???
とすごく読むのが怖かったんです。
知らないうちに、両方から愛されちゃうミネ~ミネも両方を愛したいけど
それをしたら壊れちゃう。
けどミネはどっちも手放さないことを選ぶ。
独占欲、優越感、嫉妬、肉欲。すべてが解決したわけじゃないのに
どことなくそれぞれ幸せそうにみえる3人。
書き下ろしのミネはどこかおかしくなってて笑えます。
タケと拾に噛まれた歯型を社長に見られ普通ならいえない関係をすらすら答えちゃって
食いつく社長に「こんなに社長としゃべったの初めて・・拾のおかげだ」っておいっ!!
おかげじゃねぇから!ミネ感覚麻痺してっから!!
拾馬鹿なミネがかわいそうな・・・可愛いような・・・。複雑な書き下ろしでした(笑)
カバー下は大変おいしゅういただきました。ごっつぁんです。
ホクロ(顔と首筋)。
二本○し。
恋愛以外の感情の交わり。
嫉妬の混じった3P。
個人的に好きなものと、BLで読んでみたかったテーマがてんこ盛り!!
まさか、BL漫画で二○刺しが読めるなんて…。
思わず胸元でガッツポーズ☆
物語の流れは。
三人の始まりのお話から。
ストロベリー=ミネのお話。
ビタースイーツ(チョコ?)=拾(ヒロイ)のお話。
バニラ=タケの二話へと続きます。
最後に書き下ろしもあり。
いや~、超絶面白かった!!!
※ここからは、結構ネタバレします。
まだ未読の方は要注意です!
※また、女性例えが入っています。
苦手な方はスルーしてね。
ヒロイとタケは幼馴染み。
ヒロイはいつも、タケに好きなものを半分くれます。
物だけなら良いのですが、恋人まで分け与えてくる。
二人での共有を許してくれる相手でないと付き合えない。
しかも、共有した彼女は何故かタケを好きになってしまい、毎回終わりをつげます。
高校生の時にヒロイへ片想いしていたミネ。
ヒロイとミネは、同窓会の居酒屋の入り口で再会し、トントン拍子に付き合う事に。
はじめは二人きりなのに。
次に会った時から、ヒロイの隣にはタケがピッタリとついていました。
そして、ミネとヒロイとタケの不思議な三角関係が始まります。
ミネは高校時代から、暗い性格と無愛想な見た目で友達もいない。
そんな時、優しかったヒロイをまっすぐな気持ちで愛してしまいます。
一見、一番まともですが、好きな人の望む事は何でも受け入れるという。
ワンコすぎる不思議な歪みの持ち主。
三人でしていても、タケの行為に感じても、決してゆるがないヒロイへの気持ちは盲目すぎるほど。
ヒロイの歪みはかなり面白い。
幼馴染みのタケがいないと生きていけないくらいの依存。
これは恋愛感情というよりも、親の愛を独占したがる子供の感情に近い。
実際ヒロイはミネをタケと共有しつつ、タケにミネを取られたくない嫉妬心が見え隠れする。
妻と母親の両方の愛を独占したがる男心に少し似ているのかもしれない。
妻と母親が仲良すぎても、仲に入れない苛立ちを見せる男のよう。
ミネと二人きりになりたい。
でも、二人きりでは絶対に物足りない事も自覚している。
ある意味、一番幼稚で一番厄介な男です。
タケの歪みは、これまたかなり面白い。
幼い頃からヒロイの好きなものを半分与えられてきて。
タケ自身の嗜好(好み)が全くわからない。
描かれていないだけなのか、自分をすでに失っているのか、捨てたのか。
ヒロイの好きなものに囲まれ、共有しつつも全く抵抗が無いわけではない。
それでも、ヒロイの気持ちに応えたいから断るという選択肢もない。
子供の我儘に従順すぎる親のように。
そして、ヒロイよりも自分を選んだ相手は必要ない。
もしもミネがヒロイよりもタケを選んだら、タケにとってミネは価値の無いものに成り下がる。
タケの自分は何処にあるのか?
子供中心になりすぎて、自己犠牲をしすぎて、自己を失った母のよう。
三人それぞれの愛のかたち。
歪みきった三人の関係のあらわれなのか、二本○し(二輪○しとも言う)というキツいHが平気で行われます。
エロいし、ある意味エグい。
カバーめくるとあのHの続きが読めて、超美味しいです!!
最後の書き下ろし。
一見すると、甘く優しいラストのようで。
実は、崩壊への第一歩か?
