雀影さんのレビュー一覧

禁忌を抱く双つの手 小説

藍生有   

徹頭徹尾エロ

これだけ最初から最後までエロまみれな本読んだの、久しぶりかもしれない。
多希がなんにもされていないページを探す方が難しいくらい。

母の再婚で弟になった一卵性の双子、理と覚。
父と自分の転勤が重なったのをきっかけに、久々に実家に戻ってみると、そこにいたのは見違える程成長した二人。
ある日、多希が満員電車の中で痴漢に遭っているのを、理に見つかって、、、

この導入で、「血が繋がらない弟…

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非BL作品

青春♂ソバット(3) コミック

黒娜さかき 

確かに意外な拡張講座

バックバージンとは、確かに意外な展開でした。
当然もう、縦長的なアレだとばっかり、、、、(意味のわからないお嬢ちゃまは、深く追求しないように)

それにしても、連載開始当初から、ずいぶん絵の雰囲気が変わったような?
もちろん、圧倒的にお上手のは変わらないんですが、
なんだか有田がずいぶん痩せたなぁ
まるで、馬の付かない方の三浦くんみたいだ。

影の薄かった星野くんもお話に絡んで来て…

0

人でなしの恋 小説

かわい有美子  金ひかる 

40年と40年代

昭和初期の時代背景を活かした、ちょっとレトロな言葉遣いが、耽美小説を髣髴とさせるこの本。
ストーリーは、猟奇な推理小説のスパイスをちょっと加えた、
ひどくまじめな青春小説でした。

お話は、仁科視点と花房視点で語られる部分が入り交じっています。
それぞれの思いは、フラットで、並列的に描かれている感じ。
そのため、読んでいても、作品世界に深く入り込むというよりは、複雑なのに平面的な、こっ…

2

チョコレート・キス 3 コミック

依田沙江美 

時は移り

学園物には、大きく分けて
一つのカップルの、成長や変遷をじっくり追っていく、時と共に話が進むタイプ

同じ場所を舞台にしながら、次々と変わりゆく世代を見つめていく、時が進んでいくタイプの話
等がありますが、このシリーズは、五葉庵生徒会シリーズとも呼べる、生徒会を舞台に、世代の移り変わりを描いています。

この3巻では、シリーズ1巻の怜一郎と伸哉の次の世代、吹原・幹太編と、
「五葉庵…

0

恋愛依存症 小説

金丸マキ  山田ユギ 

当たりなクリスタル

多分、初読みの作者さん。
クリスタル文庫で、表紙絵の山田靫(現:ユギ)さんってだけで買ってきたけど、この本も「当たり」だった。

生徒と教師という垣根の向こうには、
ある日から心の成長を止めてしまった、寂しがり屋の子どものままの大和が蹲っていて、
その垣根を、璃一は、愛されて育った無垢な心で、辛抱強く、半ば強引にこじ開けて、
行き着いた先はいっそ中毒、共依存といえる程の、、、

っ…

1

チョコレート・キス コミック

依田沙江美 

学園物のお手本

中高一貫の男子校。
季節はずれのかわいい転校生。
あたふたしているところを助けてくれた、落ち着いた眼鏡の彼は、クラスの委員長で、、、
と、怒濤のようなお約束展開。
でも、このお約束な展開を、
かわいく、楽しく、きっちりと、テンポよく
まさに、これぞ学園物の王道、
学園BLのお手本
この第1巻では、伸哉と怜一郎の出会いから、学園物では絶対はずせない「文化祭で女装」や、中等部生の横恋慕…

2

午後の音楽室 小説

榊花月  依田沙江美 

幻想の普通

昔、たしか「幻想の普通少女」っていうマンガがあったなあ、、、

普通って、何?

家庭環境が「普通じゃない」為、普通に人と接触できない望生。
教室の喧噪から逃れて、向かった先の旧校舎の音楽室で、日夏と出会います。
1年の時から気になる男で、今は同じクラスなので、出会ったというのはちょっと違うか。
初めて、言葉を交わします。
音楽室での僅かな時間の交流の中、二人の間にはいつしか…

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プリンスチャーミング 1 コミック

高井戸あけみ 

複雑な、恋のお話

絵がきれいで、ストーリーがしっかりしたマンガというと、常にオススメしている、高井戸さんのこの作品。
高校教師と、その教え子3人、4人の間で絡み合う愛と恋。
体と心、教師・生徒・親友、それぞれの恋する気持ちはままならい。
それぞれが、自分の心と向き合いながら、悩みながら、
繊細かつ複雑にお話は紡がれていきます。
また、繊細で白っぽい、雰囲気のある絵が、この絡み合った関係のストーリーを、ドロ…

2

欲しいもの全部 コミック

山田2丁目 

ヤンデレな目が好き

初コミックスがでた時から、気になる表紙ではあったんですが、
すぐに店頭から消えるわ
中古書店にはちっとも流れてこないわで、
ずっと買いそびれていた山田2丁目さん。
baby誌で何作か読んでからは、本気で探して、ようやくゲット。
店頭からすぐ消えたのも、
中古書店に流れてこないのも納得。

だって、おもしろかった。

鈴木ツタさんや、井上佐藤さんにであった時に匹敵する
ビンゴ!…

1

落花の雪に踏み迷う 小説

久我有加  門地かおり 

門地さん表紙買いシリーズ

表紙買いなので、作者さんとは、多分初お目見え。
この作品は、アタリ、でした。

花街もののようでいて、でも表紙の、受けらしい子は目力の強い着流し姿。
タイトルと粗筋から想像する子と、この毅然と立っている子はちょっとそぐわないようです。
そして、この表紙の二人の絵姿こそが、この本の本質なのでした。
読み終わって、こうしてつくづくと表紙を眺めてみれば、すごく腑に落ちる、大納得な表紙絵なので…

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