一穂ミチさんのレビュー一覧

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

可愛らしいお話を読みたい方にはうってつけ

一穂ミチ先生の本はどれも優しい雰囲気で、今回もなんだか
ほっこりした気分になりました。
碧はとにかく大人しくて慎ましやかで可愛らしいです!
西口も優しく甘くてとてもいい中年だったと思います!
それだけではないのですが。
内容は結構出来事がとんとんと進んでいくイメージだったのですが、
一穂ミチ先生独特のゆったりとした空気が漂っていました。
二人がくっつくまでの間はなんだかちょっともどか…

5

窓の灯とおく 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

生まれて初めての恋は

「街の灯ひとつ」に出てきた、蚕を飼っていた初鹿野の同僚の話。

遺伝子研究をしている築と、義肢を制作している新。
一穂先生の物語を魅力的にしていることの一つに、
この「仕事」というファクターがあると思う。
学生、先生、マスコミ勤務もいれば、商社マンもいる。
呑み屋を営む人もいるし、珍しいところでは、藍染めをしている人やガラス職人、
特殊清掃業(BL界には紀宵という先輩がいるけれど!)…

9

come on you 特典

下品で、可愛くって

ルチル文庫創刊7周年記念フェア、書き下ろしSSカード。

「is in you」で当て馬として登場し、非常に印象的で魅力的なキャラだった佐伯。
その後の「off you go」では主役を張り、長年の良時への恋が成就!(拍手!)
そんな二人の、端から見たらイチャイチャじゃれているとしか見えない一コマ。

良時は親知らずを抜いたばかり、痛み止めもまだ効かず全身ぐったりしている。
弱ってい…

4

Saturday night paralysis 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

清いながらも色っぽい

志緒が成人を迎えます。おめでとう!

桂はあいかわらず飄々としていつつ、
表にはそんなに出さないだけで
志緒に夢中なんだなーっていうのがすごく嬉しい。
そんな桂に志緒はやきもきしたりするのも可愛い。

『サタデーナイトパラリシス』とは
橈骨神経麻痺、という症状らしいです。
腕枕をすると、なるんですって。うふ。
なかなか痺れが治らず、満足に右手が動かせない為
志緒は責任を感じて…

6

ワンダーフォーゲル 小説

一穂ミチ 

切なく愛おしい、彼らの人生

off you go の番外編5つ。
良時と佐伯の関係自体の話というより、色々な角度から彼らの人生が垣間みられ、
関係を立体的に浮かび上がらせる小さな物語達。

非常に独特で魅力的な人物、佐伯密。
表題にもなっている最初の「wandervogel」は、
いきなり佐伯がベルリンで浮気をしている話。
こんな嘘つきで前科がありまくりで真っ黒な彼の、
普段は見せないけれどその行動の裏側にい…

6

はるのうた 小説

一穂ミチ 

卒業の日に

一穂先生のデビュー作「雪よ林檎の香のごとく」の番外編で、
志緒の卒業式の前々日から当日の話。

たどたどしいピアノの音、淡々とした卒業式、写真のエピソード、
高校生という年齢にとって、卒業式ってこんな風に微妙な感じだよなぁ…
どうしてこんな繊細な心理を、さりげなく描写することができるんだろう…!

卒業式の後、図書室へ向かう志緒。
図書室は、桂が泣いているところを見かけ、言葉を交わ…

7

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

穏やかな気持ちになれます

はらはらドキドキなBLにちょっと疲れている時…そんな時におすすめの作品です。

碧は純粋で真っ直ぐで素直で、、その上、家事万能で…本当にいい子なんです。どうしたら今の時代にこんな子が…って思いますよ。

対して西口は、一見すると飄々として軽くて、なのに実はプライドが高くて、煩悩まみれで……
その上、部下から好意を寄せられているのを知りながら、面倒くさいと言ってしまうような男なんです!!
離婚歴があ…

5

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

Crazy about it

一穂先生の作品はもともと好きなのですが、
これはもうどうしようもない位好きっ!
3月に読んで、はやくも今年のベストが個人的には確定してしまった作品です!


幼なじみで、義理の兄弟で、同僚でもある二人。
海千山千、頭がよくって性格が悪くって口も悪い佐伯が、良時にだけ向けていた純愛。
長い年月、知っていて、でも知らないふりをして生きてきたバランスが崩れる…

初めて出会った小学生の…

23

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

ラブ控え目。 一穂先生のオヤジは良い!!

受け様(碧)の「国会速記者」という職業ですが、何とも地味なお仕事でして…。
国会議事堂の会議場における発言を 話すのと同じ速度で逐一書き留め、議事録として記録に残す作業をするお仕事。
勿論、発言者の妨げにならぬよう、ひっそりと目立たず、透明人間のような存在でなければいけません。

速記者の心得―
いかなる時にも不偏不党、公正中立であれ―
この職業が、受け様の気質をよく表しています。

国会議事堂の…

8

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

相変わらず文章が好みです。

久し振りに一穂先生のを読みました。
前関連作は未読です。
タイトル、意味分からないけどカッコイイです。
一穂先生の、ちょっとした仕草や背景や音が、読者の頭にちゃんと広がってくる文章が好きなんです。
本作もちゃんと一穂節だなと安心して読みました^^

44才×26才で、政治部記者×衆議院記録係です。
西口、仕事に前向きで部下に頼られ、あちこちにソツなく顔の利く人。
碧、炊事も生理整頓…

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