茶鬼さんのレビュー一覧

ジェラシーの囁き 小説

バーバラ片桐  奈良千春 

ちょっと厳し目ですが

多分エロシーンを抜いたら、本は半分くらいの厚みになります。
ちょっと評価が厳し目なのは、エロエロ展開なのはいいのですが、結末としては甘いのはいいのですが、何げに回収にもやもやしたものが残ってしまったため。
この主人公達の抱えた過去とか、人間関係、気持ちなどなど、とっても設定はいいと思うのです。
引き込まれるものがあるのです。
それが、軽くなってしまったことが実にもったいなかも?と思ったから…

9

殺人音楽 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

壊れたモノを撮るカメラマン・エス

スペル・イー・エスシリーズの商業1作目が収められた単行本です。
このシリーズの短編4本の他に大変にJUNE的な短編が2本同時収録されています。

シリーズの始まりの話なのに、それはまるで以前から存在して継続していたかのような始まりで、平然とそこに存在します。
普通のお話のような何か前フリの説明があって、という流れをとっていません。
あくまでもエピソード短編の積み重ねの様を呈しています。

6

追憶の残り香 小説

松雪奈々  雨澄ノカ 

ごくごく普通の・・・残り香は残りませんでした・・・

デビュー作品でヒットを飛ばした作家さんだけに、次に出る作品、次の作品と、ハードルが上がってしまうのは仕方ないだろう。
いろんなレーベルで出されているので、それだけオファーも多いし、色々なタイプの作品を書く事のできる、もしくは現在チャレンジ中なのかもしれない。
しかしながら、読者がそういった過去作品をリセットしてみても、どこかに強く萌えたとか、どこかに印象的な部分があるとか、切なさ溢れて、とかそ…

2

恋する時をかさねて 小説

名倉和希  小路龍流 

お前なのかーーー!?と驚いた作品でしたw

軽いノリからコメディ展開、そしてシリアス恋愛モノと、幅が広いなと思っている作家さんです。
今回は、政治家の妾腹でひっそりと目立たないように生きてきた青年が、ある青年実業家と出会った事から、ひとりの寂しさ、日陰の身から脱却していくお話でした。
わりと、よくある展開で、まっとうに王道展開していくのですが、クライマックスがビックリ!
思わず「お前なのかーーー!」と笑ってしまって、、、
このヒール…

4

笑う丞相 鋭き刃の恋物語 小説

矢城米花  王一 

やんちゃな鉄砲玉ツンデレ受け♪

『偽る王子』で主人公を口説いていた丞相と、盗賊団の首領を主人公に据えたスピンオフ。
今回の特徴は、矢城さんといえば触手ですがエロエロ触手じゃなくて攻めの命を狙うための武器としての触手。
若干触手めいた動きをする霧もやはりエロエロじゃなくて人殺しの道具として。
陵辱強姦もお約束なのですが、長持ちの中で複数の男に輪姦される受けちゃんという姿はあるものの(痴漢プレイらしいw)この受け子が気の強いや…

2

崇美なラブリー ~もふもふしたまえ~ 小説

真崎ひかる  木下けい子 

共犯者となる

もふもふシリーズ4作目♪
今回は、今までとカラーが違ってちょっと神秘的な村を舞台にした若干シリアス目の主従愛も含めた展開となりました。
今までの作品とはほとんど関係なく、これ1冊単発でもOK。
主人公の弟が、2作目の魅惑の~に出ていた黒河教授の講義をとっていて、という程度の設定なので、接点はほとんどありません。
なにより、イラストがUPされた時、木下けいこさん~!!とびっくりしたものです。…

2

慰愛 下僕の花嫁 小説

しみず水都  一夜人見 

復讐めいた恩返しに、下克上めいた下僕

全部読み終わると、なんと甘いお話でしょうか♪
大政奉還を迎え、権力をなくした元名家がなんとかやっていくために起こした当時流行の製糸工場の、機械を新たに買う財力がないために、その商談に次男(まだ学生)を向かわせる。
すると、その貿易商は実は、昔養育係として主人公は慕っていたが、長兄や叔母からはその出自から蔑まれ虐待されていた、川の決壊で行方不明になった、その人だった!
融資のカタに機械が納品さ…

2

愛の蜜に酔え! 小説

樋口美沙緒  街子マドカ 

痛、イタタタタ・・・

『愛の巣へ落ちろ!』と同じ世界観の2作目はクロオオアリとクロシジミチョウでした。
ハイクラス、ロウクラスという明らかな身分差のある中、前作はどんなに虐められても健気に頑張る主人公の姿が痛さもありながらそれでも前向きでありましたが
今回は更にその上を行く痛さがあって、何度胸がつまって涙してしまったことか!
思わずクロシジミチョウを検索して生態を調べてしまいましたw
クロシジミチョウの出す蜜が…

13

きみ、うた、そして幸福 小説

四ノ宮慶  兼守美行 

愛を乞う人たち

今回は年下攻めです。
主人公たちそれぞれに抱えるものがあり、互の存在がそれを埋め、そして高みへと引き上げる。
そこまでの経緯にはずるさであったり、傲慢であったり、思惑もあったりするものの、エンドへ向けての盛り上がりは、結構入り込めるお話で、ひょっとしたら今までの四ノ宮作品の中で一番自分的に好きかもしれないです。
愛する人を失った人が、初めて愛して愛される悦びを得る、
本当の愛が欲しかった人…

6

マジカル少女系男子 小説

高将にぐん  鈴倉温 

まるでタガがはずれたかのようなハジケぶりにビックリ!!

最近、魔法少女ネタがツボっているのですが、まさかにぐん作品でこんなにはじけた・・・トンチキと呼んでいいいのか(爆笑!)魔法少女モノが見られるとはw
本来自分の趣味としては、いやいや仕方なく女装の魔法少女になってるタイプが好きだったりするのですが、
この主人公、そこはサバサバと割り切ってこの格好をしているところが潔ぎよい♪
しかも、バイトというから驚きで(普通応募するか!?)真面目に真剣に取り…

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