茶鬼さんのレビュー一覧

地味カレ 小説

榊花月  新藤まゆり 

ホヤホヤの新入社員が上司に認められるようになるまでのお話といってもいい

いつもコケてしまう榊作品、でもつい表紙と題名に惹かれて・・・今回は新藤まゆりさんだったので・・・
いや~もう、題名にぴったりの地味~なお話でした。
中々の進展のなさにイライラしつつ、ドキドキしつつ、で最後にアララ、、と言う具合で、後半まで丁寧に引っ張り過ぎたですよ。

新興の外食チェーン本社の企画部で社内報を作る広報に配属された一意ですが、見た目も雰囲気も怖い女上司に仕事を回してもらえない…

1

駄目ッ子インキュバス 小説

海野幸  琥狗ハヤテ 

インキュバスの名も、帯のあおりも見事に裏切った潔さ

インキュバス=淫魔 で、ダメっ子ってことはひょっとしてお仕置きモノでエロエロなのか?と思いましたが、以前の作品でもファンタジーはちょっと、、とおっしゃっていた海野さんの再チャレンジ魂と、ケモミミや人外の絵で定評のあるククハヤテさんの絵に興味をそそられ、自分もチャレンジ。
予想外の展開に安心してみたり、、

主人公のタキは曲がりなりにも悪魔の仲間なのに、人間くさくて不器用です。
シナを作って…

3

タナトスの双子 1917 小説

和泉桂  高階佑 

ずっしり読み応えアリ、はっきり言って良かった!!

途中、何度も前の巻に戻って読み返したり、愛なのか憎しみなのか、そのどちらもが存在して複雑さを呈している為に2巻通して読み終わって、かなりの満足感があります。
ただラストが・・・多分幸せになったのだと・・・信じたい。

記憶を失っている為、弾圧側にいるユーリに素直に元のような愛情を感じられず、ユーリが好きなマクシムを寝取るマネをしたミハイル。
再会の喜びに愛情からロシアから逃がしたのに、マク…

4

美貌の誘惑Ⅱ エピキュリアン 小説

遠野春日  ライトグラフII 

快楽主義だけに365日24時間いつでもどこでもです・・・ってコンビニエンスですか?

まったくもって、アラブだけに油田を掘り当てただけで当人仕事もしないで毎日遊んで暮らせて、秘密の道楽が盗みだったりとか、毎日恋人と処かまわずいちゃついて、ロマンの極みいってます。
でも嫌味がないのは、自分に少しでも乙女なところが残っているから?それともただのエロ好きだから?・・・悩むところではありますが・・・
現実味がない分、割り切れて清々するからだとも思います。

一作目でファイサルの兄・…

2

愛罪の疵痕 小説

桂生青依  朝南かつみ 

マフィア×刑事ってどうしても甘くなっちゃいますよね☆

朝南かつみさんの絵だとつい手が出てしまいます。
マフィア×刑事って、何となく予想ができて、案の定デジャブるような内容が満載で、ちょっとお決まりだったかな~?

律は刑事ですが3年前同僚で先輩の田村と事件で監禁され、田村は死亡・律は重傷という過去を背負っています。
警察内部の不手際の結果ということで律に特別待遇がほどこされているということで、過去の事件を調べるため単独行動が許されているという…

4

タナトスの双子 1912 小説

和泉桂  高階佑 

『大河ロマンBL』 的位置づけ作品です

この本の背景になるロシア革命は帝政ロシアがなくなった年を指しますが、1905年の「血の日曜日」に始まり、同年日露戦争終結、その後社会主義が広がり、上巻の1912年はレーニンのボリシェビキ、プレハーノフのメンシェビキの活動が始まる頃に該当し、下巻の1917年はロマノフ王朝が崩壊する年になります。
歴史的背景がベースになっているので波乱にとんだ展開を生み、最後まで飽きさせず、思わず夢中になって読んで…

3

恋人は僕の主治医 ブラコン処方箋 2 小説

うえだ真由  やしきゆかり 

恋に溺れず仕事ありきの関係は好感度が高いです

サブタイトルの ”ブラコン処方箋2” を見逃しスピンオフものの第二弾と後で気が付きましたが、これ一冊でも充分楽しめる作品でした。
表紙絵の爽やかさに惹かれたのですが、中身も爽やかでとても好感がもてます。

和紀は同じ整形外科の先輩・京悟と一応付き合っていますが、まだ決定打はないみたいなんです。
そこへサッカー選手の小波が入院してきて、和紀を気に入ってしまったことから、その対応や、やり取りを…

0

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

ションベンタレの弱虫は力強い家族になりました

木原作品が痛いからといって、構えた自分がバカでした。
家族にこだわり、一番大事なものを守りたい気持ちにこだわり、不器用なヤクザが、何年もかかって本当に大事なものを見つけた。
そんな話だったのだと、上下巻読んで思いました。

中学時代いじめられっ子で、ションベンたれと呼ばれ、弱かった路彦は、身体も心もすっかり強くなり、信二に甘えている部分もあるものの、きちんと自分で考えて、行動力のある賢くて…

7

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

まだ序章、これからどうなっていくの!?

今回は上・下巻と長編の作品です。
まず、上巻を読み終わって不思議な感覚に囚われています。
木原作品に大体登場すべき痛い人々はいずこ?
確かに、ヤクザが登場して(だが派手なものでなく地味で弱小なのが現実味を帯びている)、いじめだの、人が死んだりと、暗い要素があり、主人公の少年は、どこか欠如しているような、でもこんな子いるかもしれないと思わせる人間だし。
いじめのシーンにしても、こんな感じだよ…

7

上海 小説

かわい有美子  竹美家らら 

純粋一途の王道主従ストーリーです

竹美家ららさんの淡い雰囲気の絵がぴったりのピュアな雰囲気のお話でした。
話の軸はズバリ主従!
たまには、こんな純粋なお話もよいものですね。

第二次世界大戦前夜、上海のイギリス租界にいる伯爵家では、美人のメイドと伯爵の運転手が駆け落ちします。
後にのこされたのは、5歳になる名前も解らないメイドの息子。
親切な伯爵夫妻のおかげで、下働き見習いとして伯爵家に置いてもらえる事になります。

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