茶鬼さんのレビュー一覧

秘蜜 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

痴漢電車、もしくは羞恥奴隷

普段いとう由貴さんの作品は、無垢な子を調教する話が多いような感じがしていてあまり積極的には読まないのですが、今回は朝南かつみさんの何ともフェロモンあふれるけだる~い表紙で表紙買いです!
何かイヤラシイ二人よね?全然服着てるけど、それにこれ攻めっぽいよね?
・・・と思ったら、この表紙二人は攻めさま~!!
そして受けちゃんは中のカラーと裏表紙にv
攻め2人の受け1人の3Pなのか、ジュルジュル・…

8

天国に手が届く 小説

夕映月子  木下けい子 

登山経験のある人には共感を呼ぶかも?

作者さんの山好きが伝わってくるデビュー作品でした。
この題名、すごくよくわかるんです!
三千メートル級の山に登って夜空を見上げると、吸い込まれるように、夜空にまるで自分が墜ちていくような感覚にとらわれ、まさに天国に手が届く♪
子供の頃は、その星空を見て、星に手が届くんじゃないか、ひょっとしたらポケットに入れて持って帰れるんじゃないか?と手を伸ばした記憶が・・・
そんな自分の体験もあり、すご…

12

色めく夜の陰謀 小説

沙野風結子  小路龍流 

やっぱりヘタレ攻めでしたので、リバって欲しかったですv

『甘やかな共謀』の続編、その後の二人です。
前回、互いに好きとも愛してるともなく、ひとまず離れられない人、になった二人ですが、キリトがホストクラブを立ち上げたことからトラブルが発生。
男同士として、互いを守りたい、支えたい、という気持ちがすれちがってしまった為にそれが危機を呼ぶという、雨降って地固まる のお話になりました。
”花シリーズ”の中国マフィアもちょい絡んできます。

復讐も終わ…

1

甘やかな共謀(文庫版) 小説

沙野風結子  小路龍流 

微妙にヘタレ攻めの匂いがww

新装版の続編が出たので、前作を引っ張り出して見ました。
マスコミを使って兄の復讐を遂げる弟。
題名にふさわしく、一方はスクープの為、一方は復讐の為と、利害が一致したまさに共謀。
その中で何故か互いに惹かれあうもの、居心地のよさを感じ取り、なエンディングでしたので、まだラストははっきりと互いを「好き」と認識したわけではないものでしたので、続編は妥当でしたね。

スクープの垂れこみの電話に撮…

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HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

木原さんは心のホラーのスペシャリストだと思う

やっと、絶版だった作品が新装版で出て嬉しいーー!!
そして、何と旧版になかったラストその後の二人の様子が第三者を主人公にして語られる『others』が入っているのです。
新装版の醍醐味は、こうしたその後が入っていることですよね。
多分、旧版のままのラストでもきっと二人の未来は予想できるものだったかもしれませんが、それを裏付ける、不器用なままだけど、きちんと心が通じ合っている幸せな二人を見るこ…

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マイ・ディア・プリンス 小説

五百香ノエル  染谷留衣 

・・・で、いいのかなぁ?

こんな軽いノリの五百香ノエルさんの作品は初めて読んだのでビックリしました。
とにかく、若さと勢いで、本人がいいんだからいいんじゃない?
みたいな・・・(汗、、)
えっ?本当にいいの、、何かかわいそうな気もするんだけど、本当にそれでいいの?って思わず問いたくなるような女装モノでした。
正直、萌えるかっていうと萌えませんでした。
王子のアラムの、ちょっとS気のところ、とか、
ひな騎の、エッ…

2

夜には凍る道 小説

西条公威  神葉理世 

破壊、もしくは変成

表題は比較的、他作品に比べまったりとしているが、前半作品が狂気であることで、この本の傾向はおそらく読めてしまうと思う。
どれも”自分を変えていくもの”を持っていて、それは実に恐ろしい黒根っこなのです。
まるで昔見た70年代初頭の実験的アングラ映画を思い出させる作品です。

表題は、たった一度の過ちにより妻に縛り付けられる事になった夫のやりきれない想いを、まるで待ってましたかの様に癒しのはず…

2

彼に棲む獣 小説

神楽日夏  葛西リカコ 

運命で全ておさめてもいいのかな?

昨年の作品で『神と契る』という作品があり、あれは体が人間で、魂が神様というファンタジーでありましたが、これもまたある種実体のない獣の血、という部分の不思議なファンタジー。
この作家さん幾分、お話の温度が低いのですが、登場人物が美しい、という設定はお約束なんでしょうか?
結末は意外にもあっさりとして、う~ん、、と首をかしげなくもないものではありまして、二人が運命の相手という結論付けだけであるなら…

1

フィルム・ノワールの恋に似て 小説

華藤えれな  小椋ムク 

視線で犯す

トラウマとコンプレックス、執着と監禁。
マカオが舞台なんですが、中盤以降密室の二人だけの状態が続き、これはある種のストックホルム症候群?
撮るものと撮られるもの 創るものと表現するもの が結びついていく様が華藤さん独特の文章で、ストーリーが映像になって頭を巡ります。
やはり、ロマンチックなんですねw

偶然夜の街で出会った矢倉と春瀬。
矢倉は自分の新作の被写体として、その反抗的な目に惹…

1

愛とは常に惑うもの 小説

仙道はるか  陵クミコ 

本当に大人ですか!?

不倫、離婚、ヤクザ、ストーカー、潜入捜査、、、
結構重いものがわんさかと堀を埋め尽くしているのにこの軽さは一体何?
それに、登場人物は主人公が三十路の大人で、相手も厳しい世界に身を置いている者なのに、まるで高校生の会話ですか?みたいなこの会話と展開。
もし、これが主人公の本物天然の影響だとすると、神様級の天然なんですが・・・(大汗、、)
ただ、読みやすくするために軽い展開なのか、それともそ…

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