Mさんのレビュー一覧

無敵のまなざし 小説

バーバラ片桐  高久尚子 

電波な攻めに振り回されて……

 岡戸八重季は自他ともに認める平凡な高校生――のはずだったが、少し変わった転校生の山王勲文から熱烈求愛されていた。
 山王は、漆黒の瞳に真っ直ぐな眉を持つ男前でスポーツ万能、成績優秀――なのに、岡戸のことを好きだといい、昼はお手製の豪華ラブラブ弁当、忘れ物対策として岡戸専用の体操服から制服まで備品を1セット用意……。
 あんまりにもためらいもなく、「好きだ」と言ってくる山王に対して、当初、岡戸…

1

秘書の恍惚 小説

黒崎あつし  樹要 

本当の自分を知らない秘書は…

 高飛車で根性悪だけど超有能な秘書・井口灯夜は、その美貌と淫らなカラダでトップに立つ人間を籠絡し、その傍にいることで自分を守って生きてきた。今もボスであるベンチャー企業の若き社長・妹尾と、好きなふりをしながら関係を続けている。
 それをするのは、過去の男・相楽の存在があったからこそだった。ところが、そんなある日、井口の生き方を方向づけた“初めての男”相楽に再会してしまう。さらにホテルに呼び出され…

2

夜伽の条件 小説

黒崎あつし  樹要 

夜中にやってくる男は……?

 中学一年生の時に、母を交通事故で亡くし、それから二年後、酒に溺れるようになった父親が失踪してから、佳希は、父方の叔母の家に引き取られていた。
 そして、高校一年生にのある日、父の残した借金をタテに、叔父から売られるようにしてベンチャー企業のオーナー・正見の家で暮らすことになった。
 華やかな美貌の為、以前にも叔父に取引先の社長だという男に売られそうになったことのある佳希は、父親のように逃げ出…

3

有能なメイドの愛し方 小説

森本あき  樹要 

可愛い浴衣メイド育成法!

 アパートを追い出された貧乏な専門学生の水菜。
 全財産3円で、かれこれ5日も街を彷徨っていた水菜は、ついふらふらと夏みかんの香りに誘われ、日給100万円のスーパーメイド・ケイの家に迷い込み、空腹のあまり倒れてしまう。
 そして目覚めた時には、なぜかメイドとしてのしつけを受けることになっていた!
 どうやら、本当はケイにメイド修業を受けるはずだった人間と間違えられているらしい。人違いを訂正し…

1

背中にキスと吐息 小説

水無月さらら  かすみ涼和 

居場所がない感覚。

 交通事故で家族を失った春日郁己は、絶望感をどうすることもできないまま、伯父家族に引き取られた。伯父家族が郁己のことを引き取ったのは、郁己が手にした保険金目当てで、郁己がいない間に、勝手に郁己の部屋を家探ししているようだった。
 生きる意味も将来の夢も分からない郁己は、修学旅行の帰りに山形へ帰るために乗車していた新幹線から飛び降りた。居場所のなさから、死にたい気持ちになった郁己が会いたいと願った…

1

アンラッキー 小説

日夏塔子  金ひかる 

強面でわけのわからない彼。

 ヒナこと小石川日夏は、ふざけてラケットを振り回していたところ、眼光鋭く、デカくてコワくて愛想もなくて、全校中をビビらす男前・海棠斉彬に見事にラケットをぶつけてしまう。そして、あろうことか斉彬の顔に網目もくっきりな青痣を作ってしまったのだ。
 強面な斉彬からの仕返しの恐怖に怯えるヒナ。ところが、次第にわざと他人を拒み、孤立する海棠が気になって仕方なくなっていく……。日々胸の奥で育ちゆくこの気持ち…

2

愛だけは待てない 小説

坂井朱生  赤坂RAM 

想いあう二人。

 民間の警備会社に勤める支倉将稔が館森秋と出会ったのは名門のいわくありげな御曹司の秋をボディガードした時だった。
 二年前のあの時、秋はある島から東京に出てきて、まるで見張りのようなお供を一人連れたまま、家の仕事をこなしていた。和服の似合う美しい人形のようだった秋は、どこか独特の雰囲気があり、話しかけるのをためらわせるような雰囲気をまとっていた。そんな秋は、まるで意図的に自分の気配を抑えているよ…

2

BLOW ME DOWN!(2) アウグスツス 小説

海賀卓子  松平徹 

本当の気持ちをいえなくて。

 湯島望は花のようにかわいらしいが、ひどく屈折した少年だった。しかし大病院の息子でもあり、母親が入院して、医者である父親があまり帰ってこず、いつも一人ぼっちという少しかわいそうな事情を抱えた望のことを、どんなに悪いことをしても誰も叱らないし、責めなかった。やり場のない想いをもてあまして、ますます屈折していく望の元に、ある日、父親が同い年のはとこ・大原勇也を連れてきた。
 勇也は、悪い望を正直に悪…

1

あなたのいない夜 小説

池戸裕子  椎名咲月 

身寄りのない二人が。

 大学生の桜井和海は、バイトをする居酒屋で知り合ったカメラマン・谷川史朗と恋人同士。
 ある日、行き先が「故郷」であるドライブに二人ででかけることにした。けれど、出発して間もない時間、いきなり飛び出してきた対向車にぶつかられてしまい、恋人とのドライブが一転、悪夢の事故に変わってしまった。
 幸い怪我は軽く、二人とも命には別状はなかったのだが、事故の際、脳震盪を起こした谷川は、記憶喪失になってし…

4

ボディーガードは危険な香り 小説

若月京子  笹生コーイチ 

今までとは違う!?

 財産家の息子・高司伊織は新しく専属の警護についた近石義綱が鬱陶しくてたまらない。それまでのボディーガードは、伊織のオーストリア人譲りの白い肌、薄茶色の髪、グレーっぽい瞳、おまけに男にしておくにはもったいない顔立ちで、結局は伊織の言いなりに懐柔してきたのだが、新しくやってきた義綱は、伊織のそんな魅力ではちっとも懐柔されてくれない。おまけに、アメリカの上院議員の身辺警護をやっていたという義綱は優秀で…

2
PAGE TOP