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エキスパートレビューアー2021

女性えすむらさん

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今年度37位

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美形の大型犬

yoshi先生の圧倒的な画力によるキラキラ引力が全頁凄まじくて読み応えありました。
が、どうしてもタイトル?がしっくりこなくて、、神一歩手前です。実は、イベントで薄い本を購入して、そこから本編に辿りつきました。おそらく、薄い本を読まなかったら、ここにたどり着かなかったかも(危ない、危ない)というくらい、めちゃ好みの内容なのに、それを私に連想させないタイトルだなぁ~と思ったのでした。

美形だけど、無愛想ゆえに周囲に誤解を与えがちで孤立していたミキ(攻さま)と、過去の人間関係のトラウマから、あえて周囲と距離をとっている一哉(受さん)の美vs美コンビ、眼福です。それぞれ、心の中で膝を抱えて孤独でいたところを、出会い影響しあい、徐々に互いを癒し癒されていくというようなラブストーリーでした。

な~んといっても、攻の大型犬がキュートなかわいこちゃんなのですよ~。
大好きな一哉君(受さん)に対しては表情筋フル活用で尻尾振ってて、そんな様子がどれも同じ表情がないんじゃないかしら?というくらい緻密に丁寧に描かれてて、読んでて楽しかったです。また、美容業界という華やかな業界を舞台にしているので、透明というよりカラフルでポップなイメージでした。んでもって、タイトルから(私が)想像しちゃいがちな青春みのある繊細さよりも、ちょっとコミカルな部分もあって重層的なドラマに見えたんですよね。

書き下ろしのお風呂場でのスケベおよび電子限定のゴムがきつい件は、何度読み返しても最高でした。

いとこ同士

最近、SHYノベルス様って作家性を大切にされるレーベルだよな~とうっすら気づき始めました(個人的な解釈でしかないのですが)。本作はとても杉原イズムにあふれる作品でした。評価ちょっと低いかもしれませんが、読み終わった私の温度感がそんなに高くなかったせいです。おそらく今年一番の寒さのせいかもしれません…。でも地味に好きでした。

雑に説明すると、家族の結婚式で再会した従兄弟同士が、あの記憶はやっぱり恋だったんだよねーにたどり着く行程です。個人的に今市子先生の「いとこ同士」も好きなんです!いとこ同士ってロマンありますよね!

杉原先生の描く男性ってちょっとリアルというか、まぁまぁ狡かったり煮え切らなかったり、わかりやすく”いい男”ではなくて、ゲイでもないので(しかも恋愛体質でもないんですよね~)、”本当に無事にくっつくのかしら…?”というハラハラ感があるんですよね。が、個人的にはこのじれったさが萌だったりします。親戚同士ということもあって、他の家族への後ろめたさを感じているところとかは、”体面を重んじるあまりに別れるんじゃないの~!?”とドキドキしちゃいます。あと、たぶん私はいまだに!”男同士なのに…”で葛藤する気持ちにも萌えるんです。

すでに他のレビュアー様が指摘されていますが「でも欲しかったんだ」は、私もぐぐぐっときました。「淋しいだけじゃ、俺は人を好きにならないよ」とか、口説くほうは確信を持ちながら消極的でグイグイいきません。それがまだじれったい(2回目w)。2人の会話には、そんなに甘さがないんですが、そのシンプルな言葉のなかに、身悶えするような切実な感情を読み取ってしっぽりできる、秋の夜長にぴったりな恋愛小説だなと思いました。

丁寧な心理描写が秀逸です

独特な光と影の使い分けとか紙面から伝わる空気感から、勝手に”印象派”とお呼びしている作家様、、”ネイキッドカラー”は、期待ほどハマらなかったのですが、こちらの評価の高さが気になりすぎて購入してみました。すんごいよかったですね。よきDKですね。

