茶鬼さんのレビュー一覧

月夜の子守唄 小説

清白ミユキ  朝南かつみ 

朝南イラストが神!

この作家さん初めてなんですが、何と言っても表紙買いですっ!!
表紙がモノトーンぽく一見地味な感じなんですがそれでも充分に色気が、フェロモンが浸み出してますよ♪
表紙を開いたカラーページのイラストなどもう、これだけで神ですっ!!
裸でもない、絡み絵でもない、ただ黒の紋付の月代侍の後姿と、着流しの浪人の2ショットが・・・身悶えしそうなんですがっ!

ところで、肝心のお話デス。
親の仇を討つ…

3

花を買う男 小説

有田万里  高原里佳 

JUNEとも違う、ゲイ小説

93年に出版された作品で、98年に舞台化もされたそうですよ!
当時のBL界の上でこの作品の位置づけは斬新なものだったようです。
JUNE的といわれれば、登場人物の少年の生い立ちや、その生活など、確かにそれを周到してはいるし、エンドの仕方も其れ風の展開をしているのですが、主要主人公がゲイである大人である部分。
彼の姿が、体験記的なゲイ小説風な様相をしていることから、どちらともとれる作品になって…

1

捨てていってくれ 小説

高遠琉加  金ひかる 

全然「置屋のヤリ手婆ぁ」なんかじゃなかった!

『犬と小説家と妄想癖』のスピンオフ新装版で、一編、旧版に載っていない話が挿入されています。
本編で、不破に恋する鮎川の気持ちを乱すような意味深の行動をとっていたイケスカナイ編集者・沖屋の物語です。
そもそも沖屋の名前が「置屋のヤリ手婆ぁ」なんていうから、どんな狡猾な人物なんだろうと思っていましたら、意外や意外!
すごく素敵な人物で、とっても好きになっちゃいました。

お話は、沖屋が編集長…

3

祈り 小説

綺月陣  梨とりこ 

ずっしりと読み応えあり

軽いおバカコメディも書くと思えば、やはり綺月さん作品は、こうしたずっしりと重くて痛くて、これでもかっていうくらいケチョンケチョンにされる受けっていうのがいいです!!
しかも、へこたれない。
この本は発売日が延期になって、すごく待ったものだったので、後書きを読むにつけても、作者さんの気持ちの入れ込み様が伝わってきて、ガッツリ読み応えあり、一気にいってしまいました。

主人公の薫が就職面接の折…

11

花の破片 小説

愁堂れな  奈良千春 

田崎、総受けでビックリ!

『新宿退屈男』シリーズのスピンオフ。
友紀の兄・真紀の親友で、友紀の元上司の田崎刑事課長のお話デス。
本編で、真紀の事件に対し何の行動も起こさず、その後もまるで敵かと思わすような行動をしていた”氷の美貌”(?)田崎の真実が明かされる!?敵なのか味方なのか?なお話になる・・・・のかな?
本編北京五輪後の話から始まります。

愁堂さん、こういうシリアス展開ものは特にですが、本格小説風の形態を…

2

優しい芥子の花 小説

小川十子  小山田あみ 

特殊、でもやっぱり公務員らしさがいい

作者さんの初単行本。
大型ワンコの年下攻めと、謎の公務員の年上男性ですが、初々しいというか、文章や作りに丁寧さを感じて、とても好印象。
おもわずじっくりと読んでしまいました。
エチもあるけれど、色気を余り感じなくてそれが物足りないというより、この登場人物達に合っていて雰囲気がいいんですよね。
この話の重要ポイントになるので、公務員の仕事は秘密にしておきます。

主人公の大学生・政文は高…

1

ダークエンジェル 小説

水月真兎  わかな 

血は争えぬ

過去の同人作品を改稿して単行本化したそうです。
それにあたり、主人公少年の年齢が中学生から高校生に引き上げられたとか。
いや、高校生でよかった、、こんな中学生がいたら怖いですよ!(中身はものすごく子供だけど)
そしてカプの年齢差はおよそ20歳、ファザコンの延長ですな~
こんな子供に本気になる大人ってどうよ?と思ったのですが、そこはそうなる為のちゃんと伏線があり、大人をイヌにする子供というか…

3

惑わすつもりはないけれど 小説

髙月まつり  海奈 

高月まつり祭?

ひと月に2冊発売ということで、思わず名前にひっかけてしまいました(スミマセン、、)
ここ一カ月、電車内で痴漢に遭いつづけている清掃会社社員のごく至って地味で真面目な修司が、助けてくれた男から水晶の石をもらった途端、痴漢に遭わなくなり石の御利益があったと思い込む。
その石をくれたのは、浅草橋で石の聖地といわれる「いなみ」という店のオーナー藍青だった。
それ以来、石の勉強と称して藍青と頻繁に合う…

2

縛りたいほど愛してる 小説

髙月まつり  かなえ杏 

ストーカーにはお仕置きよっ☆

高月さんのSMモノはぬるいのが特徴ですかね?
好き同士だから、愛のある行為だとはしても、やけに文章中に”伝説のご主人様”だの”スリーピングマスター”だの”縄の素晴らしいテクニック”などと表現されても、全然ピンとこないし、そういう肝心のシーンは何故かすっ飛ばしてる感じが・・・
なので女性下着をつけさせたり、レースの胸筋バンドとかは付けさせても、胸攻めと、言葉責めしか目に付かないんですが、、、

0

黒衣の税理士 小説

海野幸  麻生海 

がっつりお仕事、身につまされます

税理士という言葉に敏感に反応してしまう、この題名なんかちょっと自分にとって「おばけ屋敷」なんですよね。
ヤクザ(一応)×税理士、って組み合わせは面白いですが、貸借対照表だの決算報告書だの、税務申告だの、BLになっても目しなければならない単語に耐えられるかどうか?肝試しでした(汗、)

ヤクザの系列の中古車販売会社の税務を任されることになった黒崎。
赴くと、融通のきかない人や、やる気のない人…

6
PAGE TOP