天国に手が届く

tengoku ni te ga todoku

天国に手が届く
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神46
  • 萌×220
  • 萌20
  • 中立3
  • しゅみじゃない15

--

レビュー数
22
得点
373
評価数
104
平均
3.8 / 5
神率
44.2%
著者
夕映月子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
木下けい子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403522628

あらすじ

登山が趣味の佐和は、憧れの登山愛好家・小田切に出向先で出会う。だが、彼はなぜか佐和に冷たくて――?
孤独な心に寄り添う、天上の恋。待望のデビュー!
(出版社より)

表題作天国に手が届く

小田切敬介,27歳,有名な登山家を叔父に持つ
佐和俊幸,27歳,登山愛好家

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数22

山岳BLというジャンル

が、あるのかどうかはわかりませんが、何となく「岳」のイメージでその中で生きている山人の物語だと思うと、山の話も大事なエッセンスなんだなと。

尊敬し、山の師匠だった叔父を事故で亡くし、頑なに閉ざしてしまった心を持つ小田切と、大学生の頃に小田切と叔父の叶の登りをみて魅了された佐和。佐和は偶然出向先で小田切に出会います。一緒に登りたい佐和ですが、小田切には冷たくあしらわれます。たまたま一人で登りに行った壁で先に上にいた小田切が落としてしまった岩で怪我をした佐和でしたが、それをきっかけに小田切との距離が縮まっていきます。

山を好きな佐和ですが、最初は登る姿を技術的に尊敬し、素晴らしいという思いを抱きますが、だんだんそれが単なる山好きの友人の域を超えていく自覚の模様と、気持ちを押し殺さないとならない関係、小田切の方も同じように感じているっぽいのにそれは分かりやすく伝えられない感じ、と萌えるシチュエーションでした。
万事繰り合わせて行った穂高でお互いの思いが通じるところも萌。
小田切の言動が最初から変化していくところも良きでした。

ただただ少し残念なのは、さすがにテントの中で「初めての」二人が出来るのか?!しかも何回も!というところに疑問を抱いてしまい、、、現実にもどされてしまった事でしょうか。これがどちらかが元々ゲイ設定だったり、山小屋だったり、だとマシだったかなとも思いますが。まぁファンタジーですからね(苦笑)

1

夕映先生の書く男たちや山が美しい

先生の山の描写が美しくて、山を愛してらした気持ちが伝わる。
佐和が小田切への想いを自覚したのは遅いけど、人として登山家として強く惹かれてた。叶の言葉もあって、諦めきれなかったのかな。ケガしたのは残念だけど、きっかけができて山に登れたのは良かった。小田切は親代わりの叶の死に傷ついて頑なになってたけど、寂しかったんだよね。それを理解して一緒に居れるのが佐和だった。正に運命の人だと思いました。叶さんも安心してるんじゃないかな。小田切の心理描写には泣きました。強く優しく美しいお話

1

ご冥福をお祈りします。

とても好きな作品です。
山でしかうまく息ができない男とその男の隣にいることを選んだ男。
登山を全く知らなくても緊張や景色が感じられました。

偶然、SSを目にしてこの作品と先生に出会えたことをありがたく思います。

8

山男にゃ惚れるなよ

…とは有名な歌ですが、山男同士ならオールOKじゃん?
なんていう軽いお話ではなくて、とても切なくて良いお話でしたよ。

主人公はかなりガチな山の趣味を持つリーマン・佐和。
偶然会社の社食で、山仲間の間では昔から有名な小田切を見かけ…
…と始まります。
佐和は昔から小田切に憧れていたのでそこで山の話や登山の誘いをするのですが、小田切の態度は異常なほど冷たい。
小田切の叔父は著名な登山家。親代わりで山の師だった叔父を遭難で喪った後は、頑なにパートナーを持たない小田切なのです。
がっかりしたり、悲しくなったり、それでもやはり小田切に憧れる佐和。
突き放しながらも、佐和との山が癒しになっていく小田切。
そんな風に2人は近づいていきます。
視点は一貫して佐和なので、自分だけがこんな独占欲を抱いて、山のパートナーとしてやっと信頼し始めてくれた小田切の心を裏切ってしまっている、と1人悩む描写が多いです。
小田切にこの気持ちを言ってはいけない。
そんな揺れる心で集中力を欠き、小田切の目の前で岩壁で足を踏み外しそうになる佐和。
大切な人を失った経験を持つ小田切にとって、それはどれほどの恐怖だったのか。
『おまえじゃないとだめなんだ』…
2人の魂がつながり合った瞬間に萌え…。

