愛の裁きを受けろ!

ai no sabaki wo ukero

愛の裁きを受けろ!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神78
  • 萌×234
  • 萌9
  • 中立6
  • しゅみじゃない12

--

レビュー数
22
得点
559
評価数
139
平均
4.2 / 5
神率
56.1%
著者
樋口美沙緒 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
愛の巣へ落ちろ!
発売日
価格
¥705(税抜)  
ISBN
9784592876977

あらすじ

ロウクラスでカイコガが起源の郁は、体も弱く口もきけないながら懸命に生きていた。ある日、ハイクラスばかりのパーティでからまれているところをタランチュラの陶也に助けられ恋に落ちるが!?

表題作愛の裁きを受けろ!

七雲陶也、ハイクラスのタランチュラで法学部学生22
蜂須賀郁、ロウクラスのカイコガで大学1年23

同時収録作品続・愛の裁きを受けろ!

弁護士事務所で働くタランチュラ 七雲陶也・26歳
筆耕のバイトをするカイコガ 蜂須賀郁・27歳

その他の収録作品

  • あとがき&おまけSS『Something good』

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数22

分かっているのに泣いてしまう悔しさ。

虫シリーズ3作目、実際に書かれた時系列としては2作目の作品です。
同人誌では二冊に別れて発刊され、今回の文庫でも後半は「続・~」となっているが、
事実上は一つの話の前半後半。(ということで、一つの話として扱って評価します。)

友人の影響でこの樋口先生の作品は実はコンプなのですが、正直好みとしては微妙…
なのですけれど、これを同人誌で読んだ時にはもう大号泣でした。
何故この力作を商業誌で出さない?!と思ったものですが、このたびめでたく文庫化。
噂で読みたいと思っていた人々にとっては、本当に嬉しい文庫化ではないでしょうか。

ということで、個人的には再読ということになります。
細部は忘れちゃっているのでハッキリは分からないのですが、多少修正しているのかな?



1作目で悪役だったタランチュラの陶也。
澄也を失った痛手は実は大きく、荒れて恵まれた日常に膿んでいる中出会った最も弱き存在。
色々と危なっかしい郁に、言い訳しながらも手を貸すうちに、
彼の素直でピュアな眼差しにどんどん惹かれていく…

郁は、未来を望むことも許されない自分の運命を受け入れて淡々と生きている。
そんな郁が出会った強くて何もかも持っているかのような陶也の孤独…
切ない恋は、悲劇を生み、そして。

              * 

樋口作品を読むといつも悔しくなる。
かなり極端な世界観は、実はステレオタイプな昔風で垢抜けないし、
薄幸の受けは、健気だけれど個人的にはイラッとして好きになれない。
しかも、結構毎度同じパターン。
それなのに、なんだか結局読まされてしまうのが樋口節なのか。
その上泣いてしまうなんて…悔しいったらありゃしない。

樋口先生の受けは、しょうもない攻めをまっとうなカッコいい奴へと変えていく。
個人的には単なるバカに見える(お好きな方ごめんなさい)受けは、
人を疑わず無垢な愛を捧げる、実は聖なる者か。

後書きの後ろのSS「something good」は、
同人誌で出ている「わたしのした、なにか善いこと」の改題かと思ったが、
読んでみたら全く別な話だった。
本編がお好きでしたら、同人誌の話も是非。

15

キスシーンに萌えたムシシリーズ3

カイコガの郁。カイコガって虫の中でも可愛い虫だと思うけど、寿命が短く羽があるのに体が重くて飛べない。
脚が弱いから自分の力で木とかに止まれないし、地面に落ちたら死んじゃうとか可哀想な生き物です…。

陶也が郁にキスをするとき、「眼、閉じてみ」って言うんだけどこれに萌えました。

郁が可愛い。

でも、寿命が短くてあとどのくらい生きられるかわからない。
せっかく、大好きな陶也と一つになれたのに切なくてやるせないじゃないか。

郁の拉致られてからの状態は悲惨でした。
今までの翼や里久は拉致られても最後までヤられるまえに助けてもらえてたし…。
郁がいなくなった時間から4時間も経って陶也が助け出すんですが一番体の弱い郁なのにボロボロにさせられてました。

篤郎も可哀想だと思う。頭ごなしに怒られてちゃ理解しても反発しちゃうだろうし。こうなるまでに放置してた親が悪いです。薬や悪い事に使うってわかっててお金は使わせてたようだし。