ミネは決してタケに気を緩めてはいけないのに。
ほんの少し、緩みを見せます。
タケの歪みきった愛が、ヒロイの嫉妬が、ミネのタケへの感情一つで爆発する。
そんな未来が見える気がしました。
物凄く綱渡りな、微妙なバランスの上で成り立つ三人の関係。
崩壊する彼らも見てみたいかも…?
最近は、大槻ミゥ先生の『ゲシュタルト』といい、読者を小さな渦に巻き込み、記憶に残る印象的な作品が立て続けに出ている気がします。面白い傾向です。もともとBLの魅力のひとつに、A→B→Cという、いわゆる「少女漫画的恋愛ステップ」を無視した、よりリアルでアダルトでありながら、男同士のロマンスが展開されるところがありますが、この『チョコストロベリーバニラ』は、ABCを完全に無視しながらも"3人それぞれの抱く恋愛感情"を見事に描写しているのです。
3Pと聞くと、大抵は受が2人の攻に対し、「どちらを選べと言われても、両方とも好きだから選べない」とか、攻同士が「じゃあ、俺らふたりで(受を)共有すればいい」とか、「しばらくはこのままで」という結末になり、ベッドシーンばかりが先に立ってしまう、中途半端な締めくくりの作品を思い浮かべる人も多いかと思いますが、この作品は、そういった類いのものとは大きく違います。
だから、神なのです。
『純愛えろ期』以来、彩景でりこ先生の才能とパワーがフルに感じられる作品が少なく感じていましたが、今回は、絵柄といい、ストーリー、展開、人物描写、ラブシーン等、全てにおいて、まさに「爆発」が起きたといえるほど勢いがあり、1冊まるごとに才能が発揮された素晴らしい作品だったと思います。
作品を通して、登場するバラバラな性格の3人の男の子は、それぞれまったく違うタイプの感情に目覚めて行きます。あなたがキュンとくるのは、その中の誰の恋愛感情でしょうか?ぜひ読者アンケートを取ってみたいです(笑)
解釈は様々になることと思いますが、彩景でりこ先生もあとがきで、「処女厨且つ開発萌えだということに最近漸く自覚的になってきまして、はじめはそうでもないのにいじられていくうちに段々立派な雌豚に成り下がるのが本当に好きなので最後にやり損ねたものをぶちまけてみました」と仰っていたように、まさにそこを中心に読んでみると、また違ったテイストをもって楽しめるのだと思います(笑)。
「拾」にとって互いに身体の一部のような存在の「タケ」と、「拾」が連れて来た「拾」に心酔の「ミネ」との身体の相性が抜群で、それが一冊を通して「拾」の心を占めています。その彼等の「身体の相性の良さ」が何を物語るのか、それを読者は知りたくなるのです。
【注意:以下ネタバレあり】
自分の中にある、大好きな大好きな「拾」への気持ちを疑わず、「拾」を信仰すらしそうな勢いの強い想いによって屈折を乗り越え、ついに部外者/邪魔者な存在である「タケ」との3人の関係を受け入れた「ミネ」、・・・そのくせ行為が重なるにつれて、ベッドでは「タケ」がいなくては物足らない、、、自分では気づいていないが、"大好きな「拾」"に対する態度よりも、「タケ」といるときの方が、自然体かつ等身大。
「拾」に身体の一部のようにされることに慣れ、"大事なもの"の価値を「拾」に見出し、「拾」の為に言われるがまま彼の"大切なもの"を共有してきた「タケ」、・・・しかし徐々に今迄とは違う、「拾」の「ミネ」に対する独占欲のようなものを感じ取るようになる・・・「ミネ」が自分で乱れること、それでも尚「拾」に無我夢中な「ミネ」に対して、(多分)初めて「拾」の所有物をただ与えられるだけの立場から「ミネ」を自分のものにしたいという独占欲に駆られる、、、
無邪気に「タケ」を身体の一部のように思い扱い依存し、大切な物や人を与え共有してきたが、自分にだけ夢中で「タケ」を毛嫌いしているはずの「ミネ」が、自分にではなく「タケ」によって開発されている事実と、明らかに「ミネ」を特別扱いし始めた「タケ」に気づき、今まで"自分の為にいた存在"が揺らぎ始めていることに不安を感じ始める「拾」、・・・妄信的に自分に好意を寄せてくる「ミネ」に対して芽生えてくる独占欲と、「タケ」との依存関係が、「拾」に「大切なタケとミネ」それぞれの、自分に対する変わらない心を試させる。。。