私は本物の登山なんて超人のする事、みたいに思っています。だって絶壁にぶら下がったり。ムリでしょ。
そんな命懸けの極限状態なら、ノンケの男同士でも究極の信頼感や特別感が芽生えるものではないでしょうか。
山での特別感は当然として、ごく普通の日常で小田切が佐和に助けられ癒されて、というBLならではの部分も欲しかったかも。
また、タイトルに「天国」とつくのはこわい。
私の場合先に「あなたを好きになりたくない」を読んでしまっていたので、今も2人は恋人で勿論健在で、ってわかってたけど、終盤ちょっとドキドキしながら読んでました。

1

山の雄大さ

登山を軸に佐和のおおらかさで、頑なだった小田切の心を解してく。
命を預け合う、山の美しさや達成感を共有したい、そう思えるのは特別な相手だからこそ。山岳バディとしての信頼関係を築く過程、この気持ちの意味を考えちゃいけない、でも目を反らせない…と恋を自覚するとこ、しみる!

佐和の負けん気が強いけど素直で無自覚なこと言っちゃうとこ、時おり見せる無骨な小田切の穏やかさ、ストレートに煽っちゃう佐和、むっつりな小田切!!甘いわけじゃないのに二人のやり取りに魅せられる。山の雄大さも素晴らしくて素晴らしくて、爽やかな充足感!!木下けい子先生のイラストも雰囲気に合っててとっても素敵でした。

4

山を愛する男たち

これ、好きです!
こういう世界もあるんだなぁ、男同士の楽しみ方だなぁ……と、登山という未知の世界に引き込まれました。
景色やシチュエーションの描写が素敵。
ご来光や星空、明け方の空、夕焼けの空。
どの描写にも心躍りました。

男が男に惹かれる。
ノンケ同士なのに、それを当たり前のように感じさせてくれた所が素晴らしかった。
小田切と叔父の叶、佐和と小田切、叶と佐和。
それぞれの関係性にグッときてしまって、ラストの小田切と佐和の約束には涙が出ました。

小田切は、ずっと叶を探してたんですね。
そんな小田切が佐和に心動かされ、そんな自分を簡単には受け入れられない……といった、心の葛藤や変化が分かりやすくて共感しやすかったです。

しっかりと心に残る作品でした。
他の作品も読んでみようと思います。

3

すっごく良かった

登山?全然興味ないし……と思ってたんだけど、読んでみたら、ナニコレ!萌える!素敵!が続出でした。

考えてみたら危険と常に隣合わせの登山でパートナーを組むって命を預けるじゃないけど運命共同体みたいなもので、そこには予想もしてなかっためっちゃアツいものがあって目から鱗というか、登山いいわ〜!!山男同士いいわ〜!!と、新しい世界を開いた気分です。

幼い頃から父に連れられて山を歩いていた受けが、学生時代に山で見かけた攻めに憧れ、彼だけを目標にしてひたすら背中を追い続け、どうしたら一緒に登ってくれるか四六時中考えてるうちに恋に変わっていく……
そこに不自然さを感じませんでした。

ノンケが男を好きになるって現実は無理だろ……って思ってしまう自分がいるんだけど、彼の側に居たくて、登山のパートナーとして選んでほしくて寝ても覚めても考え続けているとか、もう恋と同じようなものでしょうと思えたし、その熱さが次第に恋に変わる過程がBLファンタジーではなく血肉の通った感じがして納得できちゃいました。

そして美しい風景描写がとても良かったです。
山に登らずして山の魅力を味わうことができました。

特に夜から朝へと刻々と変わっていく山の景色のシーンが好きです。
その天空のスペクタクルをただひたすら二人で見つめて、言葉を発したのはようやく30分も経ってから…というところが痺れた。
楽しくお喋りができることよりも、沈黙を共有できる存在って何よりだと思うので、この二人の関係性、尊い…と。

