茶鬼さんのレビュー一覧

インプリンティング 小説

浅見茉莉  円陣闇丸 

純粋培養のヒヨコは猪突猛進なのでした

世俗世界を全く知らない御坊ちゃまが、たった一言の刷り込み(インプリンティング)によって染まっていくお話は、榎田さんの「執事の特権」と遠野さんの「茅島氏の優雅な生活」を足して割ったような、でもとても面白いお話でしたよ♪
こういう浮世ばなれしたキャラクターというのは味がありますね。

玲也は1歳にもならない頃、子供のできない資産家の御法川夫妻に引き取られ、息子として育てらます。
しかしそれが普…

7

嵐を呼ぶのはベルサイユ~私立清水谷学園物語~ 小説

樹生かなめ  笠倉志岐 

男ばかりの世界だと、どうしてもホモってしまいますよね。

下界(街)から隔離された場所に立つ全寮制男子学園、それならば、「流星シロップ」や「空色スピカ」みたいに甘いお話が待っていてもよさそうだけど、そうはならないのが樹生作品。
女子高との交流もなければ、ムサイ・古臭い、そんな学生寮だからホモはしようがない!?
そうでなくても仲がよければ、何でもホモ?
題名は、作者のこだわりで付きましたラブホの名前です、、、

さて、前作で37人にも振られ続けて…

0

夜には甘く口説かれて(新装版) 小説

遠野春日  蓮川愛 

なかなか進展しない関係にヤキモキしてしまいました

「金のひまわり」に続いての新装版で、同じく弁護士&検事のカップリングであります。
このお話は、弁護士が根からゲイという設定だったので物語に入りやすかったかもしれません。

弟が姉に殺されるという事件が起き、弁護を依頼された白石弘毅(金のひまわりに登場)から、その仕事が加藤の元へ回されるところから始まります。
放心状態で固く口を閉ざして、何も話さない被疑者。
担当検事は、現役で司法試験を合…

3

ペット愛玩業 小説

バーバラ片桐  城たみ 

かわいいウサギ男子ペットはいかがですか?

ペット派遣業といえば、榎田さんの「ペットラバーズ」のシリーズを思い出しましたが、あちらが大人な雰囲気なら、こちらはかわいらしいシンデレラストーリーのようです。

親の暴力で、施設に入れられて愛を与えられずに育った時紀は、愛がほしくて、人々に癒しを与え、愛情を受けることができるペット愛玩業のバイトをしています。
片や派遣先の直也は、両親の離婚に、仕事人間の父親からは満足な愛情を与えられなかった…

4

暴君は愛を乞う 小説

真船るのあ  南国ばなな 

なかなかしたたかで、しっかり者の暴君でした

南国ばななさんの色気絵の表紙買いです。
「暴君」と書いて”おとうと”と読ませますが、読み終わってはっきり言いましょう!
全然暴君じゃなかったですよー♪

主人公・柚月には一つ年下の弟・聡吾がいますが、一年半近く顔を合わせていません。
というのも、高校生の時にAVを見ながら掻きっこしてキスしてしまってからバツが悪く、避けるような態度に嫌われていると思い込んでしまったからです。
そんなある…

2

暁の落花 小説

朱西美佐  兼守美行 

甘い公安外事モノです

公安外事課モノといえば、先月英田サキさんの篠塚兄さんのお話がありましたが、今回のこの作品はそんなにシビアではなく、むしろアマ~イ刑事とスパイの恋物語です。

日本人の父と密入国した中国人の母との間に生まれた暁春は、7歳の時に中国に強制送還され、中国人でも日本人でもない自分の在り方に何者かもわからないまま中国で生きていました。
母の病の治療をエサに費という男にスパイ行為をさせられています。

2

私立清水谷学園物語~嵐が熱い~ 小説

樹生かなめ  笠倉志岐 

男子、想像妊娠す!?

樹生かなめさんの基本中の基本というこの「清水谷学園」モノ。
ひょっとして原点なのかな?と思いつつ、楽しませていただきました。
至って本人達真面目です。
ボケ×ボケのボケた会話もまだ少し甘く、少年達が健全(?)な学園寮生活を謳歌(?)しているさまが爽やか(?)です!
樹生さんの、剣道着に昔カビを生やしたエピソードも盛り込みつつ、、、

まず登場するのが、テニス部部長の繁方とエースの丈。

1

ペパーミント・ツアー 小説

伊郷ルウ  小椋ムク 

男子バスガイド奮戦物語

初読みの作家さん、小椋ムクさんのかわいい表紙につられてつい・・・
後書きで、10年目を迎えて初心に戻って、という作風なのだそうです。
ホワイトハート文庫なのでエロはほとんどありません(残念?)

高卒で新人のバスガイド奥菜が、乗客のおばちゃん達に四苦八苦奮戦しながら、そこで出会った老舗旅館の若旦那・聖俉に少し憧れて、そして聖俉も好きになって、プッシュされというお話でありますが、ほとんどが奥…

0

神と契る 小説

神楽日夏  佐々木久美子 

神様は人間臭いツンデレであります

初読みの作家さん、佐々木さんの絵は好きですが、これはちょっと地味目?
題名からして、それにこの場合神様が攻めなのか受けなのか興味あったし・・・ということで、何やら年初めにふさわしいかと(?)

今回、神様といっても天照大神宮ではなくて、地元をつかさどる氏神さまですね。
何と言っても日本はヤオロズの神の国ですからいろんな神様がいるわけで。
主人公音弥は生まれた時、その魂が天に昇って行ってし…

3

ふしだら者ですが 小説

中原一也  小山田あみ 

お股のゆるい天然魔性おやじ受け!?

前回リンクス「よくある話」で枯れたおやじ受けが登場した中原作品ですが、今回もおやじ受け、しかも今度は天然魔性!?
小山田さんの絵、格好よすぎておやじに見えない~

皆川は市役所の「なんでもやる課」にいて昼行燈みたいな人なので”ジミヘン”ってあだ名で呼ばれています。
見た目が地味で変な人だから・・・なのに、物ごころついた頃からのホモなので、小さい子供から80越えの老人まで男にモテることといっ…

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