陶也が郁とのノートを読み返すシーンに泣いてしまった。

シリーズ1で陶也は悪者扱いなんですが、私にはそんなに悪者に見えなかったです。
大事に澄也を取られるのが嫌だっただろうなと思ってました。
この巻で陶也と澄也の関係に触れてるけど、セックスを覚えたのも二人で友達以上恋人未満、お互いに孤独で陶也には澄也、澄也には陶也しかいなかったんだなって。

ロウクラスの生き物はみんな体が小さかったり、体弱い人たちしかいないのかな?
俺様なロウクラスが攻めと美人なハイクラスが受けの下克上みたいな話も読んでみたいです。
ハイクラスに健気で純粋な受け子はいないんでしょうかね。

時折、出てくる澄也と翼。
赤ちゃん生まれたんだね。おめでとう。
そこまでの甘々な二人の話も読んでみたいな。
苦労多かっただろうし。
でも、翼はホルモン投与で完全な女の子になっちゃったのかな…。
両性具有なら良いけど、完全な女体化は受け入れられないかも…。
見た目は男の子らしいから両性具有って事かな。

陶也の兄の雅也と秘書の刺野の関係も気になります。

今まで一番長くなったかも…。

9

涙が止まらない

同人のほうでは見てなくて、初見からの感想です。

このシリーズは全部見ているのですが、今回の話が一番泣きました。
やはり人が人を救うお話はぐっときますね。

ネタバレ↓
昔ひどいことをした攻めが、受けによって改心します。愛を感じ、生きる喜びを覚えます。
受けのことを一途に想い続ける攻めがたまらなく切なくて、優しい気持ちになります。
受けのレイプシーンが痛々しいのと、話の展開が前作、前々作と似ているところは評価が少し下がりますが、それをも超えてこの作品での受けと攻めのキャラクターと設定がよかったと思います。

個人的にこういう話が好きなのもあるのですが、とにかくロウクラスが嫌いだった攻めが受けによってだんだん変わっていくのがとても萌えます。病弱な受けがいつ死ぬかもわからないという設定も切なくてたまらないです。

でも最後はハッピーエンド!
いやーよかったなぁ~と最後に一つお茶を飲める…そんな作品でした。

8

デレた攻に萌える

擬人化昆虫シリーズ第3弾です。
今回は1作目でものっそ嫌な男だったタランチュラと、家畜化された唯一の虫であるカイコガのお話です。
自分一人では生きることも出来ないくらい身体の弱い郁は、口をきくことが出来ず、すぐに熱を出すし転けただけでも歩けなくなってしまうこともあるくらい、とにかく弱い種です。
そんな子をうっかり好きになってしまう攻、という構図。

一途にずっと陶也のことを大好きだった郁を、最初はロウクラスに対する嫌悪もあり、暇つぶしのようにして付き合うんですが、あまりの健気さに絆されて、気がつけば自分が蜘蛛の巣に引っかかっちゃった状態。
嫌~なやつだった陶也が、紆余曲折あって受に振られ、涙涙な展開になった時には思わず、ざまぁ、な気持ちになるんですが、とにかく全編通して郁が健気で健気で健気で、もう胸がきゅんきゅんします。
胃の腑がせり上がるような切なさもあり、ことある毎に命の危険にさらされる姿は、もの凄い庇護欲をそそります。

1作目の陶也を見てると、最後の方ではここまでデレたか、というくらいの変貌っぷりに、愛は人を変えるもんなのか、と胸が温かくなりました。

7

第3弾 切なさ痛さはシリーズ中1番

タランチュラ 陶也 とカイコガ 郁

今回も愛の巣への澄也(陶也の従弟)と翼が脇役で登場。
時系列は翼と結婚した後のようです。
陶也22歳ということは愛の巣から4年後。
澄也20歳と翼18歳で結婚し最近子供も生まれたとか。
翼が高校卒業してすぐ結婚して幸せに暮らしてるんだなと思うと知人の近況を聞いたみたいに嬉しくなりました。

けれど陶也にしてみたら、自分と同じように虚しい思いややりきれなさを共感できていた唯一の救いだった澄也の幸せそうな顔は見たくもないってとこでしょうね。
自分だけが取り残されて、なんだか裏切られてような気持ちで。

