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女性renachiさん

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何を読んだんだろう???

なぜこの本を読んでいるんだろう……と事あるごとに我に返った。導入からオタクテンションMAXで圧倒される。涙は精液・心のチン持ちと自己紹介する腐女子の自分語りから始まる、妄想と生々しさたっぷりの一冊。本題は三名による座談会をまとめたもの。

古い作品(例:パタリロ・風と木の詩・キャプテン翼・聖闘士星矢など)が大量に出てくるので、腐女子ステージ高めの方向けかも。キャラ名までバンバン出されるが、深くは触れないため調べるほどじゃない。だが挙げれば他のメンバーには言いたいことが通じている様子で、一つも分からない私は置いてけぼりだった。
聖矢のカプが当然のようにヤってる前提で話してたが、二次創作の話よね?と混乱したり。文庫本にする内容かは大いに疑問。

座談会は個人の趣味嗜好をアピールしたり私見を述べたりデータを出したり、情報の根拠のあるなしが曖昧。注釈が大量で、内輪で通じる話を延々続けている感じ。二次元キャラに絡めた話は、オトコのカラダの話というよりただの妄想だった。
汚物の件に触れた際、一人は美少年はう○こしない!と叫んでたので、そういう方向性を貫く役割だったのかな。

AV監督の生理学的根拠を含む話は参考になって良かった。腐女子とBL評論家の自分の性生活語りはキツかった。リアルAV監督とファンタジー腐女子で、お互いの発言に心の中でドン引きし合ってるようなとこは笑った。

何を読んだんだろう???が読後の感想。内容より語り手の偏った熱量に印象が持っていかれる。文章から伝わる早口っぷりがすごい。
どのテーマも古い作品を挙げながら語っているため、昭和時代を知らないとついていけない部分が多い。もし知っている作品だったとしても取り上げ方が嫌だ。ただの萌え語りになっているところもあり、メンバー各人の好みに興味を持てれば楽しめたかも。
私はノリとテンションが合わず、恥ずかしい大人を見る子供の気持ちを味わった。一人だけ腐女子全開で浮いている様子を見るのは痛々しくて辛く、居た堪れない。

とりあえず神だと騒いでいた栗本薫さんの本は読んでみようと思う。

朗読CDの補足には良いのかも

初読み作家さん。朗読CD用シナリオのノベライズで短め。CD未聴。
最初のうちは受けと攻めで一章ごとに視点が切り替わっていたが、後半になるにつれスイッチ頻度が高くなり、細切れに視点が切り替わる。名前だけ出されて不自然にセリフも描写もないキャラが複数いて、二人用の劇シナリオそのままの仕上がり。
ノベライズといってもそんなに加筆修正してないのかな。CDを聴いた人の補足には良いかもしれない。

警視庁警護課員(SP)×代議士の秘書。短い作品ながらエロシーンが長めに描写されてるので、エロ特化としてストーリーには突っ込まないお約束なのかも。偶然の連続で進み、受けのキャラにやりすぎ感があって、読んでいて恥ずかしくなった。
小悪魔、最高の王子様、そそっかしいシンデレラ、などなどにときめく方にはおすすめ。攻めはクサイセリフを連発してくれる。

二人の出会いは偶然で、受けの靴を攻めが拾ったことから色々あって、都合よくお互いゲイでお互い好みだったのでホテルへ。後日偶然代議士のSPとして派遣された攻めと受けは再会し、事件を乗り越えて一旦離ればなれに。再度偶然受けの靴を攻めが拾って再会し、カップル成立という流れ。
巻末特典小説は久々に会う二人のらぶエロだった。

限られた尺の中でストーリーを動かそうとしているので、仕方ない面もあると思う。だがドラマチックに演出しようとするさまが過剰で、朗読では映えるかもしれないが、普通に読むとついていき辛い。

受けは仕事はできてもプライベートはポンコツという設定。仕事中にトイレで攻めを襲ったり、事件現場ではひどく冷静さを欠いているのに、これで仕事はできるなんて説得力がない。特に暴漢と戦う攻めを見守る受けのヒロインっぷりに冷めた。

