藻とカレーさんのマイページ

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エキスパートレビューアー2025

女性藻とカレーさん

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今年度17位

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ナツマチ コミック

ぴい 

いいお話

ぴい先生作品を読むのは7冊目です。6冊は結構前に読んでいて本作は久々ですが。
絵がキラキラ爽やかですね。内容にびったり。
晶はまっすぐないい奴でゆづるをを好きだと気づいてからすぐに抱きついたり気持ちの表現が素直なところがかわいかったです。
ストーリー的には、とてもシンプルでわかりやすかった。
ゆづるが晃を好きだとすぐにわかったし、海外に行くのはウソ、死んだというのは何かの間違いでハピエンと予想できてしまいました。
それでも感動できるいい作品だと思いますが、個人的にはよかったですねくらいで(すみません)。
ゆづるは死んだと言った2人の間違いが…そんな感じなの?!と引いてしまいまして。
全体的にゆづるの笑顔が一生懸命笑っているものだとわかるし単調に見えたのが大きいかもしれません。

大奥(3) コミック

よしながふみ 

納得の傑作

や〜すごい。
1.2巻すごかったですが3巻は凄みを増していました。
1巻ラストに出てきた没日録に記された内容、男女逆転大奥の成り立ちが2.3巻で描かれる。
上様と有功の恋が見られたのはうれしかったけど、そんなしあわせは長くは続かない。
徳川幕府存続のために始まった今の大奥制度、有功以外との子作りを自分が抱く方だと受け入れる上様がかっこいい。
将軍ではなく姫として生きたとしても後継ぎを望まれるのは変わらない。それでも心にいるのは有功一人である。そう言って立場を全うする姿が聡明だし将軍の器ですね。

男装が自然に思える女性には現代のジェンダーについて想起させます。
2巻までは現実の男女の格差などを考えさせられましたが、だんだん男女でいろんなことに違いを持たせることに意味があるのかと思えてくるのがまたすごい。
あと国や福祉、介護のあり方などについても。

有功が聖職者であろうとして持っていた信念を貫いた生き方をしているのも熱い。
大奥から出られない男たちの慰めとして始めたことが後に大金を使う贅沢となっていくのが皮肉というか歴史を感じるし人の弱さでもありますかね。

大奥(2) コミック

よしながふみ 

豪腕炸裂

大奥が男女逆転するきっかけや成り立ちを描いた2巻。
1巻は痛快でおもしろかったですが、2巻は人間のエゴや苦しみなどをこれでもかと描きながら救いがある…よしなが先生の豪腕が炸裂していました。

春日局のエゴから始まった男女逆転大奥ですが、幕府を守るためという大義名分もあり。
ただ歪な改革なので犠牲が伴う。
盲信や狂気がないとできないことと思うものの、その時代の価値観ではあながちなくもなさそうと思える説得力がさすがです。

有功が容姿だけでなく心も美しい人で聡明で気骨もある。
が、若さがあり、理想だけではやっていけない現実を知って上様を救うことを受け入れるシーンが感動しました。
それまでのあらゆる伏線が回収されていくストーリーがすごすぎた。
女装させられた有功が「お万とお呼び下されませ」と言い、上様を女性として扱う。
有功が従来の大奥の女性役を担うことになる象徴としてのシーンだと感じました。

大奥(1) コミック

よしながふみ 

さすが名作

よしなが先生の作品は少しずつですが読んでいきたいと思っていまして。遅まきながらでも読まないよりは読んだ方がいいだろうと。

1巻のみ読んだところですが、おもしろい。
現実の日本で男女の関係を逆説的に自然に考えてしまう作りですね。
この発想が天才的。
でいて、物語としてテンポよく痛快でめちゃくちゃおもしろい。
いい奴で嫌味なくできる男、水野。
吉宗のサバサバ有能感。眉目秀麗ではない男に手を出すかっこよさ。
久通の懐刀具合。
杉下の優秀さと報われ方。
吉宗の人を見抜く力、適材適所の人事など見ていて楽しくなります。
セリフ回しが声が聞こえてくるような気持ちよさ。
吉宗が男女逆転のルーツを探りどう改革していくのか2巻楽しみです。

