茶鬼さんのレビュー一覧

他人じゃないけれど 小説

樋口美沙緒  穂波ゆきね 

想いが深すぎて違いに気がつかない

血のつながらない義理の兄弟として育ってきた兄と弟。
多分、年下の弟が兄を好きだったらこのお話は自分的苦手作品にはいるところでした。
し か し !!
今回は兄が弟を好きで、
そして弟は義父が好きで、
一見オトナそうな兄が本当は随分なヘタレで、
家族愛が深すぎて、恋愛としての愛との区別がよくついてない弟。
全然よくある兄弟モノじゃありません。
好きって一体何だろう?特別って一体何が違…

5

春、君を想う 小説

小川いら  水名瀬雅良 

超・健気受け

この本には胸が痛くなるものが3つありました。
まず主人公の父親のアルコール依存症によるDV
その父親の立ち直りを信じて大学進学をあきらめ支える健気な主人公。
主人公によくしてくれるバイト先の先輩の恋人が主人公を好きになってしまったことで起きる三角関係と好きになってはいけない恋。
その苦しさが、じわじわ~と押し寄せてきてとっても苦しくなるのですが、BLはハッピーエンドが鉄則の轍ははずさない”…

4

蝶々の爪痕 小説

西野花  香坂あきほ 

気持ちも力も強い女王様受け

流派の存続のためにパトロンに身を差し出さなくてはならなくなった舞いの名手。
そんな設定に、女子のようなかよわい受けが嫌よ嫌よで・・・なんて想像してたんですが、これに登場する受けはしたたかで強いです!
その意外性がツボかもしれません。
文章は攻め視点で展開するので客観性があり、非常に登場人物達が解り易いです。

ヤクザの妾腹の息子櫻井が父親が亡くなったことで引き継いだのが、日舞東雲流のパト…

0

愛で繋がれ痛みに溺れ 小説

由和  皇ソラ 

調教モノですが・・・

エスエムスキーで痛いモノ好きで、調教も好きでもこれは・・・残念でした。
何て言うんだろう?初の商業文庫ということらしいのですがいかにも頭の中で造られたっていうか(勿論小説自体がそうではありますが)素人の妄想の域を出ていない感じがしてしようがないのです。
ただただセックス描写に費やしているページ。

最初の出会いの見つめ合ったその瞳から、多分何かを感じ取って、攻めは自分の奴隷にしようとし、受…

1

殉愛のしずく 小説

名倉和希  御園えりい 

定番モノかと思えば裏切られた痛快さに脱帽

社長×秘書、イラストが御園えりいさんで甘そうだったんで実をいうとはずれるかも?っていう危惧があり放置していたんですが・・・
はまりました!!
おもしろかった!!さすが名倉さんだと改めて感心しました。
だんだん話が盛り上がっていくほどに萌え萌えしてしまい、ラスト付近爆発しました!!!

社長付きの秘書になって半年あまりの朝日はもともと社長の清一郎にうっすらと憧れとか淡い恋心をいだいていたよ…

7

シングルファーザーも恋をする 小説

日向唯稀  砂河深紅 

くえない子供登場w

子連れモノ色々ありますが、これはやられた!な感じのとても愉快なお話でした。
お子様さまさま、っていうか一筋縄でいかない子供の存在があってこそのその展開に、よくありがちな子連れモノのイメージはなく子供に同情の余地はありません(爆!)
女性も絡んできますが、嫌な存在ではなくあっけらかんとしているのでむしろ好感度高いか?
むしろ、主人公が一番純粋でまっすぐで一番まともな人か?
そんな意表をつく展…

1

デキる男 (新装版) 小説

ふゆの仁子  海老原由里 

あしながおじさん+マイフェアレディ+源氏物語!?

01年の旧版に05年発行の同人誌と、新たな書き下ろしを加えた新装版。
シリコンバレーの巨大企業スリーエックスシリーズの最初の話ということだそうですが、、、シリーズってことはホモホモ連鎖なのかな~♪♪
このイラストも海老原さんの絵で旧版そのままのイラストなんですが、すごい漫画っぽいの(コミカライズも出てますからね)
それが山田ユギさんの絵に似ていてびっくり@@
割と近年BLに足を踏み入れた身…

1

世界は二人のために 小説

ふゆの仁子  海老原由里 

とんでもなく忠実な番犬攻め

03年リーフ版にドラマCDのブックレットSS、会報誌のSS、そして書き下ろしを1本いれた新装版になります。
表紙は新しい描き下ろしですが、中のイラストは多分旧版のものをそのまま使っているので海老原さんの絵の変化が解って面白いです。
そして何と言っても、このカツラのような五分刈り頭に何故かwwwまだ白黒イラストのゴマ塩状態のほうが見られますw
題名ももう一本1作目もまるで一昔前の歌謡曲の題名み…

1

鋭利な刃物 Spell e.s.series 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

性は生

この評価に普通の「萌え」という言葉通りのモノを思ったらそれは全く違い、どちらかというと共感度かもしれません。
BLと呼ぶにはあまりに猟奇的で節操もなく、いわゆる”ヘンタイ”と呼ぶ特別嗜好の者達の物語ではあるからです。
作者さんがうつ病を発症する前に書かれたものか、その前後を含むものなのかは不明ですが西条作品らしい壊れた人々が満載です。

主人公は通称「スペルE.S」=エスと呼ばれるアンダー…

5

愛しき支配者 小説

秋山みち花  稲荷家房之介 

燕尾服の男同志というのは萌えアイテムなのです

苦手ジャンルの甘甘らしきストーリーですが、稲荷屋さんの美麗表紙にクラクラきました!
背表紙は口絵カラーイラストなんですが、これが個人的激ツボ萌えアイテムの燕尾服の男二人ダンスシーンなんですよ!!
はっきり言ってイラスト買いです。
まるでギリシア彫刻のような肉体描写も麗しく、礼装が軍服調の大礼服だし、金髪碧眼の攻めと黒髪美形の受けといい、まさに稲荷屋絵にぴったりのカプ。
絵のことしか褒めてな…

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