幼稚園生でも登れるという山くらいしか登ったことがないので、二人が歩く「奥穂高のジャンダルム」とやらをググってビビりました。
どひー!人間ってこんな所、歩けるんだぁ……みたいな目が点&尊敬の念。

一冊めちゃくちゃ楽しめたのですが、すんごく色気のない感想を一つだけ。
最後にようやく二人が体を重ねるシーン。
登山の途中で悪天候のためにテントを張った中で行われるんだけど、この人たち登山してから何日目?お風呂何日入ってないっけ??というのが気になって仕方なかったです……。
下山してお風呂に入ってからでも良かったと思う……。

6

山でも下界でもいつまでも

山々の神々しさ、美しさ厳しさ。登山家のパートナーの条件などなどとても興味深かったです。

佐和がひたすら小田切に憧れ尊敬し恋焦がれ、叶を失った小田切の心に寄り添いたい満たしてあげたい気持ちがずっと書かれていました。

やっと一緒に登山できて思いがけずいいパートナーでだんだん下界でも親しくなって。

佐和の葛藤が切なかったです。
自分の気持ちを知られたら、また小田切から大切な存在を奪うことになると。絶対に知られてはいけないと。

なのに!なんと小田切が佐和に告白。いや、嫉妬も一度だけ感じましたが。普通にお前に恋人ができても結婚してもお前を最優先するとか言ってたのに。

もうエッチはないかと思ったらテントでちゃんとありましたね。しかも何度も。歩けないほど致したみたいで。

デビュー作なのですね、作者さんの他にもある山のお話ほど萌えがなく。
ひたすら佐和の切なさと登山や山の描写が続きます。佐和の片想いで最高のパートナーとして終わるのかと思ったらやっと最後で告白がありました。

男なのにと苦しむのではなく男だから惹かれた、好きになった、求めた所が新鮮でした。

あとがきの後にも短編が。一生一緒にいてほしい感じが出てました。

1

俺たちゃ街には住めないからに

あれ?
全体の評価は高くて、レビューも多いのに『神評価』は私だけなのね……
確かにLOVELOVEしくはないお話だものなぁ。
でもね、心の全てを山に奪われている2人が、その心情を最も解り合える人に強く焦がれるのは、恋のひとつの形だと思うんですね。

小田切も佐和も、とことん山に魅せられている。
彼らの一番の恋人は、まず『山』なんだと思うのですよ。
でも、山はただ優しいだけの恋人ではないのです。
自分に力がなければその懐に入れない。優秀なアルピニストであったはずの小田切の叔父のエピソードに示される様に、非常に気むずかしくて無慈悲な一面を持っています。
だけど、って言うか、だからこそ彼らの山への熱愛は募ります。
彼らにとって、生きること=山に挑むことになっちゃっている様に思います。

そんな山に挑む時に誰とバディを組みたいか?
登頂した素晴らしい空気を誰と一緒に味わいたいか?
これって、何よりも大切な選択じゃないかと。
だって自分の一番大切なものを、自分の生きる意味を「シェアしたい」と思うことですから。
表だって見える訳ではなくても、実は、とても激しい恋だと私は思いました。

『激しい恋』なんて書いちゃったけど物語の中で2人がするのは、目指すものに対して同じ方向を向いて、お互いに尊敬し合って、相手の傷に気づいた時には大げさに手当をするのではなくそこにそっと手を当てる様な、静かな恋愛です。
そんな風だから、余計痺れちゃったのですよ!
目標を持って努力する人の、ストイックな恋愛模様がお好きな姐さま方に自信を持ってお薦めします。

12

風景描写が魅力的

木下けい子さんの挿絵に惹かれて初読みした作家さんでした。
とにかく風景描写が魅力的で、印象に残るフレーズは思わずメモしようかと思うほど。
恋愛に関しては低温?低調?友情というかバディというか、
無理矢理BLにしてしまったファンタジー感があり少々置いてけぼりにされます。
元々ノンケ設定のようですし、Hシーンも特に色っぽさなどはない文章です。
とはいえ他の山岳作品も読んでみたいと思わされる綺麗な風景描写でした。

3

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