愛の罠にはまれ!(通常版)【BLCD】

ai no wana ni hamare

愛の罠にはまれ!(通常版)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神38
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

85

レビュー数
2
得点
209
評価数
44
平均
4.8 / 5
神率
86.4%
著者
イラスト
媒体
CD
作品演出・監督
蜂谷幸
音楽
古谷友二
脚本
木綿
原画・イラスト
街子マドカ
オリジナル媒体
小説
CD発売会社
フィフスアベニュー
収録時間
160 分
枚数
2 枚
ふろく
メーカー:トークCD、コミコミスタジオ:書き下ろしSS小冊子、ホーリンラブブックス:イラストカード等
フリートーク
なし
発売日

あらすじ

ハイクラス種オオスズメバチ出身の篤郎は、
過去に深く傷つけた義理の兄・郁への罪悪感から立ち直れず、
幸せになってはいけないと自分を責め続けて生きていた。
そんなある日、以前の篤郎を知り尽くした
ヘラクレスオオカブト出身の兜と再会する。
今は有名政治家の秘書をしているという博愛主義の兜。
こちらを軽蔑しているはずなのに、なぜかつきまとわれ優しくされて、
篤郎の頑なな心は次第にほどけていく。
そんな時、篤郎の体に重大な変化があらわれ……!?

愛と許しの擬人化チックファンタジー!!

表題作 愛の罠にはまれ!

兜甲作 → 平川大輔

蜂須賀篤郎 → 松岡禎丞

その他キャラ
蜂須賀郁[斉藤壮馬]/ 七雲澄也[前野智昭]/ 雀真耶[阿部敦]

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レビュー投稿数2

花菜風 君白き足 土に濡れ

 ドラマCDを聴いて、強く感じたこと。
1、「兜、最悪な男だな…あっちゃん、本当にその男でいいのか!?」という感情。
2、「大好きなあのシーンが省略されている…」という残念で淋しい気持ち。
3、「あっちゃんの父親は紛れもなく、あっちゃんを虐待していたのだと思う。」という思い。

 2に関しては、幼少期の菜の花畑のシーンをじっくり聴きたかった。ここで、篤郎と郁の絆が描かれているからこそ、再会での許しにつながっていく。前回は郁側の目線で、 今回は篤郎の側から見た思い出であり、それはやはり同じシーンであっても微妙違うのではないかと思う。
 
 前作同様、エピソードやキャラクターを減らすことにより、原作が本来持っている、共感性やパワーを台無しにしているように私は思ってしまった。 原作が好き過ぎて私がイカレテいるのかもしれません。

 1に関して。CDを聴いていて、兜を嫌いになってしまうのは何故なのか考えて。原作を読み返すとき実は兜に関して、どうでもよかったのかもしれないけれど、肉声を持った彼の言動を聴いていると腹が立って。「こいつ、一回死ね!」という気持ちでいっぱいになる。
 原作ではあんなにエロスを感じたHシーンも、あっちゃんが可哀想でたまらなくて、痛々しくて聴いていられなくなる。最初の甘いシーンもひっくり返る後半を知っていると、胡散臭く感じてしまう。
何故、兜にこんなにイライラするのか。 
 兜が自分のことを善人だと思っているのではないか。
 あっちゃんを愛おしく思うのは、彼が自分のことを悪人、ロクデナシであることを自覚し、それに苦しんでいるからだ。
 フリートークで松岡さんもおっしゃていたけれど、あっちゃんは決して自分の罪を忘れてはならないのだ。郁ちゃんにしたことだけでなく、同じようにロークラスの子たちをひどい目にあわせ、自殺にまで追い込んだことに責任を負わねばならないのだ。たとえ麻薬をやっていて覚えていなくても、直接自分が手を下していなくても。
 それは命で償うとか幸せにならず不幸でいることではなく。自分の罪と向き合って生きていくこと。
 それは死ぬことや不幸になることより、はるかに大変な事なのではないだろうか。
 そして、それを兜はわかっていない。
 罪はもう禊したように思っているし、その罪はあっちゃんだけのものだと思っている。
 兜自身もその場に何度か居合わせそうになったのに、積極的に阻止しようとしなかった。
 あれだけの力を持ち、ロークラスを愛しく思うと豪語しながら、許されざる蛮行を軽く釘をさすのではなく、なぜ、それだけの力量を持つハイクラスでありながら、一網打尽にしなかったのか。
 それは陶也にもいえること。
 主犯者である篤郎たちグループがドクズなのは間違いないが。
 陶也は郁が被害にあって初めて、それに気が付いたのではないか?
 だからこそ、自分を責めたのだ。
 篤郎が殺したいほど憎い。けれど、それ以上に郁さえよければと他のロークラスの子たちへの暴虐を見て見ぬふりしていた自分の罪こそが、この郁への暴力へと繋がっていたのだと自覚したのではなかろうか。
 郁を大切にすることは、ロークラスへの人々すべてを、大切にすることだと気が付いた。
 だからあの道へと踏み出したのだろう。
 
