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表題作官能小説家を束縛中

綺麗清流として官能を書いている小説家・嵐山左京
対外的に綺麗清流として振舞う身代わり役・今川鈴蘭

あらすじ

「緊縛ものの名手」として熱狂的ファンを獲得している官能小説家・綺羅清流を名乗る左京は、鈴蘭の家の離れに住んでいる。そして鈴蘭は、無口な左京が表舞台に出る時の「身代わり」をしている。大好きな左京には小説だけ書いていてほしいから、編集者とのやり取りも雑誌の取材もぜんぶ鈴蘭の仕事。一方通行の気持ちでも鈴蘭を必要だと思ってくれるならそれでいい。それに実際に縛って確かめたい時だけ左京はセックスしてくれる。でも鈴蘭の身体は開発されきって、左京の愛がなくても感じてしまう。
ねえ左京、いつまでぼくを抱いてくれるの?
出版社より

作品情報

作品名
官能小説家を束縛中
著者
森本あき 
イラスト
かんべあきら 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
官能小説家を調教中
発売日
ISBN
9784877249502
2.6

(3)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
7
評価数
3
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

一途な愛。

『官能小説家』シリーズ6作目、左京×鈴蘭カップルです。

官能小説家、綺羅清流の取材や写真撮影を受けている鈴蘭(受け)。
だが、本当の綺羅清流は、鈴蘭の家の離れに住む左京(攻め)だった。

左京の両親は彼が中学を卒業したと同時に事故で亡くなった。
義務教育も終わった左京にお金を出さなくて良いと喜んで、卒業式も出席せず旅行へ出掛け、そこで事故に遭った。
両親は親戚からも縁を切られおり、貯金も全くしない、生命保険もかけていなかったので、働くか施設に入るかだった左京を遠い親戚だった鈴蘭の父親が引き取ったのだ。
出会った時から鈴蘭は左京が好きだった。
鈴蘭が小学生の時、高校生だった左京が官能小説を書いている事を知った。
ずっと鈴蘭は彼を応援していたのだが、人付き合いの苦手な左京が小説をやめると言いだした。
やめてほしくないと思った鈴蘭は、自分が担当とのやり取りを引き受けるから、左京は小説だけを書いていれば良いと必死で言った。
それ以来鈴蘭は「綺羅清流」を引き受るようになったのだ。
そうすれば、小説家をしてずっと生きていく左京のそばにいられると思ったから…。
左京に「セックスしていい?」と言われてからずっと抱かれ続けている鈴蘭。
左京が鈴蘭を抱くのは構成につまった時、縛る時は小説での縛りを確かめる為。
だけど鈴蘭は左京が好きだからそれだけでも嬉しかった…。



新しいカップルの登場です。
前回のパーティーに登場した綺羅清流のお話です。
最初、姉達5人が出てきます。
女性があまりにあれこれ話したり出てきたりするのが苦手な私は、これは…と正直引いてしまいました。
それも5人でしたから…。
登場してきては鈴蘭にあれこれ世話をやく姉達。
勝手に取材を受けて、嫌がる鈴蘭を黙らせて、着物の着付けやヘアメイクまでするので出てくる度に「またか…」と思ってました。
だけど、この姉達はかなりの重要人物でした!
最後の最後で、素晴らしい姉達だったんだと、気づきました。
それまで正直苦痛でしたね…。
(-_-;)
表紙の鈴蘭は「綺羅清流」であって、本当の鈴蘭は髪がふわふわで可愛い感じの男の子(と言っても25才)。
姉達とは随分年も離れているので、鈴蘭にあれこれ構うのは仕方がないのかもしれない。
左京は無口であまり感情を出しません。
左京が口数が少ないのは黙っていないと、酔っ払った父親になぐられていたし、左京が母親に話しかけてもあんたには興味がないと言われていたため。
本当は生みたくて生んだんじゃなくて、もう堕ろせなかったから生んだだけと母親に言われた左京。
そんな家庭環境で左京は育った。
鈴蘭をそんな左京を一途に想い続けています。
今までのカップルとまた違った意味でおもしろかったです。
(*´∀`*)

0

健気な受け

「緊縛ものの名手」として熱狂的ファンを獲得している官能小説家・綺羅清流を名乗る左京は、鈴蘭の家の離れに住んでいる。
 左京は、人間嫌いで、以前の担当と揉めてしまい、一時期小説家を止めようとしたことがある。
 それ以来、鈴蘭は左京の代わりに、左京が表舞台に出る必要がある時の「身代わり」をしている。
 大好きな左京には小説だけを書いていてほしいから、編集者とのやりとりも、雑誌の取材も全部、鈴蘭の仕事。
 そこまで鈴蘭が左京に尽くすのは「左京のことが好きだから」。
 もうずっとずっと前から、鈴蘭は左京のことが好きだけれど、左京はそんな鈴蘭の気持ちには答えてくれない。
 だからこそ鈴蘭は、自分を左京が必要だと思ってくれるように、仕事で左京の役に立とうと鈴蘭は必死。
 それでも実際に縛って確かめたい時だけ左京はセックスしてくれていて……という話でした。

 最後はそんな鈴蘭の健気さが報われて終わり。

 官能小説家シリーズとしては、新たなコンビでしたねー。
 今までになかった家庭内で完結しているパターン。
 でもちょっと縛り要素と、女装要素があったりもして……エロいところはきちんとある小説でした。
 健気な受けも、あんまり読めない攻めも、ふたりまとめて一途でかわいい話なので、読んで悪くないと思います。

0

今でも評価を迷っています。

前作『官能小説家は恋愛中』で初めて登場した時の雰囲気に
期待してしまったせいか、蓋を開けてみれば鈴蘭の人柄は
綺羅清流と全く違って子供っぽい雰囲気しか伝わってこず、
考え方とか態度とかが理解できるし、合うはずなのに、
どうしても感覚的に私には合わなかったです。

攻めも、過去の境遇や人が苦手というのは理解できるけど、だからと言って、
自分から行動を起こさず、5人の姉たちや鈴蘭から言われて意思表示を示すのは、
とてもじゃないけど好きになれませんでした。

攻めも受けも、自分の想いだけあれば、お互いに想い合っているだけであれば、
その他のことは全て どうでもいいっていう考え方や態度が、
私には どうしても合いませんでした。

今回の評価は「中立」と「萌」で非常に迷いました。
一途に想い合っているところや、たとえ相手に想われていないとしても
尽くしたい気持ち、攻めの境遇、家族との触れ合いとか萌える要素が
あるだけに、攻めも受けも決して性格が悪いわけでもないだけに、
レビューを書いている今も随分と悩んでいます。
やはり、理解はしても、どうしても好きになれない部分や
納得できない部分があるので、今回は「中立」にしました。

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