たけうちりうとさんのレビュー一覧

青鯉 小説

たけうちりうと  高階佑 

SF要素入り 母親のクローン「雌性発生」

たけうちりうとさんの殆どの作品は、BLに区切られる作品ではないと思う。

この作品の本編と短編も、描写の中に官能濡れ場シーンは、ほぼない。
無いけれど、恋情描写が丁寧に描かれていて、とてもエロチック。
挿絵は、高階先生。・・電子版は絵入りじゃないようなので、試し読みの後、
挿絵を観たくて、紙本中古を購入。

よくある絡みエッチ描写を求めている人には、面白くないと思うけど、文学的な恋愛…

0

ラズワードの恋人 小説

たけうちりうと  今市子 

萌え萌えからの撃沈

途中まではめちゃくちゃ楽しく萌え萌えで読んでいた。ショタ受けがおぼこくて可愛くて、攻めも優しく、せめて高校生になるまでは…と手を出さずグッと我慢してて。そんな二人のをそばで見守るお父ちゃんの温かい目線とかも、ほっこり。

が、まさか大事に大事に守ってきたウブな受けを、いきなり出てきたキャラに横からパックリ喰われるとは……。しかもレイプでもなく、ちゃんと受けは拒絶できる状況。
キスすらしたこと…

1

推定恋愛 小説

たけうちりうと  石原理 

この萌え滾った気持ちをどこにぶつければいいの?

読み終えてレビューを書きにきて、え~、これシリーズものじゃないの!? 続編は? と愕然としてしまった……。
こんなおもしろ可愛い受けで、しかも弁護士もの、無限にお話が続けられそうなのに! 

2003年刊行と古い作品だが、すっごく面白かった。24歳のおぼっちゃま弁護士・正実と、29歳やめ検の大食漢弁護士・憲章のお話。
正実は弁護士だった父を亡くし、自分が弁護士になるまでのその間、父の事務所…

4

ラブ・サピエンス 小説

たけうちりうと  夢花李 

ふんわりハートフル

節(受)の視点で進んでいきます。

7人の子持ち(実子は1人のみ)である伝次郎(攻)とのふんわりハートフルな作品だと思いました。節の語りに流されて、作品の世界に入っていると二人の恋愛や、家族との関係が微笑ましかったです。

ただ、私はどうにも伝次郎に好感が持てなくて…。
常識に捕らわれないところが魅力なのでしょうが、家庭教師を妊娠させたとか、根負けしたからと宗雪と3年付き合うとか、どうに…

1

雪しのぶ 小説

たけうちりうと  加藤冬紀 

桜部(桜守)の物語

たけうち先生が描くお話には現実を突きつけるようなシビアな面があるので、甘いラブは期待しない方がいいですね。本作は90年代の作品ということもあって、現在のBL小説とは別物としてとらえた方がいいかもしれません。通販サイトで奇跡的に残っていた最後の一冊を、幸運にも新品購入できました。

以下、アスタリスクで区切った部分はガッツリめに流れを書いていますので、ネタバレ回避してください。


***…

1

海をわたるトンボ 小説

たけうちりうと  ビリー高橋 

温故知新のたけうちワールド。

レーベルの性格上かもしれませんが、ホワイトハート大賞受賞作でデビューした先生の初期作品群、特に挿絵をビリー高橋先生がご担当されていたものは、一概にBLとは呼び難いのかもしれません。わたしはこの頃のお話がとても好きで、一つ一つ作品を読み終えるたびに心が洗われる思いがしました。その読後感は媒体は違えど大島弓子作品のものに近いんです。(わたしの中で、ですけど。)80年代後半頃の少女漫画ちっくなビリー高橋…

3
非BL作品

カインの扉 小説

たけうちりうと  ビリー高橋 

挿絵買い。

こんなどんよりした雨の日に、こんな憂鬱なエンディングの小説を読んでしまって、やってもーた感がハンパねぇです。そして過去にレビューを残してくださった方々に、まじで感謝です。これでレビューゼロだったら、気持ちの持って行き場がなくてホントしんどかった…。他の方の感想を読むことができて、かなり救われました。

むつこさんもレビューで指摘されていらっしゃいますが、この作品はBLに癒しを求めている腐女子に…

3

探偵とボディガード 小説

たけうちりうと  ひびき玲音 

もっと読みたかった!

ボディガードシリーズ最終巻。
ターゲットのターゲットのふりをしつつガード+探偵をやめさせる!というなかなかめんどくさい依頼のガードをジュンがリーダーになってこなすというお話し。
ジュンのボディーガードとしての成長っぷりを楽しめるお話になっております。成長したけど相変わらずターゲットに惚れられちゃったり無茶しちゃったり。地味な割にジュンはなかなかギリギリな手段をとるのがおおいなあ。トムとグレイを…

0

冷たいシーツの上で 小説

たけうちりうと  蓮川愛 

色気・謎・素敵なキャラの三拍子そろった作品

蓮川先生のイラストに惹かれて購入。作者様の初読み作品だったのですが…素敵でした!表題作とショートの2作品収録されています。

「冷たいシーツの上で」
立科(受け)は、外科研修医の厳原(攻め)が、運び込まれた急患の顔を見た途端に治療を拒否する場に居合わせます。その厳原らしくない行動が気になる中、厳原の行動が問題になり…という話です。

立科が「5人兄弟の末っ子」で、周囲から弟扱いで愛される…

2

霜雪のかなたに 小説

たけうちりうと  梶原にき 

ほんわかだけじゃないけども

「答えて姐さん」でオススメ頂いて読みました。面白かったです。古い作品ですし、こういう機会がなかったら手に取ることもなかったと思うので、教えていただいたことに感謝!梶原にきさんのイラストがとても雰囲気に合っています。

淡々とした文体に加え、重要なキーワードとなるイヌワシや厳しい自然環境に関する描写が多いことも、二人だけの世界で展開するハッピーでいちゃラブなBL小説とは一線を画していて(それも好…

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