前半の陶也は本当にろくでなしです。
力のないものは傷付けてもいいし同じ人間とも思っていない最低な男でした。
もしこのまま郁と出会わず、人の痛みや悲しみを感じることもなく愛する喜びと苦しみも知らないまま生きていたら、もっとしょうもないヤツになってたくさんの人を悲しませたことでしょうね。

後半の4年後の陶也は本当にすごいいい人に変身してました。
学生時代にはボランティアをして、ロークラスのための安価な弁護士事務所に低賃金で勤務してるんですから。
愛の巣の頃の陶也とは別人。
これも愛の力ですね。

短命で力も弱く刹那的な郁。
自分が死んだときに悲しい思いをする人が少ないようにしたいというのが望みの儚さで、多くを望まない。
このシリーズは1冊ごとに痛さが増すように思います。
陶也の思いを受け入れることに迷っているとき翼が自分の愛する人への想いを語り背中を押してあげられたのはいいエピソード。
翼も人の親ですね。

郁のひねくれ者の義弟はちゃんと更生できるんですかね。
郁のために生き直してほしいものです。

5

虫シリーズの3作目

虫シリーズの3作目です。
現代の文明が滅亡し、生き残るために虫と融合した人類の世界が舞台で、虫がカギとなるとても独特な設定です。
シリーズは出版順ごとに読んだ方が理解がし易いかもしれません。
特に1と3と4は繋がりが深く、6と7はほぼ前編後編です。

今作はタランチュラの陶也×カイコガの郁→ハイスペック傲慢強気攻めと健気無垢不憫受けのお話です。
攻めの陶也はシリーズ1作目にも登場し、メインCPの攻め澄也の従弟でひと悶着あった人物です。
1作目で印象が悪い分、バックボーンを知り、かつ郁との出会いで変化していく姿に感動もひとしおでした。
陶也は精神的な郁は肉体的な「弱さ」がポイントでした。
途中、命の重みや強い気持ちを浮き彫りにするようにこのシリーズ中でも相当にきつい展開になります。本当にひどい事件なのですが、そこから転じて二人の新しい強さが生まれていく様は涙なしでは読めませんでした。

2

静かで儚かった~。

ムシさんシリーズです。

しんみりじわじわと涙が出て、そしてシリーズの中で一番はまりました。

1

一番切ないカプかもしれないけど、一番優しいカプでした

同人で書かれていた話が商業で出た本・・・でいいのでしょうか。
同人誌を読んでないので、どんな変更点があるのかとか【続】はどうなのかは、自分は全く知りませんですが、商業で出てくれて嬉しい♪とは思っています。
噂では聞いていたのです、このタランチュラ×カイコガはより切ないよ~!って。
案の定、1度目は涙が止まらなくて、2度目もまた同じで、4度目でようやく落ち着きました(なのでやっとレビューねw)

人間により家畜として改良されたカイコガの生まれる確立は大変に低く、その低い確立で生まれてしまったのが郁。
身体の弱さゆえに母親の再婚相手のスズメバチである父親に溺愛されて育ってきたのですが、その父親の過保護が義理の弟になる篤郎の嫉妬を呼び郁への憎しみを抱かせ、彼は拗ねてジャンキーとなってしまっている。
そして郁は、小さい頃は仲が良かった優しい篤郎に戻って欲しいと願っているのです。
そんな郁が出会ったのはタランチュラで、1作目で登場した澄也の親類の陶也。
彼は澄也と兄弟・双子同様に育ち、片割れのように大好きだったのにロウクラスのシジミチョウと結婚してしまったために、まるで失恋した人かのように絶望して苦しんでいる。
最初は、郁の事は暇つぶし、付き合ったら澄也の気持ちがわかるのか?という安易で自分勝手な動機から付き合いを始めます。
郁の純粋さと身体の能力ゆえのノロさにイラつきながらも陶也付き合いを続けるのですが、自らの心の葛藤から別れを切り出した矢先、目前で事故にあう郁。
兄からカイコガの短命と宿命を知らされ、そして澄也の妻となった翼とその子供に会ったことで、自らの心の迷いに踏ん切りを付けることができた陶也は郁と始めて本物の恋人となることができるのですが・・・

郁は確かに健気です。
カイコガの宿命で口がきけなくなり、目も弱く身体も弱い。
何の為に生きているの?っていうくらい、儚い存在なんですが、決して弱くないんです。
凛とした強さというものも感じるわけではありませんが、彼はできることを精一杯でやろうと前向きでいることだけは確かだと思います。
まだこの表題部分では、彼の寿命というものについて彼が言及して考えて行動している部分はさほどみうけられないのですが、【続】においては、残された余命を考えて自分がいなくなったときの為にとその先を考えた人を優先して生きている姿勢が見られて切なくなっちゃうのです。