先生同士の良い関係

大好きなシリーズの続編うれしいです。
小田切の橘への愛が常に100%以上でうれしくなります。その時の橘によって小田切のリアクションのバリエーションが豊富で萌えたり笑ったり楽しい。
橘の小田切への思いも同じくらいになってきて、まさかまさかこんな橘先生が見られるとは?!と小田切の気持ちになってデレてしまいます。

小田切の「せんせー」呼びがかわいい。
今は慧、慧士呼びが増えましたが、先生呼びもある。
「先生」としての橘を見て、そこを理解し尊敬する小田切のシーンがとてもよかった。
出会いが「橘先生」だったし、タイトルのテーマがブレないところが好きです。

橘の母親がだいぶん大変な感じに描かれているのは背景や理由があるし、橘が距離を置きたいほどの状態だと示すためでもあるんでしょうね。

橘が小田切との仲を家族に宣言したのが熱かったです。
小田切の先生としての独り立ち、同棲、家族との関係など…続きが楽しみです。

小冊子もおもしろかったです。

うすい先生が描かれる絡み絵が好きなのですが、引きめの絵、カメラ位置が抜群だと改めて思いました。
顔アップだけでなく、体全体を見せてくれる。ここが好きです。しかもいい角度から。
描かれるのは難しそうですが、いつも存分に見せて頂けて楽しいです。

意地っ張りはかわいい?

わぎもこ先生作品を読むのは3作目です。
変わらず絵、紙面がむんむんとした色気ですね。顔アップ、上半身、紙面いっぱいの人物のコマが多く圧迫感があるような…。

本作は意地っ張りな唯真が田鍋によりどう変わり恋に落ちるのかが見どころだと思うのですが。
羣司を失った悲しみが恨めしく欲にまみれていて…それが僧侶であることにより一層背徳感やエロさが増す。
唯真が田端にだけ辛辣なのは嫉妬や悲しみの裏返し、しかも僧侶なのに…がかわいらしく見えればいいのでしょうけれども。
私はそう思えず…子どもっぼいし、田端は悪くないのに気の毒だし、その後もずっとめんど…と感じてしまいました。
そんな唯真をかわいいと思う田端とのお話なのでそこを楽しめるといいですね。
ただ個人的な好みとしては、ツンデレのツンが続くのでデレがもっと見られたらかわいかっただろうなと。終盤に少し見られましたが、この人が素直に甘える姿はさぞかわいいだろうと思ってしまいました。

唯真の田端への「いやらしい男ですね」におまゆうてやつですやん!とツッコんでしまいました。
エロが濃厚でボリュームがありました。

拈華微笑という言葉を初めて知りました。勉強になります。

BUDDIES 下 コミック

倫敦巴里子 

痛快で圧巻

さまざまな伏線が見事に回収され圧巻でした。
骨太ストーリー、人間ドラマ、バディ(大好き)、BL…どこをとっても痛快で爽快。すばらしい。

榊と梶、如月…それぞれ兄弟として通じる部分、つながり方が言葉にしてしまうと陳腐になるところをエピソードやさりげない描写で伝わってくるのもいい。

サブタイトルのPRESIDENT×SPYが梶が朝日建設の社長になるネタバレ?と思いきや、そんなはずはなくミスリードにまんまとやられました。楽しい。

賢一が梶を裏切るというのは、梶の筋書き通りにしないという意味で梶を貶めるわけではなさそう…とは予想できましたが、それでもいい裏切られ方で気持ちよかったです、

普段大人びて生意気な如月が梶とエロいことになるとうぶさが出るのがかわいいし。
逆に普段は有能な如月に言い負けするような梶がエロの時は大人の余裕を見せるのがたまりません。
倫敦先生にやられまくり〜〜と転がりながら喜びました。

彼らの生い立ち、お家騒動、粉飾決算、耐震偽装…などをステレオタイプな悲惨な描写にせず、事実として進めながら見せたいのはそこではない、もっと大事なことだという先生の作風がとても好きです。