幼なじみ、学ラン、商店街、おばあちゃんっ子、近所の土手、人懐こいワンコ…最高のシチュでした。小さい頃に一緒に遊んでけがをさせてしまった近所の可愛い子、高校で再会し徐々にずっと蟠っていた思いがほどけていく…ずっと気になっていたんだよ~仲良くしたかったんだよ~な攻のぎこちない態度や、ついついツンとしちゃう受の素直になれない感じとかにキュンが止まりませんでした。この攻受のキャラクター設定が最高です。(ワンコとにゃんこ)

とはいえ、萌2or神、悩んだのですが、私の大好物イシューである、”どっちがどっち問題”表現が素晴らしかったのが評価の決定打でした。「お前に入れたいって気持ちのほうがデカいだけだし」!!!!!!私のなかのどっちがどっち問題の歴代No1でもいいかな~ってくらい、シンプルで的確で、受と読者の心にささる名セリフだと思いました。
電子限定書き下ろし、1Pに濃縮還元な萌がありました。かわいすぎるやろ!

ドジっ子とイケメンポリス

そもそも少女漫画育ちの漫画読みなので、束原先生の絵はどストライクゾーンなんです。パティシエを目指して製菓学校に通うドジっ子が受と優しくて強くてイケメンなポリス攻の両片思いのベタな展開ですが、何も考えずに楽しみ癒されました。無条件にお花畑に連れて行ってもらえます。

ラブストーリーの起承転結が1冊にきちんとまとまっています。いつも乗ってる電車で、いいなーと思ってた人と、ふとしたきっかけで、お近づきになり、お付き合いはじめて、ちょっと事件がおこり、より関係性を深める。新しくないけど、過不足ないし、テンプレって何週回ってもキュンとする要素があると思います。

個人的なツボとしては、警官の夏服( *´艸`)と美味しそうなお菓子でした。
書き下ろしのエロいシロップの件は、正直もっとたっぷり見たかったわ~と思いましたが、本編の受視点→書き下ろしの攻視点という気遣い(単に私が両視点読みたい人なので)が嬉しい掌編でした。

イノセンスとは…

すごい内容だったな~とじわじわ後から感動がくる作品でした。

高純度の幼馴染みラブです。とにかく純度が高いです。普通の幼馴染みものとの大きな違いは、受(睦)が攻と一緒に大人にならないところです。心が子供のままなのです。一般社会で生きるにはハンディキャップというのかもしれませんが、恋愛の障害にはなっていないし、彼自身そのことで不幸ではなく、かわいそうという視点もないのがいいです。本当はこういう風にいられたらいいんだろうなとも思いました。また、睦を特別視せずに対等に接する仲間たちが集まる素敵なコミュニティで、主に睦の視点から描かれているせいか、そこから改めて社会や人の奇妙なところが見えるようで、いろいろ考えさせられました。

来栖(攻)ですが、睦に対しての気持ちが、ただの劣情なのか恋愛なのかわからなくて葛藤→大人で汚い自分はキレイな睦にふさわしくないと葛藤する様子にじれったさを感じました。そうしてモダモダする彼に「クルちゃんはジュンスイなんだね」と、スルっと睦に言わせる演出が素晴らしいです。変わらず無垢であり続ける幼馴染に対して、変わっていく自分とのギャップに苦しみながら、本当は睦の心と同じでありたいと願う来栖の気持ちこそが、実はイノセンスなのかなと思うのでした。

あのセーターの行方

いや~、すっきりしました。
春音が初めて他人(尚輝)のために編んだあのセーターはどこへ行ったんだろう??
ってモヤモヤしてたのが、回収されてました。(やっぱりね!という感じです)

なにかれとなく受に尽くす絶倫巨根彼氏、最高だなという掌編でした。

スローライフBL

待ってましたの月村節です。
評価はちょっと盛ってます。なぜなら、、こういう世界観が大好きだから!!! 
ありきたりな日常に向ける丁寧で優しい視点が心地よい作品でした。
先生いわく、”美味しいものを食べすぎて疲れた胃にさらっと食べられるお茶漬け作品”ということですが、私にとってはお茶漬けというより白米でした。物語に主張が少ない分、読み返しやすくて、その都度この心地よいAメロに気持ちを委ねられます。とくに後半はほぼニヤケてましたが、温かい感情が湧いて幸せな気分になれるので、安眠のためのナイトキャップ的に読めると思いました。