初読み作家なので分からないが、朗読用だからこんなことになってるのかな。シナリオっていうならまだしもノベライズと謳ってこれはちょっと……。
安っぽいドラマのような作品だった。

漫画で読めば大好きになれたかも

終始苦痛を感じる文章だった。絵で表現されていれば楽しく大好き作品になっていたかもしれない。小説として読むにはノリが軽く描写が薄すぎた。
それがラノベといわれたらそれまでだが、状況描写が少なく記述内容は人物だけに集中、キャラは厚みがなく特に朝陽は乙女で二次元みが強すぎる。語彙が乏しく重複表現過多で"読む"楽しさがない。地に足がついて無さ過ぎて、落ち着かなかった。

記憶喪失に陥った朝陽が、友人の檀と共に過ごしながら少しずつ記憶を取り戻していくお話。残念イケメン×あほのこ。嫌なキャラは出てこないし、出てくる人皆が二人を見守る優しい世界。

最初から檀の気持ちがダダ漏れで、何かあるごとに朝陽視点で"修行僧"だの"『無』の表情"だのと書かれる。対する朝陽は"心をぴょこぴょこ"させている。中身が中二状態の朝陽を表現するためにわざと幼い文面にしてるとしても、この子供向け表現を文字だけで見続けるのは厳しい。

他にも漫画で良くある表現が頻出するが、あれは第三者的なツッコミだから面白いのであって、朝陽視点の文章でツッコまれると違和感しかない。意味に気付いていない状態なのでカマトトに見えるというか、どうしてもわざとらしいと感じてしまう。そもそも商業小説向きのノリじゃないと思う。

内容は、記憶喪失+片思い×無自覚片思い、だけでなくラッキースケベ要素を絡めて設定は面白いと思う。なのに展開に何の捻りも無く、ストレートに見えている出口へと向かっていくだけだった。
山場は記憶が戻るところなのかな。そこに至る過程に盛り上がりがなく、圧倒的に読み応えが不足していた。

はっきり言ってノベルス分のお金を払って読む小説ではない。

あの事件の舞台裏小説みたいな

「社史編纂室で恋をする」のスピンオフ。同時間軸でのお話で、あちらの作品で描かれた横領事件の裏で起こっていた出来事。恋愛面はこれ一冊でも読めるがストーリーは物足りないかも。こちらには事件の解決シーンそのものが無いので。

シリーズ二冊を読んでいた流れで手に取ったが、起こる事件の結末を分かった上で読むには弱い内容。パターン的には一冊目と同じなので、スピン元が合えばこちらも合うんじゃないかな。攻めが颯爽と現れて受けが守られる。

主人公の倫理はまずその名前に驚いた。キャラ設定は、きっちり分刻みの予定通りに過ごすという堅物コミュ障陰キャ。友達がいないのも納得な融通の利かなさで、仕事と絡めた描写がどれもしんどい。
攻めの染谷はコミュ強でルールを緩めつつデキる男な雰囲気を醸し出し、余裕っぽく振る舞う様子が包容力を思わせる。優しく倫理を見つめる描写は上から見守る風味になっていて、女性読者にウケそうなキャラ。

業務の描写が詳細で、周りを見渡せばこういう人いるな~とか、職場のしがらみや他人のシワ寄せなど、会社絡みの諸々があるある。日本人的な我慢と忍耐の心の機微が、コミュ障全開の倫理視点で語られるので、ストレスが溜まりまくった。

なんだかんだあって倫理は染谷への恋心を自覚する。倫理のときめきポイントは女子視点としか思えず萌えない。攻めが受けを助けに来るシチュエーション、定番人気のこの展開、社会人キャラだと特に気分が落ちる。
今作では、染谷が登場するだけで相手が怯むシーンが多い。それで倫理はほっとするが、相手が明らかに染谷より倫理を下に見て侮っていた事実を突きつけられているわけで、これでときめくのはあまりに少女漫画脳。社会人でこれはない。

