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女性カラフルさん

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盛り上がりに欠ける…

 谷崎先生の本にしては、珍しくハマれませんでした。
下巻を読む気力が出ません。。

 メインの久嶋と音喜多の掛け合いは、キャラクター性が出ていて面白かったですが、事件の一つ一つが内容が薄く、拍子抜けしました。
FBIの捜査アドバイザー?若干25歳で博士号三つを持ち、教授職につく大天才?
残念ながら素人探偵の域を出ません。リアリティがなさ過ぎる。。ライトノベルではこれで良いのかもしれませんが、BL読者は深さやリアルさを求めるので、物足りなく感じます。分厚い新書で期待して上下巻を購入しただけにガッカリしました。
 
 下巻では、久嶋の過去も明かされ、盛り上がるかもしれませんが、これだけ上巻が盛り上がりに欠けると、下巻に期待...という気持ちが持ちにくいです。上巻、下巻の配分は大事だと実感しました。

シリーズ集大成のような作品

 桂人とスタンが結ばれた後のアフターストーリーの様な位置付けと思っていたら、全然違いました。内容が素晴らしかった…。前作は内容の理解が難しかったですが、今作はストーリーに入りやすく、読み終えた時にこみ上げる物が大きかったです。
1ページ1ページの内容が深いのと、ボリュームが多いので、読むのに時間がかかりました。この内容が現実に起これば、心身共に消耗しそう。スタンと桂人凄い。。

 読み出した時には、ピンとこなかったスタンの母という壮絶なトラウマ。想像するのが流石に難しくて。。人は自分で経験した事ければ、本当の意味で理解することはできないと言います。それでも、このボリュームのある一冊の後半まで進んだ頃には、スタンの母への複雑な想いに胸がいっぱいになりました。スタンは母への想いを桂人への想いと共に墓場まで持っていくんだろうな。

 スタンが葛藤しつつも音楽に一心不乱にのめり込む姿が良かった。今作では、非常に人間的な姿に共感できる部分が多く、前作よりずっとスタンが好きになりました。
 私は昔の少年漫画の主人公の様な受けが好きなので、樋口先生が描く女性的な受けはどちらかというと苦手なのですが、今作の桂人はカッコ良かったです。時々荒治療な行動もあり、読んでいてヒヤヒヤしましたが。。
スタンのライバルのアーサーも憎めないキャラでいい味出していました。彼の開き直り方がイイわ。

 音楽をする人は、他の演奏者と楽器を合わせて奏でる時間は、他で経験する事が出来ない魂の共感ができるので病みつきになると耳にします。その為に日々の鍛錬も生涯続けられると、、。スタンが自らの魂を震わせてヴァィオリンを奏でる事により、それを聴く人の世界に干渉し、多かれ少なかれ日常に影響を与える。。これからのスタンの人生はかけがいのない物になりそう。それを支える桂人の人生も。

 パブリックスクールの日常や演奏者の音楽との向き合い方や世界との関わり方についての描写についても非常にリアリティがありました。何度も樋口先生はイギリスに留学されていないの?昔音楽されてたんじゃないの?と疑問符があふれました。力量ある作家さんは分野外の事もまるで経験した事があるかの様に描くのが、流石上手いなーと感心しました。余談ですが、樋口先生が沖縄出身と知り、作風のイメージとのギャップにビックリしました。

不朽の名作…

 以前から、ちるちるユーザーの人が耽美系小説のオススメで挙げられる事が多かったので、気になって手に取りました。JUNE小説の復興版だそうです。
「落語の世界がテーマ?馴染みが無いし、地味なのでは??」そんな不安をひっくり返してくれる不朽の名作です。

 この小説を読んで鳥肌が立ちました。落語界が舞台ですが、どの逸話も面白くもあり、怖くもあり…。人間の業の深さや情念が際立つ話が多いです。これ完全に文芸作品ですよね?? 男同士の絡みも入りますが、耽美小説を読んでいる感じで、登場人物の生き様が強烈で読み応えが有ります。

