金ひかるさんのレビュー一覧

夏の贖罪(表題作 1989リベンジ) 小説

うえだ真由  金ひかる 

うえだ真由さんが書く、悪い攻め

中立か萌えかで迷い、微妙なんですが、萌え評価にしました。
いろいろ不満はあったんですが、プロットにうえだ真由さんの気合いを感じたので。

うえだ真由さんにしては珍しく、復讐に燃える超悪い攻めが主役です。
悪い攻めは大好物なんですが、でも、うえだ真由さんには悪い攻めが向いてないような気がしました。
あとがきによると、この作品はうえだ真由さんの三冊目の本で、新人賞に投稿するため、デビュー前に書いたもの…

3

夜明けには好きと言って 小説

砂原糖子  金ひかる 

顔面コンプレックス

主人公の一葉は自分の顔にコンプレックスを持っていて、いつも下ばかり見ていました。
なので社交性は皆無に等しく会社の面接に落ち続けます。
しかし会社の面性を受けたその日、一葉は事故にあってしまいます。
事故にあい、整形した一葉は名前も偽り別の人間として生きていこうとします。
友人に進められるがままホストの仕事に就きますが、そこには昔付き合っていた男・黒石がいました。

黒石とは付き合って…

0

POLLINATION(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

愛は、なんですか

「WEED」「FLOWER」に続くシリーズ最終巻となる「POLLINATION」。
前作に引き続き冷血悪徳医師、谷脇伸一が主人公である。
遊びのつもりで付き合っていた松本朗に死なれ、生まれて初めて底のない喪失感を味わった谷脇が、次に心を奪われたのはなんと自閉症を患っている鈴木佑哉という少年だった。
松本の時もそうだったが、自分になびかない人間をモノにするのが谷脇の趣味のようで、今回も傍に近寄…

13

FLOWER(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

これは伏線

「WEED」に続く裸ん坊シリーズ2冊目。
前回サブで登場した谷脇伸一が本作の主役となる。
何と言うかまあ、冒頭から相変わらずの最低男ぶりであった。
それはもういっそ清々しいほどに。

セフレだった若宮に恋人ができ、相手にされなくなり退屈になった谷脇は、今度は何でも言う事を聞きそうな医大生・松本朗を飼いならそうと画策し、酔い潰した上で強姦(またか・・・)。
松本本人には「君が誘ったから」…

5

籠の鳥はいつも自由 小説

松前侑里  金ひかる 

面白いッス

いやー、もう、素直に面白かったです。

恋人と事故で生き別れになった高校生が主人公です。
絶望的な気分で毎日を送る主人公の前に現れたのが、その恋人とそっくりな顔をした男。演劇の講師として、主人公のいる学校にやってきたのだ。
彼が気に触って仕方ない主人公は、彼につっかかり、身体の関係を迫る――。

主人公は、その講師と交流することによって、少しずつ立ち直っていくんだけど、それが自然でした。
必然のよ…

3

月よ笑ってくれ 月も星もない2 小説

久我有加  金ひかる 

オールスター続編

漫才コンビ「パイロットランプ」のお話です。『月も星もない』の続編。
『何でやねん!1、2』に登場する「バンデージ」の二人も脇役としてがっつり登場する、ゴージャスな一冊になってます。
この作品単独でも読めますが、上の三冊を先に読んでおいたほうが、より楽しめると思います。

すっかり売れっ子芸人として忙しい日々を送る二人ですが、ひたひたと迫るお笑いブーム終焉の空気のなかで、ネタを見せられる仕事が減って…

0

三十二番目の初恋 小説

椎崎夕  金ひかる 

ろくでなしセンサーを持つ男

主人公である想は、ろくでなしセンサーを持っています。
センサーでろくでなしを見つけると、
そいつに引き寄せられてしまうという厄介な代物。
なので想は、ろくでもない男と、辛い恋ばかりしています。

想を取りまく男達が、本当にろくでもない奴らで。
読んでいてイラつき、腹立たしくなる事が多々ありました。
そんな奴らに自分を犠牲にして尽くしまくってきた想。
こういうタイプはリアルでいたら(…

2

WEED(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

とんでも展開も悪くない

読み返すのは三度目……かな。
今では木原作品に慣れっこなのでこのくらい何でもないですが、かなり変わった設定のような気がします。
もちろん、友人と二人でやってしまった^^; しかもそのあと好きになって付き合うっていうのも変な展開だし、襲ったときは攻めだったのに、その相手に抱きたいって言われる犯人若宮。
一応社会的地のある医者が簡単に人を襲うって言うのも実は首をかしげるんだけど、そんなとんでも展…

8

FLOWER(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

最低男谷脇に学ぶもの

鬼畜谷脇その1です(笑)
その1はWEEDかな?
でもあれは若宮メインだし、あれがないと二人は会えなかったと岡田も言っているのでまぁよしとして、この「FLOWER」を最後まであんな形で進めて終わらせた木原さんに拍手、と言うか脱帽。
勇気あるな。
しかも商業誌で。
これは同人でも勇気いるんじゃないのかなぁ。

もしも実際にこんなやつが居たら、知っていたら許せないですよ絶対に!!
でも…

9

Blue Rose(2) Sleeping Rose 小説

榎田尤利  金ひかる 

シリーズ二作目にして完結編です

前作『Blue Rose』の完結編です。
前作ではチラチラとしか語られなかった青薔薇と呼ばれる高級男娼の過去。それをど真ん中に据えてのストーリーです。
青の生き方が痛くて苦しかった。
面白かったです。

ちょっとだけ残念だったのは、攻めにまったく魅力を感じなかったところかな。狂気じみたなかに、魂を引きずりこむような魅力があれば良かったのになと。
青はこいつのどこが良くて惚れたんだ?いい男ならホラ、…

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