ボタンを押すと即立ち読みできます!
今まで読んだBL小説の中でベスト10に入るくらい好きな作品です。
BLを読み始めたばかりの頃は、ファンタジー要素のある作品にはあまり興味がなかったので有名だとは知りつつも読んでいませんでした。
「パブリックスクール」がとても良く、同じ樋口美沙緒先生の作品だということで、“ムシシリーズ”を読んでみることにしました。その中であらすじと設定を読んで一番気になったものを読もうと思って手に取ったのがこの作品です。
結論から言うと、とてもとても良かったです。
ムシシリーズは、他の作品で言うところの身分差と、虫の生態を組み合わせた唯一無二の作品だと思います。身分差ゆえの行き違いが切ないです。そしてなによりクロオオアリとクロシジミチョウの共存関係がうまく作品の中に落とし込まれていてとても面白かったです。
気になって読み終えた後調べたりして、勉強にもなりました。
男性同士の恋愛の葛藤は全く描かれていませんが、普通の恋愛小説としてでもすごく面白い作品だと思いました。
一番この小説で好きなのは、綾人のグンタイアリの病の設定です。怒ると目も髪も金色になるという特性が話の展開のなかですごく綺麗に描かれています。
とにかく綺麗で切なくて最高の作品です。
2012年の人気作を今頃読んで、びっくりしたのは、
黒オオアリと黒シジミチョウの関係、これは、作品内の妄想じゃなくて、
本当に自然界でそういう関わりが有るんですね。
★「シジミチョウの幼虫がアリを操っていることを発見 - 神戸大学」
・・・シジミチョウとアリは、異なる生物種がお互いの利益を交換しあう「相利共生」の代表例として知られています。
・・・「好蟻性(こうぎせい)昆虫 代表的なのが、シジミチョウの仲間です。 化学物質の力でアリを欺くチョウ.
・・・シジミチョウ -アリと共生するチョウ-: アミメアリに随伴されるムラサキシジミの幼虫: 幼虫はアリに蜜を提供し、・・
驚いた。・・綾人が、まるで悪いことをしてしまったように描かれているけど、
実際は、里久が無意識に出す化学物質の為に起こしていた衝動じゃないのかな。
短命で病弱な里久だけど、捕えようによっては、黒シジミチョウが、一方的に幸せな環境を黒アリ族から得ている物語だった。
面白いだけじゃなくて、昆虫世界の勉強にもなりました。
ムシシリーズ2作品目!
これはわりとシリーズ序盤の作品なんだけどこの作品単体で完結してるので最後の最後に寝かせてました
今回はハイクラスのクロオオアリ✖️ロウクラスのシジミチョウ
.
全然知らなかったけどシジミチョウって蟻と一緒に暮らす種なのね。シジミチョウが蟻に甘露をあげる代わりにシジミチョウは蟻から蟻酸を貰うギブアンドテイクでできてるらしい(ふーーん)
今回のお話はシジミチョウで身体の弱い里久(受)が有賀家の次期王 綾人(攻)と再び再開し、恋に落ちるお話になっております☺️❤️もう自分は黒髪センター分けが大大大好きなので綾人のビジュたまらんかったです
.
2年前の過去でお互いに誤解があってわだかまりのある2人がある出来事をきっかけに同じ学園に通い、2日に一回逢瀬をする事に。『お前なんか好きじゃない』といいつつ情事の時は冷たく出来なくて未練タラタラな綾人が萌でした正直2年前の事でこんなに食い違ってるのになんで最後の最後まで気づかないんだ?って思ったけどなw
.
愛の蜜に酔え!は、綾人の里久への愛が深くていいですね〜、攻めが勘違の嫉妬で激怒したり、普段キツイ態度なのに受けが苦しんでる時には誰よりも紳士でいてくれることが大好物なのでそこも良かった
なんやかんやありながらも、最後は2人に憚る障害やすれ違いも万事解決し、幸せな世界線で安心しました♀️
「愛の巣へ落ちろ!」よりも好きでした。色々突っ込みたいところはあれど、「愛の巣へ落ちろ!」同様にテンポいいし読みやすいし、娯楽としては自分に合っています。
終盤までの里久のうじうじ加減や、対話しないことで生まれるすれ違いにはうんざりしていたのですが、それを上回って綾人が好きでした。
王になる血統、優秀な頭脳、穏和な性格を持ちながら完全に恋に溺れた男…もっと楽な生き方があっただろうに。里久にしても綾人にしても、天ちゃんの「世界が小さすぎるんだよ」のセリフの通り、世の中互いだけじゃないぞとは思う。
おそらく柔和なお顔の作りであろう彼が、金髪を振り乱しながら皿を割りまくる情景を想像するだけでかなり好き。駆け落ちを目論みそして失敗するあたりの若さと浅はかさもかなり好き。成績優秀でも、狡猾で策略家タイプではない賢い子なんだと思うと可愛い。
里久に出会わなければ平和な人生だったのでしょうけど、おまけSSで微塵もそんなこと思ってなさそうで、やや狂気すら感じさせる彼が非常にいいです。
天ちゃんが里久に「次の男はお前のこと好きになるって」と言うのだけど、男確定なんかい!って突っ込んでしまう。そう、最初に書いた通りツッコミどころは満載なんですよ。
萌〜萌2
虫シリーズ、気になった巻だけツマみ読んでるんですが、このお話の世界観を受け入れないと終始ポカンとしてしまいがちです。特にこのお話とか。
なんか冒頭から薄幸の地味メン(受け)が、仲が良かったのに突然自分をフッた攻めが病気ってんで、それを治せるのは自分しかいないとか言うもんだからそれまでずっと会ってなかった攻めに今、会いに行きます……ってところから話が始まります。
そっから攻めがサ◯ヤ人化する病気(金髪になってやたらとキレやすくなる)で、治療法は受けとのセックス……ということで訳もわからぬままベッドイン。
キレやすくなってる攻めは、困惑気味の受けを有無も言わさず無理矢理抱き、何かあればキレ、受けが泣けばヘニャヘニャ、受けが他の男といればキレ散らかし、となんだか忙しい様子。
前半の受けは何も話が飲み込めていないので、終始「なんなん?」って感じで、それに対して攻めはキレ散らかしまくるので私も一緒に「なんなんなん???」って感じでした。
そっから名探偵◯ワロかよ、みたいなネタバラシが展開され、攻めが「俺は幸せにはなっちゃいけないんだ…!」とか面倒くさいことになりつつも二人は幸せなキスをしてハッピーエンド……。
まぁ、二人が幸せならそれでオッケーです。
とりあえずこのシリーズの癌は狂った大人で、そりゃあこんな大人の下で育ったらみんな狂わざるを得ないよね……みたいな話でした。
受けが白痴系と健気の合わせ技で泣かせるんですが、それよりも後半のネタバラシがちょっと馬鹿っぽくて涙が引っ込みました。
余談。
攻めがナイフみたいにキレやすいのは病気の所為、みたいな書かれ方してるんですが、BLの攻めって大体こういう面倒くさい拗らせ方してる攻めばっかなんで、ちょいちょい「キレやすいのは病気の所為」って台詞を見て「そういやそうだった…」とハッとすることが数回ありました。じゃあ病気でも無いのに、やたらとグジグジギャアギャア騒いでるBLの攻めって一体……いやでもこの攻めが普段菩薩系なのか……?ならなんかそういう菩薩要素を病気克服後に見たかったです。