  最近木原先生、凪良先生とBL小説界の人気作家が文芸界に呼ばれる傾向に有りますが、剛先生は先駆者の一人だったのだなーと実感しました。今は亡き剛先生の小説は数多く出版され、どれも面白い小説が多いのですが、こちらが代表作と聞いて納得です。JUNE小説では剛先生の他に吉原先生、秋月先生、英田先生、江森先生の小説を読みましたが、皆只者でないです…。凄い時代だったんだな。。

 この小説では、 落語界で生きていく主人公要と相棒の寒也の生き方、恋愛模様を有名な落語の噺に絡めて短編のオムニバス形式で紡がれます。
何と言っても初助師匠の存在が大きく、彼からは情念の塊りしか感じず、何と恐ろしい存在か…。でも目が離せないんですよね。要も激しい気質で驚かされる事が多いですが、初助師匠の器に辿りつくには、まだまだ人生の経験値がいるようで。。
あまりBL萌えと口に出すのが、申し訳無いような作品ですが、どこか危なっかしい要を陰で支える献身的な寒也の姿が良く、カップリング萌も出来ました。

 特に「品川心中」と「蚊帳」はストーリー展開も絶妙で読んだ後にしばらく放心しました。「もっと色々な話を読みたい!」という純粋な欲が出てきます。終わるのが哀しくて。。もう一巻「花扇」があるのがせめてもの救いです。
  
  創作物の世界で「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」という言葉を耳にする事があり、印象的で聴き心地良いフレーズだなーと思っていたのですが、この作品で都々逸という昔の流行歌が由来と知りました。教養も深まったかもですw

 最後にBL界にとってかけがいの無い存在であった剛先生が亡くなられた事は、非常に惜しまれますし、実現しえなかった新作を読みたかった気持ちもありますが、先生が遺された数々の作品に慰められています。本、電子書籍等を通して剛先生の作品がいつまでも読み継がれて欲しいです。

ディープな世界に引き込まれました

相変わらずやめ時が見つからない程面白かったです。
ミステリーや小説のプロットが緻密であるという訳でもないですが、ストーリー進行がテンポよく、登場人物が実に個性豊かな人達ばかりで引き込まれるんだよね。。。
今回はオカルト系の話でカルト教団的な話にまで及びますが、引き出しも多いし、なかなかディープな知らざれる世界も味わえるので没頭できました。

 今巻は主人公アドリアンはお相手ジェイクにメンズラブでお約束的な酷い仕打ち(?)を受けます。読者も予想外でガーンとショックを受けますが、ジェイクの事を忘れちゃうくらいオカルト事件の展開が忙しいし、ガイやらガリバルディといったアクが強く妖しくも魅力的なキャラクターが次々出てくるので、紛れました。このシリーズの起承転結の「転」の巻でした。まだまだ謎も解き明かされていないし、ガイの事も気になります。

 アドリアンは自主的に事件に巻き込まれ型主人公なので読んでいてハラハラします。ジェイクも本気で心配していると信じたいな。
個人的には色々マイナスに作用される面も受け入れつつも、プライベート趣向をオープンにしているアドリアンやガイの生き方の方が共感できるな。社会性を一番重視して自分を偽るジェイクの方が葛藤とかストレスすごそう。。
恋愛色が薄くても、それ以上にストーリーが面白ければ、満足度が高く感じられる証になった巻でした。

 作家のジョシュ先生は親日家でしょうか?話の節々に感じる所がありニヤニヤしていました。オカルト話でも「遊戯王」が出ていたりと嬉しかったです。

大人向け童話としては良く出来ている

犬飼のの先生の有名童話をモチーフした官能童話シリーズ5話目。
BL小説というより、完全に大人向けのグリム童話風でした。
文章が美しく、内容はディズニー映画のように色々な要素が盛り沢山で豪華で、ストーリーにメリハリがあり、なおかつブラックユーモアもきいていて面白かったです。

 ターゲット層はなかなか難しい小説だと思いました。「真実の愛」を夢見る若い女子には、なかなかシニカルな主人公像だし、フィセの気持ちがわかる、私のように夢見る頃を遠く過ぎた層には、あるのか無いのか分からないような真実の愛より、重きがある物がある場合もあるだろうし。その中で、童話であるからこそ、リアリティーが無くても俯瞰して楽しめるのがいいですね。