陶也は、まさか澄也と決別したことがそんなにショックだったなんて!という驚きでした。
傲慢で意地っ張りで自分がまだ見えてないお子様だった。
澄也を失った心の空洞を遊びで埋めても楽しいはずもなく、そんなときに飛び込んできたのが郁だったわけです。
彼は思い知らされるわけですよね、自分がいかに傲慢で自分勝手で生きているか。
与えられた優位が当たり前のように存在して、頑張って生きてこなかったことに。
恋愛へ持っていく課程の意味づけが、作者さんの意図とする、作中陶也の兄も語る「守るものと守られるもの」のある種の需要と供給のような形で成就するのは、若干いたいな、と思いましたが、でも、純粋に彼等の気持ちを追って涙腺が刺激されたのは確かです!

【続】は本編から4年後。
陶也と郁の再会で話が始まります。
陶也が随分と大人になりました。そしてとても素敵な男になっていました。
若干郁がネガティブです。
郁がカイコガの設定であるだけに、その先を想像してしまうととても悲しいのですが、それでも陶也は郁を選びます。
でも、これもありなのでしょう。

【Something good】
本編中にも話のあった、郁と別れた4年間の間にたまった陶也の郁へのプレゼントの話。
これもまた、最初の傲慢で自分勝手だった陶也からは考えられない優しさと一途さを見せる話でした。

9

シリーズの中で一番泣けました

シリーズ1作目の『愛の巣へ落ちろ!』で完全に悪役だった陶也とカイコガの郁とのお話

まず読んでみて思ったのはシリーズの中で一番泣けました。
陶也は分かりあえる双子のような澄也の事を本当に思ってたんですね。
決してやってはいけないことを1作目でしましたが、郁に出逢ってどんどん変わっていく陶也が見所の1つだと思います。最後の方を読んでるともう最初の頃の無気力な陶也なんてどこにもいなくて、本当に郁の事を思って紳士な彼に本当は甘々な人だったんですね。と思わず突っ込みを入れてしまいました(笑)

変わって郁は体が弱く長く生きられないってとこは1作目と同じなんですが考え方が翼とは違うんですよね。それには家族や義弟が大きくかかわってくるんですが・・・。
自分が死んだあとの事を考える郁には何度泣かされたか。今が大事で絶対後悔するよ~と思わず勝手にまた突っ込みをいれたくなりました(笑)

嬉しかったのは1作目の翼が子供をちゃんと産んで作中に2人で出てきたことが良かったです。短命と言われた翼も子供まで産んで幸せに暮らしてるんだからきっと陶也と郁も幸せになるんでしょうね☆

9

超絶!!スーパー・ハイパー健気受け!!

樋口美沙緒さん著の虫の擬人化シリーズ
第3巻になります。

虫なんて、気持ち悪い!!と
思われるかもしれませんが、
「擬人化」なので、ホント平気です。

しかも、舞台も現代日本で、
みんな、普通の人間って感じで暮らしているので、
全然違和感が無く、読むことができます。

今回の攻めは、1巻の「愛の巣へ落ちろ!」で
悪者だった人物です。


   ◆◆   ◆◆   ◆◆

主人公の郁(受け)はロウクラス種のカイコガ。
口が聞けず、身体も弱い郁は、ある人物に恋をします。
ある人物とは、ハイクラス種タランチュラ出身の
七雲陶也(攻め)。

陶也はハイクラスの中でも王の中の王。
強い力を持っています。
それに比べ、身体も弱く、口を利くことが出来ない郁。

ロウクラスが大嫌いな陶也は、郁を傷つけて
捨ててしまおうと画策。
二人は付き合うことになります。
それこそ、天にも登ったような心地の郁。
それに比べ、なんでも持ちすぎているが故に、
生きることに意味を見出せず、自暴自棄の俺様な陶也。

ああ、もう郁を見ていると、可愛くて可愛くて
たまりません。
行動一つ一つがあまりにいじらしいのです。
陶也を好きな恋心全開!!という感じの笑顔、行動。
かわいいいいい!!

