金ひかるさんのレビュー一覧

Passion in your eyes 小説

高坂結城  金ひかる 

天才少年と自由奔放な高校教師

大人×子供なのですが、大人と言ってもひねくれているし、子供といっても妙に大人びています。
二人ともひねて変わった性格をしていて、なかなかすんなりくっつかない。でも恋とは自分の思い通りに行かないもので、せつなくて苦しいものだとしみじみ伝わってきます。
ちょっと古い本だけど、読んでよかったと思う作品でした。

主人公の淳史はIQが高い天才児で海外で育ちますが、今は地元の高校に通っていて、担任の…

1

セーフティ・ゲーム 小説

砂原糖子  金ひかる 

人でなしの恋

テーマは人でなしの恋。
自分だけ安全な場所にいて相手をだます…。

人でなし
とだけ聞くと、とてもひどいことを想像してしまいますが
相手をだます……それも臆病さゆえにと聞くと
まあ、ありかなぁと。

香島の姑息さが目につきましたが、友村の自虐っぷりも度を越していて。
なんとなく似た者同士だなぁと思いました。

女装という設定が特殊な印象です。
ただ、そこまでこだわりがある感…

2

プラスチックの卵 小説

白銀みるく  金ひかる 

重い過去を持った主人公

教師×生徒です。
主人公の拓哉は出生に事情があり、人間を人間と意識して愛することが出来ないのですが、臨時で来た教師の東野は何故か拓哉の過去を知っているようで…というお話です。

短編形式なので内容はちょっと重たいところもありますが、さらりと読みやすかったです。
拓哉はルームメイトにも部活の仲間にも恵まれていますが、過去をおもしろ半分に学校新聞に書き立てる生徒がいたり、それを校長や教頭もとが…

1

捨てていってくれ 小説

高遠琉加  金ひかる 

あいつのものになりたい

きらきら光る、けれどひび割れてしまったガラス玉を大切にしていた男が、光るより強い耀きの、絶対に傷付かないダイヤモンドを手に入れる。
かつて自ら傷付き、傷付けてしまったひとへの懺悔のように心を諦めてきた沖屋。
対してはじめは好奇心だったはずなのに、今は「何が欲しいの。どうして欲しいの。いつもそればかり考えている。自分だけがあげられる人間になりたくて。」と愛に足掻く隆之。
もう傷付きたくなくて、…

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真夜中に降る光 小説

砂原糖子  金ひかる 

君は臆病な人だ【ネタばれあり】

個人的には大好き!!
クソ真面目×愛に飢えてるホストって設定だけでも美味しいんだけど、不器用で不格好な恋愛って感じが素敵でした!ますます砂原糖子さんにハマっていきます。。。

受けの新二くんはどうしようもないクズなんです、でもそれは過去に受けた傷、虐待や避けられて苦しくて、でもそれを解消するすべさえ知らない子供、その子がそのまま大きくなった感じがしました。どこまで行っても孤独で、その孤独ゆえ…

4

きっと優しい夜 小説

うえだ真由  金ひかる 

主人公を許せるか次第

表題作と後日談的SS「焼き肉店の夜」が収録されています。羽根の目線で進んでいきます。

羽根(受け)は、元彼氏に騙されて退職し、契約社員で勤めることになりました。不安定な身分なので、正社員になりたいと常々思っていたところだったので、堂上(攻め)に告白されたとき、承諾と共に「入社試験を受けさせて欲しい」とお願いします。そして、条件付きでセックスに応じますが…。

羽根自身、堂上の弱味をついた…

3

スウィート・リベンジ(3) 小説

真瀬もと  金ひかる 

読んでよかった!

最終巻なんですが、この二人は幸せになれるのか1巻から甚だ疑問でした。最後の最後まで無事に終わるのか不安でしかたなかった。

こんなに喧嘩して互いに好きなのに傷つけあって別れとやり直しを繰り返して何度も命の危険にさらされてって、こんな波瀾万丈なお話もそうそうないんじゃないかと。心臓に悪い二人でした。
アルジーが助けに来てくれるとわかっていても、バートがさらわれて阿片を打たれたときもハラハラでし…

1

スウィート・リベンジ(2) 小説

真瀬もと  金ひかる 

関係を表す言葉がみつからない

探偵事務所の駆け出し探偵とそのオーナーという関係のバートとアルジー。1巻は本格ミステリー仕立てで面白かったですが、今回は恋愛要素が強く、前回よりもさらにドロドロしています。
まさに愛憎劇と言ってもいいかも。

出てくる登場人物たちを愛と憎しみが吹き荒れている重たい設定です。
アルジーは家にバートとの関係がばれ、バートに手切れ金を渡して探偵事務所を閉め出て行きます。
なんて勝手な…というか…

1

スウィート・リベンジ(1) 小説

真瀬もと  金ひかる 

近世英国の本格ミステリ

舞台は19世紀のロンドンで、ミステリーって作品がとても似合う時代。
加えて同性愛は法律違反の時代です。
駆け出し探偵のバートと、その探偵事務所の出資者である准男爵のアルジーのちょっとゆがんだ関係がメインですが、それにプラスして本格的なミステリというジャンルが楽しかった。

バートはアルジーが持ってきたある婦人の遺体喪失事件の謎を解くためお屋敷に出かけます。
英国のお屋敷で起こる他殺事件、…

2

負けるもんか! 小説

榊花月  金ひかる 

空回り系主人公

スピンオフ作品だったのか~。道理で登場人物が多い上に脇キャラまでやたら細かい設定が用意されていたのね、と納得。
主人公のキャラが私はダメでした。一人で空回りして騒いでいるだけで喜怒哀楽のポイントも表現方法も可愛くない。微笑ましくもない。攻の寮長は一体この子のどこに、いつ、なんで惹かれたのか分かりません。
元の作品とのリンクを大事にした結果なのか、メインの二人にあまり関係ないと思われる周辺情報が…

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