茶鬼さんのレビュー一覧

棒投げ橋で待ってて 小説

小林典雅  柚名ハルヒ 

月9・ハリウッド・フランス・韓流に、忘れちゃいけないお笑い番組

「嘘と誤解は恋のせい」「美男の達人」などBLのお笑い担当(?)は、あまりにドラマティックなストーリーに少し飽きてきたときに必需のジャンルです。
是非、笑いのテンションが下がらないように、一話毎イッキ読みで腹をよじらせてください。

この題名「棒投げ橋」ってクマのプーさんに出てくる小川にかかってる橋だったのですよ、名前まで知らなかった(汗)
どうも本当は赤毛のアンフリークの超セレブの受け様の…

4

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

耐え忍ぶ純愛の金字塔作品デス!

まず、装丁にビックリしてください。
山本タカトさんという画家さんの版画のような繊細な挿絵、文学小説のような装丁に、文章・世界は現代なのに谷崎潤一郎のようです。
耐え忍ぶ受けに、俺様まっしぐらな鬼畜な攻めが持ち味の水原原作品に於いても、BL小説に於いてもこれは間違いなく神です。

13歳の時、病気で不能のヤクザの親分宅に、慰みものの愛人として買われてきた初乃。
自分の存在をあきらめながらも…

13

SH(シュガ-ハイ) 小説

井上ハルヲ(オハル)  佐々木久美子 

刑事×マトリとドSのソルティな関係

この作家さんの商業誌初作品ですが、やはり設定上ハードでシリアスで、甘さが全くない辛くて痛い作品でしたが、こういうハードが好きな自分にはツボ作品でした。

柘植は祖対4課のキャリア崩れの刑事。
兄夫婦を麻薬のせいで殺された過去から、その存在を憎んでいます。
一方、麻薬取締り捜査官の早瀬はゲイであることを知る唯一の上司菅田を信頼し、彼の激しいSにも耐えるM気質の男。
そんな二人が同じターゲッ…

3

傷痕 小説

中原一也  石田育絵 

刑事×マトリと心の闇のシリアスで渋い男達

正直、これを読んで「エス」(英田サキ)の世界がチラついて(悪役の登場設定など)どうしても比較してしまうのを否めませんでした。
しかし、中原さんお得意の無精ひげのおやじがちゃんと出てきますし萌えどころも違いますから、似て非なる作品として認めます。

麻薬取締り捜査官の黒木は、小さい頃から異母兄の哲平が好きで、それは家族としてではなく男として愛している。
ただし、その気持ちは深く閉じ込められて…

1

三百年の恋の果て 小説

海野幸  三池ろむこ 

ファンタジーだけど、ちゃんと現実も取り入れてます

妖と人間の300を超えた恋といえば、とてもロマンチックで壮大なイメージを持ちますが、本作は人間が「生まれ変わりなんて信じない」っていう人でしたから、300年の思いに流されるのではなくて、ちゃんと相手と対峙しようという姿勢があったので好感のもてるお話でした。

300年前好きだった人間の秀誠という男と引き裂かれ封印されてしまった白狐の紺。
300年後、全く同じ名前の秀誠という彫物師の男が封印を…

2

双つ龍は艶華を抱く 小説

藍生有   

エロでお腹いっぱいです

はい、題名の如く双子に無垢な受けちゃんが犯られて、流されて、まあいいか・・・という展開でございました。
最初の2行で何だ~と思わないでくださいませ。
どうも3Pというのは、似たりよったりの展開が多く少し自分が食傷気味なだけかもしれません。
しかし、3Pを初めて読む方にはそれなりに衝撃かもしれないです。

老舗の旅館の後を継いだ兄が事故で死亡したことから、実家へ戻ってきた弟の聖。
そこで…

0

官能のホワイトナイト 小説

伶諳  深井結己 

攻めの裸エプロンが斬新

読み終わってすごく満足のいく作品でした(神にひたすら近い萌えです)
花丸ブラックなんですが、エロ中心という軽いものではなく、ものすごくストーリーの基盤がしっかりしていて、受けも攻めも性格ががっちりしていて、支える人々もよくて、そういった揺るぎない上で成り立ったストーリーでしたので、よかった~☆

舞台は病院、麻酔科の研修医の響也が主人公です。
作中、病院内の様子や専門用語、症状などリアルな…

3

藍より甘く 小説

一穂ミチ  雪広うたこ 

柘植の秘めた思いに胸が痛みました

一穂さんの描く若者は、小説の中にリアルに生きていて、キュンキュンさせられっぱなしでした。

初めて暁行に会った時に一目ぼれと失恋を同時にしてしまった柘植。
暁行は真樹という同級生の恋人がいます。
二人で観覧車に乗ったときリクエストを言えという意味で言われた言葉に「好き」と告白してしまう柘植。
彼には家の”藍をつくる”という家業に関して、色々複雑な気持ちがあったのです。
だから、欲しいも…

2

ビターショコラの挑発 小説

崎谷はるひ  高久尚子 

素直になるまで14年もかかったの

ミルククラウンシリーズは未読ですが、そのカプ高遠×希のエピソードが随所に入ってくるので、単発でも楽しめました。

希の叔父で保護者代わりをしている玲二のキャラはツンデレでしょうか。
ジャズバーのオーナー義一と古い付き合いで、くっついたり離れたりをして一応元さやにおさまった感じのカプなんですが、全く甘い雰囲気はありません。
甥の希の傷を癒す役割はもうすっかり希の恋人であるサックスプレーヤーの…

4

心臓に甘い牙 小説

バーバラ片桐  北上れん 

この続きを読みたいですね。

母と妹を守りたい一心で、ヤクザの下に出向いた少年がコマされちゃうけど、その頑張りにほだされたヤクザが少年を守るお話です。
全部読み終えて、これからがいいところなのに、まだ続きがありそうだよ~もったいないなぁと思った作品でした。

借金を作って失踪した父親の代わりに、家族を必死で守ろうとする高校生の真俊。
借金の取り立てをやめさせるためにヤクザの事務所に乗り込み、「妹を売る」という言葉に自分…

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