Mさんのレビュー一覧

engage 君だけを愛す 1 小説

ふゆの仁子  石田育絵 

よくも悪くも初期のBL

伊関拓朗は、小さな劇団の舞台役者だった。
高校時代に、自らの性癖を自覚し、それ以来周囲と距離をおいて生活してきた。
大学に入ってから演劇と出会い、役者を目指すようになってからは、大学も辞め、そのことが原因で家族とも絶縁状態になってしまった。
そんな伊関の前に現れたのは、大手広告代理店課長・永見潔だった。

永見は、手がけたプロジェクトすべてが成功し、若くして課長の地位を手に入れたやり手の…

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鬼退治屋シリーズ(2) ブラディ 小説

藤村裕香  七海椋 

残念な意味で同人誌

なかなか理解できなくて、うーん……って悩んでたこの話。

なんか違和感あるなあ……と思ってて、ふと気がついたんですけど、これ、やっぱり最初は同人誌だったんですね。
同人誌だといい意味でも悪い意味でも、自由なんですよね。
なんというか、作者さんが「書きたい」という気持ちを優先できるので。
そうなると、作者さんが書きたいところだけ書けてしまうので、話も好きなところだけ書けるので順番とか流れと…

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マーメイド・ロマンス 小説

天花寺悠  秋山こいと 

表紙どおりの可愛い話

セリはマーメイドの王と人間の間に生まれたハーフ。
家族からみそっかす扱いされていたが、ある日突然兄から呼び出され、人間の国の情勢の内偵を命じられる。
そのために女装をして、王子の花嫁候補として城に潜入する。
正体を隠して陸に上がったセリだったが、肝心の相手には出会えないまま、相手の弟と名乗る第二王子に迫られる。
街で助けられた神出鬼没・大胆不敵な男のことが気になりだして……

という話…

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僕はあなたのお望みのまま 小説

水上ルイ  えのもと椿 

健気な受

 春都は、イタリア貴族出身の映画監督・ロッセリーニが日本にいる間の通訳兼世話係として紹介される。
 最初は、自分なんかにはそんな大役はとんでもない! と思っていた春都だったが、ロッセリーニを一目見て、その仕事を断れなくなってしまう。

 一方のロッセリーニは、春都のことを恋人兼通訳だと紹介を受けていた。
 日本滞在中限りの恋人関係なんてごめんだと思っていたロッセリーニは春都のことを断ろうと…

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コンサルタントは二度、恋をする 小説

宮本恭名  藤河るり 

王道BL!

 雨が降り、渋滞に巻き込まれ、待ち合わせをしていた彼女に振られ、最悪な状況で沖田は、たまたますれ違った男は、ベロベロに酔っていて、彼はどうやら自分よりも最悪の状態にいるらしい。
 そんなふらつく彼を彼を支えると、彼はそのまま気を失ってしまう。彼を介抱すべくホテルに行くと、やけくそな彼は、「沖田に抱かれてもいい」と言う。
 男は、沖田に抱かれながら涙を流し、ここにいない男の名前を呼ぶ。
 その…

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官能小説家を束縛中 小説

森本あき  かんべあきら 

健気な受け

「緊縛ものの名手」として熱狂的ファンを獲得している官能小説家・綺羅清流を名乗る左京は、鈴蘭の家の離れに住んでいる。
 左京は、人間嫌いで、以前の担当と揉めてしまい、一時期小説家を止めようとしたことがある。
 それ以来、鈴蘭は左京の代わりに、左京が表舞台に出る必要がある時の「身代わり」をしている。
 大好きな左京には小説だけを書いていてほしいから、編集者とのやりとりも、雑誌の取材も全部、鈴蘭の…

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FLESH&BLOOD(1) 小説

松岡なつき  雪舟薫 

始まったばかり

 イギリス在住の日本人の少年二人は、憧れの海賊であるキャプテン・ドレイクの足跡を辿るための旅に出る。
 ところが旅の途中で、少年のうちの一人・海斗はドレイクゆかりの地であるプリマスで、次元の壁のようなものに飲み込まれてしまう。
 海斗が目覚めた場所はまさしくそのキャプテン・ドレイクが活躍する「大航海時代」。
 信じられないことに海斗はタイムスリップしてしまったようなのだ。
 途方に暮れる海…

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セントエルモスファイア 小説

花郎藤子  円陣闇丸 

硬派な昼ドラ系BL

 花郎先生らしい硬派な昼ドラ系BL小説でした。

 河村は、旧家に生まれ、そこに縛られて生きる人間。
 広さだけはある家に、偏屈な祖母と、母親の違う妹と通いの家政婦と……たった三人で生活をしてきた河村。
 彼はそんな中で、妹へと歪んだ想いを持ち、また家に居着くような形になってしまった親友・不動との関係も歪ませてしまっていた。

 河村は不動と、友情を越えた体の関係を持ってはいたものの、…

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タクミくんシリーズ カリフラワードリーム 小説

ごとうしのぶ  おおや和美 

今の商業作品と違う雰囲気w

 くっついたタクミとギイのその後の生活を短編集でつなぐ話。

 多分、この小説を書いていた当時の作者さんは、本当に書きたい時に書きたい話を書いていたんだろうなあ……という感じがすごくします。
 なので、物語と物語につながりがなかったり、急に違う登場人物が主人公になってたり……そんなことは日常茶飯事。
 なんでここで今、この話……? ってなったりもするんですが、それも多分、作者さんが「書きた…

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臈たし甘き蜜の形代 小説

鈴木あみ  樹要 

若紫計画!

 読んだらなくなっちゃうから、かたくなに読むのを拒んでいたのですが、ついに読んでしまいました。
 最初、一回目の心の動きって、一回目にしか味わえないので、それくらい大好きなシリーズです。

 さて今回の主人公は、その昔、蜻蛉にいたく振られた岩崎さん。
 かなりの時を越えてからの再登場です。
 実は彼のことはかなり気になっていたので、もう一回出てきてくれて嬉しい。
 けど、ツンツンしてる…

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