なんといっても、理想的なスローライフを実践してる2人が羨ましすぎます(夢のようだわ…)。祖父母から受け継いだ手芸店を細々と営み、古い店舗を心地よいスペースにすべく日々創意工夫している春音(受)に、家具職人として工房をかまえ、マイペースに作品を作りながら、日々春音のための手料理にいそしむ幼馴染の航輝(攻)。好きなことをして、好きな人といて、美味しいものを食べて四季を感じる…、最高の人生や。。そんな話です(笑)。

にしても、この受さんの鈍感っぷりには、何度となく攻さんが可哀想になりました。大好きな人から2回も”大嫌い”って言われるって、しんどすぎます。攻があんまり深く考え込まない(落ち込んで終わり)タイプなのが幸いでした。愛情表現の加減がわからず全力でいってしまう体質、きっと仔猫や小鳥を可愛がりすぎて(弄りすぎて)殺めちゃうタイプなんでしょうね。

一番体温が上がったのは、クリスマスイブの場面でした。はじめて受け入れる受の心情描写、めちゃくちゃ受に寄り添ってる感じがして、なぜだか新鮮でした。印象的だったのは、”ゴルフボール用のホールにボウリング球”。名言じゃないですか?!(産むより案じてるときのほうが…も上手い!と思いました。)
また、翌朝の朝食の場面、、受が座る椅子の座面に、攻めがすかさずブランケットを敷いてあげる気遣いに萌えました。他にも珠玉の甘々表現が随所にちりばめられていて、その一文一文を噛み締めながら読みました。

月村先生の作品には、世の中の”良い方を見る”という姿勢が一貫してあるような気がします。だから、これからも好きなものを描き続けてほしいなと思うのでした。

ラブコメ

書き下ろしまで読んでも、やっぱりキャラアンソロに収録されていた
「KISS ME」が一番好きでした…。これ一番BLっぽくないですか?(違う?)

そもそもこのシリーズって視点が面白いですよね。”きもい攻”からここまで広げる凪良先生さすがです。相変わらずちぐはぐな2人の噛み合ってないのに、噛み合っちゃう駆け引き、清居の毒舌や生ぬるく見守る周囲の反応に笑っちゃいます。

が、個人的にはサイドBというか、普通の恋人っぽい2人が好きだったりして、それは、最中と事後に見られるので、それが一番堪能できるのが「KISS ME」なんですよね。こーゆー2人がもっと見たいんですけど…(汗)そうすると、普通になるのかな。。あと、清居の人格形成にかかわる幼少期のエピ、これ、いっつも清居・母の立場に共感しちゃってww泣けるんですよね。清居のキャラクターを理解するのにすごく親切なエピだなと。あと、ソール・ライターの写真に例えて平良の気持ちを語るところで、やっと少し平良の気持ちが理解できるんですよね。

さらにサイドBその2、ビーバー小山が今回再登板してて嬉しかった。本編で、平良と付き合うつもりだったのに清居と再会してモダモダ、、っていうエピが好きだったので、正直、小山→平良の世界線があればいいのにな~と小一時間妄想。(←すみません)だって、小山に対しての平良って割と普通の男だったよねww

平良はおそらく、清居と別れてもなにかしらの手段で姿がみれればそんなに困らないだろうけど、清居は平良がそばにいないとダメなひとになってるという、この埋まらない熱量の差が今後どうなっていくのかな~とシリーズの続編に期待します。

2人を取り巻く運命の渦がより大きく…

古典的な悲恋の名作をベースに巨匠監督が撮影した映画をIMAXシアターで見ているようでした。

ずっとカチコミ前の高揚感が続いていて、いよいよ次巻はもしやして…という印象です。この緊張感が、あと2-3巻くらい続くとしたら身が持ちません…。いや、2-3巻続くのかな?訳アリ風な登場人物が増えてるから、これらを回収して、マレーネとリリーの恋の行方を堪能するのに(エロも最低30Pくらい欲しいし)あと1巻じゃ足りない気がしてきました。