 しかし、兜は違う。根本的に自分には関係ないと思っている。
 自分が最初にハイクラスのジャンキークズたちを駆逐して法の下にしっかりさらしておけば、こんなことにはならなかったとは全く思っていない。
 篤郎がクズだったからだとしか思っていない。
 だからあんなひどいことを平気で口に出来るのだろう。

 それは篤郎を愛してる今でも変わらないのではないか。
 弱いものが悪いという論理。
 政治家としてロークラスの人たちにとっての法案を通すことはしても。
 心の奥底にある「してあげる」という親切な上から目線のような施し。
 あっちゃんへのひどい態度を聴いていると思ってしまう。
 その傲慢さを自覚しながらもそれが悪いことだ思っていない。
 自分は善人であるという意識。
 それを他者へのやりようを見ていて感じる。
 なので、思うのだ。
 「あっちゃん、本当にその男でいいのか?」と…。

 そして最後に3について。
 私はやはりあっちゃんの父親は紛れもなくあっちゃんを虐待していたのだと思う。
 あれは躾じゃない。あれは完全な虐待だ。
 郁は「善人だけど弱い人だ。」というけれど。彼は子供二人を結局人間として扱ってはいないのだ。
 篤郎には暴力と無理解と八つ当たりと放置。郁には過干渉と猫かわいがり。
 そして彼らが幼いころ、父親は蜂須賀家の絶対的支配者として存在していたのだ。
 彼は自分自身と向き合わず、そこで起こる不安や恐怖をすべて、まだ幼い篤郎へと押し付けていた。
 躾という名のもとに。彼がどんな生い立ちで、どんな傷を抱えているかは知らないけれど、それはあっちゃんには罪なきことで。 あっちゃんと郁ちゃんはそれを自覚したほうが良いのではなかろうか。  あっちゃんが父親と同じことを子供たちにしてしまう可能性がゼロではないからだ。
 まだ、真耶や郁がそばにいるから大丈夫ではあると思うけど。
  そうでなくとも…娘は結局、父親に似た伴侶を選んでしまう…という業にも似たものをあっちゃんには感じるから。本当に心配。

 ただ、人の業縁を思うとき、たとえば父親の虐待や死への恐怖に負けず、篤郎が郁を強く真っ直ぐ愛し大切にしてお互いを助け合って慈しみあって成長していったら。
 立派な美形のオオスズメバチの攻め篤郎と可愛くて弱いけど強い郁お兄ちゃん受けとの最強の二人が出来上がっていたのかもしれない。
 そしたら、陶也も兜も出番がなく、彼らと縁を持つこともなく、ハイクラスらしい、自分の孤独に気が付かないままの人間として彷徨っていたかもしれない。
 そしてあっちゃんは子供を産むこともなく、澄也と同じ医者として、カイコガの生命を延ばすための研究に命を捧げていたかもしれない。
 
 縁とは本当に不思議だ。
 
  
 
 

 
 
 

 

8

珠玉のCD

原作既読。
まさに、擬人化チックファンタジーの極み!
私自身、擬人化をあまり好みとしていなかったのですが、このシリーズは本当に大好きです。
しかも、今回の作品はレイプ、妊娠、監禁、陵辱、本当にゲスの極み。

これがどう音声化されるのか、不安もありつつでしたが、前回の篤郎役の松岡さんの声を聴いた時、これはきっと愛の罠に~も素敵なものになるだろうと楽しみにしていました。
結果として、予想を遥かに超えていました。
「愛憎」という表裏一体のこの言葉に沿っていて、「憎しみの中の愛」、「愛するが故の憎しみ」が作品には詰め込まれていますが、このテーマを見事に音声化作品としている、珠玉のCDだと思います。


平川さんの兜の一つ一つのセリフの言い回しが、次に兜はこういうだろうと予想通りに演じてくださって、本当にそこに優しい兜と、ゲスの極み兜がいるように感じました。
個人的に、松岡さん演じる篤郎のセリフで、「とまって、とまって」のドライシーンも、予想以上のエロさ、可愛さで堪らなかったです。
自分自身を卑下する篤郎が、病気を経て子供を授かって以後、母性に近い優しい感情が徐々に外に表れでる過程も、演技でしっかりと感じ取れたので、本当に本当に…演じてくださったことへの感謝でいっぱいです。

郁役の斉藤壮馬さんも篤郎と和解して2人で泣くシーンで、込み上げる想いを吐露する篤郎を許すお兄ちゃんとしての想いが、本当によく伝わってきました。
真耶役の阿部さんの鋭い「イ○ポ」セリフ、ご馳走様でした。
澄也は久しぶりの登場でしたが、前と変わらず冷静沈着なキャラは変わっていませんでした。が、声のトーンが少し柔らかくなったように感じました。いい意味で、時間の流れを感じることができました。

特典CDでも、その後のラブラブなふたりと、赤ちゃんがいる生活を垣間見る(聞く?)ことができるので、必聴です!


今後のシリーズの音声化も期待しております…!

6

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