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海野幸初読み。
聞いたことのない名前だったが、シャレード掲載ということと、ケモ耳、そして三池ろむこの挿絵で読んでみる気になった作品。
ここしばらく軽いものばかりを読んでいたためか、初めは少し目が慣れなかったが、とてもしっとりとした文章を書く人だなと思った。
俗世から離れた山奥の古神社が舞台だが、土の匂いや木々のざわめく音、そして時間によって色を変える太陽や繋いだ手の温もりなど、久々に五感に訴えてくる小説を読んだ。
また小動物系+健気受けがお好みの方にはオススメだが、表紙のような耳と尻尾が飛び出た形状でのヒトガタ変化はなかった・・・ような気がするので、その辺りについては過大な期待はしないほうが良いかもしれない。
メインは彫物師・秀誠×妖狐・紺。
白狐の像に300年間封じ込められていた紺は、その封印を解いた秀誠を自分の愛し慕った「秀誠」の生まれ変わりだと言い張り、健気にも一途な想いを寄せてくる。
そして職人らしいと言うべきか、堅物で無骨な性格の秀誠だったが、あまりに自分のことを真っ直ぐに見つめる紺にうっかりと絆されてしまい、いつしか心を奪われてしまう。
とにかくこの子狐の紺がめんこ過ぎって参った!
魔除けの数珠で結界が張られている秀誠には近づくことは出来ないのだが、その傍らを片時も離れようとしない紺。
触れてはもらえないのに「抱っこしてください」と言い続ける姿にホロリ・・・ときたんだけども、そこはまんまと騙されてしまった!
あまりに紺が可愛くて甘すぎたので、油断をしていた。
愛しい人に封印されて300年。
その愛は怒りと憎しみに姿を変えて、触れた途端に暴走する。
お話の展開としてはそんなに練られたものではないかもしれないんだけども、自分の中では不意だったものでおおおっ!とのめり込んでしまった。
これは作者の思うツボ。
少々ショタ風味が気になる方もいらっしゃるかもしれないが、紺は齢300歳は優に超しているはずなので・・・実はこのお話は年下攻めなのである(笑)
「秀誠」の生まれ変わりが秀誠だったのか、という部分は特に明らかにはされていない。
しかし封印を解かれた瞬間見間違うくらいなのだから、きっと見た目はそっくりだったのだろうし、まあそれは単に子孫だから似ているということではないのかな、とも思っている。
ただ生まれ変わりだとか誰かの代わりだという例えられ方を極端に嫌う秀誠に、300年前の「秀誠」を重ねる事は酷なことなんじゃあ・・・。
紺は最後まで生まれ変わりを信じていたが(妖狐なのでその辺りは確信を持てる何かがあるのかもしれないが・・・)、このさき秀誠が「秀誠」だからではなく、彼だから愛したんだと、そう秀誠に言ってあげられたらいいのに。
地味だがオススメの良作なので、ぜひ!
夜に読んだのがいけなかったなぁなんてことを思いました。
続きが気になるので一気に読んでしまいたい衝動にかられます。
あまりの受けの可愛さに布団の上でゴロゴロと転がったり、畳を
バシバシとこぶしでたたいたりしてました。
だってさ~「抱っこしてください」なんてこと言うんだよ!!
攻めもいちいちやることがすごいよ!!うちが萌えるシチュばかりを受けにしてあげてるからね(え)
秀誠が魔除けの数珠をしていることで、紺はバチンとなるのでキスをすることもできないし、抱き合うこともできません。でもこのときのキスができないかわりに、秀誠が紺の口に指を入れるところが萌えーーーー!!
萌え狂うってこういうことなんですねと思い知らされた感じがしました。
絵もすごくいいんだよな~(≧▽≦)神~!!
