たけうちりうとさんのレビュー一覧

薔薇とボディガード 小説

たけうちりうと  北畠あけ乃 

翻訳モノのよう

これは前作があるのかな?と途中で迷ったほど、グレイの気持ちの出発点がわかりませんでした。
一目惚れってことなのかな?もう少し激しい思い入れがありそうな気がしたのですが……
すべてが唐突な印象だったので、★はひとつです。

設定をみて期待していただけに、楽しめるほどのめり込めず残念でした。

グレイの人となりもちぐはぐで、これは作中のジュンとリンクできてよかったかな。

二人でいたし…

2

推定恋愛 小説

たけうちりうと  石原理 

白ご飯がいっぱい

新米弁護士の正実は、先輩の高城と2人、小さな町の弁護士事務所を経営しています。
そこに検事あがりの弁護士・憲章が新たに採用されてやって来る・・・という出だしですが、正実は勉強一筋で生きてきた真面目で誠実、繊細で世間知らずなお坊ちゃま。密かに先輩の高城を想っていることが憲章にばれ、普段は温厚な正実ですが、そんなこともあって憲章だけには刺のある態度をとってしまい後に引けなくなります。

町の人か…

1

空色の花 小説

たけうちりうと  ビリー高橋 

ご近所と家族と学校と

美大生の薫と講師である幹の先生と生徒のカップル。
幹が今まで読んだどんな本のキャラクターにも類をみないくらい変わり者で
ストーリーそのものはなんでもない日常系なのですが、幹の「キャラクター性」が軸となっている作品かな~と思います。

4話構成のごくごく普通の美大生のお話ですが、薫の家族の話に比重が多くあり、恋愛としてのストーリーは薄いです。
普通のパン屋の家族に襲い掛かる経営難と、潔癖症…

0

いつか青空になる翼 小説

たけうちりうと  御茶柱さむ 

女性と男性が恋愛でライバルになる場合…

女性と男性が恋敵になる場合、ストーリーとして、男性が男性である必然性って何でしょう。
…と読みながら何度も考えてしまいました。

最後まで読んだ感想として、最初はよかったし、お話としては面白いんでしょうが、恋愛ものとしての魅力は全く感じられませんでした。
受け役である守が男性である必要があるのかという根本的な所にまで遡って疑問です。

主人公は、妻を事故で亡くしてから、一人でフライトで…

0

薔薇とボディガード 小説

たけうちりうと  ひびき玲音 

愛すべき変わり者たち

こちらはイラスト一新で新装版が出ていますが、今回は手に入った旧版を読みました。

小説でSPものを読んであんまり面白かった試しがないのですが(すみません…)これは面白かった!
最後まで一気読みしてしまいました。
キャラクターもストーリーも面白く、何より作者さんのいつもななめ上を行く予想外の文章力(表現力?)がすさまじく発揮されています。

主人公はアメリカのシークレットサービスの最終試…

2

冷たいシーツの上で 小説

たけうちりうと  蓮川愛 

2度読みたくなる

上質な感じの恋愛小説なんですが、お話がよかった!というよりはキャラクターがよかった。
どっちのキャラも何だか言うに説明のできない部分を持っていて、それに支えられているお話のような気がします。

24歳放射線技師の怜は、30過ぎの寡黙な外科研修医、厳原が気になって仕方がない。けれど厳原は怜に興味もなさそうで、話したことも殆どありません。それがある晩、厳原が重傷の救急患者を治療拒否したことから、…

4

君の心に天使の輪 小説

たけうちりうと  今市子 

誰かの手を借りないと壊れそうなカップルがいたら

こちらのシリーズ、続編のほうを先に読んでいたのですが、どちらから読んでも前後はないと思われます。
というか、お話自体は第三者から見たオムニバス形式で、続けようと思えばいくらでも続くテイストです。

設定自体はフィーリングに依るところが大きく、ふわふわ曖昧な部分があるので作品的にどうなんだといったところですがお話自体は素晴らしく面白いです。
ただ難をあげれば、スキンシップや恋愛進行を追った普…

1
非BL作品

カインの扉 小説

たけうちりうと  ビリー高橋 

愛情と殺意

前に読んだ同作者さんの作品に出てきた双子が印象的で、同じく双子を題材にしたと言う事で手に取ってみました。
非BLになっていますが、中身はBLと言ってもいいと思います。
BLというよりJUNEっぽいですね。

内容は双子の櫂と舟と、父母の4人家族をとりまくミステリー。
幸せそうな家族ですが、舟だけが知らない秘密があり、次第に家族間の関係がこじれていきます。
事件自体はささいな事が連続で起…

3

優しくて冷たい果実 後編 小説

たけうちりうと  今市子 

創作和食が食べたくなる

奥が深い作品です。読みながら色々考えてしまいました。

前回はなかなかお話が進展せず退屈な印象をうけましたが、今回はお店の開店、従業員間でのいざこざ、嫌がらせ、さらに火事の真相、料理対決とよくここまでお話を練っているなあと思います。

通草は生まれたときからお店の次期当主として訓練を受け、カリスマ性も度胸もあり、自然と人を率いる術を知り、周りの人をひきつけます。けれど必死で下から支える人も…

1

優しくて冷たい果実 前編 小説

たけうちりうと  今市子 

上品な世界観

面白くないわけではないんですが、お話の設定や状況が本の上を流れていってるというか、キャラクターが動いて読ませる「楽しさ」のようなものがあんまりない作品だなぁと感じました。

パレット文庫はラノベですが、たけうちさんはどちらかというとヤングノベルより現代小説向けのかっちりした、慣れた文章を書かれる方です。
舞台が老舗料亭というだけあり、文章が合いすぎている、悪く言えばちょっと小難しいというか、…

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