 まるで薔薇セラピーかのように読んでいて、薔薇、薔薇でロマンチックで何だか安らげました。薔薇の香りが部屋に充満するような気分になりました。
妖精フィセならではの、ファンタジックなBLシーンも新鮮でした。フィセが恋すると丸分かり、な設定は面白過ぎましたw 本人からすると想いが筒抜け状態はいたたまれないだろうけれど…。フィセはヒロイン度高いね。国も巻き込みまくるし。

 フィセが中性的な妖精だったので、正直男っぽい受けが好みの自分にはBL萌えは余り無かったですが、童話としての完成度が高かったので楽しめました。エンディングもなかなか粋でした。
 思い起こせば、当方の長いオタク人生の始まりを飾ったのが、子供の頃に読んだグリム童話全集やアンデルセン童話全集でした。とても懐かしい気分になれた一冊でした。

盛り上がりに欠ける印象…

 本場シチリアのマフィアもので、シウヴァシリーズの岩本先生作と聞いて期待し過ぎたようです。
マフィア同士の抗争やファミリーを絡めたドラマティックな展開があると期待していると、日々小さな日常描写が大半で全体に盛り上がりに欠けました。どこでクライマックスがくるのかと思っていると、ありきたりな事件であっけなくフィナーレを迎えて残念でした。バランス的にも日本での生活のボリュームが結構あり、中途半端な印象だったので、シチリアでの生活にもっとボリュームを費やして欲しかったです。
ワインの醸造の描写は良かったです。

 肝心のファミリーの家長であるレオの魅力も薄く、主人公もあまり印象に残りませんでした。主人公が母に似ているのはいいですが、主人公の母がレオの初恋の人という設定にはドン引きしました。BLものでは萎える要素でしか無いです。
  
 全体的に設定は豪華絢爛でしたが、内容は薄くてガッカリしました。当方はマフィアものの映画アニメやゲームにハマった余り、本場シチリアに旅行に出かけたくらいですが、求めていたマフィアものとは違いました…。マフィアものにせずに御曹司との恋愛であれば、しっくりいっていたように思います。

ラスト部分は平日に読まない方が賢明です

巻を進めるごとに惹きこまれていった「神様も知らない」シリーズの最終巻。長編シリーズのフィナーレを飾るのにふさわしく、非常に読み応えがありました。事件の背景や真相に深い人間ドラマがあり、胸がえぐられました。登場人物を通して、魔が刺したり、迷ったり、人間の脆さや業の深さを存分に感じさせられる作品でした。
タイトルも反則ですよ!くれぐれも平日は読まないで下さい。翌日目がひどい事にww



 長く続いたシリーズを読み終わり、BL版「砂の器」と思っていると、BL版「○夜行」という意見も多いようですね…。そちらの方は一時ブームになっていましたが、奇をてらう展開が次々と出てくるのが苦手で途中で挫折しました。オリジナリティに欠ける側面はあるかもしれませんが、「神様も知らない」は無理のない展開だったので入りやすかったですし、心理描写もじっくりと描かれていて、完成度は高い作品です。

司と佐季の特殊な○○関係の描かれ方が通常の恋愛関係に比べて効果的で、退廃的な美しさもあり印象に残りました。司の変わらずひたむきな愛に心が打たれます。心のボタンが掛け違えていく過程も哀しかった。
 司が自分の事を佐季を唆した蛇と言いますが、きっかけはそうであり、確かに司でなければ、二人の関係はこんなに長く続く事もなく、とっくに破綻していただろうし、ここまで二人が罪を重ねる事になってたのか…という部分もあります。二人の出会いが悪く作用していた面もあるのが辛い。世知辛い世の中を生きていくためには陰と陽、対極のタイプの人が一緒になるのが望ましいんだろうな。
 それでも陰のある人って魅力的だなー。関わる事によって破滅を導くとしても…。最後まで司のように佐季に肩入れしてしまう読者も多いでしょう。まさしく私だww