そんな可愛い紺なんですが、よく三百年前の秀誠と比べるので、秀誠は三百年前の秀誠に嫉妬しています。
また、そんな紺を怒ることもあります。でもなんだかんだ言ったって結局ラブラブw
そしてもう一つのカップリング祥真×緋耀。こちらも神!!緋耀の純粋に祥真を信頼して、従っているところが
すごく好きです。でも、祥真は彼はただ自分が望んでいる事をただするだけの人形と思っているので、
緋耀には意思がないと勘違い(?)してたんですよね。
あ、でも緋耀はすごく美青年なので、祥真は昔から気にいってたようですが。
どちらのカップリングも最高でした!ぜひ読んだことがない方は読んでみてほしいと思いました。
秀誠と祥真は高校時代からの友人同士。東京の大学を卒業し家業を継いで彫物師となった秀誠が、同じく家督を継ぎ故郷で神主となった祥真の神社に訪れるところから物語は始まります。
最初はこの二人の間柄に注目しちゃうじゃないですか。でも、秀誠は神社の境内にひっそりと佇む白狐の木像に魅せられて、なんと三百年越しの恋を一からやり直すことになるのです。
この恋が切ない…。封印を解かれた白狐の化身である紺が三百年の間ずーっと待っていた男は、全く自分のことを覚えていません。
そして生まれ変わりを頑なに信じない秀誠は、紺が三百年前の話をするたびに、その当時秀誠と呼ばれた自分と同名の男と今の自分を同一視することに不快感を覚える。紺にとっては、現代の秀誠も三百年前の秀誠も、自分を可愛がってくれる同じ秀誠に変わりはないのに…
そんな二人の間に生じるすれ違いを軌道修正してくれるのが、祥真と式神の緋耀です。祥真は人間と妖しとの結びつきに否定的。なのに秀誠の紺への思いに油を注いでしまう結果となってしまったのは、緋耀が陰ながら紺を応援していたから。
ここから秀誠×紺とは別に、もう一つのラブストーリーが展開していきます。
特殊な家庭環境のもとに生まれ育ってきた祥真を、ずーっと側で見守ってきた緋耀。祥真によって創り出された彼は、祥真の思念に応えて続けていると思い込まれているがために、緋耀自身の意思や思いをなかなか祥真に受け入れてもらえません。
三部構成となっている最後の章では、この祥真と緋耀の壮絶に切ない主従関係が描かれていきます。んもー、んもーっ!主従ものが大好物でしたら後半はジタバタしながら読んでください!!
挿絵の祥真老けすぎでは? 緋耀は幼すぎる。
過去の話なのに、祥真は50代、緋耀は16歳くらいにしか見えない。
どう考えても本編で言ってた「祥真と一緒に見た目も成長してる」っていうのと一致しない。
話は、人間x人外が好きなら読んで面白いと思う。
ただメインカプの2人があまりにも展開があっさりで拍子抜けした。
そんなすぐ許しちゃうの? って言うのもあるけど、殺すために媚び売ってたのかあって考えると、序盤の可愛いって感情を返して……ってなる。
これは間違いなくカワ良かったです(*´∀`*)ポワワ
三百年前に狐の像に封印されてしまった紺。三百年ぶりに封印を解いたのは、名前も姿も同じ秀誠さん。
紺は秀誠さんが大好きで、大好きで、大好きで、大好きなんです!!!
とにかく甘い雰囲気がすごく上手です。
3百年も思い続けたとかすごく設定的にはときめくんですが、だからこそ、受けらしすぎる受けを想像していました。なので若干どうかな~と、苦手意識をもって読み始めたんですが、こぉ、嬉しくて嬉しくてしかたないっていう雰囲気を上手に持ってこられたら思わずときめいた。なんでも許してやりたくなるくらい。
表現がなんともうまいのです。
ただ、せっかくの切り替えしイベントがイマイチ薄かったかな~。
緊迫感がぜんぜんないのでものすごく違和感。甘い雰囲気は上手なのに残念。
言葉の作り方はうまい。
「それでも、とびきりお前が好きな男がここにいるぞ」
↑直接「好きだ」と、告白するよりなんか、むずがゆくてイイ。
そのうえ、「俺を選べ」って。どんだけもだえさせる木ですか!!!私を!!
ただ個人的には、友人カップルのほうがトキメキは上だったかなとおもいます。
秀誠編では、イマイチつかめなかった友人様ですが、攻としてはイイ感じでした。
男前すぐるwwww受も健気で泣けた。
ひとつ難を言えば、ロンゲな事だけかな。ロンゲが苦手。