茶鬼さんのレビュー一覧

好きだとも言えない 小説

榊花月  石原理 

遠回りした両思い

今回の榊作品はちょっとヒットかな?
石原理さんのイラストがよかったのです♪
お話は、予想はできるものの、中々進展していかない臆病な主人公達のせいで、おい、このままで終わるつもりか?
途中で出てくる女性達にイライライラが募ったり、最後まで焦らされました。

アパートが火事で、大学の研究室にいる御園のマンションに転がり込んできた高校・大学とずっと一緒だった会社員をしている三瀬。
御園はずっ…

0

おとぎ話のゆくえ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

今回は絵師の選択ミスのような・・・

今、映画の撮影で東北の城下町がクローズアップされているからでしょうか?
今回の舞台は、そんな古さを残した城下町が舞台の、まだ城主の子孫が「お殿様」として別格の扱いを受けている町で、そのお殿様の若様と、都会からやってきた風来坊なアウトロー男のお話でした。
読み終えて、いつものキレイな文章はあるものの、殻をぶち破りたいと願う少年の不安定さが、文章にも現れていて、読んでいて不安にさせられる部分もいく…

6

きみに星をあげる。 小説

鹿住槇  machi comaki 

そこまで劣等感感じる割に、何でそう気を遣うのか?

これもまた評価に悩みます、う~~む、、、
部分部分を抜き出して、二人がデートしている姿、好き同士になってからの姿、断片的にものすごく雰囲気がよくて、夢があって、気持ちがいい。
だけど、遠目で眺めてみるとなにかバランスが悪いんです。
後書きにてわかったことは、新作ではなく92年の同人作品が元で、それの再録の形をとっていること。
元がサークルの仲間で、喫茶店「ハーフムーン」に集まる人々の恋愛模…

1

記者と番犬 小説

  佐々木久美子 

待て!よし、とってこい!~VOWWOW♪

見事なワンコ年下攻めでした、満足。
何だか~まるで、うるうるした瞳でご主人さまの命令を健気に待って、たまに怒られるとシュンとしながらも、懸命にご主人様の後ろをついて歩き、嬉しければ尻尾をパタパタ振りまわし、ヨダレもだら~と流しながら、褒められたら嬉しくて、飛びついてうれションしてしまう大型犬。
そんな描写がまるではいっているかと錯覚するほどでした。

そんなワンコは、主人公・吉岡が住んでい…

1

CHERRY 小説

月村奎  木下けい子 

これを物好きと言わずになんという

評価に悩みます!
わがままで、見栄っ張りで、本当に素直じゃない童貞コンプレックスの受けちゃんの性格が、
どうしてこんな人が顔がよくて金持ちでっていうだけで、女子にも男子にも憧れみたいな目で見られて、友人でいられるのか?ってこと。
表面では勉強してませんよ~みたいな顔をして、実は陰勉で努力してるっていう部分はいいと思うのですが、何か鼻につく。
ひょっとして周囲に上手く使われてるだけなのでは?…

7

INVISIBLE RISK(3) 小説

崎谷はるひ  鈴倉温 

20年目のプロポーズ

本編は2巻にて終了いたしましたが、デビューしたその後の杉本と汐野の6年後のお話、同人掲載分3作品と、書き下ろしで20年後のアラフォーの二人が1作品です。
本編のエロ度が低かったので(?)崎谷さんのエロスはここで発揮されております♪

■マネージャーの今瀬に二人の関係がばれて、すぐに引っ越しして別々に暮らすことになった二人だけど、やっぱりラブラブのあまあま。
■病気で休養することになった汐野…

1

切ない忘れたいでも愛してる 小説

芹生はるか  兼守美行 

天使が恋人なら世の中怖いものなし

前作『信じてる愛してるそう言いきれる』の続編です。
こんなに早く出ると思わなかった(汗、)

日嵩の友人・室谷の負のエネルギーに浸食され、天使として瀕死の状態になってしまった日和を救うため、自分の命をひきかえにこの二人を助けた日嵩の天使・天祐。
この天祐が猫のエリザベスの祝福で何とか再生することができ、半年経ち日嵩の元へ戻ってきたその続きからです。
今回は、日和、室谷の封印された記憶を一…

0

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

この作品もイタい!!そしてこれは愛なのか?

二カ月連続刊行の新人作家さん佐田三季さんの2冊目は、またまた胸に突き刺さる痛さ!
どこですれ違ってしまったのか、歪んだ登場人物の執着表現に、ちょっと木原音瀬風の痛さを感じます。
イライラを感じながら、どうして!って理不尽を感じながら、木原作品や水原作品の痛さが好きな方には読んでもらいたいな、と思います!

高校3年の時、笠井に告白した同級生の及川が登校できないようになってしまったのは、笠井…

6

散る散る、満ちる 小説

凪良ゆう  海老原由里 

優しい片思いでした

題名からして人を喰ったような、、一体この題名の意味はと読み終わって、なるほどな~!語呂合わせもありますが。
評価としては、神に近い萌え。
主人公のすれ違う思いに、その優しさと淋しさに、思わず同化してしまい涙も誘われてしまいました(ウルウル、、)

早くに母親を失くし父子家庭で育った如月は、大学生の時に唯一の肉親の父親をなくして一人暮らし。
目下の家族は淋しいだろうと父親が買ってくれたロボ…

2

疵 スキャンダル 1 小説

かわい有美子  杜山まこ 

そこまでして出世にこだわるのか!?

読み終わって、痛いよ、痛すぎるよ、コレ!!
まだ愛とか恋とかそんなところまで行ってません、っていうか行くのか?
90年代の大蔵省官僚(現在なら財務省)、エリート街道をばく進する為に自己を犠牲にして、うっ屈を溜めた男達のエゴむき出しのお話。

最初の『雑踏の中で』では、司馬と桐原という男が北の温泉場で秘密の逢瀬をしているような描写。
でも全然好きとか愛しているとかいう言葉もなく、甘い雰囲気…

5
PAGE TOP