後日談で、如月がパリッとスーツを着こなして現れた時、弁護士バッジをつけていなかったのはなぜなんでしょうか?
輝くバッジを見られるとワクワクしたんですが。
税理士でもありそっちもバッジがあるし、宅建やFPの資格もあるから弁護士なだけではないということでしょうか。

BUDDIES 上 コミック

倫敦巴里子 

設定、ストーリーがおもしろい

倫敦先生作品を10作ほど読んできましたが、本作は絵と文字量がすっきりした気がします。とてもきれいで見やすい。

上巻のみの感想です。
大手企業のエリート梶と天才的能力があり潜入調査を依頼される如月。
2人のバディのお話、海外ドラマのようでおもしろい。
設定、ストーリーがしっかりしていて、ちゃんとBLでもある。好きです。
そんな素振りのなかった如月の方が嫉妬して梶にキスするのが萌えでした。
梶も如月に気があるようで、その描き方がさすかです。

2人の境遇や内容は異なりますが、兄弟で協力して生き抜いているところは共通するものを感じているのかなという印象です。
梶は弟で、如月は兄。相手の立場やそれぞれの兄弟への思いなど、他人にはわからない何かでつながっているような。

梶が依頼する案件が結果的に被害者となる立場の人の力となる筋書きがいいですね。やさしい。
吉本さんが騙されたり辛い目に合わなくてよかったド安心しました。

あとがきの1コマ目、先生の登場の仕方が毎回ツボです。

下巻も楽しみです。

すばらしいリーマンBL

リーマンの先輩後輩のがっつりお仕事BLがいい。
有能な仕事っぷりが自然にストーリーに盛り込まれています。こういうお話大好き。
主に2人のやりとりが先生らしく笑いがありつつかわいくて。特にくっついてからのエッチの段取りのくだりは声出して笑いました。
だけれども本作は切なさ強めですね。バランスがいい。

吉成がいかに真壁を好きか…が胸に迫る。
最初は同僚女性に真壁の良さをこと細かに語ったり、自分に非があるのを棚に上げる同僚にド正論で詰めて真壁を責めることに対しての怒りを表したり…周りが引くくらいだけどユーモラスで。それがスカッとするしおもしろい。

そんな吉成の真壁への思いが本気で、でも叶わないと半ばあきらめていて、その葛藤が切なくて。
だから両思いになって夢のようにうれしいのがわかるし、いつか終わるかもとの不安もある。

なので出世コースの中国への転勤を断る吉成の気持ちもわかる(そのように描かれてきたし)。
そこを真壁が吉成の背中を押してあげる、吉成がそんな真壁の言葉を信じられる…この流れになるのが有能リーマン先輩後輩設定だからこそ(ここまでの話が活かされる)だと感じました。熱い。

タイトル回収が何ヶ所かあり、仕事と恋愛、両方にかかっていてそれもよかったです。
三井さんがナイスキャラでした。
BL大好き芸人のトーク番組、私も見たいです。

本作もあとがきが最高におもしろいです。

コメディとストーリーのバランス

倫敦先生作品まとめ読み中でして8作目です。
八神の変わり者エピソードはそうですねという感じですが、彼なりの理屈があるところがいい。
そんな八神や周りに対しての諸星のリアクションがかわいらしくて好きです。
八神に翻弄されながら自分であろうとしたり向き合おうとするのがいい。

八神と諸星のやりとりがどんどんかわいくなっていって萌えでした。
かわいいのはもちろんおもしろいのがたまりません。

倫敦先生のお笑いセンスが大好きです。
漫才をやることになった諸星がネタ作りのため分析するまじめさ、そうしてお笑いにハマるのが愛おしい。
「牛乳ボーイズ なにアレ天才‼︎」はミルクボーイのことですよね。同感です。

全編を通して脇役やモブのリアクション、ツッコミも秀逸で笑いました。

男子校ゆえの同性への恋愛的感情?について。
進学校であり親の期待に反すると見られる本人の夢、本気度について。
などのエピソードが上手く盛り込まれていておもしろかったです。

あ笑いコンテストだったのに校長がどうしても尺八を吹きたいからと演芸大会に変わったのは爆笑しました。

あとがきの変な先生たちエピソードも笑いました。自分にも思い当たることあるわと思い出しました。