有馬かつみさんのレビュー一覧

愛執の赤い月 小説

高岡ミズミ  有馬かつみ 

子供の頃から続く、偏った大人の偏愛の物語

 姉の葬式で実徳が再会したのは、十年前に別れたきりの幼なじみ・正周。
 実は、ずっと前から正周のことが好きだった実徳は、正周が姉と結婚し、更にその間に子どもを設けていたことにショックを受ける。
 正直、姉が死んでしまったことよりも、その事実にショックを受けた実徳は身の置き所がない。
 それでも、実徳のことを「ママ」と間違える正周と姉の間の子どものために、と実徳は正周との同居を「一ヶ月だけ」と…

0

愚か者の恋 小説

火崎勇  有馬かつみ 

もっと素直になれば……

 実母に捨てられ、名門旧家の父方に引き取られることになった美久。
 けれど当然、美久の存在が歓迎されることもなく、そんな美久を救ってくれたのが、義兄の真意。
 名門の家の次期当主の座にありながら、真意は自分が一人暮らしをする部屋で美久と一緒に生活をしてくれるというのだった。
 それ以来、美久と真意の二人暮らしは始まり、次第に美久は真意のことを恋愛対象として意識し始める。
 ところがそんな時…

2

誰かが見ている─標的─ 小説

矢城米花  有馬かつみ 

萌えポイントを探すのが大変な作品

とにかく、受けが酷い目に合う作品、第三者に無理やりされる作品が駄目な方には絶対にお勧めできません。
最後はまあ、とりあえずバッドエンドではありませんが、それだけでは救いにならないと思われる方もいらっしゃると思いますので。

********************
受けの史哉は企画部主任の30歳。
いかにも草食系で、若干舐められがち。

攻めの瀬戸は二ヶ月限定で史哉の職場に勤める、2…

1

ささやかな恋愛のすすめ 小説

麻生玲子  有馬かつみ 

好きな相手が親友として隣にいる…じれったくて切ない

主人公の新は、ゲイだとカミングアウトして明るい大学生活を送っているけれど、そこへ中学生のとき同級生で好きだった山野が1浪して後輩として入ってくる。

山野はノンケだけど友人としてどんどん近寄ってきてしまい…。
新はやっぱり山野が好きなので、慕ってくれるのが嬉しいんだけれど苦しい…。

ひたすら友人として新を大切にする山野の気持ちが見えにくくて、本当にどうにかなるのかこれ?とハラハラしまし…

0

闇夜を歩く(3) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

それぞれの訳ありが明らかに

この話の登場人物誰しも、主格でも脇役でも罪を抱えています。
前巻まで、その生れ故に李空に業が集まり、菅波は不幸な生い立ちに拘ったばかりに、立ち行かず壊れていった。
李空と菅波には、身を切るような後悔という罰が与えられたけど、この最終巻は、やり手議員秘書・冷静で正々堂々としてきた永島潤弥の番でした。

永島の生活のほとんどは、首相になったボス猪飼の周辺で、気を抜いたり寝る暇もない。
他人と…

3

闇夜を歩く(1) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

まだ恋愛じゃないけど期待大

面白かったです。
『闇夜を歩く』というカッコイイ作品名が気になっていました。

主人公は『永島潤弥』32才の若さで次期首相候補「猪飼」の第1秘書を務める。
猪飼に何の恩もないが、自分の手で首相にしたいと思っている。
実力者「宇津井」から首相指名を得る為に、宇津井が勧める胡散臭い占い師なんぞにも会う。
だが、占いがどう出ようが、宇津井を納得させる答えを得なければならない。
永島は先ず自…

5

2009全員サービス[小説Chara創刊10周年記念]ココだけCOMICフォーカス!!extra 特典

フォーカス!

知っているのは(読んだことあるのは)
DEADLOCKと青の疑惑だけです(^-^;

DEADLOCKはめっちゃ、好きです。高階佑先生のイラスト!
ユウト可愛いしディックカッコいいし!
あーでも、いつ見てもユウトのお髭はダメですね……(×_×;)

恋愛私小説 小椋ムク先生がイラストで、続きを漫画として読みたいです(*^^*)
内容が気になってしまったので、小説は買いました。
で…

1

月下の秘めごと 小説

中原一也  有馬かつみ 

中原先生だと思うから、辛口になってしまうのか……

今まで持っていた中原先生のイメージと、ちょっと異なる作品。
中国(風?)を舞台にした、歴史物。

中原先生じゃなければ、もっと評価が高いかもしれない。
期待の分だけ、ガッカリしたというのもあって評価は辛くなったが
ストーリーは別に破綻もなく安定して読める。
しかし反面、新鮮さもなく、
書き込み不足であらすじのような印象があることもあって、
正直物足りなく退屈だった。

囚われの…

0

絶対束縛 小説

水戸泉  有馬かつみ 

束縛されて

鬼畜弁護士とヘタレ代議士。
相変わらず言葉にできなくてすれ違うふたりです。

すれ違うふたりって切ない柔らかいイメージですが、
このふたりのすれ違いはかなり痛い。
イタイ、でなくて痛い。
自分たちの身を切るような痛さを感じる愛し方。
精神的には血まみれの愛って感じもします。

ただそれでも前作に比べたら緩やかな中になったと思います。
が、相変わらず鬼畜な抱き方しかしない神崎に、…

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絶対服従 小説

水戸泉  有馬かつみ 

服従なんだけど

鬼畜弁護士な神崎とヘタレ代議士な裕一。
神崎の辣腕ぶりがいかにも小説っぽいスゴさだけど、
それ以上に裕一のヘタレぶりがありえない(笑)

あなそこまでヘタレな代議士って、
ビジネス系の小説なら秘書に騙されて失脚、
その後秘書が出馬して当選、となってそうな気がします。
それでも代議士でいる祐一の頭の良さ?
みたいなモノを書かれてたらもっと良かったかも。

逆に先輩の阿宗の一見そう…

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