障害物に萌える質なので、鉄格子ごしの逢瀬の場面は印象的でした。
もちろん、紙面を超えて汁気を感じるエロシーンはいつもながら圧巻です。
あまりに緊張感が続くので、あれ?これは”囀る”みたいに2巻くらいエロなし抗争のみ(名作だけに許されるやつ)になっちゃうの?とハラハラしたのですがよかったです…。察していただいてありがとうございます。

あと、この張りつめたムードが漂うなかで、ちょいちょい差し込まれる”緩んだ表情”で、座裏屋先生の画力の素晴らしさを再認識しまくりです。地味な描写かもしれませんが、感情の動きが見事に表現されていて、緊張感高いドラマのなかに日常や人間らしさが見えてほっとするんです。(鉄格子ごしの逢瀬時の2人の終始穏やかで幸福そうな表情とか、コヨーテから”マレーネ(ヨシュ)”って言葉を聞いたときのノーランのちょい照れとか、軟禁中のヨシュに会うため忍び込んできたコヨーテに”会いたくて”と言われた時のヨシュのデレMAXな表情とか…もう表情筋が豊かすぎて楽しい)
ついでに言うと、ノーランがコヨーテに、”彼のピアノ演奏はそんなに素敵なの?”と問いかける場面がひたすら優しくて大好きなんですよね。

何かを得るために何かを犠牲にしなければならない、と突きつけられる2人ですが、抗争の果ての平和や、誰かの不幸の上に成り立つ幸福ではない幸福があってもいいのになと思ってます。
とはいえ、コヨーテとヨシュアの両親の死に、まだなにか知られざる真実とかが隠されてんじゃないかなーと深読みしつつ、また1年(?)待ちます。

五感に響きわたります

イケメンバイオリニスト・舘原(年下攻)と聴覚障害のある青年・吹野(美人受)のラブストーリーですが、舘原が奏でる名曲の数々、軽井沢の美しい情景、森の中にある趣のある洋館、吹野が作る美味しそうな料理や美しい刺繍等々、五感に訴える描写の多い作品で、ラブ以外の内容も濃くて楽しい作品でした。

舘原も吹野も、どちらも狭い世界にいて、不完全な状態で世の中を見ていたというところでは似た者同士だったなと思いました。表面的には全く違う世界に属する2人が、相手の世界を理解したいと思いながらも、理解できないことに直面して傷付いたりするわけです。吹野の頑なさに苦しむ舘原にはちょっと同情したりしましたが、恋愛における葛藤は執着の呼び水!とばかりに、吹野に対する特別感が強まっていくようでした。きっと、今まで舘原は、特別な誰かに自分の演奏を届けたいと切望したこともなかったんだろうな、と思いました。相手を大切に想う気持ちが同じ世界をみるためには必要なことだったんだよ~のラストは感動的でした。

書き下ろしは、舘原が変態…いや溺愛ぶりが激しくなっていくのが、個人的にツボで、後半はほぼニヤケながら読んでました。恋愛バイアスなかったら結構危ない人・舘原、聞こえない吹野に対する言葉攻め(もはや自分向けでしかないやつ)で興奮したりするところとか、寝起き勝手に襲うところとか(普通はダメ)、強引さが好きな方にハマるかもしれません。あと、デレが希少なツンツン受が、名バイオリニストの手でいい音色を奏でる(エッロ)、、という、ちょっといろんな意味で倒錯感をおぼえる部分もあり、何層にも読み込めると思います。

2人のその後がすでに今年の小説D+ナツアキで掲載されてて個人的にはそっちのほうが好きだったりしたのですが、そちらは受視点で、こちらは攻視点と、続編の文庫化も待ち遠しいところです。