ただし倫理は確かにそういうキャラ。唇に触れられただけで記憶を飛ばし、キスされれば腰が抜けるような純情さ。エロシーンでは普通に喘いでるからよく分からんが、深窓の令嬢かってくらい乙女。心理描写も思考回路も女性的だった。

全体的にストレス要素が多すぎた。その上横領事件は結末をさらっと説明されて終わるので、スカっとできるシーンがない。BLだけ見ても、こちらが魅力を感じていない倫理に惚れる染谷に共感ゼロで、どこにも感動がなかった。

あんなことで攻めに守られて喜ぶ受けに魅力はない。常に上から見ている攻めを優しさと捉えるのは無理があり、同性としての対等性がなく男女的。
正直なところ、新刊でもまだこんなことやってるんだ……と思った。

攻めの良さが分からなかった

好きな人にSM嗜好があると知り、懸命に勉強して性の不一致をどうにかしようとするお話。
残念ながら、攻めの栄田の良さが分からなかった。

大学で講義する宮に一目惚れする栄田。二十歳になっても恋愛経験がなく、一気に宮しか見えなくなる。アプローチは宮にも多少気があったから良かっただけで、全くなければ迷惑そのもの。付き合ってもいないのに付き合い方に不満を漏らす栄田は、勘違いストーカー一歩手前に見えて気持ち悪かった。
宮は立場的に生徒をひっかけたら捕まると意識しているが、栄田にはその気配がない。本人にその気はなくても、弱者の立場を利用してぐいぐい迫る人を見るのと同類の嫌悪を感じた。
片思いのごたごたが長く、SMが出てくるのは真ん中あたり。これを見て勉強を始める栄田は、一途で素直で可愛いのかもしれない。私にはただの愚鈍な男にしか見えず、やっぱり魅力が分からなかったが。

興味深かったのが、宮のSMに関する考察。M側の悦びが簡潔で分かりやすく書かれていて、なるほどと思った。きっかけは酷いものなのに歪んでいないのは、元々宮に素質があったということなのかな。

鶴見が登場してからの急展開は、唐突感があって戸惑う。しかも結構胸糞だった。

ラストがノーマル甘々エロなのはお約束。性の不一致はこれで解決ってことでいいのかな?栄田が他に目を向けることはなさそうなので、カップルとしては安泰っぽい。宮は捕まっちゃったね、って感じ。
王は好きなキャラだったかも。

読むほど攻めが苦手になっていく

初読み作家さん。正直文章が厳しい。
読点ごとに立ち止まるような文体で、リズム良く流れてくれない。読むのに時間がかかり、内容もスムーズに入ってこず、気力が削がれる。はっきり下手とかそういうわけではないが、恋愛小説向きかは謎。たまにポエミーになるところは読むのが恥ずかしかった。

北九州の小倉を舞台にした、バーテンダーと正義マンのお話。青磁の過去はなかなか酷く救いのないもので、嫌な気分が最後まで拭えない。大悟は読めば読むほど苦手になっていって困った。

再会から失言を繰り返す大悟。それを自覚して何度も悩んでいるが、独りよがりなまま進んでいく。青磁の態度は実はこういうことだ、きっと本当はこうなはずだ、と勝手な推測で突っ走り、どんどん苦手な男になっていく。ネッチョリした勘違い系当て馬のような思考で、不快感が増すだけだった。
青磁を揶揄うようなセリフも、こんなこと言われたら冗談でも本気でブチ切れるな、と思うものがあり、好感度低下を止められない。

両視点だが二人の軸がズレていて、恋愛ものとして見るといまいちしっくりこなかった。相手への感情を自己完結させてばかりで、このままくっついても精神的なつながりはまやかしに思える。おままごと以上、恋人未満という感じ。

後半は父と子の話かな?お互いの家族問題を綺麗にしていく過程で、二人だから大丈夫、と絆を確認するような。たぶんイイ話だろうとは思う。ただ中盤あたりでメインカプへの興味が失せてしまい、さっぱり萌えを摂取できなかった。

読後は合わない文章への疲労感だけが残っている。これを吹き飛ばすほどの面白さがあれば良かったのにな。