けれど気になるのは、「拾」も「ミネ」も、互いを「タケ」と「半分コ」と宣言するけれど、じゃあ「タケ」は誰が半分コしているのだろう?誰が「タケ」を「半分コ」でもいいからと欲しがっているだろう?・・・そう考えると、誰からも強い想いで求められていない「タケ」の立場がだけが、2人とは微妙に違うことに気がつく。
「ミネ」は、「拾」のお裾分け・・・だと思い「拾」がみせた「ミネ」への独占欲の前に、自分の存在が揺らぎモヤモヤしていた「タケ」が、「ミネ」に「お前らが俺を半分コしている」と言われて、自分が「拾」とある意味"対等な立場"であることを「ミネ」の口から聞いて安心した「タケ」の顔が印象的だった。「ミネ」が「不本意だけど、拾が言うなら別だ」と言う場面について:はじめは「ミネ」が受け入れざるを得なかった「拾」の"条件"が、実はこの時点で既に、「ミネ」に拒否/抗議することが可能な状況下なのにもかかわらず、受け入れてしまっている事実が表面化する。ここで「ミネ」は、「拾」を口実にして3人の関係を受け入れているともとれるし、単におバカで鈍感で状況の変化に気がついていないのだろうともとれるし、または、適応能力が高く、既に彼の中で「タケ」の居場所が確保されている・・・ともとれる、面白い場面。
・・・ 実はもうちょっと、「でも コイツのことも 何でかそこまで嫌いじゃなくなってきたんだよなぁ」(by 「ミネ」)の先の、「タケ」と「ミネ」の絡みがみたかった、私でした笑
追記:
彩景でりこ先生の作品の魅力は、エロ度と神率が比例しているところにもあると思います。
三角関係モノをあまり読んだことがないので、自分の受けた感覚が正しいのかそうでないのかよくわかりませんが、三角関係と3Pは別物なのだな、と痛感しました。
なんというか、明るくハッピーな(?)3Pは存在するかもしれませんが、三角関係には常に当事者の心に哀切のようなものが存在している気がします。
それぞれが強烈に満たされる部分とどうしても満たされない部分を共有しているみたいに見えます。
このお話は3Pモノでありながら、がっつり力関係が拮抗している三角関係のお話だと私は思いました。
じゃんけんの原理のように、AはBより強く、Cに弱い、でもBはCより強く、Aには弱い……といったように、矛盾しているように見える力関係が三つ巴状態としてバランスをとってしまっている。
拾が一番わがままで我を通しているので一見すると立場が上で支配的に見えるけれど、拾の歪んだ要求やわがままを受け入れ自分の望み(拾と付き合うこと)をかなえているミネの根の部分は断トツに強いと思えるし、拾の言いなりのようにみえるタケは自分の欲望に任せてミネを抱き、拾が引き出せなかったミネの魅力を存分に味わい尽くします。そんなミネとタケを指をくわえてみるしかない拾。
この中で一番かわいそうなのは誰なのだろう、という思いが常によぎり、エロ面は満たされながらも哀しみが付きまとうお話でした。
可哀想なのは拾と付き合うことで3Pを強いられたミネなのか、タケを通してしか好きなものを自覚できない拾なのか、いつも二番手の位置に甘んじ(一番になりそうになると関係が終わる)拾の連れてきた恋人を抱かなければいけないタケなのか。
それぞれが自分の立ち位置のラインを超えないように、微妙なバランスを必死に保とうとしている、そんな印象を受けました。
そして非常に壊れやすく、近い将来、必ず破たんする関係で、壊れたときは全員が傷つくのだろうな、ということも想像できます。
いつかは醒めてしまう儚い夢のようなひとときを過ごしているのだろうと思うと、こんなにも異常な関係でありながら、なるべく続いてほしいなと願ってしまう自分がいました。
明るく爽やかなハピエンが好きな自分には、こうしたちょっと倒錯した関係はNGかなと思いきや、意外とハマると抜けられない強力な(危険な?)引力に触れた気がします。
三人の関係が崩れる前にお話が終わってくれていてホッとしました。
ちなみに、ミネとタケは体の相性が抜群なんですよね。
言葉では「好き」を言い合わない関係だからこそ、なおさらタケとミネの表面的に仲の悪そうな様子が本能的な結びつきに見え、エロく感じられました。隠蔽された二人の本音がエロでわかりすぎるくらい発揮されているように見えるんです。
この歪んだ関係を半ば脅すように強いた拾がミネとタケのエロを眺める表情が切なかったです。
間違った読解かもしれません。あくまで私見です。