  読み終わってからも流警部の捜査のやり方や、もう少し早く佐季を解放して欲しかったと悶々としました。結末での佐季は反則だよ…。司の心の半分は一生持っていかれるよね。側で司を支える慧介は生い立ちといい、過酷な使命を負わされてるなー。おくびにも出さずに生きれる強さを彼は持っているだろうけれど。
 来世で司の木に佐季が寄ってきたとしても、違う選択をして、楽園を追放されずにすむといいな。。

 子供は親を選べず、生まれた場所や育った環境でその後の人生まで左右される現実があります。佐季が犯した罪は決して許される事でないですが、人が人を裁く難しさを感じます。あのままあの父といて、佐季の人生はどうなっていたか…。綺麗事で済まされない現実があるなーと考えさせられました。事件の捜査以外で佐季に関わらなかった流警部に問いたかった。陪審院裁判が行われば、佐季は人々の心を惑わせていたかも…。

真相にリアリティが無さすぎてガッカリ…

不朽のBL小説100選に選ばれていたので、期待し過ぎました。
個人的にはストレスフルな小説でした。BL部分以外の内容(ミステリー)がお粗末で自分には合わなかったようです。一般小説でBL的な要素を楽しめる事に何より重きを置く人にはいいでしょうが、それ以上のものを求める人にはオススメしにくいです。

上下巻合わせて1300頁とかなりのボリュームで、「こんなに長いからには何か得られるものがあるはず。予想を裏切るすごい結末が待っている…」と忍耐強く最後まで読んで力尽きました。

以下辛口でネタバレレビューになります。


真相にリアリティが無さすぎです。一般○○三人が対抗勢力も倒せなかった暴力団幹部を殺したっていう設定に萎えました。いくら××を殺されて怨念に取り憑かれて復讐といっても無理がありすぎで、話が全く入ってこなかったです。ジョークだと思い、最終的にはどんでん返しが起こると思ったら、まさかの真相で驚きました。
最後に明かされた第三の○○も下巻の最初で「まさかね…」と思ったら、本当にそういうオチで…。簡単に展開が読めるベタすぎる展開でした。
 
 魔が刺した善人が裁かれ、悪人が蔓延る世の中を刑事が嘆くのも、ありきたりすぎてクるものがなかったです。自分に無い視点を知って考えさせられたり、予想もつかない展開を見たいが為に小説を読んでいるだけにガッカリしました。
刑事の日常を知る意味では面白かったし、キャラクターには味があったのですが、肝心の真相にリアリティが無かったので、ニアホモにもハマれませんでした。しっかりとした骨のある設定やストーリーがあってこそ…のBLやブロマンスだと実感しました。評価の高いBL小説はそこは満たしている作品が多く、そういう作品に普段慣れているので物足りなかったです。

 もう一つの大きなストレスの理由が、この小説ではBL的なものを期待させるシーンが描かれた後に同じくらいNLがみっちり描かれる事です。一般小説なのでバランスを取られているんでしょうか?
 BL小説やBL要素が皆無の一般小説は読みやすいですが、BLとNLが交互に入り混じる小説にこんなにストレスを感じるとは…。遠近両用のコンタクトレンズに慣れるまでの間もこんな感じでしょうか?ピントを合わせるのが大変でストレスでした。

 要は、前半でリタイアするほど面白くない訳で無く、後半の中途まで読み進めて始めて「意外と内容が深く無い?展開が冗長?」と気づいた頃は遅く…。ここまで長編でなければ、ストレスは無かったと思います。使った時間や労力を思うと…。長編小説を読むのも勇気がいると思いました。
 この作家さんのカラーにも馴染めなかった部分もあります。最初は「男性が描いているのか?」と思ったくらい硬質な部分と女性的な部分も具有されている特性が個人的には合わなかったようです。硬質なら硬質、女性的なら女性的で突っ走って欲しかったのが、個人的な感想です。中途半端で読んでいてモヤモヤしました。
作家さんが向かいたい場所が見えてこなかったです。