それに比べ、陶也の態度はすごく投げ遣りで
「郁を手酷くフッて、捨ててしまおう」というオーラが
にじみ出てます。
うー、このヤロー。
虫シリーズの攻めは、ホント、
どいつもこいつも、最初はサイテーだな!!
(ホント、最初の方だけね(笑))


そして、郁(受け)と陶也(攻め)の
初めてのデート。
郁は、待ち合わせの場所に来るまでに
転んでしまいます。
デートのラストでお酒を飲まされた時、
熱を出し、倒れてしまう郁。

陶也が病院に連れて行くと、驚愕の事実が発覚します。
カイコガ種はあまりに身体が弱く、
転んだだけで、
お酒を飲んだだけで、
体がついていかずに、高熱を発することがある…
そのくらいカイコガ種は身体が弱かったのです。


はじめは、遊びのつもりだった陶也は、
郁といると何とも知れない気持ちになり、
心が暖かくなったり、恋しくなったり……

ここは嬉しかった!
純粋に嬉しかったですね。
やっぱり遊びじゃなくて、陶也には郁を
本当に愛して欲しかったから…。
ハイクラス種の「王の中の王」が
だんだんと郁に夢中になっていくさまは
魅力的で、なんともいえない気持ちになりました。

しかし、「別れる」という話が出るたび、
郁は、陶也にすがろうとせず、
いつもあっさり身をひいていました…。
全部自分が悪くて、陶也に迷惑をかけてしまったと
思って……。

ああ、もうなんて健気!
そしてなんて一途!
こんな健気な子を一時的にでも放っておくなんて、
男がすたるよ!? 陶也!
「健気」って言葉を辞書で引いてみやがれ!


そして、ついに郁への愛情を自覚した陶也。
郁にも背中を押され、病院で郁を抱くことになります。
相手は、弱い弱いカイコガ。
傷つけないように、そうっと、そうっと。

ここのセックスシーンは、陶也の気遣いと優しさが
溢れていて、忘れられないシーンとなりました。


物語の中で、衝撃的なことが起きます。
郁がクラブで、暴行され、輪姦されてしまったのです。
しかもそれは、すべて陶也が犯してきた行動のせい…。

陶也は激しく怒り、そして悲しみ、悩みます。
郁も同じように、恐怖に慄きながら、悩みます。
そして、郁の出した答え…。

「別れましょう」

陶也は大声を上げて、泣きました。

ここのシーンはもう切なくて仕方ない。
小さな身体で、恐怖と闘いながら、それでも悩んで
別離を選んだ郁。
そして、誰よりも何よりも大事に愛していた郁に
別れを切り出されても、何も出来ないと
何も返せるものがないと、自覚してしまう陶也。
失うもののあまりの大きさに、
人生で初めて大声をあげて泣く陶也。
本当に胸が潰れそうです。
健気であること、それがこんなにも
辛い結果を生んでしまうなんて、哀しいです。
ふたりともに、可哀想でなりません。


そして、4年の月日が流れ………。

郁と陶也は、偶然に再会します。

陶也は、優しく穏やかに変貌を遂げていました。

そして4年前と変わらず、郁を愛していると言う陶也。
そんな陶也に応えることが出来ない郁。

陶也が、外の雷雨を気にせず、
郁に愛を告白するシーンは必見です。
胸が押しつぶされそう…
そして、油断すると泣きそうにもなります。

そして、今度は二人の思い出のノートを使っての
陶也のプロポーズ。
陶也らしくない愛だけを綴ったプロポーズの
ノートは、読んでいて暖かくなりました。

長生きできない郁。
あと3年以内に死ぬかもしれない郁。

でも、郁は陶也の愛を受け入れる決心をします。

『おれもあなたを愛しています』

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

油断すると、不意に泣きそうになり、
ぐっと涙をこらえるシーンが多すぎました。

何とか、堪えて堪えて、
「泣いてなんかやるもんか!」みたいな気持ちで
乗り切りました。
まあ、素直に泣けばよかったかな……

樋口美沙緒さんの作品は、すぐ泣きそうになって
困ります。
泣きだしたら、堰を切ってドバーッと涙が
溢れてしまうかもしれませんね。


今回の受け・郁は、とにかく健気過ぎました。
こんなに健気な受けは、初めてかもしれません。
この健気な受けに、
俺様から、受けを愛することで豹変する攻め。
攻めが受けの「愛を知る」ことで
健気さがより一層引き立ちます。

健気で可愛い受けの郁、
これからも生きて欲しい!!


そう願わずにはいられないラストでした。

9

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