茶鬼さんのレビュー一覧

色情 小説

岩本薫  北上れん 

なぜ色情?

確かに迅人が女体化して双子を産み、モフモフのちびっこが誕生した話までは面白かったです。
今回だって、その双子の成長・人狼であるがゆえのその教育、訓練、男夫夫の子育てのあり方、身内総出でのサポートなどがほとんどで、その中で各ふた組みのカプは相変わらずもラブラブで番としてもとても深い絆で結ばれてるよ。
という話でした。
しかし、なぜに色情?
辞書で見ると「異性に対する性的欲情」とか色欲とか、そ…

6

恋をするということ 小説

凪良ゆう  金ひかる 

ゆっくりとじんわりと

また新しい凪良さんを読めて幸せです。
最初、本の帯をみたら「呂久さんは野菊みたいな人だ」ってあるから、「野菊の墓」なのか!?と思ったら本当にこの言葉が(笑)
本当にただゆっくりと、出会いがあって恋があって、何気ない日常の中でゆっくりと気持ちが育っていく様が展開されるだけなのに。
だけなのに、って言ってしまったら味がない。
読んでいるうちにまるで自分が、ときに月浦くんになり、ときに呂久さんに…

8

ドロシーの指輪(5) スニグラーチカの恋 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

溢れそうな想いがたまりません!

毎度、色々な骨董にまつわるエピソードの元に少しづつ進展を見せる恋愛部分が、今回はものすごく表面に出てきたような。
いつも甘さ少なめでカバーと扉絵のラブっぷりはサービスなのね(w)な部分がやっと本ものにみえてきたような、今回の展開は
想いを素直に表に出せない主人公たちの姿が実に胸をくすぐって、三本木の気持ちに、邑の気持ちとさりげない言葉にやられちゃいました!

年末年始は実家へ帰らなければな…

8

銀狼執事 小説

伊郷ルウ  琥狗ハヤテ 

よくあるものですが、まさかそれは?の意外もありました

プリズム文庫は、安易すぎてもう購入を止めたレーベルですが、琥狗ハヤテさんのケモ耳しっぽ絵に負けました。
ケモ耳尻尾モフモフの主従モノ+エッチの時はS気味の下克上テイスト。
内容は非常に簡単です。

元伯爵である父親を半年前になくしあとを継いだ一人息子の怜也。
彼はコックと、父に使えた10歳の時に孤児院から引き取って育てたヴォルフガングという執事だけを屋敷に残して住んでいます。
怜也はヴ…

2

カラスとの過ごし方 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

自分的には全然アリなのです!

これはBLじゃない!と真っ向否定しまうには非常に惜しい作品。
萌えってどこにあるの?って言われてしまうと返答に困るほどに恋愛の話ではあるけれど、単純に恋愛の話じゃないんです。
元々恋愛にその人の生き方や背負ったもの、性格や価値観、色々なものが加味されて物語が構成されていくんだけど、ウエイトはどこにあるかといえば、全編をとおしてその恋愛に至る以前のその付随するものが中心になっているような気がする…

8

ドロシーの指輪(4) 砂糖細工のマリア 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

邑さん、健気なの

骨董屋「尾形」の店主・邑をはじめとして、一癖も二癖もありそうなキャラが織り成す、骨董にまつわる色々なおはなしの第4作目。
今回はなんと!福引で一等賞=豪華ホテルでのペア宿泊券とお食事券が当たった三本木と邑が、ちょっと甘い雰囲気になる?
いつもよりラブ多め?
邑が三本木が好きで仕方ないんだよ~な男の純情を見せる部分がいつもの飄々とした作務衣にドテラの無精者から想像できない繊細さをみせて、思わず…

5

明日が世界の終わりでも 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

大切な約束

この表題作の終わりに
「玲、たとえ明日が世界の終わりでも、僕はきみを待ち続けている」
という文でおわっております。
このあとに書き下ろしで【約束】【集い】という主人公を表題の友人に変えた作品が載っているのですが、ここでこの冒頭の文が回収されていました。
「もし相手の命が明日までだとしても、世界は続く。その続いている世界に相手がいないだけ。
もし、相手が死んでしまったら彼がいない世界で自分…

2

HARD TIME ~ DEADLOCK外伝 小説

英田サキ  高階佑 

ゲイの恋愛観・ノンケの恋愛観

Charaの周年記念単行本にこの人気作品の外伝を持ってきたのはいったいどうだろうか?
それとも、たぶんものすごくたくさんある番外短編(同人も含め)を集約して一冊にしたうえでこの外伝だったらきっと大満足だったとはおもうのだが、そこは卵か鶏か?
多分、新規取り込みも含めの戦略ならば多分この外伝で間違いなかったのだろう。
確かにいえることは、ディックとユウトのコミュニティ(ゲイコミ?)が広がる話で…

7

ドロシーの指輪(3) ヴィオレッタの微笑 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

大ドンデン!!

骨董屋「尾形」の店主・邑と彼にまつわる人やモノ、因縁などが絡んで展開される事件が愉快なシリーズの三作目。
今回は、前回登場していったい?と疑問に思わせた邑の幼馴染でオペラ歌手の雨森弦が引き起こす事件です。
邑の言っていた、かかわりたくないやつ、とんでもないやつ、というその正体が最後の最後、大どんでん返しとなって登場いたしまして、びっくり!
ラブの薄い本作品ですが、今回は愛する三本木のために邑…

5

ドロシーの指輪(2) イゾルデの壺 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

開けてびっくり玉手箱

骨董屋「尾形」の店主・邑を中心として、人のしがらみやなんやを骨董品に絡めて展開されるシリーズの第二作。
キャラクターが実に食えない面々がそろっておりますが、今回新たに登場したのは
邑の幼馴染で、馬が合わないという天然王子キャラでオペラ歌手の弦が登場♪
いったい彼はどうしてここに登場した?www

前作の終わりに導入部分がありました。
女優の楓京子が邑の元に訪れて尋ねた自分の実家に代々伝…

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