最終巻読むのが怖すぎる…

ちるちるユーザーさんからよくプッシュされている「神様も知らない」シリーズを手に取りました。予想以上の名作でした。不朽のBL小説100選に入らなかったのが残念です。BL小説界ではこういう作品が知る人ぞ知る…で普通に埋もれてしまっているのですね…。勿体なさすぎる。

 ドラマになりそうな伏線が張りめぐらされた実に魅力的なストーリーでした。
引き込まれまくりで、ページをめくる手を止められませんでした。DEAD LOCKでお馴染みの高階先生のイラストも素敵で想像力をかき立てられます。
 二巻では、一巻で暗示されていた司と佐季が陽の当たる場所で会えない理由が明かされました。これは切ない…。○○も無い(?)今は、一生涯なんでしょうか。
 
 また二巻は痛烈な展開が待っていました。流刑事の刑事としてのプライドをかけた執念を始めとして、色々な人の事情やしがらみが過去と現在と交差して、物語はクライマックスを迎えます。あまりにストーリー構成や描写が巧みなので、完全にBL小説だという事を忘れてしまい、ミステリー小説として没頭していました。どの人物の視点から見ても共感したり、同情してしまって誰も嫌いになれないです。

 全てを知った時、慧介はどういう選択をするのか。今から涙腺緩みまくりです。佐季も嫌いなキャラでないし、司の事を今どう思っているのか、本心が知りたい。永い時を経て人は本質的に変わってしまうのか、心変わりしてしまうのか。。
最終巻を読むのが怖いけれど、続きが気になって仕方ありません。どういう着地点が待っているのか、、今から受け止める覚悟が必要です…。


宿命の強さに身震い…

この小説を読みだして、有名な「羽衣伝説」をモチーフにした作品と油断していると、意外なトラップが仕掛けられていました。沙野先生の人気作「処女執事」と同じく、ある時点で読者は思違いをしていた事に気付かされます。その時点で壮大な愛に身震いしました。それ以降物語の見方が変わってきて、あれこれ思いを巡らせました。読者によって色々な解釈や想像の出来る余地のある奥深い作品でした。

タイトルは「神の飼育」で沙野先生の作品らしく、またまた手に取りにくいタイトルですが、サブタイトルが暗示する通り、中身は今時珍しい程の純愛ものでキュンキュンしましたw
寿命の短い人間と遥か長い時を生きる天人との成就するのが困難な恋。天人視点の桐羽側の心情も切ないですが、人間側の苦悩も計り知れないものがあります。敷島しかり高角しかり…。
二人が採った別の愛の形の選択。どれが正しくも悪くもなく。二人の想いはどちらも深いものの桐羽にはなかなか伝わらなくて…。天人である桐羽が一番本能で動くタイプに感じました。愛があっても、日々本当の心情を逐一相手に報告する訳でもないので、想いのかけ違いが起こる。。愛って目に見えものでないため難しいなーと実感しました。

この物語で印象的だったのは、「宿命」の強さです。 桐羽にとっては苦しかった高角の選択の結果、巡り巡って敷島に出逢えた所がね…。しかも同じ血を引き継ぐ故、敷島も同じ様に桐羽を愛し、同じ苦しみを味わう因果が待っていて。敷島の選択は桐羽にとって満足のいくものの様ですが、敷島が亡くなった後、また因果は巡りえるのか…。色々想像してしまいます。どうしても変えられない「宿命」を考えると、とても切なくなります。

モチーフにされた「羽衣伝説」も各地で結末が違う様で、天女と人間が結ばれて子供を生んで育てる様な結末もあり驚きました。これって非現実的でありながら、現実的なエンドかも。。
沙野先生の描いた「羽衣伝説」は愛に溢れて切なくロマンチックな展開で良かったです。
イラストも素敵でした。あとがきで「裏の主役は…」と書かれていたので、「当然高角だよねー。そこがロマンチックなんだよw」と思っていると「触手です」と沙野先生らしい回答に吹き出しました。話の内容はシリアスで文章も美しいので、余計にあとがきのギャップが面白かったです。
神シリーズ三部作の一作目がこの作品だったので、当然二作目以降の期待値も上がりますし、贅沢な話です。